mimicoさんの映画レビュー・感想・評価

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異人たち(2023年製作の映画)

3.7

ロンドンに住む脚本家が今は亡き両親と出会い、その偽りなき愛情に心満たされる一方で、同じマンションに住む男とも親しくなるが…
孤独と喪失がテーマの情緒的な作品。

アダム役のアンドリュー・スコットは「シ
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ブルックリンでオペラを(2023年製作の映画)

3.8

精神科医で潔癖症の妻と、スランプ中のオペラ作曲家の夫。妻の連れ子の17歳男子と熱烈恋愛中の年下少女。夫が出会う奔放な女船長。
社会的立場も年齢もさまざまな人々の人生が、偶然の出会いや日常のちょっとした
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.8

12歳の時に互いに恋心を抱いていた男女が24年後に再会するストーリー。ニューヨークで夫と暮らす韓国出身の作家の女性のもとを、独り身の相手が故国から訪れる。今も色褪せない彼女への思いを胸に抱きながら。>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.9

クリストファー・ノーラン監督の決意と意気込みがスクリーンの隅々から伝わってくるような、緊迫感に満ちた3時間。迫力ある映像と音に包まれて彼の作り出す世界に浸った。

歴史上の人物たちに扮するのはびっくり
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コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ー(2022年製作の映画)

3.9

1960〜70年代のアメリカ。人工妊娠中絶が認められないせいで苦しむ女性たちを救うために、違法だが安全な中絶を1万人以上に行なったという実在の団体の活動をもとに描いた人間ドラマ。
自分の体のことを自分
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

圧倒的な映像美で描かれる砂の世界。そこで繰り返される戦闘シーンは迫力満点。
キャストも豪華で、男優陣に加えてベテランから若手まで多くの女優が出演している。そのなかで最も鮮烈な輝きを放つのはゼンデイヤ。
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RED SHOES/レッド・シューズ(2023年製作の映画)

3.4

憧れの姉の急死にショックを受けて踊れなくなった少女が、苦難の道を歩んで最後にはバレエへの情熱を取り戻す物語。厳しすぎる教師や意地悪な生徒の存在など、少女マンガのようなストーリーだが、演じられるバレエは>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.8

久しぶりの邦画。迫力満点の特大ゴジラがけっこう怖かった。オスカー視覚効果賞を獲得しただけあって、水の動きなどに少しも違和感がなく、戦後の混乱の時期にある日本人たちと謎の巨大生物との闘いに夢中で見入った>>続きを読む

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.9

スパイ小説を書いていた人気女性作家が、いつの間にか自分の作品の中に入り込んで、普通ではありえないほどの力を得て大活躍する話。アクションシーン多めだが笑えるシーンもたっぷりで、猫のアルフィーの可愛さもあ>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.8

山荘で転落死した夫は自殺だったのか、あるいは人気作家の妻が殺害したのか。視覚障害を持つ11歳の息子との3人暮らしの日常が、そして夫婦の穏やかとは言えない関係が、裁判によって次第に明らかになる。
正直、
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.6

鬼才アリ・アスターの新作。ホラーでありつつ笑えるシーンが少なくなく、いったいどこに連れて行かれるのだろうと戸惑っているうちに意外な形でのエンディング。

印象的だったのは、個性的な役が多いホアキン・フ
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カラーパープル(2023年製作の映画)

4.3

冒頭の迫力満点のコーラスとダンスからハートを鷲づかみにされ、その後も一瞬として意識が他にそれることなく、最後まで集中して観ることができた(これはかなり珍しいこと)。

女性蔑視と人種差別の激しい社会で
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.9

本年度オスカーの長編アニメーション部門にノミネートされた話題作。ジブリ作品らしく、絵が丁寧で美しい。
ストーリーはややわかりにくいが、魅力的なキャラクターがいっぱい。アオサギにインコのほか、屋敷に仕え
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.9

新生児の脳に大人の体を持つ女性による世界をめぐる冒険。何ものにもとらわれない彼女の行動やふるまいが、大人の世界への痛烈な皮肉となる。そんな奇想天外な物語が、独特の雰囲気のある美術や衣装、そして不思議な>>続きを読む

サン・セバスチャンへ、ようこそ(2020年製作の映画)

3.7

美しいサン・セバスチャンの地で催される映画祭にやってきた元映画教授の初老の夫と、仕事に夢中なプレスエージェントの妻。二人の互いに対する思いの熱量の差は激しく、その悔い違いが夫にとってはストレスフルな状>>続きを読む

僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)

3.7

DV被害者のシェルターを運営する意識の高い女性と、YouTubeのフォロワー数のことしか頭にない(少々できの悪い)高校生の息子。正反対なようで、視野の狭いところはあまり変わらない。何をしてもわかり合え>>続きを読む

アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

3.7

スーパーヒーローものには普段あまり食指が動かないものの、このアクアマンだけは劇場で観たくなる。ジェイソン・モモアのいかにも海の王者らしい顔立ちと肉体に魅せられるのか、はたまた美しくダイナミックな水中の>>続きを読む

ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

3.7

19世紀のフランス。美食家の男性と天才的料理人の女性との愛と料理の物語。実においしそうな料理のシーンが多く、食欲がそそられる。
男たちが頭から布をかぶってハトを食べるシーンにはびっくり。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.1

