monaminamiさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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故郷の便り/家からの手紙(1977年製作の映画)

5.0

70年代のNYをただひたすら。固定した地下鉄から少しずつ動きだして、ラストの船から遠ざかり眺めるワールドトレードセンターなどのビル群の景色。そこにのっかる母ちゃんの手紙。段々とその朗読の声も薄れてゆく>>続きを読む

一晩中(1982年製作の映画)

5.0

ブリュッセルのある夏の夜のそれぞれの瞬間、抱擁、別離。どこまでが演出なのか、偶然なのかわからないけど瞬間、瞬間の物音や電気のオンオフ、窓の開閉、生活のあれこれの描写が細かすぎてグッとくる。
夜が明ける
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街をぶっ飛ばせ(1968年製作の映画)

5.0

こんなにも迸る初期衝動と花束と死。
調子はずれの鼻歌やにゃん子はちゃんと逃して、パスタ食べて、掃除して。
すでに確立してるし、ご本人も可愛いんだよねぇ。パンクしてる!好き。

アンナの出会い(1978年製作の映画)

5.0

ドイツからパリへ。
地に足つかない、居場所も拠り所もないような孤独なおんなのふわふわ旅路が堪らなくずしーーんってきた。
それぞれ出会う人たちの勝手な話を延々と聞き、ふわーんとしてる感じ、妙齢な時ものす
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美しき冒険旅行(1971年製作の映画)

5.0

オーストラリアの大自然で突然の迷子。
目の前の死と、あまりにも強い大自然と、出会うアボリジニーの少年。
言葉は通じなくても旅を通じて知り合ってきた先での求愛の通じなさが哀しすぎる...涙 その先の何も
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暗黒街の美女(1958年製作の映画)

4.6

初期清順にして既に渋いノワールしてる。
地下道から始まり、トルコの地下から石炭掘って逃げるラストまでハラハラ、汗かく感じ。ダイヤの隠し場所が人体からマネキンにいったり、動き回る白木マリさんのボディ含め
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セブン・デイズ・イン・ハバナ(2012年製作の映画)

4.7

寒い日に観る暑い国のオムニバス。軽く観られて良き。ベニチオ・デル・トロ初監督作や、初めて観たエリア・スレイマンの鬼構図ものや、フリオ・メデムやギャスパー・ノエはそれぞれらしさ満点。ラストの泉の宗教家族>>続きを読む

西鶴一代女(1952年製作の映画)

5.0

女の人権なんてない時代に、ものすごい振れ幅の人生送る壮絶な女の半生。田中絹代様の素晴らしい演技と絵巻物のような画面の流れるような溝口映画の美しさを堪能。
モノクロの美しい世界だけど、お着物とかカラーで
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イディオッツ(1998年製作の映画)

5.0

すごい久しぶりに。これも配信されるようになったとは、いやはや(^q^)
善意と偏見を浮き彫りにというより、さらにその上いく感じのラース・フォン・トリアー。ドグマな時代の生々しい映像で余計にくるものがあ
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アレックス STRAIGHT CUT(2020年製作の映画)

5.0

逆時系列だからこそ、ほほー!っとなった元作品をあえての時系列で再構築のこちら。ワクワク、キャッキャなところから、ドロドロバイオレンス&ゲイゲイしているぐるぐる真っ赤っか画面のドラッギーさで終わるのもな>>続きを読む

銀座カンカン娘(1949年製作の映画)

4.8

デコちゃんも笠置シヅ子もキュート!
カラッと元気でコミカルミュージカルから古今亭志ん生の落語で〆る、江戸っ子ー!な芸が詰まってて楽しい。わんぽも可愛い。野っ原な世田谷?や銀座や迎賓館も外国みたいでお洒
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ルートヴィヒ 完全復元版(1972年製作の映画)

5.0

お久しぶりに鑑賞。あぁ、素晴らしき哉!
退廃の美の王をヘルムート・バーガーで、ヴィスコンティが撮るんだもの最高に決まってる。ピュアすぎる藝術家肌のルートヴィヒ2世の哀しい生涯だけども、後世の我々にはワ
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みかへりの塔(1941年製作の映画)

