くさむすびさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

ケープ・フィアー(1991年製作の映画)

2.5

『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』前のスコセッシ予習④。
あらすじが面白そうだったので期待して見たが、よくある理不尽スリラー(弁護士にも非はあるが)という印象しか受けなかった。いくらスコセッシと言
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グッドフェローズ(1990年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』前のスコセッシ予習③。
途中までは何の話なんだか見えてこないし、それが分かった途端(バッツを殺した後辺りから)に面白く感じた。濃密なマフィアの栄枯盛衰を145分に
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ケンとカズ(2015年製作の映画)

3.4

逃れようとしても逃れられないアンダーグラウンドの世界でもがく様子が見てて苦しい。映像の質感もあるが、希望が湧きそうで湧いてこない。だからこそケンも僅かな希望に賭けてクリーンになろうとするが中々抜けれな>>続きを読む

ハント(2022年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

集中力と1980年代の韓国では何が起こってたかの知識を要するけど、めちゃくちゃ面白い! イ・ジョンジェ初監督作として申し分ない出来。自国の恥部に切り込むだけでなく、高度なサスペンスと派手な銃撃戦を上手>>続きを読む

死なない夫(2019年製作の映画)

3.7

夫を殺したい妻&その友達vs妻を殺したい全く死なない夫!ガソリンスタンドでガソリンをがぶ飲みする男のビジュアルに惚れて見たが、ストレスフリーで見れる快作だった。
リアリティは全くないが、途中からはそれ
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親切なクムジャさん(2005年製作の映画)

3.0

韓国映画にハマった頃からずっと見たいと思ってた作品だが、期待しすぎたかも。
前半の突飛な演出と展開の数々についていけず、かと思えば後半は復讐について問うストレートな作風になるのについていけなかった。こ
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ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

3.7

『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』前のスコセッシ予習②。
金に物を言わせる豪華絢爛な画を散々見せつけられるのにも関わらず、最後のFBI捜査官が地下鉄に乗るシーンで「金持ちじゃなくて結構!」と思わさ
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ゴジラ(1954年製作の映画)

3.3

『ゴジラ-1.0』予習。
1954年にこの作品が生まれた凄さは評価するし、水爆実験によって生まれた怪物が街を破壊するメッセージ性は良い。単純に映画としてのオチの付け方が好みじゃなかった。オキシジェンデ
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スーパーティーチャー 熱血格闘(2018年製作の映画)

3.5

『ジョン・ウィック コンセクエンス』を見てドニーさんが見たくなったので鑑賞。話はありがちな学園ドラマ。落ちぶれた生徒たちをドニー先生が更生していく話だが、生徒を守るためにキレッキレのアクションを見せる>>続きを読む

コンフィデンシャル:国際共助捜査(2021年製作の映画)

4.5

面白い。1作目より好き。当たり前だけど、しっかり前作を踏まえての続編なのが良い。1作目と似たようなシチュエーションを前半に配置する事で、復讐心に燃えるぶっきらぼうだったヒョンビン演じるチョルリョンが前>>続きを読む

コンフィデンシャル/共助(2017年製作の映画)

3.9

続編公開に際して2020/04以来の再鑑賞。
この映画に抱いていた疑問点が今回自分の勘違いであることに気づく。
それはともかく、今作はヒョンビン映画ではなくユ・ヘジン映画として推したい。コメディできる
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

3時間もアクションのラッシュは胸焼けするだろうと身構えていたが、想像よりはアクションが少なかった。狭い範囲にしか伝わらない言い方をすると、テレビ千鳥の「ガマンめし」みたいな映画。ひたすら終盤の見せ場に>>続きを読む

ハロウィン THE END(2022年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

今作に怒る人の理由もよく分かる。もうホラーじゃないし、ブギーマンの殺戮ショーを期待すると絶対に物足りなさが残る。けれども1作目2作目とは大きく趣向を変え、メッセージ性の強い今作を最後に持ってきたことで>>続きを読む

まーごめ180キロ(2023年製作の映画)

4.2

非常にまーごめでした。ママタルトは好きでも嫌いでもなかったけど、これ見たら好きになっちゃう。既にそこそこ見かけるが、絶対これ以上に売れてほしいと思った。まだ芸人として天下をとっていないこの時期に生まれ>>続きを読む

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.8

面白かったけど怖くないし、前評判の高さは超えてこなかった感じもする。
今作はホラーの側面よりもライトなエクソシズムムービーを重視していて、そこが万人に受け入れられる理由かなと思った。ある種悪魔に対峙す
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こどもが映画をつくるとき(2021年製作の映画)

3.7

タイトルからして緩い映画かと思いきや、なかなかシビアな場面も多い映画。ふかちゃんチームが大人ではなく子供自ら取材交渉をする中で「営業中なんで」と断られたり電話を途中で切られたりする場面や、おーちゃんチ>>続きを読む

エレベーター(2011年製作の映画)

1.1

某配信者のウォチパで鑑賞。
ノリで作っただけのような映画。エレベーター内での展開は全くないし、明らかに尺稼ぎ目的の間延びした妊婦の爆弾調査シーンは本当見てて辛かった。スリラーとして0点だし、じゃあ極限
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3-4x10月(1990年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

『その男、凶暴につき』と似たような暴力描写のドライさだが、今作は脚本も担当しているからか所々暴力に付随して笑いもあったのが良かった。特にたけし演じるヤクザの上原がスナックで瓶を用いて殴るシーンや、子分>>続きを読む

