稀さんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

稀

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ブラッド・ダイヤモンド(2006年製作の映画)

4.0

舞台は1999年アフリカ。まるで選挙カーみたいに人殺しが巡回してきて、体力がありそうな大人は強制労働、子供は少年兵にさせられる。ノストラダムスで世界が滅ぶなんて我々が騒いでいる時に、アフリカではこんな>>続きを読む

search/サーチ(2018年製作の映画)

3.0

失踪した娘をシングルファーザーがネットで探す話。パソコン上のみで話を完結させるアイディアはとても現代的。昔は捜査を警察に一任するしかなかったが、ネット社会により家族が参加できることの利点と弊害をそれぞ>>続きを読む

ハンガー・ゲーム(2012年製作の映画)

1.0

バトルロイヤルでやってはいけないことの大博覧会。バトルが始まるまで1時間かかる。ライバルのキャラが誰一人立っていない。アクションはカメラがブレブレ。殺しにくい相手は誰かが倒してくれるので手を汚さずに済>>続きを読む

レディ・バード(2017年製作の映画)

3.0

自意識をこじらせ系の青春映画。モラルが日本とは異なるのは頭ではわかってるけど、親と喧嘩中に車から飛び降りたり、教師から成績表を盗んだり、演劇の打ち上げで食品を粗末にしたり、若さを免罪符にしても看過でき>>続きを読む

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

3.5

金持ちと結婚したら満ち足りた生活を送れる一方で、良妻の役割を強要されて異食症になる女の話。息の詰まる会食の場で氷を食べるところから始まり、ビー玉、ピン、電池とエスカレートしていく。尻から出てきた異物を>>続きを読む

のぼる小寺さん(2020年製作の映画)

2.0

クライミングに打ち込む小寺さんに触発されて各々がやりたいことに向き合う群像劇。ゆるい繋がりが現代的に思える反面、人間ドラマとしてはあまりに冗長で曖昧。思春期で素直に話しかけられないとはいえ、制服姿で素>>続きを読む

浅田家!(2020年製作の映画)

4.0

家族写真を撮る風来坊の半生。父親がかつて夢見た消防士を皮切りに、極道、レーサー、酔っぱらいなど、様々なシチュエーションで写真を撮っていく。コスプレ写真は今となっては珍しくはないけれど、架空のキャラでは>>続きを読む

ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

2.0

プロレスラーに憧れるダウン症とやさぐれ漁師と生真面目な看護師によるロードムービー。湿地帯の風景が美しく、筏の川下りや浜辺のキャンプにはロマンが溢れている。
ドラマ性は低い。人物同士の交流が曖昧で、自然
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ベイブ(1995年製作の映画)

3.0

派手さはないが、終始本物の動物を使っているとしか思えない映像技術はすごかった。ジョージ・ミラー脚本なのでもう少しシビアな話かと思っていたけど、わりとご都合展開だった。おじいさんの謎ダンスをベイブが最後>>続きを読む

諦めるな:新しいギャラクシー・クエスト・ドキュメンタリー(2019年製作の映画)

3.5

機械翻訳のせいで内容がスッと頭に入ってくる
ことがないので理解するのが苦労する
初めは見づらいし誰が誰の話をしている
のかわかりづらくてやめようかと思ったけど
宇宙人も地球語を翻訳する時にこんな気持ち
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恐竜が教えてくれたこと(2019年製作の映画)

2.5

多感な少年と父親探しをしている少女とのボーイミーツガール。生き物はいつか必ず死ぬ。だから今のうちに孤独に慣れる訓練をしよう、という思春期特有の考えにはシンパシーを感じた。が、いまいちストーリーとなじん>>続きを読む

LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標(2014年製作の映画)

2.0

大人向けを意識したルパンなのだろうけど、キャラデザを渋めにしてエロとグロを足しただけ。主要キャラの次元大介が死ぬというコンセプトなのに、ライバルに魅力がなく、強さの理由も早々に割れているので茶番感が強>>続きを読む

ギャラクシー・クエスト(1999年製作の映画)

4.0

昔に流行ったSFドラマの俳優たちが宇宙人に本物だと思われて宇宙戦争に巻き込まれる話。ガーディアンズオブギャラクシー・ホリデースペシャルの元ネタの一つかも。初めはB級感満載だが、登場人物はキャラが立って>>続きを読む

髪結いの亭主(1990年製作の映画)

4.0

珍妙だけど性愛に正直で一途な話だった。冒頭でインドの音楽が流れてきたからインド映画かと思ってたらフランス。金持ちの息子なのにムッチムチな理容師に惚れるのがマニアック。父親のビンタが電光石火。理容師が急>>続きを読む

レイダース/失われたアーク《聖櫃》(1981年製作の映画)

4.0

ロマンを追い求めるワイルドなトレジャーハンター。武器は鞭。当然イケメン。普段は野暮ったいメガネをかけた大学教授。それでも溢れ出る知性は隠せず女学生にもモテモテ。弱点はヘビ。これらが冒頭に詰め込まれてい>>続きを読む

パンダコパンダ 雨ふりサーカス(1973年製作の映画)

4.0

サーカスと水没した町で巻き起こるドタバタ劇。ポニョの原型。水面に浮かべたベッドで移動するシーンは根源的な不安とワクワク感がある。ボールに乗って走り回ったり、暴走列車を止めたり、迫力あるシーンに持ってい>>続きを読む

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド(2007年製作の映画)

3.5

冒頭に会話がない映画は良い映画だろうと確信を持って見ていたのだけど、若い教祖が顔を出す度に何の映画かわからなくなる。基本的に石油の話っちゃ話なんだけど、大方の土地を買収してからは進捗がつかめなくなるし>>続きを読む