4.4

実際にあった感化院の話を、その場所でロケしているらしくて、戦前にしてはちょっと特殊な教育なんだろうな、と思いながらもみんなちゃんとしてるように見えちゃう。帝愛ばりの水を引く工事とか、今じゃ児童搾取とか>>続きを読む

バウンス ko GALS(1997年製作の映画)

4.4

チョーど真ん中の世代BBAなので、今観るとひぇーっと、ホラーすら感じるあの空気。危うい時代というかすでにぶっ壊れてたなぁ。でもまあオヂサンからみたJKって感じだけど。おばちゃんの知ってる渋谷の風景、朝>>続きを読む

眺めのいい部屋(1986年製作の映画)

4.8

どこまでも理想的な英国の風景。
フィレンツェでの出会いと、ポピーと麦畑でのキスシーン。なんとまぁロマンティックなこと!
聖なる湖での男三人の水浴びシーンのワクワクさ、不器用な文学青年ダニエル・デイ・ル
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戸田家の兄妹(1941年製作の映画)

5.0

ブルジョワ一家の父を失った老母と未婚の娘だけが行く宛なく兄弟の家をたらい回しにされ、一周忌で天津から帰ってきた佐分利信兄が激おこ!な気まず〜い法事の雰囲気とか、兄嫁三宅邦子のピリピリいびりとか、なかな>>続きを読む

扉の影に誰かいる(1970年製作の映画)

4.7

OPはフランス映画だけど始まったらイギリス。出てきた瞬間から怪しいサイコ野郎感ひしひしのアンソニー・パーキンスのきもかっこいいのと、記憶喪失な渋かっこいいチャールズ・ブロンソンのほぼ室内劇で見応えたっ>>続きを読む

パトニー・スウォープ(1969年製作の映画)

4.9

ロバート・ダウニー父さん!真っ黒クロのダークすぎるのすごいなー。
ウディ・アレンどころじゃない、振り切れまくりのブラック・ジョークでキレ良すぎで泣いちゃう。そしてやたらスタイリッシュな映像の数々。出来
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サンストローク ロマノフ王朝の滅亡/サンストローク 十月革命の記憶(2014年製作の映画)

4.7

失われた白いロシアの耀しき思い出の日々のキラキラとしたカラフルな回想と、グレー色に染まった赤いロシアの対比がおそロシア。思い出の中の移ろいゆく時間の描き方はさすが、ニキータ・ミハルコフな世界でとても好>>続きを読む

イン・ザ・スープ(1992年製作の映画)

5.0

玄関にはストーカーのポスター(欲しい)。ゴダールにニーチェにドストエフスキーにトルストイに、と引用も楽しい監督になりたいボーイなブシェミ。ナイーブなこういう青年ぴったり過ぎてキュンとする。
シーモア・
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潮騒(1972年製作の映画)

5.0

偶然と暴力。そんな運命を受け止めて生きてる〜って感じの人々。先が全然読めないのも、ブツ切りされまくる場面も、謎のカンフー男が暴れるのも(可愛すぎるお菓子屋さんとばーちゃん、迷わず撃つ!のおっさん)、朝>>続きを読む

白いリボン(2009年製作の映画)

5.0

10年ぶりくらい三度目の鑑賞。どんだけ好きよ、ハネケ!
大戦前夜の厳格な領主のもと、ピリピリに張り詰められた人々の神経とどす黒いものとを冷え冷えとしたモノクロ画面で描く。唯一の良心のようなふんわり眼鏡
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渚の果てにこの愛を(1969年製作の映画)

4.8

モアの翌年のミムジー・ファーマーということで、サイケげな音楽と砂漠の中の白いポツンと白い家でこちらはメキシコ。わー、住みたーい!な物件だけど、どう観ても怪しすぎる母と娘。

まあだだよ(1993年製作の映画)

5.0

黒澤明遺作、おいちゃんの内田百閒先生がハマりすぎてて最早どの風景も人々もファンタジーな昭和の暮らしと人々の優しい世界。ご隠居して焼け野原後の男爵邸の小屋でまるで方丈記してるのも、その後の三畳御殿に禁客>>続きを読む

