テレザさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

テレザ

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海よりもまだ深く(2016年製作の映画)

3.9

阿部寛さんの味わいが凄い。煮詰めに煮詰めた3日目の大根のようである。もしかしたら冒頭の煮物は阿部寛さんの分身なんじゃないかと思われるほどだ。いや、そうだ確かに肌の黒さに引っ張られてはいる。しかし、樹木>>続きを読む

ピクセル(2015年製作の映画)

3.9

めっちゃオモロイじゃないですかこれ…?
軽いコメディで貫いてるけど肝心のゲームキャラクター達や周辺グラフィックの映像ちゃんとクオリティ高いの素晴らしいじゃないですか。お話なんてどうだっていい、キャラク
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殺人に関する短いフィルム(1987年製作の映画)

4.0

キェシロフスキー。もっと早く出会いたかった感じ。
極端に言うと私が観たいものはこの程度のものだ。
物語は単純で寂しく暴力的。
カメラで捉えた人物が周囲を見渡す視線や仕草から、彼が紛れもなく「アウトサイ
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ブエノスアイレス(1997年製作の映画)

3.9

洒脱な画、アングル、技法、観ていて飽きない、飽きさせない。
モノクロだったりセピアだったりカラーだったり。
坊主頭のトニー・レオンがモノクロだと、三島由紀夫に見えてくるんですね、しかもゲイとなれば。
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エヴォリューション(2015年製作の映画)

3.6

美しいけど面白くはないかも…
「エコール」もそうだったけど、悪趣味と耽美の間を絶妙に突っ走る監督だと思う。
寓話的な雰囲気を醸し出しているが、その裏に何らかの思想みたいなものに立脚した知的な企みは実
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SHAME シェイム(2011年製作の映画)

3.7

6年前の日記から抜粋…

「実際エロティックの棚に並べられるくらいエロティックな内容ですが、とても綺麗な映画だと思いました。「セックス依存」というスキャンダラスな題材を扱っていながら、過度に刺激的であ
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ムーンライト(2016年製作の映画)

4.0

アート系文芸映画。

自分的キラーシーンがあればその映画を好きになるし、ずっと印象に残るものになる。
今作では、海で泳ぎを教わるシーン。その瞬間、少年のあのとき感じていた感動が感覚的に鮮やかに伝わって
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たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

4.0

一日割で鑑賞。
最高〜
中学の頃やたら聴いていた、懐かしのblink-182の名曲と、あのノマノマウェイ♪のヒットソングが挿入されている時点でね。ドラン作品はキッチンで踊りがちってね。

ドランは音楽
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.8

冒頭のブチアゲ方が最高で、高々にハッピーミュージカル宣言!しているので、「いい意味での裏切り」じゃなくてそのままのテンションで!90分に!まとまってたら凄く好きだった。

終盤のエマのハッピー走馬灯は
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あん(2015年製作の映画)

4.2

キギキリン…
キギキリンさんの引力やべぇ…
完全に引き込まれ、
もうね最初っから最後まで泣いてましたね。
キリンさんの人間離れした人間感がヤバい
どこかに孤独を抱えた三人が集うと大体泣ける話になるわ…
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ひなぎく(1966年製作の映画)

3.8

ひなぎくをミニシアターに観に行く女子(笑) いや私か。
女の子映画、うん紛れもなく。主演2人がいつまでも見飽きぬ程にプリチーだし、「裸足の季節」よろしくハシャいでジャレてハッスルするだけで自立した映
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トーク・トゥ・ハー(2002年製作の映画)

3.6

昏睡状態に語りかけて献身的に介護しているのは、彼にとっては、彼の世界にとっては、真実の愛だったのだと思う

密かに愛する、理想の人が生きていて、いざ目の前に現れたら彼は真っ先に逃げ出すタイプで、自分の
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ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)

3.9

とにかく、途中に出てくる、クラブでロックバンドがライブしてるシーンが一番カッコいい。
スモーキーでドラッギーな退廃美が気怠いギターサウンドと共に息づいていらっしゃって…

「永遠と一日」のブルーノ・ガ
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ジュリエッタ(2016年製作の映画)

3.7

映画館で観るのが正解な、うわーちゃんと出来てるぅーな映画。

美しい文芸作品。
人物、皆が抱えている共通のもの。孤独や喪失体験がないと、鬱にはならないかもしれないけど、人生はなんて味気ないのか、と
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ダニエラ 17歳の本能(2012年製作の映画)

3.7

Netflixてホント17歳の女子を乱交させんの好きだなと呆れつつ、これに関しては発掘良品〜。
映像の遊び心がオシャレだし(アニエス・ベーの「わたしの名前は…」的な)、チリの人気エレクトロ歌手(?日本
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ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

4.2

全てに惹きつけられた。
全ての人物に少しづつ自分を重ね、投影し、省みる。
悲しいとか感動したとかではなく純粋に映画を観る喜びに、泣けた。泣けたよ…

誰の心にも悪魔がいるし、そのうち誰かは本物の悪の化
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ブルーに生まれついて(2015年製作の映画)

3.5

この女々しきダンディズムは私の手に負えませんね。お洒落ですけどね。

この世界の片隅に(2016年製作の映画)

