hmkryさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

「A」(1998年製作の映画)

3.5

地下鉄サリン事件の被害者の取材をまとめた村上春樹のアンダーグラウンドを読んでいた時期、読み終わってからA見ようと思いつつ読みきれなかった、辛くって。印象的だったのは被害者のなかでも腹を立て怒りをもつ人>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

4.0

このタイトル全然惹かれてなかったんだけど、おやおや森達也の映画?それもドキュメンタリーではない?ということで興味が湧いた。

前半パートは少々退屈、水道橋博士の演技が鼻につくな。1923年の時代背景と
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怪物(2023年製作の映画)

4.0

誰が一番の怪物であったか
ずーーーっと考えてた
そんなこと必要ないのに

母親・先生・子ども、3つの視点で描いていて、それぞれのパートで見えてくる物語がかわるようで、人間の多面性や複雑さを上手く描いて
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憧れを超えた侍たち 世界一への記録(2023年製作の映画)

4.0

情熱大陸特別版見てるんかと思った!
選手たちの魂をだいじにする栗山監督のその姿勢とリーダーシップの素晴らしさよ
試合に至るまでとその裏側がちゃんと撮られててカメラマン何者?ってなったけど、なるほどずっ
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.5

イーサン早く来てーー🙏状態!
謎の鍵がピカピカ光るところは安っぽくみえたけど、いろんなものが破壊されていって全体的にお腹いっぱい!
ただあの長尺でまさかの前編というね

ぼくたちの哲学教室(2021年製作の映画)

5.0

昨年観た映画「ベルファスト」。その舞台となった街ベルファストには、哲学を教える小学校がある。
長く宗教紛争を抱える街だからこそ、なぜ2つの宗派が争うのか、こどもたちに考えさせる。親は言う「やられたらや
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小説家の映画(2022年製作の映画)

4.0

'人間見ちゃった'
偶然が重なる特別な一日の物語

重要なものは会話で、会話から漂う空気感と気まずさを私はすごく感じた
手話のシーンもよかったな、繰り返すだけなのに分からないが"伝わる"瞬間を目撃した
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ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

4.0

新宿のパークハイアットのバーにいきたい

最後ボブなんて言ってくれたんだろ?
きっと素敵な言葉を掛けてくれたんだろうな
シャーロットの瞳が恋しててほんとかわいい

SOMEWHERE(2010年製作の映画)

3.0

キレのないポールダンサーズ
それを見るパパの目と、娘がスケートしてるの見るパパの目が一瞬同じように見えてうわってなった、最初のほんの一瞬ね

神のゆらぎ(2014年製作の映画)

4.0

信仰は人を救ってくれるかもしれない
しかし信仰心だけでは病気は治らない
隣で苦しむあの人を救うことすらできない

とても興味深い題材だった
出てくる人たち皆それぞれ罪を背負っていたようにおもう(原罪と
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若き仕立屋の恋 Long version(2004年製作の映画)

3.5

花様年華が'触れない恋'なら
仕立て屋の恋は'触れてしまった恋'か

ラストで口を覆うシーンとか、'触れる'ことについて物凄いこだわりを感じるのは、この映画を撮ったときに香港でSARSが流行ってたから
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午前4時にパリの夜は明ける(2022年製作の映画)

3.5

母親であり女性としても強く生きようとするエリザベートが一歩踏み出す物語のような、息子くんの物語のような、家出少女の物語のような。
パリの街がとっても素敵だし、深夜のラジオで繋がる感じも時代感があって素
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幻滅(2021年製作の映画)

3.5

ドラン見たさにチョイス。
19世紀が舞台だけど現代に通ずるような。書評も劇評も嘘だらけ、今で言うフェイクニュース?綺羅びやか貴族社会もすべて金で動くニセの情報で溢れてた。バルザックの小説読んでみたいっ
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私、オルガ・ヘプナロヴァー(2016年製作の映画)

4.5

時間経過をだいぶ飛ばすような編集で最初戸惑ったけど、すべてを丁寧に描くより前後を想像させるこの手法が作品に合っているような気がした。

オルガ・ヘプナロヴァー
映画の中で何本煙草を吸っただろう?けれど
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.5

シンシリーズも庵野監督も全然詳しくないのですが。少し前にラブ&ポップ(1998)観たもんで、あの変態カメラワークって今もずっと変わらないんだ!てのが一番の印象です。

...
制作の苦労と葛藤が分かる
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.5

くやしい、家で観てしまった。フィルムだった。 
行き止まりの世界に生まれて、と二本立てで観たい。(私は行き止まり〜の方がすき)

宇宙でいちばんあかるい屋根(2020年製作の映画)

