mtmtさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

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モンテ・クリスト伯(2002年製作の映画)

3.5

親友に騙され13年間投獄され、更には婚約者を奪われた主人公の復讐譚。大デュマの原作を脚色して映像化した作品。結構大きな脚色がされているが、本筋はそのままなのでさほど違和感はない。描き方に文芸作品の香り>>続きを読む

クリステン・スチュワート ロストガール(2010年製作の映画)

3.5

交通事故で15歳の娘を亡くした主人公は、それ以来、妻との関係は冷え切っている。そんな時、出張先のニューオーリンズで15歳のストリッパーと知り合う。娘の影を見ながら彼女の世話を焼く事にやり甲斐を感じる様>>続きを読む

ふたりのベロニカ(1991年製作の映画)

3.7

ポーランドとフランス。それぞれに生まれ育つ同じ容姿、才能、名前を持つ2人。ただ一度の短い邂逅の後に1人が亡くなる。そしてもう1人のベロニカは、あたかもその死を感じている様に先の人生を送ってゆく…。クシ>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.5

空襲で死んだ母親の妹が継母として待つ山梨・勝沼へ父親と疎開した少年。広い敷地には不気味なアオサギが飛来し、不気味な塔が建っていた…。宮崎駿監督が引退撤回し製作した本作。キャラの既視感ある造形はお約束。>>続きを読む

(2006年製作の映画)

3.8

Jホラーシアターシリーズの1作とされる黒沢清監督作品。久々鑑賞。役所広司演じる刑事の担当管内で地震が頻発する。同時に陸地での海水による溺死という特殊な形態での殺人事件が連続。さらに主人公は赤い服を着た>>続きを読む

あるいは裏切りという名の犬(2004年製作の映画)

4.0

それぞれ一部署を率いる立場にある元親友の刑事2人は、パリ警視庁内での出世争いの中で反目しあう。同じ事件を追う2人は周囲の人々を巻き込みながら、最悪の関係へと突き進んでゆく…。確かに話は強引だが、先の見>>続きを読む

アドベンチャー(1970年製作の映画)

3.5

舞台はオスマン帝国滅亡前夜のトルコ。漢チャールズ・ブロンソンらアメリカ人傭兵は帝国の地方太守に雇われる事に。移動する列車に積まれた重要物品を狙い攻撃するムスタファ反乱軍。やがて反乱軍を支援するギリシャ>>続きを読む

都市とモードのビデオノート(1989年製作の映画)

3.7

当時40代中盤のヴィム・ヴェンダース監督が同年代のデザイナー山本耀司を東京とパリで追ったドキュメンタリー映画。パリ・コレクションなどでの作品より、山本の個性の描写に多くを費やしている。代名詞とも言える>>続きを読む

Pearl パール(2022年製作の映画)

3.8

前作「X」で壮絶な戦いを演じたミア・ゴス一人二役の老婆と若者。その老婆パールが殺人鬼として萌芽した1918年の出来事を描いたタイ・ウェスト監督によるシリーズ第2作。若きパールを演じるのは勿論ミア・ゴス>>続きを読む

奇談 キダン(2005年製作の映画)

3.5

秋田県の隠れキリシタンで知られた村。村は度々「神隠し」が起こる場所でもあった。また「ハナレ」と呼ばれる本村とは交流を持たない地区があり、そこではカトリックから逸脱した「異端」キリスト教が1972年の今>>続きを読む

暴力脱獄(1967年製作の映画)

3.7

アナーキーな小犯罪で2年の懲役刑で収監されたポール・ニューマン演じる主人公は、囚人の中でカリスマ的な人気者になる。一方で看守に目をつけられるが、母親の訃報を機に脱走を開始する…。タマゴ大食いのシーンは>>続きを読む

ベロニカ・フォスのあこがれ(1982年製作の映画)

3.5

スポーツ担当記者の主人公は偶然かつての大女優ヴェロニカ・フォスと知り合う。彼女に惹かれてゆく主人公は彼女がある女医の家に居候し、処方されたモルヒネを日常的に使用している事を知る…。ライナー・ヴェルナー>>続きを読む

アウトポスト(2020年製作の映画)

