まいごいぬさんの映画レビュー・感想・評価

まいごいぬ

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クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

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生ける伝説クリント・イーストウッド。最近だと『15時17分 パリ行き』の出来の衝撃、奇跡は忘れられない。この歳になっても話題性ガン無視でやりたい事やってる姿は本当にカッコいい。

今回の『クライ・マッ
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

サム•ライミの『スパイダーマン2』はなぜ傑作でヒーロー映画の金字塔になったのか。それはスパイダーマンの全てが詰まっていたから。このNWHはそこから語るべき作品。

大いなる力を持った人間はどの道に進む
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台風クラブ(1985年製作の映画)

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題材としては『ブレックファストクラブ』に似た群像劇。閉鎖感溢れる田舎の中学校に台風と共にやってくる奇妙な青春の一瞬。

“青春”の陰の部分を描いた作品。鬱屈とした将来の不安、どうしようもない大人への反
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5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

4.5

アニエス・ヴァルダ監督。
歌手のクレオが生体組織診断の結果を待つ間の時間を描く。

夫のジャック・ドゥミと共に左岸派のアニエス・ヴァルダの作品。ヌーヴェルバーグでありながら他と
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狂った一頁(1926年製作の映画)

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衣笠貞之助監督。
精神病院の用務員の男がその病院の重患者である妻を助けだそうとする。

他のサイレント時代の監督と比べてみると全くストーリーが分からない。山中貞雄や溝口健二と比較すると相当に前衛的な”
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仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

5.0

イングマール・ベルイマン監督。
失語症の大女優を看病する為に看護師は別荘に連れて行き2人で三ヶ月暮らす。

『叫びとささやき』も監督の個人的な内面を反映させたような作品だったが、この作品は
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叫びとささやき(1972年製作の映画)

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イングマール・ベルイマン監督。
癌に犯された次女を看取る為に姉と妹は屋敷に帰ってくる。

イメージが強烈すぎる映画だった。舞台となる屋敷はどこも赤で埋め尽くされている。人物達の心境描写
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シェルブールの雨傘(1963年製作の映画)

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ジャック・ドゥミ監督。
港町シェルブールで恋をする若者2人を描く。

左岸派の中でも特に異色な監督、ジャック・ドゥミ。ヌーヴェルバーグに顕著な男女のやりとりを舞台劇のような描き方て
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

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土井裕泰監督。
サブカルを通じて出会った2人の5年間。

坂本裕二脚本の劇場作品。『カルテット』のように掴み所が難しい皮肉たっぷりな作風が詰まった一筋縄じゃいかない、”恐ろしい”メロドラ
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あの頃。(2021年製作の映画)

4.0

今泉力哉監督。
2005年を舞台に始まり、ハロー!プロジェクトに出会った男・劔とその仲間達の約20年間を描く。

今泉力哉監督×ハロプロ。本当に素晴らしかった。ここまで時間感覚が優れた映画に
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切腹(1962年製作の映画)

5.0

小林正樹監督。
井伊家の屋敷に浪人が切腹の為に場所を貸してほしいと訪ねてくる。

江戸時代の上流武士と下級浪人をテーマにした作品。いわゆる”武士道”に対するアンチテーゼがぎっちり詰まった物語だった。切
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ワイルドバンチ(1969年製作の映画)

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サム・ペキンパー監督。
1913年を舞台に逃げる強盗団とそれを追う賞金稼ぎ、そしてメキシコのゲリラを交えて描く。

西部劇らしくない西部劇だった。スローモーション多用と細かいカット割、決闘
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キューポラのある街(1962年製作の映画)

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浦山桐郎監督。
キューポラが立ち並ぶ鋳造の街、川口を舞台に庶民を描く。

吉永小百合演じる聡明な主人公が生まれた環境に苦しめられながらも立ち上がるというバイタリティ溢れる作品。さらには
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しとやかな獣(1962年製作の映画)

4.0

川島雄三監督。
とある団地の一室を舞台に魑魅魍魎としたドロドロの人間関係が展開されていく。

『幕末太陽伝』も最近見た映画の中でも最高だと思ったが川島雄三監督凄い。さらには若尾文子演じる最
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8 1/2(1963年製作の映画)

4.5

フェデリコ・フェリーニ監督。
フェリーニ監督の自伝的な物語を幻想や逃避願望を折り混ぜて描く。

他のフェリーニ作品を見た後だと頭が混乱するくらい異色。物凄くわかりやすいペシシズム溢れた人間讃歌が監督の
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自転車泥棒(1948年製作の映画)

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ヴィットリオ・デ・シーカ監督。
アントニオはやっと就けた仕事の道具”自転車”を盗まれてしまう。

ネオリアリズモ映画の金字塔。果てしなく現実が描かれていた。当時のイタリアでそのまんま撮影した
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カビリアの夜(1957年製作の映画)

4.0

フェデリコ・フェリーニ監督。
力強く生きる娼婦カビリアがある日、結婚を申し込まれる。

ジュリエッタ・マシーナのベストアクトだと思う。力強い目力、態度、どこをとっても素晴らしい演技。本当
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(1954年製作の映画)

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フェデリコ・フェリーニ監督。
大道芸人ザンパノの相棒となった田舎育ちの女性ジェルソミーナの旅暮しを描く。

ジュリエッタ・マシーナ演じる田舎育ちで何も知らない主人公と、暴力的で粗暴な大
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(1955年製作の映画)

