めざましさんの映画レビュー・感想・評価

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デルス・ウザーラ(1975年製作の映画)

4.3

黒澤明監督作品のソ連映画。このご時世の中、ロシアのこの作品の存在を思い出し、視聴。
探検家アルセーニエフの探検記に書かれていたゴリド人猟師デルスウザーラに焦点を当てた作品。
海外撮影とあって、広大なロ
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故郷(1972年製作の映画)

3.5

山田洋次監督作品。民子三部作シリーズの一つである。
瀬戸内海に暮らす家族が工業化の波に飲まれ、船を捨て、故郷を出る話である。「家族」は九州から北海道まで日本横断する話であるが、今作は島を出るまでに焦点
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新幹線大爆破(1975年製作の映画)

4.3

佐藤純彌監督作品。
新幹線に爆弾が仕掛けられた!その爆弾は時速80キロ以下になると爆発してしまう。かくして、国鉄、警察側と爆弾犯との緊張した戦いが始まるのだった...。
主演は高倉健。演じる役は爆弾犯
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モスラ3 キングギドラ来襲(1998年製作の映画)

3.6

平成モスラシリーズ最終作。
はるか昔の恐竜時代に地球に来週して恐竜を絶滅させた怪獣、キングギドラが地球に再来する。
キングギドラは地球の子供たちを拉致し、吸収しようとするが、そこにモスラが現れる。しか
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モスラ2 海底の大決戦(1997年製作の映画)

3.6

平成モスラシリーズ第二作目。
今度は海洋汚染が進んだ結果、沖縄沖に古代文明が作り出してしまった怪獣、ダガーラが現れる。モスラは苦戦を強いられるが、古代文明のピラミッドからパワーをもらい...。
前回の
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モスラ(1996年製作の映画)

3.6

平成モスラシリーズ第1作目。
森林伐採が進む中、埋まっていた古代の遺跡を掘り起こし、そこからデスギトラが現れる。デスギドラを倒すべく、モスラが立ちあがった。
子供向けかつ教訓めいた内容を含むため、子供
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サイコ(1960年製作の映画)

4.5

アルフレッド・ヒッチコック監督作品。
サスペンスホラーの金字塔であり、傑作作品。画の撮り方や導入効果、音楽や役者の演技と、その全てが、この映画の不気味さを底上げして、傑作として完成させている。
衝撃の
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男はつらいよ 知床慕情(1987年製作の映画)

4.4

男はつらいよシリーズ第38作目。
今度のマドンナは竹下景子。2度目の登場である。
場所は北海道の今や世界遺産となった知床半島。
雄大な自然の中で寅さんを中心とした、人々の人情が描かれている。
ゲストと
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野獣死すべし(1980年製作の映画)

4.3

村川透監督作品。
主人公の伊達は刑事を殺害して拳銃を奪い、そのまま闇カジノで3人の人間を殺害する。その時にはまだ、動揺や情けなさのような部分を感じるのだが、自室で自身の頭を空砲で撃つ素振りをして以降、
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男はつらいよ 幸福の青い鳥(1986年製作の映画)

4.0

男はつらいよ第37作目。
今度のマドンナは志保美悦子。かつて本シリーズに度々登場した旅役者一座の座長の娘、大空小百合がマドンナとして登場!
今作では寅さんは一貫してマドンナを見守る保護者のようなポジシ
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大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)

1.7

三木聡監督作品。
なにかと話題の作品だったため鑑賞。
作風は風刺、特撮、コメディ、恋愛と内容盛りだくさんだが、その全てが中途半端。
逃げ道を用意したかのような特定の国への中傷や、必要のないカットやエフ
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男はつらいよ 柴又より愛をこめて(1985年製作の映画)

3.7

男はつらいよ第36作目。
今度のマドンナは栗原小巻。
タコ社長の娘のあけみが家出をした!タコ社長を含めてみんながてんやわんや。テレビの尋人コーナーにタコ社長が出るまでの騒動となっている所からスタート。
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男はつらいよ 寅次郎恋愛塾(1985年製作の映画)

3.9

男はつらいよ第35作目。久しぶりの男はつらいよシリーズの視聴。
今度のマドンナは樋口可南子。今やソフトバンクCMのお母さんとして印象深い彼女の若い頃の姿を観ることが出来る。
長崎で出会った老婆を始め、
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ゴーストバスターズ(1984年製作の映画)

4.0

今や名作達と肩を並べて語られている80年代のコメディSF映画。
全編通して散りばめられているギャグ台詞には思わずニッコリ。当時の技術にしては中々にクオリティが高い映像である。
翻訳のセリフも秀逸である
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蒲田行進曲(1982年製作の映画)

4.5

深作欣二監督作品。つかこうへい脚本。
「熱海殺人事件」と並ぶ、つかの代表戯曲作品でもある。
なんと言ってもエネルギッシュな作品!全編を通して、勢いとパワーが溢れて出ている。
舞台の設定や登場人物たちの
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グスコーブドリの伝記(1994年製作の映画)

3.8

宮沢賢治原作の小説を映像化したアニメ作品。
原作から大きな改変が特にないため、後に作られた同名のアニメ作品よりこちらの方が個人的には好みである。

台風クラブ(1985年製作の映画)

4.0

相米慎二監督作品。
受験を控えている中学生達が主役。台風が近づくにつれて徐々に彼らの中の何かが狂い始めていく...
思春期を迎えた子供たちの鬱屈した得体の知れない感情を不気味なくらい狂気的に描いている
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変態家族 兄貴の嫁さん(1984年製作の映画)

3.7

周防正行の監督デビュー作品。
周防監督はポルノ映画であるが、デビュー作を作るにあたって、尊敬する小津安二郎の映画をオマージュした作品にしようと思い、今作が出来上がったと述べている。
富士山の絵からの物
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お早よう(1959年製作の映画)