その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

4.0

我妻は過剰な暴力を振るうけど、その暴力を序盤は入れすぎることなく適度に、そして後半からはふんだんに盛り込む緩急。語らない主人公の心情の変化をこれだけで表している。「なんで警察になったんですか?」→「友>>続きを読む

PASSION(2008年製作の映画)

3.8

祝 濱口竜介監督、ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞受賞!ということで、未見だった濱口作品を鑑賞。なぜこんなにも濱口監督は映画の中に漂っている空気を一変させるヒリヒリ感を演出することができるのか。一触即発>>続きを読む

ほつれる(2023年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

オリジナル脚本の長編2作目でもう映画作家としての方向性が決まったような作品。不倫を通じて夫婦関係を描いていて、未婚の自分としては「うわー、こんな夫婦生活嫌だな。結婚したくないな」と思わせるほどリアルな>>続きを読む

ガンズ・アンド・キラーズ(2023年製作の映画)

3.8

未体験ゾーンの映画たち2023上映作品。
ニコケイが全く笑わない復讐劇の割には拷問するかと思いきや治療したり、母の死で泣けないという娘を利用したギャグシーンなど笑いどころが多くて意外だった。それに混じ
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おとななじみ(2023年製作の映画)

2.7

聴いてるポッドキャスト番組で紹介されていたので鑑賞。学生同士の恋愛映画だと思ってたら普通に主人公たちが社会人だった。
仕事の楽しさに気づいた楓が「前までお金稼ぐためとしか考えてなかったんだけど〜」みた
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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

3.7

途中で2010年の話だったと分かった時に驚愕。
原作を知らないので何故これが脚色賞に選ばれたのだろうと疑問を持ったり、映画としての面白味には欠けると思ってしまったが今作は比較的シンプルな話の中に何層も
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レディ・バード(2017年製作の映画)

4.5

『バービー』の予習で再鑑賞。「あれ? こんなに良い映画だったかな?」と思うほど2回目の鑑賞でハマった。高校生特有の痛さ、母娘の関係性の拗れ、恋愛と性、大学受験直前の焦燥。短い実尺の中で過不足なく詰め込>>続きを読む

女神の見えざる手(2016年製作の映画)

4.2

めちゃくちゃ面白い。銃規制の是非を問う映画というよりは、銃規制派vs銃の所持を容易にしたい派の対立の動向を追う映画なので堅苦しさよりもエンタメ性の方が勝っていた。とはいえ最後まで見れば、どちらが勝つか>>続きを読む

タクシードライバー(1976年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』公開前に見れるだけスコセッシ映画を見る企画①
やたらと理想像に執着するトラビスが次第に狂気を帯びていく様があまりにも淡々としていて、改めて個人的にはあまり面白味を
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PATHAAN/パターン(2023年製作の映画)

4.5

見終わった後の満足度が異様に高い作品。正直粗い点は多々散見される。合成丸わかりの序盤のアクション、「そのスケートシューズどこで手に入れたんだよ!」と言いたくなる氷上のシーン、丁寧に「ここをこうすれば爆>>続きを読む

甘い人生(2005年製作の映画)

4.7

邦題は『甘い人生』だけど、英題は『A Bittersweet Life』。英題の方が今作には合ってる。

キム・ジウン監督、今作は心情描写の積み重ねが良かった。ヒスに対する視線で目を奪われていることを
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密偵(2016年製作の映画)

3.3

中盤の列車での駆け引き合戦はとても面白かったが、その前後があまり。心情描写が不足している感じがして深みがない。特に日本か祖国の同志への忠誠かの選択を迫られるイ・ジョンチュルはもっと掘り下げられたと思う>>続きを読む

マリアンヌ(2016年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

ロバート・ゼメキス好きの黒沢清監督が今作のことを絶賛していた記憶があったので鑑賞。
あらすじからは予想されるようなスリリングなシーンは意外と無いように思えた。けれどもそれは今作が純然たるラブストーリー
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生きちゃった(2020年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

これは若葉竜也演じる武田についての映画だなと思った。ウジウジしてる山田(仲野太賀)に強い言葉で当たることなく、だけども要所でハッキリ言って後押ししたり行動に付き添う。こんな良い友達いるか?

正直に
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blank13(2017年製作の映画)

3.6

『スイート・マイホーム』の予習として齋藤工監督作を鑑賞。
最初に同じ松田姓の葬式でも参列者の数に大きな違いがあることを見せ、続くように生前慕われていなかった少年時代を描く。それから父はいなかった13年
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怪物(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

今更見た。一つの事件を多角的に映して「物事を一点だけで見るのはいかに危険か」を伝える作品は多々あれど、今作がその類と一線を画すのは登場人物たちだけでなく作品のイメージすら変えてしまう点。体罰、いじめの>>続きを読む

COP CAR コップ・カー(2015年製作の映画)

2.7

冒頭、石を警察車両に投げつけて「石に指紋がついてるかも知れないから回収しに行こう!」となるガキ特有の変な心配だったりの解像度が高いのは良かった。
子供vs悪徳保安官のスリラーを期待していたのに、二つの
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コズモポリス(2012年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

不思議な映画。難しい会話劇だし起こる出来事も脈略のないものなので頭を捻らなきゃダメなタイプの作品なのだが、割と最後まで飽きずに見ることができた。
最後に殺そうとした奴が"前立腺が非対称"の話をしていた
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