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フェデリコ・フェリーニ監督。
天才詐欺師の転落ストーリー。

あまり”らしさ”を感じられない映画。フェリーニ作品は初。割とコンパクトで凡庸なストーリーだった。

冒頭に登場するチームを詐欺師
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劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2020年製作の映画)

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石立太一監督。
アニメ版の完結編。

アニメ版もOVAも未見、原作も未読で映画館に突っ込んだけど、心置きなく度肝を抜かれた。

とりあえず京都アニメーションが凄い。実写ベースの作画、特に海
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ラブ&ポップ(1998年製作の映画)

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庵野秀明監督。
90年代の渋谷、急遽“トパーズの指輪”を買うために援助交際に手を出す女子高生を描く。

庵野秀明監督としては『新世紀エヴァンゲリオン』、いわゆる旧劇までのエヴァの次の作品。
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支那の夜 蘇州夜曲 前篇(1940年製作の映画)

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伏水修監督。
上海の街中で絡まれていた抗日中国人・桂蘭を救った長谷が彼女の日本人に対する誤解を解こうとする。

THE•国策映画な作品だった。大スター長谷川一夫演じる長谷は真面目で勤勉なテンプレ国策映
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

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スパイク・リー監督。
1970年、黒人の新人刑事ロンがKKKに潜入捜査を行う。

『ドゥ・ザ・ライトシング』、『マルコムX』などを代表に黒人映画を作り続けるスパイク・リー監督。今作は映画
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幕末太陽傳(1957年製作の映画)

5.0

川島雄三監督。
幕末、品川の遊女相模屋を舞台の群像劇。

めちゃくちゃに色々を詰め込んでいながら、めちゃくちゃにテンポの良い作品。相模屋を母家にしたグランドホテル形式の脚本が超楽しいエンタ
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上海(1938年製作の映画)

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亀井文夫監督。
1937年、日中戦争の発端となる盧溝橋事件から武漢攻略までの上海の様子を捉えた記録映画。

軍事国家としての日本真っ只中なのがめちゃくちゃ見える作品になっている。挟み込まれるナレー
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祇園囃子(1953年製作の映画)

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溝口健二監督。
京都・祇園の芸者の母を持つ栄子は、母の死をきっかけに舞妓に志願する。

日本の伝統芸能、誇りと劇中でも語られる”舞妓”の世界に足を踏み入れる少女と、彼の師匠である美代春が主人公の
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浮雲(1955年製作の映画)

4.0

成瀬巳喜男監督。
戦時中、インドシナで出会った2人のうだつの上がらない戦後の人生を描く。

ここまで人間の人生を真の意味での”リアル”に書き綴った映画は見たことが無いかもしれない。本物の
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スパイの妻(2020年製作の映画)

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黒沢清監督。
1937年の日本で正義に奮闘する夫婦を描く。

今の数少ない日本の巨匠、黒沢清といえば個人的には『学校の怪談』の花子さんの話。虚構と現実の配分が天才的に上手い監督。

黒沢清監督に
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雨月物語(1953年製作の映画)

5.0

溝口健二監督。
欲望に走る男とそれの裏で苦しむ女性を描いた時代劇。

溝口健二監督の代表作。彼の作品は初めて。そして、これは腰を抜かす作品。黒澤、木下以前という風潮は伊達にならない。

フェミニズ
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林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

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クリストス・ニク監督。
記憶喪失者が増える架空のギリシャに住む男の物語。

失った記憶をテープレコーダーやポラロイドカメラで新しく生み出していく治療を行う、という文面だけ見れば割とS
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(2017年製作の映画)

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聴覚障害用の映画音声システムの仕事に就いた美佐子と視力がなくなる寸前のカメラマンの物語。

河瀬直美監督の作品は『あん』のみ見た事があった。原作無しの河瀬直美オリジナル脚本としては初。

興味深
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愛と希望の街(1959年製作の映画)

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大島渚監督。
家族のために鳩の習性を使って詐欺紛いの行為で生活費を稼ぐ少年と、大企業の令嬢の友情を描く。

大島渚監督の鮮烈なデビュー作。戦後の貧困層と上流階級の溝を川崎をロケ地にし、描いたオ
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野良犬(1949年製作の映画)

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黒澤明監督。
拳銃を盗まれた新人刑事がベテラン刑事とバディを組み犯人を探す。

三船敏郎と志村喬が今度はバディになる。そして淡島恵子のデビュー作品。若すぎて途中まで分からなかった
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日本の夜と霧(1960年製作の映画)

5.0

大島渚監督。
安保闘争を切っ掛けに結ばれた2人の結婚式中にある男が乱入し、あらゆる闇が暴露されていく。

アラン・レネの『夜と霧』からとったタイトルといっても納得。『夜と霧』同様、潜在的な罪の意
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静かなる決闘(1949年製作の映画)

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黒澤明監督。
戦時中の野戦病院で働いていた医者・藤崎は手術中の事故で梅毒に感染する。戦後、体を蝕まれながら医者を続ける藤崎を描く。

黒澤が東宝脱退後初作品。前作の『酔いどれ天使』に引き続き
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酔いどれ天使(1948年製作の映画)

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黒澤明監督。
反骨漢の貧乏医者・真田が結核を患ったヤクザ松永の治療をする。

とにかく三船敏郎。黒澤明が初めて三船敏郎と組んだ作品。ここまで鮮烈な存在感をデビュー作で見せていたとは。肩
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