パーフェクトマン 完全犯罪(2015年製作の映画)

2.0

小説家志望の若者が遺品整理中に見つけた原稿をパクって成功する話。編集者から連絡が来た途端、作家としての振る舞いを練習するのは作家になりたいのではなく単に有名になりたかったから? ある意味、その虚栄心が>>続きを読む

人生スイッチ(2014年製作の映画)

3.5

やったらダメなことをやってしまったら?オムニバスストーリー6編。ムカつく客に毒を盛りたい! 車で煽られたから煽り返した! レッカーされたけど違反金を払いたくない! 轢き逃げしたけど捕まりたくない! 結>>続きを読む

テルアビブ・オン・ファイア(2018年製作の映画)

2.0

連続ドラマの制作者が検問所の軍人に脅されて脚本をいじる話。コメディっぽさは感じつつも、素人の意見があっさり採用されたり、トントン拍子で脚本家に昇格したり、俳優にまで口出しされたりと、どこまでが現実に起>>続きを読む

コングレス未来学会議(2013年製作の映画)

1.5

女優をデータ化するという実写パートは現代的で風刺も効いており、文句なく面白かった。途中から唐突に始まったアニメパートはどうやって前半と繋げるのかとワクワクした。
ところが説明がないままドタバタが連続し
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ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

3.5

経験豊富なパイロットが機転を利かせて旅客機を無事に着水させたのに、事故調査会から疑われて鬱になる話。前半は主人公にストレスのかかるシーンが多く、打開の糸口がつかめないままの五里霧中なので、見ていてしん>>続きを読む

アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

2.5

アルプススタンドのはしに集まった陰キャの4人が高校野球の熱量に当てられて声を出して応援するまでの話。前半は高校生らしい細かやでしょうもない会話がリアルで楽しかったが、中盤で物語が動き出してからは感情の>>続きを読む

シシリアン・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

1.0

明るいところの映像は息を呑むほど美しいのに、暗くてよく見えないシーンが多すぎる。脚本も壊滅的。わかりにくい上に間延びしている。主役カップルの交流がマジで予告編ほどのエピソードしかない。主人公は少年を助>>続きを読む

イコライザー(2014年製作の映画)

2.5

元凄腕エージェントがホームセンターで悠々自適なセカンドライフを送っていたら持ち前の正義感が隠しきれなくなって世直しする話。アドリブで複数の敵を瞬殺する能力を持ちながら、話を引っ張るために宿敵のニコライ>>続きを読む

この世界の片隅に(2016年製作の映画)

3.5

柔らかいタッチで日常を慈しみながら戦争の日常を描いていて好感の持てる作品だった。冒頭で荷物を壁に押し付けて背負う動きや、新郎との初夜、幼なじみとの逢瀬など、リアリティーがあって印象深いシーンも多かった>>続きを読む

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

3.0

SF(少し不思議)な世界で描かれる母娘の対話。家の壁紙で過去と未来を表しており、言葉に頼らない表現には好感が持てた。反面、説明不足が目立ち、母親の失踪の理由がはっきりしないため、幼い母との交流が何を目>>続きを読む

マーベル・スタジオ スペシャル・プレゼンテーション:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル(2022年製作の映画)

4.5

落ち込んでるピーターを励ますために俳優を拉致ってくる話。よりにもよってポンコツのドラックスとマンティスというコンビが最悪で最高。ピーターでさえ地球に帰ってないのにフランクに地球に来てしまういい加減さよ>>続きを読む

夢追いウサギ(2020年製作の映画)

3.0

コミュ障うさぎが自分の家を作りたい話。地下を掘り進んでいくのでテラリア感がある。色んな生き物の地下での暮らしをアントクアリウムのように横から見れるのが楽しい。後半はダイナミックな見せ場があったけれど、>>続きを読む

UFM 未確認飛行メーター(2009年製作の映画)

4.0

メーターのホラ話かと思ったら本当の話っぽい? いやいやまさか。踏切がカンカン鳴って電車が来るかと思ったらUFOだった。出っ歯がかわいい。途中からマックィーンが参加させられるのも面白い。エリア51が舞台>>続きを読む

DRONE/ドローン(2019年製作の映画)

3.0

ドローンになった殺人鬼が元カノに粘着する話。事前にバカ映画だとわかっていたので充分に楽しめた。当然話はツッコミだらけなんだけど、ロッキングチェアの上で揺れたり、空中に留まりながらパソコンをハッキングし>>続きを読む

聖の青春(2016年製作の映画)

3.5

藤井八冠誕生を機に鑑賞。将棋の知識を多少得た状態だったので終始楽しめた。これほど才気に溢れる人物でさえタイトルを一つも手にしてないのに、八冠とは一体どういう状態なのかと思った。羽生さんとの交流のシーン>>続きを読む

サイコ・ゴアマン(2020年製作の映画)

3.5

B級映画は苦手だけど主人公のミミがゴアマンをハンドリングするおかげで、サイコホラーに適度にツッコミを入れる形になっていて楽しめた。「一番怖いのは人間」という使い古された言葉を主人公で体現させるのが凄い>>続きを読む

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

3.0

洪水のような映像美は圧巻ではあるんだけど、マルチバースという設定がパラレルのスパイダーマンを登場させる舞台装置に留まっていて、ストーリーやキャラクターの掘り下げには寄与していないように感じられた。前作>>続きを読む

ペレ 伝説の誕生(2014年製作の映画)

3.5

最近のワールド杯は観てたけど昔の有名選手のことはよく知らないので入門のつもりで。実話にありがちな退屈さや出来事の羅列はなく、しっかり一つの物語として構成されていて好感が持てた。ブラジルのプレースタイル>>続きを読む