ソニこうさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

永い言い訳(2016年製作の映画)

3.9

★妻の死を前に、泣けなかった男。

失ってはじめて気づく、"愛せること"の尊さ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
物語の幕開けは、妻の事故死。しかし、彼は決して泣かなかった。いや、泣
>>続きを読む

めぐりあう時間たち(2002年製作の映画)

2.4

◎美しいセリフたちに心を震わすも、物語そのものの魅力は理解できずでした。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
人生をどのように生きるか。至言ともいえるセリフが随所に散りばめられていました。
>>続きを読む

哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)

3.6

★血みどろの映像体験。

あなたは最後まで鑑賞できるか?

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
笑顔でナイフを突き刺す者…。楽しそうに飛び降り自殺する者…。流血の中で犯す者…。言葉を失う衝撃
>>続きを読む

スモーク(1995年製作の映画)

3.0

◎人生は煙のように儚く消える。のだとしたら、過去を振り返っている時間はない。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
本作に関しては、「面白くなかった」のではなく、「面白さを理解できるほどの土壌
>>続きを読む

私の愛するお母さん(2016年製作の映画)

2.5

◎「無償の愛」をささげているのは、親ではなく、子どもの方なのかも。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
子どもができたら、自分はどんなふうに接するだろうか。

私の親は、十分過ぎるほどの愛
>>続きを読む

白い自転車(2019年製作の映画)

3.7

★辿り着いた先にあった、笑えない皮肉。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
長回しの20分。ずっと飽きさせない展開。なぜ主人公はそこまで苛立っているのか。裏を探りたくなるような、好奇心をく
>>続きを読む

ナイトクローラー(2014年製作の映画)

3.9

★なぜ彼は、"人が破滅する瞬間"にカメラを構えるのか。

その理由が分かったとき、全身の鳥肌が止まらなくなる。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
最初は仕事のためかと思っていた。崩壊され
>>続きを読む

RUN/ラン(2020年製作の映画)

3.7

★よくあるストーリーを、"極上のサイコスリラー映画"に描き上げた演出の凄み。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
献身的な母。病弱な娘を支え続ける。しかしそこには「歪んだ愛」と、「非人道的
>>続きを読む

つみきのいえ(2008年製作の映画)

2.8

◎どんな人生にも、つみあげられてきた"尊い過去"がある。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
…というメッセージは伝わってくるも、それ以上でもそれ以下でもない感じ。平凡な作品だと思ってしま
>>続きを読む

博士と彼女のセオリー(2014年製作の映画)

3.4

◎その偉業は、妻の存在なくして成し得なかった。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
…と聞くと、どんなストーリーを想像するか。たぶん、想像した物語とそう違わない展開になると思う。かなり既視
>>続きを読む

劇場(2020年製作の映画)

4.2

★"夢を追う"とは、大切な誰かを傷つけることなのか。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
2人の俳優の名演に圧倒された。山崎賢人の汚れた目と、松岡茉優の透き通った笑顔。そのコントラストに、
>>続きを読む

L.A.コンフィデンシャル(1997年製作の映画)

3.0

◎細かいところはどうでも良いくらいの爽快さ。

"クライムサスペンスの金字塔"と呼ばれるゆえんを垣間見る。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
人物の多さと展開の速さに着いていくのが必死。
>>続きを読む

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

3.9

★スクリーンにほとばしるエネルギー。上映開始と同時に、館内は試合会場へ。

原作未読でも熱狂できる、傑作!

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
映画鑑賞というよりは、スポーツ観戦をしてきた
>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

-

◎静けさの中、ミットの音だけが心を打った。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
試写会だったので、スコアはナシで。結論、自分には合わない映画でした😅。

「Filmarksで絶賛されるも、
>>続きを読む

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.7

★広大な自然の中、たった1人で生き抜いた彼女は、誰よりも美しかった。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
家族からも、恋人からも、見捨てられた。けれど少女は、たった1人で生き続けた。人里離
>>続きを読む

ビフォア・ミッドナイト(2013年製作の映画)

4.0

★こんなにも素敵で、忘れられない3部作に出会えた喜び。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『ビフォア・サンライズ』『ビフォア・サンセット』に続く3作目。一応、これでシリーズ完結とのことです
>>続きを読む

ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.6

★身寄りもない。社会に居場所もない。

そんな自分に手を差し伸べてくれた、ヤクザという「家族」。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ヤクザ=反社」と思っていた鑑賞前の自分が、少し遠く感じ
>>続きを読む

ラブ・アゲイン(2011年製作の映画)

3.8

★研ぎ澄まされたセリフと演出に、思わず口元が緩んでしまう。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
かなり秀逸な脚本。「やっぱシナリオ書く人ってすげー」と思わされるアイデアが、各シーンに散りばめ
>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.0

