LATESHOWさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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メッセージ(2016年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

オノレの理解力のなさ、頭の悪さに辟易する...
この監督はSFと不条理の組み合わせが抜群に巧いな。
ブレードランナーとデューンを任されるってどんだけだよ。

人間は一定の時間の流れに生きている以上
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午後8時の訪問者(2016年製作の映画)

3.9

ダルデンヌ兄弟の映画に登場する女性達は
多くを語らず力強さに満ちており
一種ストイックな色気がある。
演出次第では
大袈裟な感動医療ドラマや
火サスによくあるような話になりそう。
抑制した身体表現で、
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

3.7

鎮魂、それは雪融けと共に。

あまり入り込みたくなる内容ではなかった。
愛する場所に戻れず、進めず
自らをひたすらに責めるしかない主人公の
雪融けを静かに追う映画。

許しを請うことすら律し
苛立ちな
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ムーンライト(2016年製作の映画)

4.1

とても、とても繊細な映画だった。
連続する暴力と絶望の狭間で
雲の隙間から月明かりが漏れるかのように
詩情の瞬間が顔をのぞかせる。
金歯を外して友の料理を食べる姿は
ただ服を脱いで愛し合うよりも
美し
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眼には眼を(1957年製作の映画)

3.8

アンドレ・カイヤット監督は
ゴリゴリの社会派なイメージだった為
60年も昔から中東と欧米の対立図を描いた映画、という
事前情報のもと堅苦しい内容かなーと観たら
こんな理不尽な仕打ち嫌過ぎ...な
トラ
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カラー・オブ・ハート(1998年製作の映画)

4.2

白黒のクリーンで無菌室のような幸福の世界から
感情豊かで新しい価値観に目覚めた
カラフルな世界へ。

ランディ・ニューマンの音楽と
フィオナ・アップルのAcross the universeが
もう.
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.8

劇中で登場人物が口にする
ちょっとした狂気が必要、というのは
感情の高揚を歌い踊ることで
表現するミュージカルそのものを指し示しているのだろう。
ライアン・ゴズリングの立派な体格は一目で彼とわかる。
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トゥルー・ロマンス(1993年製作の映画)

4.5

過去何度か鑑賞しているにも関わらず
泣いてしまった。

筋金入りの映画オタクだった
タランティーノ(脚本)が
クラレンスとアラバマに込めた
純粋な自己投影に泣いてしまった。
加えてハンス・ジマーのテー
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ディスコード -DISCORD-(2012年製作の映画)

3.1

イマドキの幽霊は
コックリさんとポルターガイスト現象のみならず
グーグルマップも使いこなせないとアカンのですな。

skypeで通話中に
「ママ、後ろの人はだあれ?」
の一言のせいで
画面が暗闇になっ
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この窓は君のもの(1995年製作の映画)

3.1

あれ?これ前に観たことあるなと気付く。
ストーリーは全く記憶になかった。
気恥ずかしくなるほど
青春のお約束だらけというか
それのみで形成された映画だからか。

片田舎で夏でワンピースでスイカで。
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AMY エイミー(2015年製作の映画)

2.5

冒頭の
音楽を愛する瞳のエイミーはどこへ行ってしまったの?

TV映像とホームビデオを繋ぎ合わせただけで
作家性のない
(自分が監督の主張にいささか拘りがちなのもあるにゃあるか)
ゴシップ偏向な内容に
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都会のアリス(1973年製作の映画)

3.7

どうして自分は何も感じないんだろう
何に対しても疎外感を覚えてしまうんだろう
ひとり旅に出ると開放感からなのか
自分しか見えてなかったことにふと気づく瞬間がある。

我儘な女の子に
ウンザリしながら
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ジャズ大名(1986年製作の映画)

4.4

時間軸の崩壊!
次来るのは百年後!

音楽に国境も人種もついでに
イデオロギーも関係ない
と、肩肘張らずに
テキトーに教えて...いや
勝手に感じさせてくれる
痛快な怪作。

戦争だ維新だ知ったことか
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ラウンド・ミッドナイト(1986年製作の映画)

3.5

デクスター・ゴードンが主演なので
渋いジャズ映画かと先入観あったが
ヴェルトラン・タヴェルニエ監督らしい
優しい視点で描かれた暖かな作品だった。
ハービー・ハンコックはともかく
まさかのスコセッシ監督
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わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

3.9

ケン・ローチ監督の映画は
武骨で飾り気がなく
気軽には観られないかもしれない。
ラストシーンの台詞は
人によっては
説教無用と受け付けないかもしれない。

貧しくとも高潔たれ。
人の尊厳を捨てるべから
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哭声 コクソン(2016年製作の映画)

3.9

シャマランならもう少し丁寧に説明するかもだけど
韓国映画のレッドゾーンまで振り切れた
挑戦的でエネルギッシュな描写には
常々打ちのめされる。
話を整理するのが大変だった。
ゾンビものか思ったら
エクソ
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倫敦(ロンドン)から来た男(2007年製作の映画)

3.8

体力をみるみる消費する
緩慢な長回しのモノクロ映像。
夜の港湾が迷宮のよう。
カーン、カーンと一定に鳴る機械音が響く中で
夜勤明けに眠るシーンが
もろに今の自分の生活と重なって
(隣家の改築工事の音)
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ブルージャスミン(2013年製作の映画)

3.7

しくじり先生で
若林と吉村にキャッキャ笑われてるような
落ちぶれセレブ妻の話。
最後まで彼女を笑っていられるかは分からないが。

高慢で見栄っ張り。
だが憎めないのは
愛情に飢えているからか。
哀れな
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ガラスの墓標(1969年製作の映画)