3.0

藤井監督にファンタジーは合わないということか判明した。良さが薄れてふつうになる。
だがしかし、随所にちりばめられた'現実感'ある映像はぐっと際立つ。Villageたのしみ。

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.0

セクハラや性犯罪だけじゃなくて、これは女性が生きる社会全般を描いた映画なんだって思った。仕事と妊娠、出産、産後うつや乳ガン、仕事復帰、母親としての役目も含めて。
オフレコばかりが集まるもどかしさ。静か
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

2.9

どこまで伊坂幸太郎?
はちゃめちゃ大惨事すぎてわたしもう疲れちゃった

ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.9

実際にはもっと悲惨なことがあっただろうけど
観終わってすぐ調べたの、南京虫って何なん?
これが事実に基づいているのであれば、ラストの言葉たちは素晴らしい愛だ
松坂桃李が安定的によくて実は主役なのでは?
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漁港の肉子ちゃん(2021年製作の映画)

3.5

おデブでピュアで愛くるしい肉子ちゃんと、とってもしっかりした娘のきくりん。
ながら観してたんたんだけど、後半にかけて感動しちゃったよ、ものすごく家族じゃん。
観ててお腹が空いてくるのも、またよい。
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

5.0

ほんと最高!!ありがとうございます👏
オープニングが超絶格好良くてチバユウスケの声も相まって胸が高鳴りました!予想以上に音楽も良い!
試合の後半ラスト30秒位の画力も凄くて鳥肌ものだし、随所でうるっと
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.5

'見つめる'映画だった。同時に、ケイコには聴こえない、私たちの日常に溢れる音に'気付かされる'映画でもあった。それくらい音へのこだわりを感じた。

ずっとボクシングなんだけど、戦いはメインじゃない。ケ
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ある男(2022年製作の映画)

4.0

途中までほほほーんと観ていたけれど、最後の展開がなければまぁ良くあるタイプの映画だなって思っただろう、これは人間味がある。
ただの名前だ。けれど「X」と呼ばれてしまうととてつもなく悲しい。自分を証明す
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君を想い、バスに乗る(2021年製作の映画)

3.5

バスの中、ふたりの思い出を抱えて、大切な約束のために'ランズエンド'を目指す旅。
おじいちゃんは多くは語らないけれど、出会う人々の暖かさを感じるとても優しい映画で、たまらなく感動してしまった。

思い
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.5

始まりから不穏な空気感漂う映像。是枝監督らしさと韓国映画らしさと、どちらとも違和感がないしむしろ相性いいんだなって思った。
是枝監督がこだわる'家族の形'は興味深い。
サッカーボール少年、あの子が加入
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セイント・フランシス(2019年製作の映画)

4.0

先日ギンレイホールで観た「わたしは最悪」とだいぶ繋がりを感じる。ユリヤは30歳だった。そしてブリジットは34歳だった。それと観ながら私は「フランシス・ハ」を思い出したりもしていた。
中絶してから続く不
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帰らない日曜日(2021年製作の映画)

3.5

身分の違うふたりの恋。忘れられない日曜日。
裸でお屋敷歩き回るところ、おいおい!っておもいつつ、束の間の、自由の象徴だなと。

オデッサヤング何歳か調べちゃった!
10代の少女にも見えたし、40代も演
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

4.0

30歳、移り気なユリヤ。自分の気持ちに正直に生きすぎている。恋人がいても何かを求めて「これは浮気じゃないよね?」とか確認しながら。そんなこと恋人でもしないけどね!魔法のような時間のなかで。
時が止まる
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DEATH DAYS(2021年製作の映画)

4.0

誕生日みたいに存在する「DEATH DAY」
自分が死ぬ(であろう)日をそれぞれが知っている、という世界のなかで。

好きだわーこの監督の世界観。
ビジュアル重視な気もするけど、構図もめっちゃいい、セ
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ベルファスト(2021年製作の映画)

4.5

モノクロ映画だと思ってたらはじまりの、鮮やかな町の景色が美して驚き。単調なモノクロじゃなくて、飽きのない粋な映像とカメラワークが拍手だった。

プロテスタントとカトリック、宗教紛争に巻き込まれた町「ベ
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マイスモールランド(2022年製作の映画)

4.0

埼玉・川口に住む在日クルド人の難民家族のおはなし。
サーリャはクルド人であると周りに言えず、自分はドイツ人だと言う。
日常にはいつも違和感が潜んでいる。
自分は何者なのか、どこにいるべきなのか、すべて
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

5.0

めちゃくちゃよいじゃーん!
爽やかすぎる感動!

今読んでる本に、手話は言葉に潜む感情を的確に相手に伝えられる身体言語である、ってあってまさにそうだと。ドライブマイカーの舞台での手話のシーンとても素晴
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