3.9

私、すずさんと喋り方とかスローな動きとか似てない?と友人に話したら賛同されました。そうですよね。

そしてクライマックス、泣き崩れるシーン、すずさんの気持ちが伝播して、私も泣きそうに。素晴らしい。
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草原の実験(2014年製作の映画)

3.9

辺境の地での掘っ建て小屋に高く掲げられた真っ赤な国旗、
プロペラ機にはしゃぐ男、など、旧ソビエトのノスタルジーを感じさせる。ラストのアレにも…。

カザフスタンの広大な土地は「実験」に最適だったらしく
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ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

3.8

サイケデリックな音楽が良いな、
あと人間のまえのめりな走り方が良い。
なにが一番良かったかと問われれば、顔がおっさんの食虫植物的なモンスター。
不敵な笑みをこぼしながら長い食指で虫を補食する… 最高に
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すれ違いのダイアリーズ(2014年製作の映画)

3.8

正直観てるこちらが恥ずかしくなるくらい、すごくウェルメイドな作品。よ〜く出来てらっしゃる。。もう私の若干期待してたタイ映画のタイっぽさ(私もよくわからん)は諦め、ボヤ〜としながら普通に笑ったりウルッと>>続きを読む

裸足の季節(2015年製作の映画)

4.0

ここに最強の美少女映画君臨。
これを観た後なら、映画に一番必要なものって?と聞かれたら「美少女‼︎」と即答するし、それ以外の要素ぜんぶ燃えろと思えちゃう。そんくらい、はしゃいだり笑ったり悪態ついたりガ
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山河ノスタルジア(2015年製作の映画)

3.5

なんなんでしょう、中国映画に出てくる爆竹花火。「薄氷の殺人」でも印象的だった。けたたましさと無骨さが切ない。

裁かれるは善人のみ(2014年製作の映画)

3.8

トマス・ホッブズが「リヴァイアサン」で説いたような社会契約によって成立している国家も、婚姻によってつくられた家族も、同じで、それらは常に崩壊しかかっている不確かなもの。
その不確かな絆が孕む不気味さや
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熱波(2012年製作の映画)

4.0

「楽園の喪失」と「楽園」のパートからなる2部構成なのだが、前者から始まるのが乙。
詩的なモノローグとモノクロ画面に落とし込まれた男女の愛が熱波のように音もなく熱く燃えている。「彼女といると、未来なんて
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グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)

3.9

ソ連・ロシア好きが昂じて先日わざわざ渡露して赤の広場で冷凍保存されてるレーニンを拝んできたくらいなので(私はコミュニストでも何でもないですよ)、「グッバイ・レーニン!」というキャッチーなタイトルを見る>>続きを読む

Mommy/マミー(2014年製作の映画)

4.1

オシャレなのにその上こんだけ感動させられる映画ってまたとない。ドラン先輩ゴイスー…
今ドキの才能を持ちながらも、手堅い感性。

画面比をあんなふうに遊んでちゃんと成立させるなんて…ニクいね〜

バッファロー’66(1998年製作の映画)

3.7

後ろからテクテクついてくるクリスティーナ・リッチが可愛いのです。あんなにどきついメイクなのにあのプリチーな魅力。あの目ヂカラだけで画になる。
もうそれだけでオシャレです、これオシャレ映画です。
もちろ
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黒猫・白猫(1998年製作の映画)

4.0

クストリッツァ監督の「台無し」への飽くなき敬意を感じる。
人物が場面、場面で調度品の数々を割り倒し、酒場のテーブルを破壊してしまうように、お話の「土台」が無くても喜劇「いっぺん倒し」で何度見ても「底無
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デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

4.5

早稲田松竹で。

こんなに昂まるカーアクション&バイオレンス&セクシーは初めて〜
オトコの話しかしないビッチたちをたっぷり楽しませた後に陵辱する爽快感そしてその変態男をこんどは他のビッチたちが10倍返
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サウルの息子(2015年製作の映画)

3.3

重すぎる、クソ退屈な映画ですよね…スカのように死んでいくユダヤ人のようにこの映画の鮮度もよくて開始30分まで。

無宗教な私としては、
自分勝手なエゴと変な切実さ貫いて祈祷師探すのやめて自己流で弔えば
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ウィスキー(2004年製作の映画)

3.8

もちろんウイスキー飲みながら待機してたんだけど ほぼ私の一人飲みで終わったわけです
最後のほうでチラッとおっちゃんがグイッとやってたけど…寂しみ…

淡々とした、沈黙を強いられた映画です
注目したいの
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鬼が来た!(2000年製作の映画)

4.0

こーれーはーす〜ご〜い〜わ〜。
香川照之「下劣な言葉を弾丸にして奴らに撃ってやる!」と意気込んで放った台詞がアレなやつ、笑いました。その他コミカルなやり取り、ユーモラスでいて洗練されたカメラワーク、し
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女の子ものがたり(2009年製作の映画)

3.6

最初は、ありきたりの設定にまたこれショボいかも~と思いながら観てましたが、じわじわと良さが出てきて、最後あたりは感涙ものでしたね…深津絵里といっしょにお酒飲んでたからそのせいもあるかもですが…

あり
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