しゅーげさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

しゅーげ

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ビサイド・ボウイ ミック・ロンソンの軌跡(2017年製作の映画)

3.6

みんなから愛されたギタリスト、ミック・ロンソン。ボウイ、イアン・ハンター、ボブ・ディラン、クイーン、モリッシー……屈指のギタリストについて愛を持って語られる姿に涙。

ノマドランド(2020年製作の映画)

4.8

高度資本主義の闇を告発する映画かと思ったが、美しいロードムービーであった。映像詩。家とは何か?限りない愛情と優しさで包んでくれる名画。

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.1

トランプ大統領、BLM……まさに時代精神が生んだ傑作。胸が苦しくなるような陰鬱さ。階段のイメージ、そして笑い声……現代の傑作。

KCIA 南山の部長たち(2018年製作の映画)

3.7

政争がブロマンスに変化した一例。かつて革命を誓った同志の零落。そして新たな権力の勃興。韓国歴史もの実録映画の真骨頂を見た。

SAD VACATION ラストデイズ・オブ・シド&ナンシー(2016年製作の映画)

2.9

結局犯人は分からなかったわけであるが、シドとナンシーの存在に乾杯!

ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド(2021年製作の映画)

5.0

私にとってザ・スミスは神的存在。なぜザ・スミスを聴くのか……、その答えが全てここに。ありがとう。

ダイ・ハード3(1995年製作の映画)

3.4

ひさしぶりに見返したらおもしろいじゃないの。キリスト教の引用あり。金曜ロードショーのすばらしい吹き替えに乾杯。

アイダよ、何処へ?(2020年製作の映画)

3.9

凄まじい。映画の中で繰り返されるどこ?どこ?という声。民族の悲劇で生まれたボスニア紛争のさなか、彼女はどこにいるのか。民族と血と憎しみと怒りと悲しみの中に彼女はいる。どこへ?永遠のスレブレニツァに彼女>>続きを読む

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

4.9

凄まじい熱量。文庫化された書き起こしの書籍は読んだことはあるがこれほどの白熱とは。思想がそれ自体でカタチたり得た貴重な時代の記録であり、三島由紀夫という観念の集結である。

82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

3.3

輸出用にデコレートされた韓国映画。原作が素晴らしかったのに、残念。

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

2.3

モリッシーの歌は良い。素材が凡庸、画面は弛緩、対立構造が安易にわかる。LAの赤錆びた空気感は良い。

金子文子と朴烈/朴烈(パクヨル) 植民地からのアナキスト(2017年製作の映画)

3.4

もっと思想的な深さを期待したのだがそれがなかったのが残念。金子文子の『何が私をこうさせたか』を映像化した方がよいのではないか。ヒーローごっこに見えなくもないところがたまに傷。金子文子役の女優チェ・ヒソ>>続きを読む

ザ・バニシング-消失-(1988年製作の映画)

3.4

徐々にパズルのピースが合わさるかごとく、失踪事件の詳細がわかっていく。直接的でないから、より怖い。

空気人形(2009年製作の映画)

4.8

「心を持つことは、せつないことでした」
ペドゥナ目的で観たら案外の傑作に驚いた。どこをとってもせつなさと小さなよろこびで満ち溢れたやさしい映画。ちょっとした心の隙間に、入り込むストーリー。美しかった。

ハナ 奇跡の46日間(2012年製作の映画)

3.3

あぁ感動させに来ているなぁといった印象。ペドゥナ目的で観たが途中から映画なのか卓球の試合を見てるのか分からなくなった……。

怪しい彼女(2014年製作の映画)

4.6

若返り物語として最高の脚本。苦労した女性がもう一度若い時をやり直せるなら……それでもあなたの母でいたい……歴史と愛の感動的なコメディ。老人問題をも含めた社会派ドラマでもある。

悪女/AKUJO(2017年製作の映画)

3.3

派手なアクションシーンがストーリーから浮いている印象。肝心の復讐ストーリーが曖昧に描かれているので、混乱することしばしば。朝鮮族差別がここでも垣間見える。

22年目の記憶(2014年製作の映画)

3.5

人生を演劇した男とその息子のあたたかい物語。ソル・ギョングの演技は本当に素晴らしいし、金日成に取り憑かれるさまは見もの。政治色の強いものかと思っていたがファミリードラマであった。

バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

2.5

深いと思わせておいてその実、たいした内容でないのは村上春樹らしいし、映画の作りも難解なふうを装っているだけである。退屈。

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.6

スマホをかざして「動くな!」は新しい。ポンジュノさすがのアルチザン!