◎ 終始つきまとった「?」

映像の美しさと音楽の迫力は満点だったが…。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
オープニングタイトルが出た瞬間、声が漏れそうになった。「めっちゃいい!カッケェ!
>>続きを読む

起業家リトゥ/Ritu Goes Online(2020年製作の映画)

2.0

◎BS NHKの早朝に放送されてるドキュメンタリー番組

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
…のような、短編映画だった。正直、何も心に残るものはなかった。

リトゥさんという方を密着取材しな
>>続きを読む

ロレーヌは歌えない(2016年製作の映画)

3.5

★ミュージカル映画が苦手な人にこそ、おすすめしたいミュージカル映画。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
僕は、ミュージカル映画が苦手です。だって、急に歌って踊りだすなんておかしいじゃない。
>>続きを読む

ダイヤモンドの不思議(2016年製作の映画)

3.6

★柔らかな手触りで迎えたラストに、多くの人は肯定される。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
まさか、たったの12分でこんなに感動させられるとは。泣きはしませんでしたが、強烈に心を突き刺して
>>続きを読む

知らなすぎた男(1998年製作の映画)

3.8

★ビル・マーレイの天才的演技が、強烈な衝撃と、笑いをもたらす。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ビル・マーレイさん、マジで凄すぎ。物語自体も良かったが、彼の演技がすべてを凌駕していた。圧巻
>>続きを読む

ステキな金縛り(2010年製作の映画)

3.8

★深津絵里と西田敏行の演技に、ただただ見惚れてしまう。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
三谷作品に登場する人物は皆、活き活きとしている。それぞれのキャラが際立っていて、どれも憎めない。
>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

3.9

★どんな言葉を尽くしても語りきれないカタルシス。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
圧巻の映像体験だった。上映終了後に自然と湧き上がった拍手が、すべてを物語っていた。

これぞ映画館で見な
>>続きを読む

ある男(2022年製作の映画)

4.1

★「自分」という存在の脆さを突きつけられ、ただただ呆然とさせられる。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
原作の大ファンだったため、かなり期待値を上げていた一方、「こんな文学作品をどのように
>>続きを読む

ザ・マジックアワー(2008年製作の映画)

4.6

★「この光景に出会うために、生きてきた」と胸張って思えるように。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
マジックアワー。それは、1日のうちで最も美しい空が見える瞬間。きっと誰もが、"人生のマジ
>>続きを読む

星の子(2020年製作の映画)

3.5

★宗教を信じているのは、人生のどん底から救ってもらえた過去があったから。

あるいは、大切な誰かを守ることができたから。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
大学時代、興味本位で宗教団体の合
>>続きを読む

THE 有頂天ホテル(2005年製作の映画)

4.0

★すべてのシーンに、笑いあり。満腹感のある大作。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
舞台は、大晦日を迎えた高級ホテル。人はさまざまな人と出会い、ときに勇気づけられながら日々を過ごしていくが
>>続きを読む

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

3.9

★繰り返される毎日に終止符を打つためには、「挑戦する」しかない。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
広告業で働く身として、共感だらけの映画。いや、働くすべての人に刺さる映画だったように思え
>>続きを読む

グッド・ナース(2022年製作の映画)

3.7

★鑑賞後もずっと、彼の考えに思いを巡らせてしまう。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
こういう映画こそ、考察しがいのある映画だと思う。劇中に登場するファクトのみで考察し議論ができるのなら、
>>続きを読む

ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)

3.5

★ あなたには嫌いな人がいますか?

いるのなら、本作はもってこいかも。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
この映画を見終えたあと、"嫌いなアイツ"の見え方が変わってるかもしれません。忌み
>>続きを読む

奇人たちの晩餐会(1998年製作の映画)

4.2

★今年見たコメディ映画の中で、トップクラスの面白さ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今年200作品近く見てきたが、コメディ映画としては『カメラを止めるな」や『ハングオーバー』に次いで3
>>続きを読む

「お電話ありがとうございます。」(2017年製作の映画)

3.5

★ストレス発散の13分。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
コールセンターへ問い合わせたとき、電話が繋がらないのは、なぜか。

問い合わせが殺到してるからではなく、別の理由があるとしたら、
>>続きを読む

幼い依頼人(2019年製作の映画)

3.8

★もし目の前で、人が殺されようとしていたら。

見て見ぬふりをしたあなたは、有罪か。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
冒頭シーンが、本作のすべてを表している。物語は、次のような議論から始
>>続きを読む

次の停車駅(2017年製作の映画)

2.0

◎バスを降りた後は、素晴らしい一日を。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
中身は、なんにもない。けれど、なぜか温かな気持ちにさせる、ほのかな余韻。

踏ん張って前を向けるように、そっと後押
>>続きを読む