これぞ「映画」としか言いようがない。
当たり前の日常を劇的な一瞬にしてスクリーンに輝かせてくれる。
少年バディの暮らす北アイルランドの港町ベルファスト。住民達の距離感は近く、下町の風情は何処か日本の昭>>続きを読む
バットモービルのパワーユニットから噴き出す青い炎は復讐の炎だ。
そしてそれと対をなすようにラストの暗闇のどん底で灯される発煙筒の赤は希望そのものに見えた。
戸惑う民衆、使命を全うする消防士に警官の姿、>>続きを読む
はい、後編です。
個人的にはもっと勝地涼のその後のエピソードを絡めて物語を盛り上げた方が良かったと思います。
勝地だけに活字のみで週刊誌に描くだけで、何で?と拍子抜け。
一番良くないのは、どう考えても>>続きを読む
「百円の恋」の監督、脚本家コンビでまたボクシングをモチーフに撮った作品ということで期待値は高かった。
が、うーん、主要キャラクター3人の描かれる背景がどれも漫画やらで見たことあるようなものばかりで、作>>続きを読む
日常から人質に取られるまでがシームレスに描かれていてゾッとする。
ISISの存在が決して対岸の火事ではないということか。
オープニングの写真撮影で、門脇麦の姿を鏡に映し切り取る様が、彼女が家柄や家族に囚われて、まるで籠の中の鳥のように見え、この演出がまず良かった。
とにかくキャスティングが見事な作品で、門脇麦の意志薄弱な>>続きを読む
シャブ極道ならぬ、ジョブ極道だった。
社会復帰を目指し、仕事ぶりを褒められた三上(役所)が「シャブ打ったみたいに気持ち良かぞ!!」と役所広司に言わせるあたり、映画「シャブ極道」を連想して笑ってしまった>>続きを読む
白のデニムを穿く彼氏より、UNOを言い忘れた人に、はい2枚取ってと言う彼女よりも、イヤホンのLRをシェアすると、「ミキサーさんの気持ち考えて」と煽ってくる人間の方が余程苦手な奴と思ってしまったので、ま>>続きを読む
評判も聞くし、監督自身が実際の聴覚障害の俳優をキャスティングすることを条件にし、キャスト、スタッフ間でASL通訳を雇って映画を作り上げたなど、映画製作の背景を知ると、物語のためのキャスティングではなく>>続きを読む
ロンドンのサヴィル・ロウと言えば、オーダーメイドの名門高級紳士服を連想するが、そんな通りに立つ可愛い外観のビルの屋上で、見知った映像と音楽がIMAXの大スクリーンに流れ出す。
カメラ位置の調整、楽器の>>続きを読む
こちとらロバート・ワイズ版と比較する気満々で、スピルバーグがこの古典ミュージカルを現代にどうアップデートするのかと期待してIMAXスクリーンに挑んだが、オープニングで鳥肌が。
ワイズ版のオープニングは>>続きを読む
散文的で、特に伏線がある訳でもないのに、気付けば架空の雑誌「フレンチ・ディスパッチ」の虜になっていました。
エピローグ、編集長の亡骸を囲む編集員達の、悲しみでさえ雑誌の血肉にしようと前を向く姿勢に、物>>続きを読む
あのトイレのシーンが、彼が試される最後の関所だったろう。
進むのか、引き返すのか。
彼のむせび泣きは、彼女自身への同情や、彼自身の今の立場に対しての後悔というよりも、もっと俯瞰で見た、彼女や彼をここま>>続きを読む
劇中、テレビに映る映像は「愛のコリーダ」かな?
