経理さんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.8

映像がすごい。衣装をはじめ、研究施設のスチームパンク的な設備から、登場する車、ロッカーなどの小道具に至るまで全て1960年代風。"アレ"の特殊メイクのクオリティも高い。セリフなしで全ての感情を表現する>>続きを読む

プライベート・ライアン(1998年製作の映画)

4.1

トム・ハンクス演じるミラー大尉は、広報活動の一環で、兄弟3人が全員戦死したライアン二等兵を探して帰還させる任務に就く……。初っ端からフルスロットルで見せるスピルバーグ監督のグロ描写。クライマックスで人>>続きを読む

アナコンダ(1997年製作の映画)

2.7

映画撮影のためにアマゾンに来た一行。ある密猟者を助けたことによって大蛇アナコンダの捕獲に巻き込まれてしまう……。密猟者のジョン・ヴォイトにうまいこと乗せられて、途中からは無理やりアナコンダの巣に連れて>>続きを読む

アメリ(2001年製作の映画)

4.4

学生時代、私も多感な時期で、社会での生きづらさ的なものを感じていたときに出会ったのが本作。人とあまり関わらない変人のアメリが、自分の感性に任せて気ままにイタズラみたいなことをしていたら、突然「世界と調>>続きを読む

オオカミの家(2018年製作の映画)

3.5

実験的な手法で作られたストップモーションアニメ。壁や道具に人物をペイントして動かしたかと思えば、立体の人形が組み上がって動き出したりなど、素材がどんどん切り替わっていくのが面白かった。凄い作品というの>>続きを読む

ライト/オフ(2016年製作の映画)

3.8

暗闇になった瞬間に現れる化け物。電気をパチッと点けたとたんに消えたり、ピストルのマズルフラッシュの瞬間だけ消えたりする演出が面白い。ジャンプスケアのタメがうまいので、繰り返し見ても割とびっくりしちゃう>>続きを読む

エイリアン/ディレクターズ・カット(1979年製作の映画)

4.8

完全な生命体としてのエイリアン。強酸性の血が流れているため、下手に攻撃すれば宇宙船に穴が空いてしまう……。エイリアンのデザインをはじめ、宇宙船のセット、構図、恐怖の演出方法など、どの観点から見ても質が>>続きを読む

罪の声(2020年製作の映画)

3.2

サスペンス映画は事件の真相に近付くに従ってワクワク感が出てくるものだが、本作は最後まで盛り上がらない。登場人物が多く話の流れが分かりづらいというのもあるが、比較的重要な位置付けがされている犯人や共犯者>>続きを読む

パプリカ(2006年製作の映画)

4.7

アニメーターの努力の結晶。大名行列のシーンや背景がぐにゃりと歪むシーンなど、映像化のセンスとしてもアニメーション技術としても素晴らしいシーンばかり。平沢進のテーマ曲も世界観にマッチしていて中毒性がある>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

3.8

マーゴット・ロビーの無双。フェミニズム映画でもあるし、アンチ・フェミニズム映画でもあるし、男社会に生きる男の辛さを描いた映画でもある。意外と自分の好きなように解釈できる映画なので、フェミニズム映画とい>>続きを読む

マーベルズ(2023年製作の映画)

3.6

ブリー・ラーソンが宇宙最強っていうことだけ覚えてる状態で鑑賞。関連作を全て予習してる前提の脚本だったので、序盤から心が折れかける。また華奢な女性だらけの宇宙戦争なので、CGは凄いがアクションの迫力は足>>続きを読む

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

3.6

人類とA.I.との間で揺れる主人公を描く。いかにも重要そうな伏線を張っておいて「それで終わりかい!」となる部分が多い上に、主人公の心理描写も不十分で行き当たりばったりに行動しているように見え、脚本とし>>続きを読む

もしも昨日が選べたら(2006年製作の映画)

3.5

突如手に入った万能リモコンで、自分の人生や周囲のものを自由自在にコントロールできるようになった主人公。しかしリモコンが暴走し……。色んなリモコンの機能を使って仕事や家庭を攻略していくのだが、中盤以降は>>続きを読む

SPL/狼よ静かに死ね(2005年製作の映画)

3.8

マフィアより危険な刑事たち。暴力は日常茶飯事、殺人や証拠の捏造もやってのける。そこに上司のドニー・イェンさんが赴任してくるが……。警察側の異常性ばかりが際立つ脚本で、さすがに現実感が無さすぎるし感情移>>続きを読む

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

2.9

ホラーサスペンスではなくフェミニズム映画。延々と男女のイチャつくシーンや痴話喧嘩を見せられ続ける。そして登場する男は、人の心を持たない暴力好きの蛮族として描かれる。女の方もすぐエッチしちゃう。ラストは>>続きを読む

リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

4.5

老舗旅館で起きる2分間のタイムループ群像劇。制約がある中でダイナミックに展開を作り、伏線をことごとく回収していく脚本の馬力の高さ。田舎の雪景色の画としての良さや、主人公の心情に合わせた劇伴もかなり強力>>続きを読む

黄龍の村(2021年製作の映画)

3.2

アクションはなかなかのもので、さすが『ベイビーわるきゅーれ』撮った監督だなって。しかしストーリーを展開させるにあたって全てをセリフで説明してしまうのが野暮ったい。あとはキャラクターの現実感のなさや過剰>>続きを読む

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.5

外科医である主人公が、自分が担当した患者の息子から自分の家族に呪いのようなものをかけられる……。何かを信じることが物語のキーになる、そして謎は謎のまま残しておくっていうのが非常にシャマランっぽい。役者>>続きを読む

