かわきよさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ちひろさん(2023年製作の映画)

5.0

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「泣きながらご飯を食べたことがある人は、生きていけます。」カルテットのこの台詞思い出しちゃった。

生き方に否定も肯定もしない、人に近づきも離れもしない、でもウソは吐かない。そんなちひろさんの周りに集
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もう、歩けない男(2020年製作の映画)

3.0

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「再生物語」と謳うには負の要素が少な過ぎて、逆に主人公の環境も能力も十分すぎるものだったから、少しジェラシー感じてしまった。(四肢麻痺の理由も自業自得だし……。)彼女もかなり好かんかった。

でもエフ
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対峙(2021年製作の映画)

5.0

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渾身の会話劇。ここまで心揺さぶられるとは思わなかった。

役者陣は殆ど顔と口の動きだけでの演技にも関わらず、ここまで静と動のメリハリが付けられることに驚愕。緩やかにヒートアップしていく会話の中に、憎し
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哀愁しんでれら(2021年製作の映画)

3.5

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思ってたより全然しんどい話だった。
導入がぐだり過ぎと最初思いながら見てたんだけど、あとあと序盤の違和感が月末に繋がっていく過程が見事でした。(お父さんがあーんしてくれるとことか)

土屋太鳳さんの演
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.0

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初手から岸井ゆきのさんの美しい背筋で「こっちは本気だぞ、構えろよ」って感じがしてグッとのめり込めた。

ザラついた映像の触感も、細部の画と音の拘りもたぶん好き嫌いあるだろうけど、熱意感じれて好きだった
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.0

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退屈がいかに人をおかしくさせるかを過激に描き切った話。中年のおっさんが絶交するだのしないだの喧嘩するだけでもかなりキモいのに、不思議と見入ってしまった。

カットの度にちらほらものの位置が変わったりビ
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RRR(2022年製作の映画)

4.9

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「彼は銃の無い革命を起こした。彼の歌が市民を動かしたんだ」って台詞が忘れられない。歌を基としてるインド映画でいうからこその重みもある。

映像、音楽、美術、ダンス、ストーリー、アクション、文化、歴史、
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よりそう花ゝ(2019年製作の映画)

3.5

ダメな人間でもいいんだよって寄り添う映画ではなくて、「生きろ。」って背中を押してくれる強く優しい映画だった。作風は少し地味に感じたけど、セリフの言い回しがとっても好き。主役の女優さん超可愛い。元気もら>>続きを読む

そばかす(2022年製作の映画)

4.5

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(側から見れば)歪なはずの価値観や生き方を掲げてるかすみが奏でるチェロの音色は、真っ直ぐで疑いがなくて、届くべき人に届く優しい音色だった。
逃げて来た象徴としてのチェロが、かすみの人生を肯定してくれた
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ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

4.5

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映像化できないサスペンスって言葉は良く聞くけど、文字化できない映像をここまで精密に映したことに脱帽。見返せばいろんな視覚トリック使って真相が隠されてるの気持ちいい。

序盤の序盤で視聴者がこれから起こ
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

4.0

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いい!めっちゃいい!

最後まで殺されたおじいちゃんが全て仕組んだ胸糞計画なのかと思ってたから、しっかり正の立場の人間が報われつつ、真相もどんでん返しでとても綺麗なサスペンスだった。嘘つきまくってそれ
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恋のいばら(2023年製作の映画)

4.0

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ちょいと人物の動きに不自然さはあるものの、小さな台詞をどんどん回収して、2人の関係に必然性を持たせていく過程が本当に見事だなと思った。まさに伏線回収って感じ。捨てたはずの本が家にあっただけでなく、何故>>続きを読む

マスカレード・ナイト(2021年製作の映画)

3.5

前作を超えようという気概より、また上質なトリックお届けしますみたいな自信が前作とほとんど変わらないプロットから受け取れる。そして良質なサスペンス届けてくれるから凄い。

でももし次回作やるとしたらもう
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マスカレード・ホテル(2019年製作の映画)

3.5

前半だいぶ大丈夫かいなって思いながら観てたけど、後半あちらこちらに花が咲く感じ素敵。種まき上手。
ちゃんと期待通りのサスペンスの盛り上がりを見せてくれたので満足です。

映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(2016年製作の映画)

