maoさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

3.8

祖母エレンの死を境に、静かに激しく狂い出す一家の物語。

悪魔へ生贄を捧げながら魂の器を見つけるまで終わらない。「儀式」というと目に見えるそれ自体が悍ましいイメージが強かったが、精神のような表には出づ
>>続きを読む

イングロリアス・バスターズ(2009年製作の映画)

3.7

第二次世界大戦中、ドイツの占領下にあるフランスが舞台。ナチス暗殺を目論むブラピ率いる秘密組織の逆襲劇。

敵の頭皮を剥ぐ、額にハーケンクロイツをナイフで刻む姿。残酷なシーンなはずがタランティーノの手腕
>>続きを読む

映画 えんとつ町のプペル(2020年製作の映画)

4.0

西野亮廣の頭の中であり、生き方をそのまま二時間弱に凝縮したような作品。

とにもかくにも街が美しい。渋谷と台湾の九份がモデルらしい。スチームパンクの世界が好きな人は必ず観た方がいい。それと小さい子ども
>>続きを読む

マチネの終わりに(2019年製作の映画)

3.0

スタイリッシュでエモーショナルな表紙の本を。早く読めば良かった。絶対にこれは原作が素晴らしいやつだな。あと伊勢谷友介氏ありがとうございました。最高です。

シターラ: 夢を抱け、少女たち(2019年製作の映画)

3.7

言葉はないが、表情や音楽で確実にキャラクターの心情が読み取れる。パキスタンの児童婚がテーマの15分ショートムービー。

色がキレイでアラジンのような世界観で描かれているが、内容はファンタジーなんて一切
>>続きを読む

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

4.2

古谷実作品唯一持ってない漫画、ヒメアノ〜ル。

この類の事件があると、凶悪なモンスターが悪いのか、モンスターを生み出してしまう環境や社会が悪いのかという正解のない議論が繰り返される。

少年法によって
>>続きを読む

愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

3.7

もう邦題にしなくていいよ。
If Anything Happens I Love You.
原文ままの方が伝わるだろうに。

アメリカの学校での銃乱射事件は、コロンバイン高校しかピンときてなかったが2
>>続きを読む

キャッツ(2019年製作の映画)

3.2

ネオンでいっぱいの街並みは世界観が表現できていて、いい意味で酷評を覆してきたかんじ。

反面、音楽やストーリーはそんなに魅力的に映らなかったのと、やはり人面猫の描き方はもうすこし改善の余地がありそう。
>>続きを読む

女神の見えざる手(2016年製作の映画)

4.0

エリザベス・スローンがクールに見えてとんでもなくアツい。アメリカ然り全世界の裏側でまかり通っている汚いロビー活動そのものを一刀両断するサマに痺れた。

ロビーや銃規制やらなんだか難しそうな作品だったけ
>>続きを読む

BREAK THE SILENCE: THE MOVIE(2020年製作の映画)

4.0

RMの話す言葉はひとつひとつが詩的で、心に響く。たとえば「あなたは、幸せか?」という問いに対しても、物事を多角的に捉える彼にとっては不完全な質問だという。

世界中で愛されるグループたる所以が、この一
>>続きを読む

レディ・バード(2017年製作の映画)

3.9

2002年カルフォルニアの田舎町サクラメントに暮らす女の子のお話。

家族、好きな人や友人への接し方も未熟で、毎日気持ちが複雑に揺れ動いている描写がとてつもなくリアル。

邦画にありがちな、青空バック
>>続きを読む

暁に祈れ(2017年製作の映画)

3.6

イギリス人ボクサーがタイでシャブまみれになり、チェンマイの刑務所に収監される話。

邦題イケてないランキング上位に入る作品。原作は『A Prayer Before Dawn: My Nightmare
>>続きを読む

私はあなたのニグロではない(2016年製作の映画)

3.5

自由の国アメリカは、白人が自由になるためにつくられた国なのかもしれない。

純血を守るために「黒人」という役割を押し付けた。本当にそれだけのことで多くの人が理不尽に傷ついて死んでいく。

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

4.2

“In the mid90’s we were crazy about skateboarding,partied&music.”

