凄まじい傑作。えんえんと続くベリーダンスの恍惚感に度肝を抜かれると同時に冷や汗。そしてそこで終わるか、のラスト、ファルハディにも共通するような放っぽり出し方、しかし決して無責任ではない。
「晩春」の変奏なれど、やっぱり「晩春」のほうが圧倒的に凄いよなあ。 岡田茉莉子の存在感、第二の主役のよう。
シドニー・ガイストという美術史家が書いた「セザンヌ解釈」という本があるのだが、この映画はそれに似ている。「セザンヌ解釈」は、傍目には単なる模様や背景として大方の鑑賞者が殆ど注視することのない、主題の背>>続きを読む
音楽的といえるような音楽をほとんど使わず、ほぼ<音響効果>によってのみただひたすらにショック効果をハードコアに追求して恐怖を醸成させるスタイル。デリア・ダービシャーによる電子音響が効果的だった「ヘルハ>>続きを読む
アパルトヘイト再考、のような文脈があると思わせて、さほどない。普通の娯楽SFアクションという感じ。笑えるバッドテイストはやっぱりピーター・ジャクソンのおかげか。
政治学の授業のいいネタにはなりそう、と思ってしまうような娯楽性とのバランスの悪さ。
いやこれ最高。オープニングとエンドクレジットのダサいエレポップ含めて最高。
あんまり面白くなかった記憶があるけど、近松を現代東京でやるとこういうふうに改変しちゃうんだなあと。だったら近松原作だなんて言わなくてもいいっつうか。
もっと悲惨なのかと思ったらそうでもなかった。他のトリアーのほうがもっと悲惨。バズビー・バークレイを引用したり、アステアの「踊らん哉」へのオマージュ的なところもあるけれど、ミュージカルが異化効果として果>>続きを読む
超自然だけで片づけず、サイコホラーとの近接性も含み持たせるとこが、やや中途半端でありつつも良い。
前にフィルセンのロビーで、年配のシネフィルの方々が「バードマンなんてただの演劇コンプレックスですよ」みたいなことを話しているのを耳にしてああなるほどなあと思った。そもそもワンシーンワンカットが目的化し>>続きを読む