4.0

小津安二郎監督作品。
新興住宅地に住む幼い兄弟を中心に、その住宅地に住む人々の生活ややり取りをコミカルに映した作品。主婦たちの小言や会話はなんとも絶妙にありそうな会話と話し方であり、思わず苦笑いしてし
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ジュラシック・パーク(1993年製作の映画)

4.3

スティーブン・スピルバーグ監督作品。
恐竜映画の一つの到達点と言えるほど、かなりの完成度を誇っている。それまでの着ぐるみやストップモーション、本物のトカゲを使用していた恐竜映画から一転して、CGで恐竜
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青春の殺人者(1976年製作の映画)

3.9

水谷豊主演映画。大それた理由もなく突発的に父親を刺殺してしまった。過保護気味な母親が混乱の末に息子を刺そうとするも、乱闘の末に母をも手にかけてしまう。一度にして両親を手がけてしまった青年の行く末を生々>>続きを読む

小早川家の秋(1961年製作の映画)

4.0

小津安二郎監督作品。自分の好きな通りに生き、我儘を突き通した小早川万兵衛を中心にその家族の集まりを描いている。彼の我儘に振り回されながらも一つの親族としてのあり方を絶妙にリアルに表現している。親族が集>>続きを読む

苦役列車(2012年製作の映画)

3.7

いまおかしんじ原作の小説の前半を映像化した作品。まともな幼少時代を送れずに、その負い目から鬱屈してしまった主人公「北町」の生活を生々しく描いている。主人公北町が中々にクズであり、割とほんとにその辺にい>>続きを読む

教祖誕生(1993年製作の映画)

4.0

ビートたけしの原作小説を基に制作された、たけしの助監督を務めた天間敏宏監督デビュー作品。
新興宗教のシステムをわかりやすく且つ、ブラックユーモアを交えて面白く描いている。
キャスティングのハマり具合も
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銀河鉄道の夜(1985年製作の映画)

4.2

宮沢賢治原作のアニメーション映画。
賢治の死によって未完に近い形で終了している原作を、丁寧に美しく描き出している。若干難解にも思えてくる原作のシーンを違和感なく納得いくようにわかりやすく描いている。
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太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

4.5

沢田研二主演の快作映画。なんの目的を持たずに中学理科教師が原爆を作った。それを武器にナイター中継延長やローリングストーンズ来日公演など正直どうでもいい事を要求する。「日本対俺」の構図が完成するのだ。そ>>続きを読む

ハチ公物語(1987年製作の映画)

3.8

渋谷駅のシンボル「ハチ公」の史実を基に作られた映画。主人亡き後も足繁く渋谷駅に向い、死ぬまで通い続けたハチの物語を丁寧に描いている。八千草薫の上品さ、仲代達矢の貫禄、山城新伍の粋な演技など個人的に観て>>続きを読む

晩春(1949年製作の映画)

4.0

小津安二郎監督作品。紀子三部作の一作目。
小津の作品の方向性を決定した作品でもある。
父と娘の愛を余す事なく美しく描いている。笠智衆演じる父の哀愁漂う優しさや、原節子演じる娘の父を想う愛など、日本の庶
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続・拝啓天皇陛下様(1964年製作の映画)

3.8

渥美清主演映画。前作の終わり方より、まだ若干だが救いようのある終わり方をしている。寅さんで有名になる前からすでに渥美清の演技は完成していたのだというのがよくわかる映画。

半落ち(2003年製作の映画)

3.8

横山秀夫原作の小説を映画化した作品。
刑事がアルツハイマーの妻を殺害した。取調べには素直に応じるが、犯行後の「空白の二日間」については頑なに黙秘する。さまざまな登場人物が「空白の二日間」を探るが、そこ
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田園に死す(1974年製作の映画)

4.1

昭和の伝説のマルチタレント寺山修司が監督し、制作した作品。
ある時は詩人として、ある時は劇団天井桟敷の座長として、ある時は競馬の解説者として活躍した寺山が、遺憾無くその独特な芸術性を発揮し、詰め込んだ
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野良犬(1949年製作の映画)

4.0

黒澤明監督作品。警察の銃が盗まれた!持ち主の三船敏郎演じる新人刑事が、ひたすらそれを追う!地道に歩き回り、銃を持つ犯人に迫ろうとする!
「一匹の狼のために傷つくたくさんの羊を忘れちゃいかん。」というセ
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四十七人の刺客(1994年製作の映画)

3.9

市川崑監督作品。浄瑠璃や歌舞伎でも人気の「仮名手本 忠臣蔵」を映画化した作品。
時代を彩った名俳優たちが揃って出演していて、個人的には嬉しい作品。討ち入りのシーンはやはり迫力があり、見応え抜群である。
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めし(1951年製作の映画)

4.1

成瀬巳喜男監督作品。成瀬自身の代表作の一つでもあり、円熟期を表した映画。
結婚生活に理想を抱き、周囲の反対を押しきって嫁いだものの、家事を毎日こなす女中のような生活に嫌気が差し始めるという、倦怠期の夫
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浮草(1959年製作の映画)

4.0

小津安二郎監督作品。家庭内の日常ではなく、旅役者一座を中心に起るトラブルや人情を描いた物語。一座の親方がどうにも不器用で、その生き方が回り回って親方自身の首を絞めたりもするが、最後には報われたようにも>>続きを読む

残菊物語(1939年製作の映画)

4.5

巨匠溝口健二の映し出す、悲劇とも言える恋愛映画。
身分の違う恋と一筋縄ではいかない厳しい役者の道を芸術的にスクリーンに映し出している。菊之助の性格は、人間的弱さを含め非常に人間らしく思え、それがより一
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