maoさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)

3.9

SEALs伝説のスナイパーと呼ばれた一人の男※が主役の作品。戦争系の名作で有名だが個人的には圧倒的ヒューマン系。

落ちている武器を拾おうとしたイラクの子どもに対して、クリスが「どうか持たないでくれ…
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

さすがベイビー・ドライバーの監督作品。ストーリーも音楽も世界観もテンポも一級品。ロンドンのソーホーで繰り広げられる霊感バンバンの女子大生のお話。

日本のホラー特有の「志村後ろ」 感を一切感じさせない
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マダム・イン・ニューヨーク(2012年製作の映画)

4.1

英語が話せないインドの専業主婦(絶世の美女)が姉の結婚式でニューヨークに旅立つ話。到着した瞬間のラップが高揚感満点で最高。「ティノ ティノ バレンティノ…」歌詞もリズムも頭に残る残る。

税関のドキド
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キャロル(2015年製作の映画)

3.6

終わりのようなはじまり方、はじまりのような終わり方。儚い恋路はもちろん、「YES」としか言えなかった若い少女の変化が苦しくも美しい。

ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

3.7

文通最高。伊藤沙莉最高。森山未來最高。
奔放で自分の世界を持ってる伊藤沙莉に是非振り回されたい。それからの人生は普通になっちゃう代償つきでも。初恋補正抜きにしても、若い頃にこんな人を惹きつける女の子と
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マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”(2019年製作の映画)

3.8

内向的。だけれども悲観的じゃないマルタン・マルジェラの物語。ディーゼルとタッグを組んだとき「もっと知りたくなる女」を「ミステリアス」だとか「セクシー」だとか広がりのない言葉に翻訳されてしまう…という描>>続きを読む

サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

4.0

何気ない環境音、耳の中で音がこもる感覚、手術後の機械的な音の気持ち悪さが悲しいくらいに再現されている。家で観てしまったが、音の違和感を痛感できる映画館で観るべきだった作品。

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.1

ムンバイのテロ事件からもう10年以上経ったこと、復旧までのスピードに驚きつつ、首謀犯は未だに捕まっていない、の一言で絶望のどん底に突き落とされてエンドロールへ。※2019年に捕まった模様

フロントの
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シンデレラ(2021年製作の映画)

3.9

ドレスデザイナーを目指す「現代版」シンデレラの物語。女性の境遇、人種や性別の描き方も多様で音楽と相まってノンストップで心地よい。

色鮮やかな世界観で、オリジナル曲『Million to one』もヒ
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アルゴ(2012年製作の映画)

4.0

架空の脚本『アルゴ』も是非観てみたいほど興味深い。緻密かつ大胆な偽装の映画製作作戦に脱帽。

全体の緊迫感を中和させてくれたのは、取ってつけたような眼鏡や髭のスタッフ達。ラストに実際の外交官の写真とと
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.8

社会派ファンタジーだと思いたい。けれど目を背けたくなるような現代の問題をエグられる作品。加害者側の心理もクリアに描かれているのでどの立場からでも考えさせられる。

映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

4.4

ニャリウッドのペーターゼンフィルムという映画会社で繰り広げられる90分の物語。

プロデューサー・ポンポさんがアシスタントにジーンくんを選んだ理由で放った「幸福は創造の敵」という言葉は、自己肯定感の低
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セブン(1995年製作の映画)

5.0

この映画に影響されて見立て殺人の模倣犯が増えたとか増えないとか…。

サマセットとミルズの対照的な描き方や、グリーンがかったダークでクールな映像はきっといつの時代に観ても衝撃の作品。サブリミナル的に映
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眠りに生きる子供たち(2019年製作の映画)

3.5

スウェーデンへの難民の子どもが強烈なトラウマにより罹患する、あきらめ症候群。正式名称は生存放棄症候群。

これ以上悲しい現実を見ないように、生きるために昏睡するという合理的すぎる脳の作用は、子どもたち
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まったく同じ3人の他人/同じ遺伝子の3人の他人(2018年製作の映画)

3.7

遺伝と環境の相関実験。人を実験材料にして後世に有益な結果を残す研究が過去にいくつも存在したかもしれない。

被験者の苦悩を思うと、発展のための研究だとしても、血の跡がついた未来なんて必要ないとすら思え
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隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

4.3

『Two Distant Strangers』題名の通り、どんな運命を辿っても、白人と黒人では住む世界が違う悲しい事実を突きつけられるタイムループ作品。

鍵の交換中に、公園で遊んでいるときに、買い物
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.9

ヤクザものでありながら社会の変化をうまく描き、任侠ものと一線を画して、さまざまな境遇の人が共感できるような仕掛けになっている印象。

作品は1999年・2005年・2019年の3つの時代で繰り広げられ
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震える舌(1980年製作の映画)

3.6

破傷風は昭和43年ワクチンが適用されたものの、未だに年間100例ほど発症報告がある。感染から発症日数が短いほど重症化リスクが高いらしい。

女の子の容態が酷くなるにつれて親の心境とリンクするようなクラ
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ラッカは静かに虐殺されている(2017年製作の映画)

4.0

シリア北部のラッカという街が舞台。反アサド政権のデモが過激化してイスラム国(IS)が台頭。組織拡大のプロパガンダ、現実を隠す報道、日常的な虐殺により美しかったラッカが壊れていく。

そこでラッカの大学
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スーパーサイズ・ミー: ホーリーチキン !(2017年製作の映画)

4.0

社会問題を表面的に批判するだけじゃなく、問題の一部になって実態を伝えることで説得力が段違いに増す。このシリーズは会話から演出までウィットに富んでいて意識高く見えず気軽に観れるのもポイント。

シンプル
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ビハインド・ザ・カーブ -地球平面説-(2018年製作の映画)

3.6

地球平面説が陰謀論界隈では頻出ワードだがなぜ、誰の陰謀かは議論されず説だけが表に出ることが多く不思議だったが90分で納得。おそらく陰謀論の正体は、全ての事象を疑い自説だけを盲信する「思想」そのものだと>>続きを読む

窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)

3.7

美しい映像とムリのない設定でスーッと頭に入った。唯一難点は、大倉くんが流され侍すぎて感情移入がしづらかった。そんでどうせならゲイバーのトイレで話しかけてくれた兄ちゃんにも流されてもよかったとも思う。一>>続きを読む