3.2

ギターが咽び泣くテーマ曲
ニヒルなセルジュ・ゲンズブール
演技そっちのけなジェーン・バーキンの美しさ...と、小ぶりのオッパイ
退廃的な美術、軽薄で気だるい雰囲気
洒落たファッション

頭を使う必要は
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ある戦慄(1967年製作の映画)

3.8

深夜の地下鉄車内で唐突に我が身に降りかかる理不尽な暴力。
泥酔したチンピラ二人が
乗客達に次々絡み、その人間性を暴いては萎縮させてしまう
なんとも後味悪く、胸糞悪い内容。
見て見ぬ振りしても逃げられな
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遠雷(1981年製作の映画)

3.8

地方の閉塞的なムラ社会で生きる若者の物語なのに
なんだこのウェットな生命力。
理性的でなくとも実に前向きなエネルギーに満ち溢れている。

都市開発の波も、ババアの嫁いびりも
トマトの値崩れも、スナック
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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

4.7

幻の傑作と呼ばれていた映画を
スクリーンで4時間たっぷり鑑賞出来る
機会に恵まれ有り難い。

福祉の研修で横浜のドヤ街を訪問したことがある。
託児所で出会った子供達の
異様に輝く瞳が忘れられない。
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裸のランチ(1991年製作の映画)

3.5

何一つわかんねえ映画を
しばらく経って見返して
また何一つわかんねえのは
わからせようとする気が
まるでないのがはっきり理解できたみたいで
思わず笑い出したくなる。
殺虫剤をドラッグ代わりにして
害虫
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エンター・ザ・ボイド(2009年製作の映画)

3.3

ギャスパー・ノエは子宮の匂いを記憶したまま大人になったのかな、
柔らかい膜がはりついたままの光景を憶えているのかな
と思ってたらラストに...。

オープニングクレジットが下品で刺激的。
スペルマとド
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T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

...Choose unfulfilled promise and wishing you'd done it all differently,
choose failing to learn fro
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クジョー(1983年製作の映画)

3.0

幼き頃のトラウマが一つ。

狂犬病は噛まれたら100%アウトでは?
と思ったら即座にワクチン接種すれば助かるのか...
日数経ってる気もするが(^^;;

お約束の一つ
「車のエンジンなかなか掛からな
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ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

3.9

フィンチャー監督は常に一歩引いた冷やかな視線を向けているので
幸福だとか希望といったもんを期待しちゃいけない。
カッペのゲスを陥し入れる
インテリのクソアマの突き抜けたタフさ。
頭のキレる工作と
現代
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ピアニストを撃て(1960年製作の映画)

3.5

ほろ苦い恋愛模様。
気弱なピアニストの内面の描写が切ない。
隣に並ぶ気になる女性の手を握れず
腰に手を回せず
いいんだ、これでいいんだ、
沈黙を尊ぶ男だとわかってくれるさ
と無表情で内心自己弁護。
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スウィング・キッズ(1993年製作の映画)

3.6

クリスチャン・ベールが
若過ぎて気づかなかった笑

スウィング・ジャズは敵性音楽と
ダンスホールを弾圧する
ヒトラーユーゲント達に
手を掲げて宣言するのは
「スウィング・ハイル!」

ドラマとしては弱
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コーヒーをめぐる冒険(2012年製作の映画)

3.3

他人のついてない一日って面白いですね。
映画として観ると尚更。

ドイツの近代史を交えながら
未熟者のついてない一日を
天使の詩さながらモノクロ映像で
追い続ける。
気持ちが弱りモヤモヤしている時は何
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マンディンゴ(1975年製作の映画)

2.9

不愉快な内容でも「映画だから」と常に一線を引いて鑑賞しているが
一線を越える許しがたい怒りに身が震えたのは初めてかも。
名優ジェームズ・メイソンの憎々しさ、殺意がわくレベル。

差別。
これほど愚劣な
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シンプルメン(1992年製作の映画)

3.2

ハル・ハートリーやトム・ディチロは
ジャームッシュほどビッグな存在にはなれなかったな。
図書館とライブハウスを往き来して作り上げたかのような
オフビート演出の狙いすました適度な青臭さ。
オフビートって
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

3.4

Lord,Can you hear me,when I call?

自分はどうやら
神なんてどうでもいい人間のようだ。
しかし何故か時に祈ってしまう。
人間は祈りという
自然と手を合わせたくなる行為
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反撥(1964年製作の映画)

3.9

20代のカトリーヌ・ドヌーヴにウットリしよ❤️
と夜中に観たのを軽く後悔する怖さだった。

ブロンドのロングヘアが
次第にボサボサに。
生気のない表情、虚ろな瞳。鈍臭い動作。
エステサロンのミイラみた
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バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト(1992年製作の映画)

3.4

腐りきった悪徳刑事である
ハーヴェイ・カイテルの
湿り気を帯び濁った視線が
序盤と終盤でまるっきり印象が異なってくる。
弱い自分を許せなくなり
泣いて慈悲を乞う
ハーヴェイ・カイテルの表情は
人間が内
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愚行録(2017年製作の映画)

3.8

死者は黙して喋らず。
愚者のみがただ嬉しそうに喋る、ザマアミロと。

満島ひかりの
すり減り病んだ姿が怖い...。
卑しい笑顔と嫉みの視線が飛び交う中で
無表情な妻夫木聡の
薄ら寒い存在感もまた怖い.
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