くさむすびさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

エクスペンダブルズ3 ワールドミッション(2014年製作の映画)

2.7

楽しくなかった。展開が展開なだけにエクスペンダブルズシリーズが持つ強みがかき消されており、またクリスマスを筆頭とするメンバー一同との再会も唐突で、悪い意味でスタローン演じるバーニーの映画でしかない。戦>>続きを読む

レンフィールド(2023年製作の映画)

3.5

最初と最後のバカみたいなノリで全編突っ走ってほしかったな。途中からニコラス・ホルト演じるレンフィールドが現代人的な悩みで自分や主従関係を見直していく話になるので、そこで結構真面目な映画になっていくのが>>続きを読む

Pearl パール(2022年製作の映画)

5.0

秀逸。アトラクション型のホラーだった『X』を見向きもせず、ひたすらパールという人間がモンスター化していくまでを描く。単体でも十分完成されている作品ではあるが『X』の前日譚であることが肝で、前作での殺人>>続きを読む

ロスバンド(2018年製作の映画)

4.4

キャラクター配置が良い。親の過干渉を受けるマッティンに対して親が無関心なティルダ、両親が不和状態になっているグリム、親とは関係が良好そうだけど思春期故の夢と現実のギャップに悩むアクセル。一人のキャラに>>続きを読む

アクアマン(2018年製作の映画)

4.1

DC映画の中では好きな方。とにかく海中帝国のビジュアルが美しく、ネオンのように煌めく光に見惚れる。躍動感のある縦横無尽に駆け巡るアクションが爽快。アーサーが王である理由も正当性がありストーリーも破綻し>>続きを読む

ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

DolbyCINEMA版で鑑賞。最近のとある出来事で「シャラメ大丈夫か?」と余計な雑念が入りかけたが、前作とは全く趣向の異なるかなり楽しいミュージカルで楽しめはしました。でもしっかりと『チャーリーとチ>>続きを読む

きっと、それは愛じゃない(2022年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

興味深い内容ではある。宗教的価値観に基づいて行われる見合い結婚。カズの妹に対する最初の家族の反応を見て、何が「近代的な家族」だよと彼の母親が自ら謳っていたフレーズに苛立ちを覚えつつも、全てを曝け出し自>>続きを読む

ナポレオン(2023年製作の映画)

4.2

見る前は158分という上映時間の長さに身構えていたが、杞憂に終わった。あっという間に時間が過ぎ去っていく。
今作は幾重にもなるナポレオンを構成するもの一つ一つにフォーカスを当てている。まずは戦場を統帥
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エクスペンダブルズ2(2012年製作の映画)

4.5

今作でこのシリーズの楽しみ方がやっと分かった。
チーム内での軽妙な笑えるやり取りと派手なアクションを行ったり来たりするのが楽しい。シュワちゃんとブルース・ウィリスが今作ではアクションに参加しているし、
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スイート・マイホーム(2023年製作の映画)

3.6

齋藤工監督作ということで鑑賞。ジワジワと恐怖を煽っていく演出が素晴らしく、カット割りをちょっとだけ伸ばしたり、不自然なズームだったりで不穏さを作り上げていく。黒沢清っぽさを感じられた。ただ家で見ていた>>続きを読む

エクスペンダブルズ(2010年製作の映画)

3.9

最初の殺られ待ちみたいな敵役が出てくるアクションは萎えたが、それ以降はとにかく景気良く色々なものを爆破させていくので気持ちが昂った。近接戦闘で魅せるステイサムとジェット・リー、銃撃や爆破で敵を薙ぎ倒す>>続きを読む

パウ・パトロール ザ・ムービー(2021年製作の映画)

3.4

『パウ・パトロール ザ・マイティ・ムービー』の予習。
それぞれ個々の役割が確立されているので、チームレスキューものとしては十分なくらい楽しめる。家族向け映画に言うことでは無いかもしれないが、最初の40
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怪物の木こり(2023年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

原作を予習して鑑賞。良かった点もあるけど、総合するならば原作小説の方が好きだった。
映画ならではの良さが今作はある。特に中村獅童演じる剣持。パチンコ店にいるシーンの回想では怒鳴り散らかしていたのが、警
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チャーリーとチョコレート工場(2005年製作の映画)

3.4

『ウォンカとチョコレート工場の始まり』の予習。
意外とダークな話で驚き。しかし家族で見て楽しめる上にメッセージもストレートに伝えてくる。ただストーリーがあまり面白くない。最後にひと盛り上がりあるが全体
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

3.9

『ナポレオン』の予習。映画版『宮本から君へ』を思い出した。当事者はそっちのけで、男たちが尊厳のために闘う構図はまんま。非科学的なものを科学的と言い張っていた中世と何ら変わっていない現在に嫌気がさす。>>続きを読む

MY (K)NIGHT マイ・ナイト(2023年製作の映画)

4.1

他者の顔色を伺って自分自身を見失った女性たちが抑圧から解放される話ではあるが、序盤以降ほとんど交わらない3編のストーリーがどれも異なる関係性なのが素晴らしかった。夫に縛られる主婦のパートは刻が解放を促>>続きを読む

アラビアンナイト 三千年の願い(2022年製作の映画)

2.9

人は語ることによって歴史を紡いでいく。人間には死があるけど、物語によって様々な場所と時代を行き来することができ、現代を生きる上での教訓として活かすことができる。
話が難解に思えてしまい、「何言ってるん
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ガールズドライブ(2023年製作の映画)

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予備知識もなく鑑賞したが、こんなに変な映画だとは思いもよらなかった。映画として完璧だとは思わないし粗はありまくりだが、鑑賞後の味わいは間違いなく唯一無二。
今作はツッコミ所満載だが、特に前半は酷い。自
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駒田蒸留所へようこそ(2023年製作の映画)

