くりごはんさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

3.2

クラシックをテーマにした近頃ヒットしている漫画やアニメに対して、新規性があまり無くありふれたような内容という印象でした。

コンクールなのに勝利に対する意識の無さと、尺の関係かそれぞれが持っている自分
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異端の鳥(2019年製作の映画)

3.6

あるグループにおいて、少人数を異端と判断して排除しようという人だけでなく動物の持つ本能。
それも時代や環境によっては悪意の自覚がなく自然の様に振るまってしまうのだから恐ろしい。

また、都市部と田舎で
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はちどり(2018年製作の映画)

4.2

詩的な映像の美しさ。
思春期の不安定なバランスが見事に描かれてます。
まだ将来の方向性が定まらない若い時に魅力的な年上と過ごすことは、人生にとって強い意味を持ち、彼女にとって大切な時間だったのだと思い
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.8

所々に散りばめられたホラーな演出は流石に上手い。映像の構図や脚本も安定していて作品としての完成度高いです。
ただ、後半になってから説明が減り少し理解不足になりました。
途中まではとても丁寧に説明してい
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バルタザールどこへ行く(1964年製作の映画)

3.6

この作品においてバルタザールはただただ人の悪意によって踏みいじられるしかない。それでも耐え、孤独に生きる姿がとても悲しい。
物語を通して歩いたバルタザールの軌跡は悪意のかけらもない、まさしく聖なる道だ
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ポゼッション(1981年製作の映画)

4.0

序盤の夫婦喧嘩からあんな展開になるとはだれが想像できようか。

日常が徐々に狂気に侵されていくっていうのはとても好き。でもこの映画はみんな最初から狂い気味。

観終わってからDVDに入っていた作品解説
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ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ(2018年製作の映画)

4.6

ただただ圧倒されました。
随所に怪しい世界が顔を見せるわけですが、街並みとカメラアングルが雰囲気を演出し、魅せる魅せる。中国のちょっと寂れた街並みの風景は画になりますね。
ネタバレになるのであまり深く
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サタンタンゴ(1994年製作の映画)

4.7

サタンタンゴを観ると、サタンタンゴを観た人生になります。

上映時間7時間以上というので有名な本作。過去にニーチェの馬を2度程挫折したのもあり、映画館には観に行けませんでしたがやっと観ることができまし
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火口のふたり(2019年製作の映画)

3.7

駄目な男を演じさせたら一流、柄本明。
「きみの鳥はうたえる」とはまた違って優しい駄目男です。

あの頃に戻ったら、帰り道を見失った。そこから始まるモラトリアム。

自由に自分の欲望のまま無計画に生きる
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.4

シャロンテート殺人事件をはじめとして、その時代のハリウッド作品や背景を知っているのと知らないのでは楽しみ方が違う為、実は観る人を選ぶ作品じゃないでしょうか。

冗長ともいえるストーリーだけれど、そんな
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半世界(2018年製作の映画)

3.6

初めは嫌なイメージしか感じなかった主人公に対して、次第に好感を感じさせるストーリーは素晴らしい。
40歳近くなっても馬鹿なことをし合える関係っていいですね。
外の世界には関心が薄く、大きな変化を望まず
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櫻の園(1990年製作の映画)

4.1

正直演技は酷い感じだったけれど、それ以上に脚本が上手くまとまっているのでいい作品でした。感情的でどこか幼さが残る思春期の女性らしさが良く伝わってきました。描き方が上手いです。

私、毎年同じように咲く
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街のあかり(2006年製作の映画)

4.0

可哀想な犬の為に、自分より喧嘩の強そうな飼い主に挑み当然のようにボコボコにされてもカッコつけるカウリスマキの描く主人公が良い。

悲しいストーリーだけど、どんな状況でも前を見ていて暖かい気持ちになりま
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さらば、わが愛 覇王別姫(1993年製作の映画)

