くさむすびさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

ヒストリー・オブ・バイオレンス(2005年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

トムとジョーイを唯一分けるのは暴力性であって、それ以外には二つの人格(?)にそれほど差異は見えない。しかしバイオレンスが少しでも顔を出せば砂漠で殺したはずのジョーイが生き返ってしまう。内に染み込んだ暴>>続きを読む

レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

4.0

やっぱりタランティーノ作品は一筋縄では終わらない構成になってて、この後に作られた『パルプ・フィクション』と若干似ている。最初の方は割とダラダラしてるのに、一度話がどこへ進んでいるのかが分かれば途端に緊>>続きを読む

MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)

3.9

新作が公開されるので再鑑賞。この映画に対する印象、「映画館で見た時同じ列にいた陽キャグループが驚かすシーンで盛大にポップコーンぶちまけてたなー」ぐらいしか無かったのだが今見直してみると意外と面白かった>>続きを読む

リトル・フォレスト 春夏秋冬(2018年製作の映画)

3.3

母、恋愛、友情、仕事、都会など色々なテーマを盛り込みすぎでイマイチ何を伝えたいのかわからなかったが、ストレスフルな現代社会から脱出してスローライフを送るのも悪くないよというのは伝わってくる。出てくる飯>>続きを読む

恐怖の報酬 オリジナル完全版(1977年製作の映画)

3.8

後半の輸送パートが始まってから一段と面白くなる。一つ一つの障壁を乗り越えるシーンをあえてぶつ切りにしているからか、余韻よりも緊張感が続く構成になっていて最後までハラハラが続いた。そして油断させた所で一>>続きを読む

ナショナル・シアター・ライブ「ライフ・オブ・パイ」(2023年製作の映画)

4.0

初めてNTLを鑑賞。素晴らしかった。舞台装置とパペットのしなやかさに圧倒された。床から船が浮き上がってくる仕掛けを見て、今回の『ライフ・オブ・パイ』舞台版は成功だと思わされる。ストーリーも信仰心と死に>>続きを読む

K.G.F:CHAPTER 2(2022年製作の映画)

1.5

このレビューはネタバレを含みます

期待しすぎてしまった。CHAPTER1から丁度1週間空けて見たのが悪かったのか、本当に退屈な3時間弱だった。そこまででもなかった前作の方が数倍面白く感じたし、彼がアイデンティティを築き上げるまでのスト>>続きを読む

VIDEOPHOBIA(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

『#ミトヤマネ』で気になった宮崎大祐監督作を鑑賞。ミトが劇中で大阪府生野区出身って言われていたけど、今作に出てくる愛も生野のコリアンタウンに住んでいたりなど、その辺り含めてテーマ的に関連性がある感じで>>続きを読む

イコライザー2(2018年製作の映画)

4.2

1作目とはまた違った趣きがある。妻や友を失ったことによって空いた穴を殺しで埋めようとする悲しい話だけど、自分は力強い希望の話のように感じた。特に人生折り返し地点を過ぎてからの希望。サムという老人に対し>>続きを読む

#ミトヤマネ(2023年製作の映画)

-

初宮崎大祐作品。頭良い人は一発で色々理解できるんだろうけど、頭悪いから鑑賞後に改めてストーリーの筋を改めて追って「なるほど」となる作品だった。分かりそうでわからなかったのが悔しい。ただ感覚的に追ってい>>続きを読む

イコライザー(2014年製作の映画)

4.7

10月に新作が公開されるので鑑賞。『初恋』と並ぶホームセンターバトル映画の傑作。
大味なアクション映画だと思って見始めたら、冒頭からロバート・マッコールの空虚な暮らしを画で見せるなど丁寧な作りになって
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戦慄怪奇ファイル 超コワすぎ! FILE-02 暗黒奇譚!蛇女の怪(2015年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

櫻井の行動は気持ち悪い。中年童貞の特徴詰め込みましたという感じのキャラクターだが、それでも捻じ曲がった愛の話として展開していくのが素晴らしい。目に包丁刺す愛情表現なんてかなり強烈。白石監督の作品を多く>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル 超コワすぎ! FILE-01 恐怖降臨!コックリさん(2015年製作の映画)

4.0

花子さん回に近いものがあった。コワすぎ最終章みたいな壮大な話よりも、通常運転で工藤Dが暴れ回って恐怖映像を撮ろうと奔走する様子を見ている方が自分は好き。工藤vs新菜のバトルも面白いし、怪奇現象の真相が>>続きを読む

ハンガー・ゲーム2(2013年製作の映画)

2.8

1作目と同様ゲームが始まるまで長ったらしくてしょうがないのだが、今作は前作を受けてどのように世界が変化していったのかを描くという目的がハッキリしていたのでそこは良かったと思う(それでも長すぎるんだが)>>続きを読む

古の王子と3つの花(2022年製作の映画)

4.5

至福の鑑賞体験。ミッシェル・オスロ監督による3つの物語が連なった短編集なんだけども、それぞれの話で絵のタッチが違う拘りようにまず感服する。
1作目のエピソード『ファラオ』は2D的であるけれども立体的で
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K.G.F:CHAPTER 1(2018年製作の映画)

3.6

想像と全く違う映画。前半は面白かった。ロッキーの性格を表す、いわば後半とCHAPTER 2に向けてのフリになってるパートなんだけど自分ファーストで暴れる感じが見てて楽しい。幼少期から暴力マシーンで、向>>続きを読む

ハンガー・ゲーム(2012年製作の映画)

3.0

12月に新作が公開されるみたいなので鑑賞。退屈はしなかったけど、好きになれない点が多い。まずゲームが始まるまで結構な時間が長い。その割に世界観の説明も少ない。そしてようやく始まる訳だが、一人しか生き残>>続きを読む