ペトラ・フォン・カントの苦い涙(1972年製作の映画)

5.0

ペトラの寝室で繰り広げられる女と女の愛憎。愛されたい、支配したい、母と子の関係、目撃者のようなマレーネの視線やタイプライターの音、それぞれの立ち位置での表現やライティング、インテリア、衣装までどこまで>>続きを読む

おませなツインキー(1969年製作の映画)

4.5

ミニスカ60sJKのブリティッシュなスタイルで楽しそうなOP!JKに翻弄されるチャールズ・ブロンソン。ロンドンの頭ぶつけそうな玄関のアパートも、ブルックリンの100ドルの景色良すぎなアパートもインテリ>>続きを読む

スピリッツ・オブ・ジ・エア(1988年製作の映画)

5.0

オーストラリアの荒野のディストピアの世界に降り立ち飛び立つ男と飛び立てない不遇の兄妹。ごちゃごちゃの家の雰囲気も、イッモのメイクも、パルコのCM的オシャレさで良き。飛行機浪漫はジブリにも通じる男のロマ>>続きを読む

あしたのジョー(1970年製作の映画)

4.2

石橋正次のジョーは結構いい感じ。力石と葉子さんは???っと、似ていなさすぎて超弱そう。とてもタイトに纏められるけどらそれなりにあしたのジョーしてた。

テオレマ 4Kスキャン版(1968年製作の映画)

5.0

だいぶ前にエルメスで観て以来の4K!テレンス・スタンプがやってきて崩壊するブルジョワジー一家と奇跡を起こす家政婦。ふわ〜ごろりんと郵便配達してくるニネット・ダヴォリきゅんが一番天使ちゃん♡シルヴァーナ>>続きを読む

白い巨塔(1966年製作の映画)

4.8

最近「キングダム」を観てなんとなく大学病院ものづいている我が家。こちらは浪速の悪どい大きな力。眉間に力入りまくりの田宮二郎も周りを固める権力者たちの嫌らしさ全開。小川真由美もぴったりいい感じの夜の女〜>>続きを読む

ブルーベルベット(1986年製作の映画)

5.0

なんとなく、久しぶりのリンチ作品。
改めて観ても導入からして素晴らしすぎるし、シーンの切り取りからカット、セリフにライティングに音楽の使い方、不穏な音、どこまでもセンス溢れすぎてて楽しすぎる。
ぷりぷ
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ラビッド・ドッグス(1974年製作の映画)

4.8

OPから楽しみ。ドジっ子過ぎる現行犯達の失敗の予感しかしないドライブと、ドライバーのおじさんの子供の訳あり感からのラスト。最後の闖入おしゃべりおばさんのキャラ濃すぎ!水分補給はぶどうで。

スペースアドベンチャー コブラ 4K(1982年製作の映画)

5.0

TVアニメ観始めたのだけど、こちらの方が先だそうなので。
野沢那智さんの声がハマりすぎてたせいか、松崎しげる声が気になりすぎたけど段々と馴染んでくる。とにかく出崎統クオリティが半端ない!まさに大人のア
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キングダム エクソダス〈脱出〉(2022年製作の映画)

5.0

まさかの完結編!ヘルマー亡きあとのヘルマJr.や、ドルッセ夫人の代わりのようなカレンさん、ミケルセン兄のキャラ、ブルーザー(渾名!)そして悪魔的ウィレム・デフォーなどなど、見事な新キャラ導入して更に旧>>続きを読む

キングダム II 第3章/第4章(1997年製作の映画)

5.0

エクソダスへ向けての2ndシーズン。屋上で叫んでいたヘルマーは便器へ向かって叫び、みんながみんな破滅へ向かってGIG!
顔ハメウド・キアーがだんだん天使に見えてくるしパズルのようにはまってゆく伏線がう
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キングダム(1994年製作の映画)

5.0

エクソダス、ついに配信!ということで、久しぶりに見返してる。
リアルタイムではなかったけど、この頃のラース・フォン・トリアー楽しそうだなー。
1話目からしてすごい情報量!悪趣味全開で悪びれないところが
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