4.1

京劇俳優養成所で出会った蝶衣と小楼。まるで実の兄弟のような、それ以上の二人友情が同時に二人を苦しめる。

成功と堕落、愛と憎しみ。正の方向に進んでいるようで常に負に一転しまう危うさが怖いですね。

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マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

4.4

独特なテンポと淡々とした会話の空気感が本当に好き。

アキカウリスマキ作品は冬に観たくなります。

地獄に堕ちた勇者ども(1969年製作の映画)

4.0

野心の為に権力を利用し、一方で利用されて破滅する。

貴族が時代の流れで破滅していく過程の描き方が上手い。

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

4.3

気になりつつも見れてなかった作品。

アニメならではの光の表現や構図がとてもよい。センスを感じます。
基本的に明るい作品なんだけど、所々に現れる不穏な空気がとても好き。クレヨンしんちゃんの初期映画とか
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記憶にございません!(2019年製作の映画)

3.4

安定した出来で、広く好まれる内容だった。大衆向け作品苦手な私が観ても面白いと思った。
ストーリーに関しては思う所はあるけれど、コメディなので問題なし。
たまにはこのような作品を観てバランスを取りたい。

南極料理人(2009年製作の映画)

3.6

個性的なおじさんたちのユーモアな日常が観ていて楽しい。
目的に向かって最短で向かうのもいいけれど、時にはこうやって仲間と一緒にわいわい過ごす時間も大切だなっと思う。

ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

4.5

これは素晴らしい。
最初から独特なシュールで不気味な世界観に引きずり込まれる。所々にセンスが光ってます。
あっという間に最後まで観終わってしまいました。

フランスらしい哲学的なストーリーも良し。
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サーミの血(2016年製作の映画)

3.8

差別とは何かを考え直す。

生まれた時から背負わざる得ない運命に対して、受け入れる選択をした妹と拒絶を選んだ姉。
姉の帰りをずっと待っていた妹の想いが心に響く。

ポルト(2016年製作の映画)

3.5

ポルトの夜の街並みが美しい。ストーリーに重点を置く作品ではないものの、全体的に惜しい。シルビアのいる街ほど振り切れてない。

無双の鉄拳(2018年製作の映画)

3.6

本日のマ・ドンソク二本目。
相変わらず、強いキャラクター。ただし、今回は主人公の周り、悪役もキャラクターに癖があるせいか、守護教師よりかは大人しく見える。周り大事。ちょっと配役が教科書通りっぽいけどね
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守護教師(2018年製作の映画)

3.3

世間ではマ・ドンソクがいいよということを聞いたので鑑賞。

どこか頼りなくて抜けているんだけど憎めない、そんなキャラがハマってますね。怖そうな見た目とのギャップもあって人気があるのも納得。
特にストー
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デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

3.3

そういえば、タランティーノってあんまり観たことなかったという訳で本作を鑑賞。

途中まで少し退屈だけど、後半から引き込まれていきました。とにかくスピード感が凄い。ラストの爽快感は流石といったところ。

シルビアのいる街で(2007年製作の映画)

4.3

街に焦点を当てた変態映画。想いでの女性の姿を見つけ、イケメンが女性をただただストーカするストーリーはあって無いようなもの。

二人の距離が空いた散歩を通して描かれる街並みがとても美しい。風の感覚や匂い
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第9地区(2009年製作の映画)

3.2

よくある、エイリアンと戦う映画だと思って観たら違った。ドキュメンタリーなタッチとドラマ的演出を交えた変化球。

ストーリー的には途中から対立構造の相手側の世界に踏み入れてしまい、今までの自分の世界と相
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ノーマ東京 世界一のレストランが日本にやって来た(2016年製作の映画)

3.4

エル・ブリ(エル・ブジ)の流れを汲む前衛的な料理を提供するノーマ。
単純な味だけでなく、食べることを通して感動を与えるために、奇抜なアイデアを取り入れつつも細部まで拘り抜いて完璧な出来ではなかったら客
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