ほえる犬は噛まない(2000年製作の映画)

3.5

パンチラインを敢えて外してくる不思議な映画。ジャームッシュ作品にも似たオブビート感が良い。ペ・ドゥナがかわいい。

地球を守れ!(2003年製作の映画)

3.9

主人公の妄想だと思いきや、まさかの展開に唖然。「ミツバチ(で)殺害」に唖然。韓国映画のカルト面を堪能できる。

さらば、わが愛 覇王別姫(1993年製作の映画)

3.8

主人公らが演じる京劇『覇王別姫』そのものの内容が、近代中国史の中で翻弄される京劇役者の映画のストーリーに取り込まれるメタ構造がおもしろい。3時間じっくり観させる力を持っている。劇と現実の薄い幕を破った>>続きを読む

延安の娘(2002年製作の映画)

3.3

文化大革命とそれに伴う下放で延安に行った青年たち。置き去りにされた娘が父に再会する話を軸に、文革当時の様々な葛藤が明るみに出る。個々人の中に多くの文革の歴史が積分されていて見ている方は、この文化大革命>>続きを読む

海にかかる霧(2014年製作の映画)

4.2

極限状態に置かれた人間はどのように行動するのか……朝鮮族の不法移民映画かと思いきや、ゾンビ映画のような殺し合いに。終わり方も好きだし、まじかよ?という展開にも目を見張る。『悲しき獣』と同じく、生殺与奪>>続きを読む

私の少女(2014年製作の映画)

4.4

『哭声』や『ビー・デビル』と同じく韓国田舎差別モノかと思いきや、とても繊細な描き方。ペ・ドゥナが同性愛者という設定も良いし(美しい……)、不法移民の問題や虐待、村社会、マチズモの問題など重いテーマなが>>続きを読む

殺されたミンジュ(2014年製作の映画)

3.6

マ・ドンソク率いる世直し部隊が殺された少女の復讐をする。様々な社会矛盾と「指示は絶対」という主体性の欠いた人間たちに「私は誰か」と問いかける。ラスト、ライギョとドジョウの喩えはおもしろい。ギドクらしい>>続きを読む

さようならCP(1972年製作の映画)

3.3

脳性麻痺の患者のナマの生というものを見せられた時、言葉は浮かばない。映像としてショッキングだが、それが「映画を作ること」ということなのだろうか。ドキュメンタリーの本質を突く作品。

神様の愛(う)い奴(1998年製作の映画)

1.3

あんまりといえばあんまり。奥崎謙三という男に興味があれば面白いのだが、その他はアングラサブカル寄りで全くつまらない。

麦の穂をゆらす風(2006年製作の映画)

4.6

虐げられるものを描かせたら世界一の巨匠、ケン・ローチらしくストーリーへの引きづり込み方がもう素晴らしい。独立戦争→英愛条約→内戦の流れの中で引き裂かれる肉親、恋人、友人たち。ずっしり描かれている。

マイケル・コリンズ(1996年製作の映画)

3.8

イースター蜂起に始まる悠久のアイルランド独立叙事詩。恋愛エピソードはいらない気もするが、公開当時もIRAに関する問題の結果、というのがこの因縁の歴史の深さを物語る。

キムチを売る女(2005年製作の映画)

2.8

エドワード・ヤンを思わせる構図を見せる映画。朝鮮族という問題を扱ったものとして興味があり観たが、純粋なアートムービーで驚いた。時間がゆっくり流れるが深みに欠ける。

不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年製作の映画)

3.8

クー!本当に摩訶不思議な映画。芸術的ではないが、そのユーモアセンスが素晴らしい。普通だったら考えられない設定に思わずクー!

帰ってきたヒトラー(2015年製作の映画)

3.8

「帰ってきた」ヒトラーの前で人々(おそらく役者ではない一般人)は政治不信の本音を話し出す。それがナチス以上にナチス的であることが現代の政治・社会批評になっている。面白いモキュメンタリーとも取れる。虚実>>続きを読む

泣く男(2014年製作の映画)

2.7

ストーリーは凡庸で、銃撃戦などの戦闘やアクションシーンでかさ増ししている印象。あんまり泣いてないし叙情性を期待して観たので、肩透かしを食らった気分。

五毒拳(1978年製作の映画)

3.2

出てくるキャラクター設定や拷問具、殺しの道具などがコテコテに濃いカンフー映画。まるで戦隊モノの元祖のようだ。