時は南北朝時代。誑かせられたとも言える盗賊演じるカツシン。其処に2人の勧善懲悪モードの2人の女。此奴らの煩悩を抉り出すすべく奮闘する僧侶。意図するところに誘う結末。見事。
独裁政権下のスペイン。レジスタンスのゲリラ部隊と独裁政権部隊の攻防の中に時代に翻弄される薄幸の少女オフェリアが妖精と出逢い、迷宮の番人パンに導きに迷いながら迷宮を追い求める物語。大佐の容赦ない惨殺銃殺>>続きを読む
12年間刑務所で勤めを終えて出所したトロイとその仲間マッドドッグとディーゼルはロスの大物麻薬業者のブツを横取りする計画をするが…。原作読んでからの鑑賞だったので展開が違う所も要所要所あったけど、これは>>続きを読む
朴訥な男は表の顔はスタントマン裏の顔は強盗御用達のドライバー。ネイバースの女性に一目惚れ。彼女にはムショに勤めているダンナがいた。ダンナが出所してから物語は動き出す。前半の物静かな場面での構図がカッコ>>続きを読む
余命幾許もない男と親友。別れた女房。オランダに留学している息子。従兄弟の女。終始フラットに淡々の物語は進むんだけど、4日間の中で別れを伝えるって並大抵じゃないと思いました。ラスト近辺のあのシーンは余り>>続きを読む
脚気で警察官になれなかった男。今はしがない貸本屋の髪結いの亭主モード。一昔前はならした刑事がコンビを組んで難事件を解決していくが…。全体的に散漫感があり過ぎな気が…。クォン・サンウの情けなさが馴染まな>>続きを読む
2013年ボストンマラソンで起きた爆発事件の実録モノ。前作「バーニング・オーシャン」の海洋ガス爆発の緊迫感の上を行く様相に震えた。トレントレズナーの静謐の中に漂うダウナーなノイズがより一層緊迫したシー>>続きを読む
退役軍人のデイビッドは戦死した友人宅に現れるのだが徐々に彼の秘密が明かされていく…。前半のスピーディーな展開に固唾を飲んでたが後半失速。軍の人体実験の筋が甘すぎるかな…。
愛する妻を殺され復讐に燃える男。実行犯を追い詰めて行くと思わぬ敵が…。全編に漂う心地よいB級感。血圧マックスなクリストファー・メラーニの演技。トラボルタのキレキレじゃないアクション。見応えあります。
1979年カリフォルニアのサンタバーバラ。ドロシーはシングルマザー。思春期の一人息子ジェイミーの育て方が間違っていないか正しいのか自問する。同居人達の助太刀もあり日々うまく行くように思えたが…。舞台設>>続きを読む
舞台は釜山の寂れた漁村。妹を溺愛する兄。妹は何者かに殺害され、兄は復讐に走る。韓国映画のお家芸【復讐】と【恨】の描き方が良い。鎮魂祭のシーンで「あいつだ」と主人公は犯人を的中させるが、そこに行くまでの>>続きを読む
90年代のHip-hopオタク(この設定に唆られた)の高校生3人組青春コメディ。ヒップホップオタクの設定だが3人が奏でる音はいたってロック。AJのAmazonのくだりは面白かったけど、もうちょっと含み>>続きを読む
舞台は1961年のニューヨーク、冬。フォークシンガーの男の1週間を描いてる。ボブ・ディランの「The Freewheelin' Bob Dylan」の世界観がコーエン兄弟の映像美とリンク。途中ヒッチハ>>続きを読む
舞台は2000年独裁国家アメリカ。走行中に人間を轢き殺してポイントを稼ぐデスレース。この作品1975年だそうだけど劇中のセリフで「50型のビデオ内蔵3Dテレビ」とか敵対するフランス軍が「経済と通信網に>>続きを読む
単純明快過ぎる復讐モノ。しかしカタルシスは皆無。笠原和夫で言うところの骨法十箇条がこんなにもハマる映画は久しぶり。続編にも期待する。
ピーター・フォーク扮するマネージャーと女子プロレスラー2人のドサ回りロードムービー。絵に描いたようなアメリカン・ドリームな展開が心地良い。これは小池朝雄さんの吹き替えで是非観てみたかった願望が余韻を残>>続きを読む
息子の死から心を閉ざしがちな介護師が、終末期の患者のケアをする毎日の中で対峙する患者の傍に寄り添って行くのだが…。長回しの固定したカメラと劇伴のないシーンの張りつめる程の空気感が容赦ない。ミシェル・フ>>続きを読む