3.5

2006年、当時アフガニスタンに駐留していたアメリカ陸軍の前哨基地で発生したタリバンとの戦闘を描いた作品。主演はクリントの息子スコット・イーストウッド。不穏感の描写が上手い。また戦闘シーン、特に弾の音>>続きを読む

マッドストーン(1974年製作の映画)

3.5

舞台はオーストラリア。暴走族の1人がトリップ中、環境保全活動家を狙撃した犯人を視界に入れてしまったことから、族全体が狙撃犯や黒幕の企業から狙われ次々と殺される。一方で狙撃事件を捜査する主人公の刑事は暴>>続きを読む

偽りのないhappy end(2020年製作の映画)

3.5

1人故郷の滋賀に残してきた妹。高校卒業を機に、自らが住む東京に向かい入れた主人公。しかし程なく妹は失踪する。妹を探し始める主人公だったが、妹の事を何も知らない自分に気づいてゆく…。うーん、もう少し脚本>>続きを読む

DAGON(2001年製作の映画)

3.5

株で成功した若者は恋人達と自らのルーツがあるスペインでヨット遊びを楽しむ。しかし突然の嵐により座礁。助けを求めて訪れた村は邪神ラゴンを信奉する者達が住む忌まわしい村だった。そして若者と村との因縁も…。>>続きを読む

娼婦ケティ(1976年製作の映画)

3.7

19世紀末のオランダ・アムステルダム。田舎から出てきた貧しい大家族は、父親や姉の収入が途絶え、次女のケティが娼婦となる事に。しかし偶然知り合った画家のモデルとなった事で彼女の人生は変わり始める…。「ブ>>続きを読む

悪童日記(2013年製作の映画)

3.8

舞台は枢軸国側として参戦したWWⅡ下ハンガリー。住民から魔女と呼ばれ嫌われている初めて会う祖母の家に疎開する双子の兄弟。彼らを「メス犬の子供」と蔑む祖母、近所の口唇口蓋裂の娘、ユダヤ人の靴屋、教会で働>>続きを読む

幽霊ゾンビ(2007年製作の映画)

3.5

主人公のタクシー運転手は客を乗せてやってきた主神村で民俗学者を轢き殺してしまう。するとその幽霊が現れ、主人公の好きなアイドルがいる事をエサに、主神村での自身の研究の続きをする様に仕向ける。しかし訪れた>>続きを読む

レッド・サン(1971年製作の映画)

3.5

強盗団は日米修好交渉使節の乗り合わせた列車を襲い、帝から大統領へ贈呈される太刀を強奪。その後仲間に裏切られた男と使節団員の武士は協力して裏切り者を追う。漢チャールズ・ブロンソン、三船敏郎、アラン・ドロ>>続きを読む

プー あくまのくまさん(2023年製作の映画)

3.5

クリストファー・ロビンが去った為に100エーカーの森で餓死寸前になったプーたちは人間を恨みながらイーヨーをいただく。そうとは知らないクリストファー・ロビンは婚約者を連れて森を訪れるがたちまちプーたちに>>続きを読む

インフル病みのペトロフ家(2021年製作の映画)

3.8

ロシアの地方都市に住む男性。インフルエンザに罹った彼がトローリーバスから降りて友人と遺体を積んだ霊柩車に乗って、元妻と息子に会って、息子もインフルになって、元妻の反対を押し切ってお祭りに連れて行って…>>続きを読む

悪魔の赤ちゃん(1973年製作の映画)

3.5

11年ぶりの出産を控えた南LAに住むのデービス夫妻。違和感を訴えながら婦人が出産したのは、分娩室で医療スタッフ5人を殺害する殺人赤ちゃんだった。所々で更なる殺人を犯しながら赤ちゃんは家族の生活圏へと向>>続きを読む

13回の新月のある年に(1978年製作の映画)

3.5

舞台は1978年のドイツ・フランクフルト。主人公のエルヴィラはモロッコのカラブランカで手術を受けたトランスジェンダー。パートナーに去られてしまった彼女は、元妻と娘、そして自分に手術を決断させた男性など>>続きを読む

グライド・イン・ブルー(1973年製作の映画)