令和版、阿部定物語。
おポコはちょん切らないが、景気よく、おポコもお尻も血塗れの裸体も乱れ打ち。
間抜け男の悶えるお尻がラストの伏線になるとは。
凄惨な>>続きを読む
ぴあシネマフェスティバル/森田芳光70祭にて鑑賞。
森田芳光監督の8mm作品「ライブイン茅ヶ崎」を見た角川春樹に「35(mm)でないと才能はよく分からない」と言われ、なんと製作費3000万を自費負担し>>続きを読む
ぴあシネマフェスティバル/森田芳光70祭にて鑑賞。
自主製作期の8mm作品で未ソフト化作品。
神奈川県茅ヶ崎に住む、名も知れぬ若者達の日常を切り取った作品。
劇映画ではあるが、シーン毎に音楽が流れてお>>続きを読む
人間関係の因数分解だと思う。
3話のショートストーリー構成で、第1話は元恋人同士と友人の三角関係、次いで大学教授と元生徒、最後は他人同士、と人間の関係性が最小単位に分解されていく。
それぞれの関係性を>>続きを読む
ホラー作品では、「夢の中で殺される」というプロットは珍しく無いものの、本作のように「夢の中で夢が殺される」というのは案外新鮮に楽しめた。
主人公エロイーズが憧れ、インスパイア元にする60年代ロンドンの>>続きを読む
脚本が秀逸。
他国の、例えば援助する側のアメリカの視点が主役に据えられても、やはりそれでは他国の中で人道的な観点から、アメリカの勇姿を称える英雄譚として描かれてしまう。
それが本作では、ダーイシュ(I>>続きを読む
某コンビのすれ違いコントのような展開を116分見せられる苦痛。
ミシェルの頭の中には牛の糞が詰まってんのか?とにかく頭が悪すぎて何を見せられているんだか。
笑えるならまだ救いがあるが、こちとら一応サス>>続きを読む
boidサウンド興行、良かったです。
鼓膜にビリビリきました。
まさにエレクトリック・サーカス。
電気仕掛けの協奏曲。
ロックンロールで全員血祭り。
最高
最高
未だに、祭りの狂騒と、終わった後の>>続きを読む
なるほどなるほど。
ハムのソーセージ(一応ネタバレ防止のため同音異語)映画かぁ。と、楳図作品や江戸川乱歩作品を彷彿とさせる内容に、ニンマリしていると、こうだろうと想像する内容を120%の形で見せてくれ>>続きを読む
綺麗なものを好いてしまう人情と、綺麗なだけでは愛されない人の心のままならなさよ。
美の暴力こと愛ちゃんと、聖母のような美雪、美雪の無償の思慕に救いを見た、たとえ。
三者三様、皆どこか狂っている。
容姿>>続きを読む
ドゥニがリメイクにあたり、どこを捨てて、どこを広げたのかをリンチ版と比較して見るのは楽しい。
ただ、この膨大な宇宙大河モノを描くにあたり、リンチ版は映画全体の3分の2がプロローグと戦の準備に費やされ、>>続きを読む
被害者の夫、加害者、被害者それぞれの視点でチャプターに分けて同じエピソードを描くプロットは好き嫌いが分かれそう。
3人の回想をレイヤーのように重ね、重複して色濃く浮かび上がる部分が真実となり、それをジ>>続きを読む
過去か、はたまた文明の滅んだ未来か、時代劇と西部劇が混ざった日米混在の世界観のスキヤキムービー。
園子温のハリウッドデビュー作。
日本のクソったれレイティングのリミッターを解除し、外国資本製作により、>>続きを読む
明晰な頭脳を持ったサイコパス、カン・テオと実直な刑事キム・ヒョンミンの激しい捕物帳を想像していたが、以外にも静かな作品だった。
しかし、いわゆる韓国ノワール映画の質の高い演技と、激しいバイオレンス描写>>続きを読む
スカイフォールで全てを失った彼が、こうして父親にまでなった時点でもう、だめ。涙腺直撃。
殺しのライセンス、死にまみれたDNA。
本作の殺人ナノマシーンは世界に溢れる暴力のメタファーに思える。それら全て>>続きを読む
キャストは良い。
120分かけて、そこまで佐々木に郷愁も、愛着も覚えなかった自分にとって、ラストシーンは流石に胸やけした。
オルフェウスは誘惑に負けて振り返り、妻は再び冥府へ落ちた。
マリアンヌは最後だからこそ、白無垢姿のエロイーズを瞼に焼きつけるべく、振り返るしかなかった。
ラストシーン。
劇場のエロイーズはマリアンヌに>>続きを読む
水木しげる先生の描く妖怪「油すまし」みたいな顔面どアップの古田新太とハイパー土下座の松坂桃李が印象的なアートワークのポスターが目を引き、何より胸くそ鬱映画を撮れば一流の吉田恵輔監督作品ということで、期>>続きを読む
生首が乱れ飛ぶ映画だが、妖怪センサーは手製の鍋だし、妖怪からの逃走手段はチャリンコという作品全体としてはグロよりもギャグ色の強いスラップスティック・ホラー。
だが死人が出る度に背中に人面瘡が現れる、と>>続きを読む
ついに来た、リバイバルの本命、本丸、マイ・オールタイムベスト・劇場版長編アニメ、「GHOST IN THE SHELL」
この時をどれ程待ったか。
大スクリーンで見れるばかりか、4K(僕んとこは2Kで>>続きを読む
映画オープニングの語り口が完璧。
映画のメイン舞台となるモンタナ州の森林パートでいかにも豪快な森林消防隊員達の姿を描き、並行して正反対の閑静な高級住宅街シーンに切り替わり、二人の男が訪れ、突如大爆発が>>続きを読む
亡くなった妻の声が入った「ワーニャ伯父さん」の台本が吹き込まれたテープが再生される車内で、助手席はカメラに映らないが、まるで隣に居ないはずの彼女が居るような錯覚。
映像ではなく、音や演出で存在しないも>>続きを読む
北朝鮮と中国国境を跨ぐ白頭山が大噴火!このままでは北も南も朝鮮半島もろとも壊滅の危機に、韓国特殊部隊が編成される。
任務は北の核兵器を奪い、白頭山のマグマだまりを核爆発で破壊して最悪の大噴火を阻止する>>続きを読む