4.0

まだ20歳になっていないのでウイスキーは飲んだこともないが、そんな自分でも飲みたくなるようなとても魅力的な作品。序盤は丁寧にウイスキーがどのような過程を経てつくられるのか、そしてどれほどの労力と時間を>>続きを読む

ロスト・フライト(2022年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

想像以上に面白かった。80点くらいを期待してたら、95点を叩き出してきた感じ。
まず今作、体感時間が圧倒的に短い。余計なものを一切削いでいる。例えばこの手の映画でありがちな、少し事態が落ち着いた場面で
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探偵はBARにいる3(2017年製作の映画)

3.8

やっぱり良いシリーズだと思う。そこまで大きくなかった自分への札幌愛がこのシリーズを見る度加速する。
今作はよりドラマに重きを置いていて、人が生きる理由みたいなものを描いている。バディ感が無かったのが残
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崖上のスパイ(2021年製作の映画)

4.0

明確な主人公を据えないからこそ、物語が広がり誰が死ぬのか口を割るのか分からない緊迫したスパイドラマが展開されていく。なので2時間緊張の糸が途切れることなく見れた。私情が挟まって任務遂行に支障をきたした>>続きを読む

MEMORY メモリー(2022年製作の映画)

3.5

『ブラックライト』的なライトに見れるアクションかと思いきや、結構硬派なサスペンス。殺し屋の復讐劇だけでなく、警察からの目線で主人公の人物像を掘り下げていったりなど派手さはないが面白い。ただ惜しい所もあ>>続きを読む

(2023年製作の映画)

3.6

『みんな〜やってるか!』では"ビートたけし第1回監督作品"という触れ込みが使われていたが、それに準えるならば今作は北野武監督作ではなくビートたけし監督作と言って良いと思う。後半から笑いのシーンが多くな>>続きを読む

リミテッド(2022年製作の映画)

1.5

未体験ゾーンの映画たち2023上映作品。
色味を抑えて荒廃した世界を醸し出すのは良い。良かった点と言えばそれくらいしかない。本題に入るのが遅い上にストーリーに何の捻りもないので、画的にも物語的にも全く
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シン・ちむどんどん(2023年製作の映画)

3.9

映画としては選挙を追いながらロードムービー的な側面もあった『センキョナンデス』の方が面白かったけど、自分の知らなかった世界を学べる意味ではこちらの方が新鮮ではあった。沖縄県知事選と普天間・辺野古の問題>>続きを読む

ニューオーダー(2020年製作の映画)

3.8

起こる展開全てが胸糞悪い。個人的トラウマ映画トップ10には入る。病気の人を助けたいという思いで家を出て運良く助かったかと思ったマリオンがその後地獄を辿るように、ちょっと希望を見せてからの絶望が見てて心>>続きを読む

ヒトラーの死体を奪え!(2022年製作の映画)

3.3

未体験ゾーンの映画たち2023上映作品。
ロシア人なのに皆英語を喋っている違和感があるのはさておき、今年の未体験の中では割と上の方。怠い序盤さえ乗り切れば、テンポ感の良いヒトラーの死体を守るロシア人v
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TAKESHIS’(2005年製作の映画)

2.0

難解なのは別に良いんだけど、話が散らばりすぎでつまらない。複雑にしすぎでは?妙にリアルだが、所々で破綻している"夢"を繋げたような作品。理解の一助となるようなフックを見つけることすら難しく、無知蒙昧な>>続きを読む

探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点(2013年製作の映画)

3.5

1の方が好きかな。犯人の動機が弱くて、そんなくだらない理由で殺されたというメッセージ性を内包しているかもしれないが、映画的に考えるとパンチに欠ける。なんでわざわざ尾野真千子演じる弓子が自ら探偵紛いのこ>>続きを読む

BROTHER(2000年製作の映画)

4.8

凄く良かった。娯楽色薄めた『アウトレイジ』×アメリカ版『ソナチネ』のような感じ。娯楽性とアートの調和が上手く取れている。日本式の指詰めやらせようとするシーンとかバスケのシーンなど笑える所が多く、かと思>>続きを読む

探偵はBARにいる(2011年製作の映画)

3.9

今度オープンするTOHOシネマズすすきのが今作を上映するらしく、音響の良し悪しを確認するためにまずは自宅で鑑賞。
まずすすきのという街を魅力的に撮れているのが高評価。自分は札幌に住んでいて、好きではあ
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アウトレイジ 最終章(2017年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

今作の主役は西野と中田の話と言ってもおかしくないくらいだが、前2作でひたすら裏切りまくってたヤクザ達とは対照的に仁義を大事にした人たちの話になっているので、過去作の焼き直しにはなってないのが良い。ただ>>続きを読む

アウトレイジ ビヨンド(2012年製作の映画)

4.2

こっちの方が圧倒的に面白い。前作は今作のためにお膳立てのようなもの。序盤はスロースタートながら怒号飛び交う会話劇でジワジワと盛り上げつつ、中盤からは殺人のラッシュ。誰が死ぬか予測できないのは緊張感があ>>続きを読む

アウトレイジ(2010年製作の映画)

3.6

正直に言えばもっと面白いと思っていたけど、楽しめはした。まあまあの大物であるとある人物が死んでから物語が停滞してしまうのが残念。それでも後半から次第に皆が本性を表し始め出し抜いていく駆け引きは面白い。>>続きを読む

座頭市(2003年製作の映画)

2.5

『首』まで時間がなくなってきたので、ここからは最新作に関連していそうな作品を見ていきます。
好きな人には申し訳ないけど面白くなかった。時代劇にしてはかなり見やすい方ではありますが、人物ドラマや背景描写
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