MichinoriTakaさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ミスター・ガラス(2019年製作の映画)

3.8

M・ナイト・シャマランって過小評価されてるんじゃないかな。

この作品がシャマラニアン達に好評だったので、初めてアンブレイカブルを観て、スプリットも観て、これに辿り着く。

DCやマーベルのヒーロー物
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テキサスタワー(2016年製作の映画)

4.9

明日で配信終了のNetflix『テキサス・タワー』鑑賞。50年も前に起こった凄惨な事件を当時の報道映像、当事者の証言、ロトスコープというアニメ手法を織り交ぜて再現。ぬるぬるした線の動きと、極端に白い背>>続きを読む

スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

5.0

サイコー!
ドルビーアトモスにて鑑賞。
良い映画を観た時、ズシンと心に残るタイプの映画もあればヒャッホウ、サイコー!と叫びたくなる映画もある。
今作は正にこの後者のタイプ。

ヒップホップ×アメコミ
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運び屋(2018年製作の映画)

4.0

イーストウッドお馴染みの、頑固な退役軍人ジジイ、家族との確執、人種ネタ、赦しがあるヒューマンドラマ。そして完全に『ブレイキングバッド』でもある。(褒めてます)

偏屈な白人男性が捻れたプライドのせいで
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ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

5.0

「再生」を描く監督、キュアロンがまたやってのけた。観終わった後に、写真を撮りにこう!と創作意欲を掻き立てられる作品をまた作ってくれた。あーあの空が本当に美しい。

舞台は監督が生まれ育った1970年代
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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

4.2

台詞、ナレーション、その他の文字情報などの説明を使わず物を語れるというのは、
まさしく映画というメディアの特徴と言えるだろう。

この、「言葉や文字を使った説明」に頼らない=映画ならではの表現の限界に
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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

4.0

物作りの歴史において、偉大な作品にはどこか「魂が宿った」かのように感じられることがある。作られたその「物」を前にすると、単なる紙と絵の具や、彫られた石などがあたかも魂があるかのように観る者を揺さぶる。>>続きを読む

プロメテウス(2012年製作の映画)

3.8

嫌いにはなれない作品。
キャメロンの『エイリアン2』は観てないのに、リドリー・スコットの世界観を観たくてこちらをチョイス。

映画冒頭の荘厳な音楽に合わせて映る岩山や河川に滝が神秘的。個人的にはこのア
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エイリアン(1979年製作の映画)

4.2

今更ながらちゃんと観たSFホラーの金字塔。
1979年にこんな映画を作ってたなんて、リドリー・スコットは天才すぎる。(ブレードランナーよりも古い!)

冒頭約6分、セリフらしいセリフはなく、ひたすらじ
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アントマン&ワスプ(2018年製作の映画)

3.1

マーベル、どうしちゃったの?

公開初日に映画館で鑑賞。
ちょっと辛口ですが、まとまりと想像力に欠けてます。脚本段階でもう少しなんとかならなかったのかな。

まず悪役達にあまり魅力を感じないです。彼ら
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.1

あー悔しい。
本当に悔しいわ。
良い映画を観ると、たまに悔しいと思う時がありますが今回もそのパターンでした。

曲がりなりにも物作りに少し携わっている自分ですが、この作品に並ぶレベルの物を作れてない。
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トゥルー・グリット(2010年製作の映画)

3.9

何故か南北戦争時代に興味があって、今作を観た。とりあえず今作はコーエン映画というよりジェフ・ブリッジズ映画です。


今作はコーエン兄弟のシュールなテイストは抑えめで直球のヒューマンドラマ。

冒頭の
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ファーゴ(1996年製作の映画)

3.9

コーエン兄弟による、サスペンス風ブラックコメディ。

雪景色に浮かぶ鮮烈な赤色が印象的。
(血の赤、ダウンの赤、街の入り口の謎の赤い服を着た男の像)

一件重い雰囲気テーマなはずなのにキャラ達がそれぞ
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アンタッチャブル(1987年製作の映画)

4.4

どこかで聞いたことのある、アヴァンタイトルの不安を煽る音楽。これ、エンリコ・モリオーネ作曲だったんですね。

主役の2人(デニーロとコストナー)の初登場シーンは敢えて顔を映さず、次のシークエンスでやっ
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東京流れ者(1966年製作の映画)

4.2

チャゼル、レフン、タランティーノ等、今をときめく映画作家達に影響を与えたといわれる映画。

時代を感じる要素はありつつも、映画としての醍醐味は満載。
思わず口ずさみたくなる主題歌、
手前ボケを活かした
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ボーダーライン(2015年製作の映画)

3.5

今更ながら観た、ヴィルヌーヴによるメキシコカルテル映画。冒頭の人質救出作戦から、引き込まれて最後まで一気に観た。

ロジャー・ディーキンズの陰影が強調されたショット、(もはやそれを超えたネガティヴスペ
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ウインド・リバー(2017年製作の映画)

5.0

暑苦しい夏にぴったり、「恐ろしさ」なんて言葉では形容できない自然(この場合雪)を畏怖する気持ちになる隠れた名作。観れる劇場が少ないのが玉に瑕。是非口コミで広まって欲しい。

アヴェンジャーズで共演しな
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グラン・トリノ(2008年製作の映画)

5.0

車を買うなら72年のグラン・トリノが良い、と思ってしまう激渋でカッコいい映画。
テーマは「父性と赦し」でしょうか。

色彩より陰影が印象的な画作りや、時折手持ちカメラのような撮影が入る感じ、いかにもオ
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グッド・タイム(2017年製作の映画)

4.0

繰り返し出てくる妖しいライティングや、opnによるサイケな劇伴のセンスがめちゃくちゃいい。
展開が読めない疾走感(良い意味での酩酊感も?)も一夜限りの逃避行感が出てて良かった。
ロバート・パティンソン
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

4.5

ヤバイ。こんな映画あったのか、と思い知らされる出来。
アバンタイトルの手や足のクローズ・アップからして、ただならぬ予感。撮影と編集のリズムがめちゃ上手い。
そこからはもう息つく間もないまま映画の時間に
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

3.8

耽美を目指して
〜アイリッシュ要素と映画のテイストについて〜


監督と脚本を手掛けたマーティン・マクドナーはアイルランド系イギリス人。
映画の中には随所にアイリッシュ要素と、そこから導き出される耽美
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