3.5

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「東京には黒が無いからね」って台詞好きです。

この人と居ると、世界が優しい気がするって感じの恋愛したくなりました。

遊星からの物体X ファーストコンタクト(2011年製作の映画)

3.5

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流れで観たけど、楽しめないのは前作と起きてることは変わらないってだけで、続編としては上手くできてる。ちゃんと1を観たくなるようなラストになってた。

メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

4.5

こんなん優しさの暴力やん…。ボコボコ泣いてしまった。

好きなものを好きって言えるパワーって結構エネルギー必要だし、増してやそれを共有してくれる友達がいることってほんと奇跡みたいなことなのかもしれない
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子猫をお願い(2001年製作の映画)

3.5

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人生何にもわかんないし、夢も希望も持てないし、目を背けたい現実ばっかりで嫌になることばっかりで、でもがむしゃらに生きて、居場所求めて、それでもわからなくて、また振り出しに戻って、なんのために生きてるん>>続きを読む

マッドゴッド(2021年製作の映画)

3.5

ストーリーは途中で理解するのやめたので、創作の力を存分に味わうことにした。
執念がすごいよね。ここまでやり遂げる執念。

ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

2.0

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sell me this pen を聞きたいがために初めて観たけど、生粋の日本人の僕からすればあまりにもアメリカンなノリを3時間耐え続けるのは苦痛でしかなかった。

ストーリーもただただ強欲に溺れた男
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ギレルモ・デル・トロのピノッキオ(2022年製作の映画)

4.0

ちゃんとギルレモワールドに整えつつ、愛おしい愛おしいピノキオだった。
もっとダークなものかと思っていたけど、ディープな死生観に対して、何が人を生かすのかを優しく伝えている素晴らしい作品だと思う。

夜明けの詩(2021年製作の映画)

4.0

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小説を読んでるような静かで優しくて、悲しい、そんな時間がゆったり流れていく90分だった。タバコ吸い切るまでワンカットで会話撮るのすごく勇気いっただろうな。とても良かった。主人公がたどり着いたところが終>>続きを読む

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.5

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ボールが弾む音、バッシュのスキール音、手からボールが離れる音、ネットをボールが通る音、歓声の濁り具合、CGによって成される数々のプレーのしなやかさ、バスケに臨場感をもたらす全てのものが本物のそれらに限>>続きを読む

サイレント・ナイト(2021年製作の映画)

3.0

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社会風刺効いてたり、前半の大人たちの行動が少しずつ解明されてく感じが好きだった。

アフター・ヤン(2021年製作の映画)

5.0

家族、人種、愛を音楽、カット、場面構図で綺麗過ぎるほどにまとめた映画。映画が映画である理由がこの作品に詰まってる気がする。何度も何度も噛み砕いて体に浸透させたい。

ここまで優しく美しい映画が他に存在
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0

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人間関係の構築スピードが陽キャすぎて泣いた。でもやっと心から面白いと思えた深海作品だった。

多くの場面でジブリリスペクトが見えて、そこが好き嫌い分かれそうだなと思ったけど、ロードムービーにした上でこ
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母性(2022年製作の映画)

3.5

終始胸を掴まれる息苦しさがあって、望んでたイヤミス感的なものは充分摂取できたんだけど、そんなん言わなくても分ってるよ!っていうナレーションが多過ぎて、そこは小説に任せておけば良かったのになあと思った。>>続きを読む

ごめん(2002年製作の映画)

4.5

なんて素晴らしい恋愛映画。ここまで思春期をうまく描いた映画そうそうないと思う。恥ずかしさを覚えて、また一つ人は成長するんです。ごめん。

そこにいた男(2020年製作の映画)

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あの現場写真はいろんなクリエイター触発されただろうなあ。かっけえもんな普通に。

窓辺にて(2022年製作の映画)

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だいぶ感想落ち着かすのに時間がかかってしまった。
この映画のどこかに必ず自分が居ると思う。共感でも理解でもない、日常に生まれるべくして生まれるいろんな感情が、魅力的な言葉で表現されてる。

レモンを聴
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天国から来たチャンピオン(1978年製作の映画)

3.5

おばか映画なのに死生観とか台詞の伏線回収が美しくてとても見応えがあった。

転生する条件もしっかりしてて、死に対しての価値観?に一貫性があったように感じた。そういうの大事だと思うからとても好き。
ラス
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