[他人の家の冷蔵庫を勝手に開けるものではない]
この映画において、冷蔵庫が重要なモチーフとして登場していると思う。
冷蔵庫は、食料を保存しておくためのものであり、それは砂漠から連想される渇き、飢えと>>続きを読む
[その空間に入る/入ってくること]
エリザベスは常に入ってくる人であり、中心に置かれない。
グレイシーは常に中心であり、場を支配している。場に入ってくる人には寛大であるが、出て行く人にはヒステリック>>続きを読む
[熱の感情=優しさと怒り]
アウシュヴィッツ収容所の隣で暮らす家族を観察するように描いた映画。
全体的に(特に屋内のシーン)はカメラが固定されていて、静的で無機質な印象がある。
うつる映像は、全>>続きを読む
前作「Fury Road」では、行って帰るという水平の移動や動きが多かったが、今作では上下の移動が多く、それが空間の広がりや作品としての深みにもつながっていると思う。
「マッチョな緑と女性的なピンク」
フライヤーの青が印象的だし、そのためにこの映画がいいのは確定!しているのだが、実際に映画をみると、白、グレーっぽい土地や海のグリーン、褐色の肉体などが際立つ。
特に>>続きを読む
他の作品に比べて報道番組感が強いが、
エドワード・サイードという人物をいろんな人や場所に取材をして、その人物像を立ち上げていくところに作風に通じる。
疑問が湧いてきたところに、それに対して答えるよう>>続きを読む
[寓話のようなある家族の話]
知的障害を持つアーティストである今村花子とその一家の日常を描いたドキュメンタリーである。
ドキュメンタリーであるが、構成によって神秘的な魅力がある。
映画の冒頭、花子>>続きを読む
[そこに生きる人の記録]
新潟県にある阿賀野川に住む農家や漁師、舟大工をおったドキュメンタリーである。
そこに住む人々は、時代によってテクノロジーを取り入れつつも、同じような生活を何世紀もしてきたの>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
[体験のためにわざわざ赴くこと]
最初の森を見上げるショット…空が白いため、時間帯がわからないし、幻想的。その後、巧が迎えにくるが、その時の空とも違う。はなは違う世界にいるようにも思える。
タイトル>>続きを読む
この映画の批評や感想で、アフリカ系アメリカ人に対する偏見はたしかにあるある…というものを目にするし、それは間違ってないのだが、あのアメリカ人のプロデューサーはあきらかにアジア系のスタッフを人間としてみ>>続きを読む
[集合体と個人の境界]
きつい描写は多々あるが、面白く?観られた。
映像は、ただの白黒というよりは、カラーから色を漂白したような映像という印象がある。そのせいか、(日本が春だから?)画面内の気温の低>>続きを読む
映像もいいし、音の演出も良かった。
森では、すぐそこに電車が走っているのにその音は聞こえない。
聞こえるのは、風で気が揺れる音や鳥の鳴き声で、森を一つの世界として定義しているからだと思った。
鮮烈な赤い夕焼けのショット以降、白黒の映像で闇を描く。
全てのショットが素晴らしかった。
このレビューはネタバレを含みます
序盤からボウ(ホアキン)が、相対的に画面内で小さくなるような構図やセットで、だいたい画面と頭の上に大きく余白があり、世界への恐怖が強調されている気がする。空間は、横に狭いわりに天井の高さが異常にある。>>続きを読む
脱北ルートマジやばすぎた…
青島のパーキングエリア?駐車場?での家族の再会のシーンで、喜んでたらバレるから普通にして!というシーンは、画面からもどかしさが伝わってきてなんとも言えなかった。
このレビューはネタバレを含みます
基本的にスライドプロジェクターで映すような静止画だけなのに、画面全体に緊張感がある。(最初は映写機の故障かと思ったが…)
ただ書いたり貼ったりしただけにみえるのに、それがとてもかっこいいし、美しく、>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
Part 1は話が進まなかったけど、ワクワク感はあった。
今回のPart 2は話は進むがダイジェスト的で、観客が多くのフレメンと同じように、ポールを崇められるような人物としてみられるか、というとそうで>>続きを読む
ビヨンドユートピアも凄すぎだが、こちらもすごい映画。
語られることがこの世界で起きていることなのか…と疑ってしまうレベルに恐ろしい…
しかもそれは日本だけでなく世界中の国が間接的に関わっているのだ…>>続きを読む
ジェシー・アイゼンバーグの初監督作+脚本というだけで気になっていた作品だった。
A24のクレジットが入るところで、もう面白いんだろうと思ったし、その予感は当たっていた!
上映時間も短いし、ラストも>>続きを読む
立場関係が絵的な上下で表されていて上手な感じ。
蝋燭の灯りとエマストーンの顔芸!
このレビューはネタバレを含みます
老画家がモデルにとらせるポーズよりもガウンをきてソファに寝転がっているところの方が絵画的(マティスっぽい)なのが皮肉。
人体を描くのであれば、たしかにポーズを取らせた方がいいかもしれない。(であれば>>続きを読む
普通、映画内の美術は映画内世界を構築するためにあると思うのだが、この映画はその逆で美術=手術台やチェアやベッドがあり、それを用いてどのように映画を撮るか作るかという感じがした。
ものが主役で俳優が脇役>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
俳優陣の演技、美術、衣装などがとりあえず眼福で、まじでいくらかかってんだ…
エマストーンはやはり顔芸が達者…
(パンフレットのインタビューで幼児から大人まで同じ役者が演じられることはそうないと言って>>続きを読む
鍵閉めないのも気になるし、風呂入った後に雨に濡れてるのも気になる。
あと最初に手袋せずにゴミ拾うところも気になるし、常にはめているグローブは防水なのか…?
平山の姪っ子とその後の妹の登場は、(おそら>>続きを読む
現代パートの山田が過去の水木が哭倉村に入るところの描写が重なっていて、時間を超えて同じところに来ているという感じが伝わり、とても丁寧だと思った。
あと少し不安定な構図などが不安にさせる…
中盤のアクシ>>続きを読む