「ナミビアの砂漠(2024)」の山中瑶子監督による自主制作デビュー作品。未だサブスク配信がないため、全国で人知れず短期間のリバイバル上映中。有り難い。
内容は簡単に言えば主人公 あみこ の片想いがテー>>続きを読む
DCコミックを代表するヴィランの誕生を描いた「ジョーカー(2019)」の純正続編です。この映画単体での理解はとても困難です。
ジョーカーとハーレイ・クインの出逢いを経た前作のような破滅的カオスムービー>>続きを読む
アメリカ合衆国内で発生した政府軍とカリフォルニア州とテキサス州の連合軍[WESTERN FORCES]による内戦。それを追うジャーナリストたちが大統領の単独インタビューを試み、ホワイトハウスに向かう物>>続きを読む
河合優美演じるカナによる「若気の至り」。
衝動的に感情や欲望を消費する主人公カナの刹那的な生態。二股の末に新しい男に乗り換え、イチャイチャ期を経て破滅的な倦怠期までのリアリティ。そして暴言を吐いては謝>>続きを読む
ヨルゴス・ランティモス監督最新作品。
3つの独立した物語によるアンソロジー形式。主要キャストが各ストーリーで異なる役柄を演じています。
共通して描かれるているテーマは「支配と従属」。管理する側の奇妙な>>続きを読む
コーエン兄弟監督・脚本によるアカデミー賞受賞作品。
偶然から麻薬カルテルの大金を盗んだ男とそれを狙う殺し屋。そして、その2人を追跡する保安官のストーリーです。
この作品で強烈なインパクトを残す殺人鬼シ>>続きを読む
ヴィンセント・ギャロが監督・脚本・主演を務めた90年代を代表するサブカルムービー。
5年の刑期を終え出所したばかりのビリー。海外赴任と嘘をついてきた両親と会うため、妻を偽装させるためにビリー拉致される>>続きを読む
自主制作のインディーズ作品として、単館上映で始まりながらSNSなどの口コミで瞬く間に全国上映となった第二の「カメラを止めるな!(2018)」と呼ばれる話題の作品。
雷に撃たれた幕末の侍が現代にタイムス>>続きを読む
殺し屋女子2人組の日常を描いた「ベイビーわるきゅーれ(2021)」の続編。ちなみに下の句の「ベイビー」は「バッドボーイズ2バッド」から引用しているらしいです。
前作同様、非日常的な「殺し屋」という職業>>続きを読む
ソフィア・コッポラ監督の二作目。CM撮影のため来日した落ち目のハリウッドスター ボブ・ハリス と写真家の夫の仕事に同行し放置された妻 シャーロットの物語。
「インバウンド」という言葉が生まれる前の日本>>続きを読む
「ペヤングを食べたことがない」と言ったら驚かれたことがありますが、それ以上に「ラピュタを観たことがない」と言うと驚かれます。それくらい国民的な映画。
スタジオジブリとしての第1作目だけあって意気込みが>>続きを読む
とある港町に暮らす足に障碍を持つ兄と自閉症の妹。貧しい生活から生き抜くために妹の売春の斡旋を生業とする兄。罪悪感に苦しみながら「妹を守るため」という大いなる矛盾を抱えて生きていく兄妹の物語。
初監督作>>続きを読む
1998年7月、4人が死亡した和歌山毒物カレー事件。現在も大阪拘置所に収容されている林眞須美死刑囚について、夫 林建治と長男 浩次(仮名)の取材をベースに「目撃証言」と「科学鑑定」の反証を試みたかなり>>続きを読む
1996年に実際に起きた教師と生徒の情事。それをベースに36歳の女性と13才の少年の不倫、そして獄中出産の末に結婚した夫婦の23年後。その物語を映画化するために女優が2人を訪れるというメタにメタを上塗>>続きを読む
ロシアの政治活動家であり、反体制派の指導者 とされる「プーチンが最も恐れる男」アレクセイ・ナワリヌイ氏を追ったドキュメンタリー作品。
冒頭からカメラに向かい自身の死後について語り出すナワリヌイ。そして>>続きを読む
少女 杏の更生の日々を綴った物語。幼いころから母親の暴力に苦しみ、生活費のため売春を強要され、さらにはドラッグに溺れ心身がボロボロという役満レベルの悪質な環境から大人たちの支援もあり、徐々に立ち直る姿>>続きを読む
第二次世界大戦下、アウシュビッツ収容所の隣で暮らすドイツ人一家の生活を描いた作品。壁一枚隔てた隣接する敷地内。広い庭とプールのある大きな家で優雅な生活を送る所長 ルドルフ・ヘス とその家族の物語です。>>続きを読む
浅野いにお原作「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」のつづき。前章からわずか2ヶ月での公開というのが良い。(既に2回鑑賞)
巨大な宇宙船が浮遊する日常。危機が迫っているにも関わらず至って平>>続きを読む