3.8

主人公は殺人課異動を希望するアリゾナ州ハイウェイ・パトロールとして働く背の低い真面目な青年警官。見事な洞察力で殺人課に抜擢されるも、理想とはほど遠い現実に揉まれ元の白バイ隊員に戻る。理想破れ、淡々と生>>続きを読む

讐 〜ADA〜 第二部 絶望篇(2013年製作の映画)

3.5

白石晃士監督✖️アイドル映画の第二部はモキュメンタリーではなく、普通のドラマ仕立て。視線は3人を襲った側からのものとなる。彼女はなぜあのような凶行に走ったのか、その経緯が描かれている。第一部で描かれた>>続きを読む

讐 〜ADA〜 第一部 戦慄篇(2013年製作の映画)

3.5

舞台は「ブリンカー法」で進学実績を伸ばす神奈川県三浦市の学習塾。宣材ビデオ撮影中の塾舎に元塾生らが侵入し、塾生2人を殺害する。殺された2人と仲の良かった主人公は復讐を誓うが、背景には元塾生に恨みを買う>>続きを読む

ニューヨーク・ニューヨーク(1977年製作の映画)

3.5

舞台はWWⅡ戦勝に沸く1945年のNY。瞬間湯沸器のサックス奏者と駆け出しの歌手の恋を描いたマーティン・スコセッシ監督作品。エキセントリックな役柄で監督作品に数多く出演しているロバート・デ・ニーロガ主>>続きを読む

ポール・ヴァーホーヴェン トリック(2012年製作の映画)

3.5

冒頭部分だけの脚本が用意され、その後の展開は公募した脚本から選択して映画を撮ってゆくというポール・ヴァーホーヴェン監督の野心的プロジェクト。冒頭30分強はそのメイキング映像で、その後に約50分の本編が>>続きを読む

トリハダ 劇場版(2012年製作の映画)

3.7

トリハダ五箇条に則って制作された劇場版。谷村美月主演のメインストーリーのあいだあいだに5つの小話が挟まれたオムニバス形式のホラー映画。「人間」が最も怖いことを静謐なテイストで描いている。どのストーリー>>続きを読む

スザンヌ、16歳(2020年製作の映画)

3.5

同級生は男も女も子供っぽく感じられる16歳の女子高生が主人公。モンマルトルのカフェで見かけた劇団俳優に一目惚れ。相手も彼女が気に入り、交際するようになるが…。交際が続くうちに自分の行いに不安を抱く主人>>続きを読む

エリア51(2015年製作の映画)

3.5

未確認飛行物体や宇宙人の研究をしていると噂されるネバダ州にあるアメリカ軍基地「エリア51」。本作は同基地に忍び込む若者たちを描いたモキュメンタリー映画。首尾よく基地に潜入した彼らは最重要部であるS4区>>続きを読む

わたしの叔父さん(2019年製作の映画)

3.5

幼くして両親を亡くし、体の不自由な叔父の世話をしながら共に暮らす27歳の女性が主人公。叔父の農場を手伝うため獣医学部進学を見送った過去を持つ彼女に気になる男性が現れる。獣医への夢、そして男性との交際に>>続きを読む

バニシング・ポイント(1971年製作の映画)

4.0

主人公は元レーサーの陸送屋コワルスキー。デンバーからサンフランシスコまで、警察に追われながらひたすら改造ダッジ・チャレンジャーぶっ飛ばす。変なイキりが無く、極めて粋。描かれるのは自由と不自由、善意と悪>>続きを読む

日本のこわい夜(2004年製作の映画)

3.7

長さ様々な5編の短編からなるオムニバス映画。もっとも古典的ホラーらしい白石晃士監督の「大生首」は見応えあり。またしょうもない感じの清水崇監督「金髪怪談」も面白かった。そして「感染」へと繋がる落合正幸監>>続きを読む

フィアレス(1993年製作の映画)

3.5

舞台はサンフランシスコ。ジェフ・ブリッジス演じる建築家は多くの死者を出した飛行機事故で生き残る。その時の行いから英雄となった彼は、同乗していた幼な子を亡くした女性の心のケアをする一方、命知らずな奇行で>>続きを読む