静かで映像の美しい映画。セリフが極端に少ない役所広司の演技が素晴らしいのは言うまでもないが、陰の主役は渋谷区のオシャレなトイレの数々。それと対照的な浅草地下街の風景など、東京に住む者にとっても興味深い>>続きを読む

きっと、それは愛じゃない(2022年製作の映画)

3.9

ロンドンが舞台のラブストーリーだが、単なるラブストーリーでなく、人種の問題や家族の問題、人それぞれに違う結婚観など、さまざまなテーマが盛り込まれている。かと言って重い印象はまったくなく、リリー・ジェイ>>続きを読む

ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

4.2

待ちに待ったティモシー・シャラメのWONKA。思ったより歌とダンスの多い、最高に楽しいミュージカルだった。
冒頭から聴くことのできるティモシーの歌声は耳に心地よく、ダンスのステップも軽快で、観ていると
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パトリシア・ハイスミスに恋して(2022年製作の映画)

3.9

数々のミステリー映画の原作者として有名な作家パトリシア・ハイスミスの生涯を実写フィルムや周囲の人々へのインタビューなどを交えて綴ったドキュメンタリー。
母親から愛されずに育った子供時代や、同性愛者を自
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私がやりました(2023年製作の映画)

3.9

フランス産のユーモアたっぷりミステリー、というより、気の利いた人間喜劇。女優たちの競演が楽しい。
なかでもイザベル・ユペールはやはり別格。存在感が半端なかった。

バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

3.8

過去に仕事で挫折して現在は専業主婦。家族関係はよいが、近所やママ友たちとの付き合いがまるでダメな性格。TARとも通じるところのある癖のある女性をケイト・ブランシェットが演じる。行き詰まった彼女が向かっ>>続きを読む

ロスト・キング 500年越しの運命(2022年製作の映画)

4.0

職場での理不尽な評価に違和感を覚えた女性が、主にシェークスピアの作品により極悪人のイメージが定着しているリチャード3世も不当に評価されているのではないかと疑問を持ち、さまざまな困難に見舞われながら粘り>>続きを読む

ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

4.1

クラシックのバレエダンサーが足の怪我で踊れなくなり、苦難のときを経たあとにコンテンポラリーに出会い、新たなダンス人生を歩み出すという状況は、アルジェリアが舞台の「裸足になって」とよく似ているが、映画と>>続きを読む

名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊(2023年製作の映画)

3.6

ケネス・ブラナー監督主演ポアロのシリーズ3作目。かなりホラー色が強く、「ホーンテッド・マンション」より怖かった。個人的には前2作のほうが好き。
霊媒師役ミシェル・ヨーの熱演が光っていた。

ホーンテッドマンション(2023年製作の映画)

3.6

さほど怖くもなくユーモアたっぷりで、何も考えずに誰もが楽しく観られる作品。脇役が豪華だが、主役のベンを演じるラキース・スタンフィールドがいい感じで、ずっと見ていたくなる。TDLのアトラクションにそっく>>続きを読む

裸足になって(2022年製作の映画)

3.8

政情不安定で社会的にも女性差別が著しいアルジェリアでバレエダンサーを目指す女性が、(これも女性蔑視による)犯罪で大怪我を負い、ダンスのキャリアばかりかショックから声も失ってしまう。
失意の彼女が聾唖と
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バービー(2023年製作の映画)

3.9

待望の実写版バービー。期待を裏切らない美しく楽しい映画であるのと同時に、批判精神とユーモアに満ちた知的な作品でもある。
街じゅうにピンクがあふれるバービーランドの世界は重力もなく、毎日が快適で夢のよう
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古の王子と3つの花(2022年製作の映画)

3.9

まったく異なるタッチと色彩のアニメーションからなる三つのクラシックな物語。
それぞれが夢のように美しいが、個人的にいちばん好きなのは、美しい野生児の話。しばし夏の暑さを忘れて画面に見入った。
大人が観
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.9

いつもながら、トム・クルーズの体を張ったアクションが見もの。特に崖からのジャンプと列車屋根のシーンは迫力満点で、観ているこちらまで肩に力が入ってしまうほど。
このシリーズの魅力のひとつは、世界各地の風
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⻘いカフタンの仕立て屋(2022年製作の映画)

4.1

これは愛の物語。単純な夫婦愛ではなく、三角関係でもなく、同じ場と仕事を共有する三者の深い結びつきからなる愛の物語。そして観る者の目を奪うのは、金糸を用いた細かい刺繍や縁飾りなどの手仕事の究極の美しさ。>>続きを読む

インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

3.8

最後のインディ・ジョーンズ、アクション満載で、最後までドキドキするようなシーンがいっぱい。ところどころにお約束のシーンやセリフが出て来るのも楽しい。
現在80歳のハリソン・フォードが年齢に甘えずにしっ
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テノール! 人生はハーモニー(2022年製作の映画)

3.8

パリの貧しい地区に住むラッパーの若者が、ひょんなことからオペラの声楽を学ぶことになり、さまざまな葛藤と向きあいながら自分の進むべき道を見いだす話。
オペラ座内部の撮影が多く、その美しさと豪華さにうっと
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