エイリアン4(1997年製作の映画)

3.9

シリーズ随一のお気楽ムービー。変な映画ばかり撮ってるフランス人監督の作品ということで画が強く、若干コメディタッチでもある。バスケのシーンとか「舌をおみやげに」のシーンとか、本筋に関係ないところで印象に>>続きを読む

籠の中の乙女(2009年製作の映画)

4.0

子供たちを外の世界から隔離して育てている裕福な家庭。息子の性処理のために雇っている女性が引き金となり、娘は外の世界に興味を持ち始める……。静かな狂気、兄妹同士の性行為のエスカレート、そしてヨルゴス・ラ>>続きを読む

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

3.7

非行を続ける天才青年とセラピストとの友情を描く。国内外で評価が高い映画です。本当に良い映画ですよね。しかし私は人の心を無くしてしまっているせいで、この映画の良さがあまり分からない。良い話だネーっていう>>続きを読む

ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

4.1

放射能によって地上が汚染された世界で、ある男が科学実験によって過去や未来に送り込まれるというなかなかのハードSF。どこかで見た話だと思ったら『12モンキーズ』の元ネタらしい。ナレーションは大塚明夫さん>>続きを読む

エイリアン3 完全版(1992年製作の映画)

4.2

『エイリアン3 完全版』は劇場公開版とは完全に別物に仕上がっており、エイリアンシリーズの中で最もドラマ重視の作品になっている。リプリーの乗っていた宇宙船の顛末がショッキングに描かれ、刑務所にいるキャラ>>続きを読む

ランボー ラスト・ブラッド(2019年製作の映画)

3.5

ランボー全作未見、BSテレ東版吹替で鑑賞。吹替はかなり良かった。ランボーが家族の敵を打つ、それだけの話。基本的なプロットは『イコライザー』で、クライマックスは『ホーム・アローン』である。ホーム・アロー>>続きを読む

エイリアン2 完全版(1986年製作の映画)

3.8

割とずっとドンパチやっている印象で、エンタメ度でいったら★5の本作。1作目とは違ってエイリアンを銃で倒せてしまうということで、完全生命体としてのエイリアンに対する恐怖感はもはや感じることができない。初>>続きを読む

劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室(2023年製作の映画)

3.6

ドラマ未視聴、MERが何たるかも知らない状態で鑑賞。演技がしつこい、セリフがクドい、劇伴うるさいの過剰演出3点セットで、シリアスなシーンでも笑ってしまいそうになるし、ストーリーの先も読めてしまう。いく>>続きを読む

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

4.1

降霊会で主人公の亡くなった母親の霊が降りてきてしまい、うっかりルールを破ってしまう……。怖さの勢いもあるし、脚本もよくまとまっている質の高めなホラー映画。ありがちな謎解きや問題解決に終止せず、観客を主>>続きを読む

レンフィールド(2023年製作の映画)

3.3

ドラキュラの手下のレンフィールドがパワハラに耐えかねて下剋上する話。ゴア描写と血糊の量はなかなかのものだったが、気弱な主人公がドラキュラに言い訳して怒られるシーンやら、主人公が参加するよく分からないセ>>続きを読む

ロブスター(2015年製作の映画)

3.6

独身者は45日以内にパートナーを見つけないと動物にされる未来。設定は面白いと思うのだが、早々にタイトル回収された後は特にロブスターは関係なくなり、ストーリー後半では設定を活かしきれず失速した気がする。>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.4

4K・アスペクト比1.66:1での上映。科学者の実験によって生き返らされた女性。その観察を依頼された助手は次第に心惹かれるのだが、女性は「冒険」を望み……。ビビッドな配色とレトロフューチャーな街や衣装>>続きを読む

大日本人(2007年製作の映画)

1.0

松本人志扮するヒーローが巨大化して怪獣と戦う。そのヒーローへのインタビューと、怪獣との戦闘シーンで構成されているモキュメンタリーである。適当に作った『世にも奇妙な物語』のシュール回みたいな感じで、話の>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.6

トイレの清掃員として暮らす男の目を通じて観測される世界を描く。良いことばかりでもないし、悪いことばかりでもない、善意もあれば悪意もある、その絶妙なバランスがまさに「日常」。ヴィム・ヴェンダース監督作品>>続きを読む

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

4.0

原始時代の地球に突如現れたモノリス、そして現代の月で発見されたモノリス。その謎を探るために木星探査に向かう宇宙船で、搭載されている超高性能AIの様子がおかしくなり……。完全に引き算の映画で、脚本も演技>>続きを読む

デジャヴ(2006年製作の映画)

3.6

自由自在に過去の一時点を映し出せる超高性能監視システム「白雪姫」を使い、フェリー爆破の犯人を探るデンゼル・ワシントン。次第に明らかになる「白雪姫」の秘密と、過去と現在の交錯……。割と練られた脚本で初見>>続きを読む

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.5

表現方法の進化を感じるアニメ。脚本も演出もかなりハイレベル。アクションシーンでは、手描きによる躍動感溢れるキャラクターの動きを堪能できる。またシーンの切替えも凝っていて、そことそこを繋げるの!? とい>>続きを読む

戦慄怪奇ワールド コワすぎ!(2023年製作の映画)

4.4

投稿者と共に赤い女の正体を探るために廃墟に潜入するスタッフたち、そして明かされる真相。完全に色々な一線超えてきたなと。撮影手法としては白石晃士が従来から『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』で用いてきた方法>>続きを読む