ズーム/見えない参加者(2020年製作の映画)

2.3

全編Zoom上で展開される作品だが、今作でその強みが活かされてたのって変身フィルターが何もないところに反応した所とオンライン背景の所ぐらいでは? 目新しさに乏しい。霊が悪さし始めるのも何か唐突に感じる>>続きを読む

きさらぎ駅(2022年製作の映画)

3.4

某配信者のウォチパで鑑賞。半分すぎるまでは面白くないけど、元ネタ知らないので次第にゲームっぽくなっていく構成に変化していくあたりから楽しむことができた。FPS視点も経費削減のように見えるけど恒松パート>>続きを読む

カールじいさんのデート(2023年製作の映画)

-

カールじいさんの映画を見たのがあまりにも前なので、あんまり入り込むことができず終わった。特に面白いとかそういう訳ではない。評価はなし。

マイ・エレメント(2023年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

3D吹替版にて鑑賞。シンプルなラブストーリーではあるけど意外性も多くとても好みの作品、しっかり感動した。ベタっぽい展開を演出でカバーしている感じ。特に終盤、泣かせあいゲームで用いられた台詞の伏線回収は>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル コワすぎ!最終章(2015年製作の映画)

3.5

最終章でこれをやる度量。『アベンジャーズ/エンドゲーム』感があった。今までとテイストが全然違うし、かなりシリアス。コメディシーンもあるけれどいつものパワハラ笑いではないのでスピンオフ感が強い。前半は工>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 史上最恐の劇場版(2014年製作の映画)

4.6

今回は実質工藤回。工藤が過去一頭おかしい。撮影のためなら誰彼構わず攻撃的な態度を取る男だが、今作はそのイカれが限界突破してて笑いが止まらなかった。右ストレート炸裂。
意外性のある過去作とのリンクもあり
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オンナたちの告白 ~メグミ~(2023年製作の映画)

4.3

城定秀夫×架乃ゆらの『欲しがり奈々ちゃん』タッグ再びなんだけど、『欲しがり〜』と通ずる点が多い。特に行為中の「気持ち良い」という台詞に色々な意味が詰まってる点は前作のマインドを感じる。コメディとエロの>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 劇場版・序章 真説・四谷怪談 お岩の呪い(2013年製作の映画)

3.1

出会った時から対立してるけど、時々波長が合う工藤と浄霊師の関係性に笑ってしまう。相変わらず工藤の常軌を逸した仲間と取材に対する熱量は最高。途中怪談師が話したお岩さんと四谷怪談など感心するところはあった>>続きを読む

ぼくたちの哲学教室(2021年製作の映画)

3.9

カトリックとプロテスタントが対立している街、北アイルランド・ベルファストにある小学校で開かれる哲学教室を写したドキュメンタリー。対立がすぐ隣にある街であるからこそ一層自らに・他者に問うこと、思索の重要>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-04 真相!トイレの花子さん(2013年製作の映画)

4.5

74分のホラーとしてあまりにも完成されすぎている。序盤こそ投稿者による工藤イジりがあったりして笑える。だが途中からはシリアスなSFホラーの様相を呈し、また過去作シリーズでは薄かった投稿者たちによる人間>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-03 人喰い河童伝説(2013年製作の映画)

3.8

今の所一番好きかも。笑えるシーンも多いし、後半の展開が激アツ。過去作とのクロスオーバーが露骨すぎず、さりげない感じなのも良い。もうホラーじゃなくてコメディとして見てしまったけど、それで良いと思ってます>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-02 震える幽霊(2012年製作の映画)

3.4

序盤から工藤の暴走フルスロットル。もう幽霊とかそれどころではない。「市川、お前が行ってこい」から前作で入手した呪具を使う荒技にはもう笑ってしまう。相変わらず真相が解明される訳ではないが、工藤と市川(と>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-01 口裂け女捕獲作戦(2012年製作の映画)

3.6

ホラーだけどコミカルなシーンもありエンタメ作品として優れている印象。何が良いかって、工藤というキャラクターが怪奇現象の事実を激写するための執念として時折見せる暴力性が人間味あふれてて良い。工藤が金属バ>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

主人公が幾度となく幻影に悩まされるもメンタルヘルスに間違われるのを見てリー・ワネル版『透明人間』を思い出した。夢を餌に行われる性的搾取が蔓延っていた時代に生きていたサンディの苦しみ、その苦しみを追体験>>続きを読む

トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

特に期待してた訳ではないので(公開4日目に見た人が言うセリフではないが)まあこんなものかという感じであまり驚きは無かった。アクションシーンは音響の迫力も相まってかなり見応えがあるものとなっている。ロボ>>続きを読む

ザ・ディープ・ハウス(2021年製作の映画)

2.0

屋敷に入るまでがつまらなくて、屋敷に入ってからは見れるようになってきたが後半はネタを出し切ったのか工夫も何もない追いかけっこになっていて眠くなってしまった。水泡のせいで何やってるのか全然分からないシー>>続きを読む

ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.8

断線された黒電話から着信があるという超常現象に対して有耶無耶にするのではなくしっかり理由付けされているのが良かった。ずっと受け身しか取れてなかった少年が攻め側への成長するようになるまでが熱い。変化球で>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

納得いかない所もあるが、とにかく後半の列車を使った一大スペクタクルは目を見張るものがあった。
今作は端的に言って鍵を奪ったり奪われ返されたりをひたすら繰り返す辺りストーリー性はほぼ皆無と言った感じだが
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

2.0

冒頭の仮面ライダー登場待ちみたいなクモオーグのルリ子に対する行動で一気に不安になったが、その予感は的中。序盤を見るにヒーローであること、強大なパワーを行使して救う正義とは何かを問う作品かと思いきや中盤>>続きを読む