2人の女子高生が殺し屋、それだけです。
親や友人の仇でもなく、ましてや世界を守るような壮大なテーマ性もなく、ただ生活のため躊躇なく人を殺める女子高生たち。2人のキャラクターを活かしたダラダラとした会話>>続きを読む
1993年に起きた「埼玉愛犬家連続殺人事件」を題材にした園子温監督による名作。事件の詳細が描かれた名著「共犯者」から犯行の残虐性を克明に描いた作品です。
物語の冒頭、女性が乱暴に冷凍食品を電子レンジに>>続きを読む
20年前の父親 カラム との旅行。そのホームビデオを観ながら、大人になった ソフィ の現在の視点で当時の父親の気持ちに思いを馳せる、娘の記憶を辿る特殊な様式の物語。
全体を通じて豊かな余白があり、多く>>続きを読む
「ケンとカズ」で高い評価を受けた小路紘史監督による自主制作映画。暴力に暴力を上書きするアウトローな裏社会がリアルに描かれています。
登場人物は組織の末端の人物ばかり。その中で死体解体を生業とする主人公>>続きを読む
ソフィア・コッポラ監督作。エルビス・プレスリーの元妻プリシラの回想録「私のエルヴィス」から脚本を手掛けた作品。
父親の赴任地である西ドイツに暮らしていた14歳のプリシラが、世界的スーパースターと出会い>>続きを読む
アメリカプロレス界の「呪われた一家」フォン・エリック・ファミリー。日本でも活躍したアメリカの伝説的なプロレスラー フリッツ・フォン・エリック とチャンピオンになることを宿命づけられたその息子たちの物語>>続きを読む
クリストファー・ノーラン監督による「原爆の父」ロバート・オッペンハイマーの半生を描いた今年度のアカデミー賞受賞作品。
物語の本筋は科学者としての探求心、そして原爆の開発成功により人類を焼き尽くす力を与>>続きを読む
浅野いにお作品、初のアニメーション化。
巨大な宇宙船が襲来してから三年後の東京都。上空に浮遊する「母艦」が次第に日常へと溶け込んでゆく世界の中で生活する女子高生5人の物語。
未知との遭遇を通じて混乱す>>続きを読む
2023年カンヌ映画祭にてパルムドールを受賞したミステリーのようでミステリーではない作品。
雪山の山荘から転落死した夫、残されたその妻と視覚障害を持つ息子、そして飼い犬。後半から始まる法廷劇で語られる>>続きを読む
アリ・アスター監督によるA24史上最大予算で製作された(あえてカテゴライズするならば)ダークコメディ。
急逝した母親に会いに行く主人公 ボー の里帰りが本筋です。物語は主に4部構成、アクシデントにより>>続きを読む
ヨルゴス・ランティモス監督による芸術性豊かな「性悪説」の塊。ユーモアと毒気に満ちた大人の寓話です。
自ら命を絶った女性ベラから胎児を摘出し、その脳を移植し蘇生するマッドサイエンティスト バクスター。大>>続きを読む
海辺の弁当屋で働く元風俗嬢 ちひろさん の物語。周囲から色目を使われることがあっても前職を隠さず飄々と自由でマイペースに生き、誰に対しても分け隔ることなく接する人柄から老若男女多くの住民たちに愛される>>続きを読む
ヴィム・ヴェンダース監督による日本の映画。
主人公である平山(役所広司)が早朝に起床してから外出するまでの行動だけで彼の日常を無駄なく自然に伝え、つなぎの背中にある「The Tokyo Toilet」>>続きを読む
1800年代の西部開拓時代のアメリカを舞台に、2人の移民がドーナツで一攫千金を狙う与太話。川のせせらぎや風に揺れる木漏れ日など、終始牧歌的な演出に特化し芸術性の高い映像作品です。
ストーリー自体は「牛>>続きを読む
ラース・フォン・トリアー代表作。
弱視のシングルマザー セルマ とそれを支えるコミュニティー。物語はひとりの人物の悪意から、雪崩式に不幸へと転じていきます。
(好き嫌いの分かれる)ミュージカル形式を採>>続きを読む
説明不要の北野武監督による「本能寺の変」。
一部では神格化されることも珍しくない織田信長というコンテンツの新説。かと言って歪曲された解釈ではなく「そうだったかも知れない」と思わせる説得力があります。同>>続きを読む
朝井リョウ原作。本来の心の内を理解されない苦しみを抱えたマイノリティーの人々に焦点を当てた物語です。
多くの出来事が現代を描いていて、YouTuberを目指す不登校の子どもたち(とその親)や自身の容姿>>続きを読む
日本が誇る映画スター「ゴジラ」の生誕70周年記念作品。山崎貴氏が監督・脚本・VFXを手掛けた国産実写ゴジラ映画30作目。
舞台は1947年。戦後の復興が進む中、突如として巨大怪獣が上陸し街を破壊すると>>続きを読む