90年代半ばのLAが舞台。ヒップでポップな少年たちの青春ストーリー
>>続きを読む

#生きている(2020年製作の映画)

-

四千頭身後藤すぎて中身が入りづらかった。緊迫感や本当のゾンビ化人間の怖さは新感染には劣る。

フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

4.5

「人生はチョコレートの箱のようなもの」という有名な名言から入り、野生爆弾くぅちゃんがよく泣き真似してる時にこの作品の名を出していたのでいつか観ようと思って発酵するまで温めていた一本。

フォレストガン
>>続きを読む

GANTZ:O(2016年製作の映画)

3.8

もともと奥先生の漫画はCGっぽいから、漫画がカラーになって実写のようにぬるぬる動いている。違和感はないけどかなり斬新な映像。

ガンツ玉の声がゆっくりぽい声なのは意外だったけど、心斎橋筋商店街の夜明け
>>続きを読む

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

4.1

行き過ぎた白人至上主義により、それ以外の人種に危害を加えてしまう。過去に起こった実話であり、現在もなお続いている問題である、という構成がシンプルだけど突き刺さる。

おばけ(2019年製作の映画)

2.8

金属バットの飄々としたナレーションありきな印象。冒頭の絆創膏を拾ったくだりとか、財布に似たコッペパンを拾っただとかアドリブ部分がきっと多かったけどそこが一番よかった。

映画自体はエゴとメタが多すぎて
>>続きを読む

オアシス(2002年製作の映画)

3.5

演技が凄すぎたのか、共感できなかったのかストーリーが入ってこなかった。

単純にこんなシチュエーションあるのか?と疑いながら過ぎてしまった2時間。ただ凪の和製映画より見応えは充分にある。

太陽の下で 真実の北朝鮮(2015年製作の映画)

3.2

「楽しそうに笑ってください。」
「普段通りに、幸せそうに。」
NGカット、監督からの指導、台本読み込みが目の前で繰り広げられる、なんとも実験的で皮肉なドキュメンタリー映画(?)。

でも、この異常さは
>>続きを読む

ピザ!(2014年製作の映画)

3.7

はじめて出会った「踊らないインド映画」。人口も多いし街の色も個性的でマクロな作品が多いイメージだけど、こちらはとあるスラムで起きた兄弟とその街で起こるミクロの世界。

世界自体が抜け出せないピラミッド
>>続きを読む

ハッピー・デス・デイ(2017年製作の映画)

3.4

爽快!欧米版エンドレスエイト。

ループ作品はゲームをプレイしている感覚に限りなく近い。ゲームオーバーとコンテニューを繰り返してレベルアップ、クリアしていく気持ちよさ。だから主人公に感情移入しやすいし
>>続きを読む

コンテイジョン(2011年製作の映画)

3.3

香港から発症したコウモリと豚のウイルスが世界中に蔓延してパニックになる話。数ヶ月前までパニック映画だと思っていたものが、再現VTRに変わった瞬間に今おかれているのですね。

グリーン・インフェルノ(2013年製作の映画)

3.2

北センチネル島みたいに先住民だけが暮らす島は間違いなく存在するから、理不尽で予測不能なホラー要素がもっとあると楽しかった。

で、俗世で生きるカニバリストは置いておいて民俗学的なカニバリストはホラーで
>>続きを読む

わたしはロランス(2012年製作の映画)

4.3

二人の人間が好きになったり、別れたりするお話。これだけシンプルなはずが「異性」でないだけで、周囲も当人でさえもこうも思い通りにいかないものなのか。

二人が初めて会ったシーンをラストにもってくるのでガ
>>続きを読む