人生を生きていく上での障壁を乗り越えるのは、そう容易くはないんだなぁと…。周りとの軋轢が自分を苦しめて先に進まなくなる事だってあるんだと…。考えさせられた。静謐なマンチェスター・バイ・ザ・シーの美しい>>続きを読む
38歳のオリバーは奥手な人生を送ってきた。ある日ガンの宣告を受けた父からゲイであることをカミングアウトされて…。余命宣告された父の第2の人生をサポートして行く過程で自分自身を再確認する様が良い。カット>>続きを読む
視力を失いつつある男。父の失踪の虚無感を引きずって生きる女。希望を見出せない老人。逆光する写真。フリンジする太陽光。連綿に連なる山々を照らす光。3人がシンクロして行くラストに涕泣。
アフガニスタンの駐留軍を任されたマクマーン大佐。自分の思いと裏腹に大統領、補佐官、部下との微妙ズレが生じてきて…。時には諧謔的に時にはペーソス溢れる演技で魅了するブラピの演技は非の打ち所がない位、笑か>>続きを読む
19世紀末から20世紀初頭に活躍したモダンダンスの祖ロイ・フラーの伝記映画。順風満帆にその人の人生が行っても、人生の悪戯が不意に顔を出すとはこういう事なのね。ロイ・フラー役のソコのいなたい感じが抜きん>>続きを読む
終始ナンパ、セックス、酒、マリファナ、でバカ騒ぎで突っ走る展開がサイコー!舞台は1980年!冒頭過ぎ辺りの「Rapper's Delight」はアゲアゲになりました。劇伴のセレクトもサイコーですね。8>>続きを読む
新宿が舞台のトルコ嬢3人の群像劇。ヒモ、ホモ、トルコ嬢が幸福を探しに彷徨っている様が妙に新宿。当時の新宿の街並(小田急百貨店の展望レストラン、岐阜屋があるションベン横丁)も印象的。ラスト、スバルビル前>>続きを読む
家族はつらいよの続編。今回は高齢者免許返納問題など時事ネタを散りばめてる。小林稔侍が演じた孤独な老人の悲壮感は小林稔侍じゃなきゃ出せなかったでしょう。山田洋次監督は高齢弱者の叫びを描いてるんだろうけど>>続きを読む
「東京家族」から「家族はつらいよ」へ。配役、構成は殆ど変わらず喜劇へのアップデート。落語「厩火事」のくだりや家族会議が始まる前の河川敷から商店街のシーンは「男はつらいよ」ファンには堪らん仕様。続編が楽>>続きを読む
家族の日常。誰もが日々感じている事柄。悲喜交々。あー、山田洋次監督の家族の描き方好きだ。
ワケあり男と釣り場の女。次第に女は男を愛する様になるが、男は女から逃れようとする。ブランコに揺れる女が見せる唯一笑みを含んだ顔が印象的。ブランコは「弓」でも効果的に使われてたような。人間が釣竿で水面か>>続きを読む
母親の事故死。傷心した父娘が新天地で新たなスタートを切るのだが…。平穏な学園生活がスタートするはずだった娘はある出来事から奈落に、いやそれ以上底に突き落とされる。ケーキのシーンは画面から目を背けました>>続きを読む
重金属が擦れる音。セーフガードのキレキレな動き。主人公の寡黙な佇まい。原作を読んでいればもっと楽しめたかも。
生活に肥えるってどういう事なんだろう。多分この映画の主人公は肥えすぎたんだろう。1発逆転満塁HRあたりを狙ってたが、スタンドインする直前に失速した様が哀切を極めてる。ケイト・ブランシェットの演技がすべ>>続きを読む
オープニングの総天然色からダークなモノクロに移りゆくシーンは、この映画がどこに行き着くかを暗示している様が怖い。群集心理がテーマ何だろうけど一種の反戦映画でもあるんだろうな。全編ダークなモノクロなんだ>>続きを読む
光と闇のコントラスト。静謐な構図に生活音が混じり合う。不穏な台風と共にやって来る漆黒の中のカチコミシーン。どれを取っても映画でしかない映画。素晴らしい。
保険会社の営業マンが取引先の運命の女と共謀し完全犯罪を目論むのだが…。光と影のコントラスト。これぞ正にフィルムノワール。脚本もワイルダーがチャンドラーと共同脚色している時点で隙がない。素晴らしい。後半>>続きを読む
美しい森、自然、動物達の囀り。独りの男が自宅に戻るための物語。一見シュール過ぎる内容だが終盤に進み意外な感覚が観る側に転移する。アメリカの光と影を表現しているだけではない、人間の深層に深く響く作品。