夏野菜さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

夏野菜

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孤狼の血(2018年製作の映画)

3.8

松坂桃李という一般人と感覚が近い主人公がフィルターになっているので、ヤクザ映画館としてはかなり観やすい。

正義感が強い若き警察官がみた社会は、警察もヤクザも変わらない。

法を守ることが正義なのか?
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ファミリー・ゲーム/双子の天使(1998年製作の映画)

3.6

ディズニープレゼンツらしい展開運びと大円団。
執事、乳母をはじめサブキャラも魅力的なのもディズニーならでは。

リンジーローハンのいたずらっ子がハマり役。キャンプで、あのままイタズラ合戦見ていたいくら
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EXIT(2019年製作の映画)

3.7

有毒ガスから逃げる。より高い所へ。

天災や事故ではなく、作為的に起こされた事件に巻き込まれるという設定が、パニック映画としては珍しい。
他にもグループの誰かが死亡フラグ踏んで犠牲になるような展開も少
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アンビュランス(2022年製作の映画)

3.6

マイケルベイのなかでもアクションパートとドラマパートのバランスが取れた作品。
いつもの天才的なカメラワークに加えて、テンポの良さも改善。
救世主が宇宙に旅立つまで、デコトラがロボットに変形するまでに1
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最強のふたり(2011年製作の映画)

4.2

誰が見ても羨ましい関係の築き方。
まさしく最強。

踏み込んで欲しいところ。
そっとしておいて欲しいところ。
考え出すとキリがないけれど、相手をまっすぐ見るのと同じくらい、自分のこともまっすぐ自己肯定
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ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(1997年製作の映画)

3.5

ハチャメチャなロードムービーで、現実感が無いのに、どこか夢見心地が良い。
主役2人だけでなく、マフィアも、警察官も、銀行員も、リアリティは伝わらないのに、人の温かさを感じる。

やりたいことリストを作
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レスラー(2008年製作の映画)

3.8

レスラーの生き様を描きたかったわけではなく、根っからのクズではないものの、クズな生き方しか出来ない不器用な漢の生きる場所が、リングの上しかなかったという話。

レスラーとして1級品のサービス精神も、ス
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ロンゲスト・ライド(2015年製作の映画)

3.7

手紙。
戦争。
教養ある都会的美女と地元で生きるワイルド男子。
好きだけど別れる選択。
見たかったものを見せてくれる安定のストーリーがここにある。

ブルライディングもなかなか見応えがあって、競技その
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ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

3.8

世間体さえも気にしながらお互いに妥協しないと成立しない夫婦関係と、どんなにクズな部分を知っても根本的には信頼し合っている兄弟関係の対比が、皮肉めいている程に秀逸。

実際に起きた事件をベースに、夫婦の
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アジョシ(2010年製作の映画)

3.5

根暗な質屋のオジサンという設定ぐらいじゃ、ウォンビンの爽やかさは隠しきれない。
上裸になって髪切り出した時はさすがに見とれてしまう。

見せ場は少ないけれどアクションはキレがあって、無双しているのが気
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インサイド・マン(2006年製作の映画)

3.6

完全犯罪とは、被害者がいないこと。

犯罪グループがどうやって銀行の機密情報を得られたかの謎は残るけれど、計画は緻密で、大胆で、裏をかいていく作戦が見事の一言。
しっかり観ていても誰が誰だか分からない
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カクテル(1988年製作の映画)

3.3

まだ何者でもない若者が、何かを成し遂げようとする話。
成功することは、お金を稼ぐこと。
労働者を下に見てしまう。
恋愛は遊びの延長。
こういう意識高い系の若者はいつの時代にもいるもんだと妙な納得感。
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死ぬまでにしたい10のこと(2003年製作の映画)

3.3

そこまで湿っぽくならない雰囲気が良き。
ラストも自己満足感溢れるいきなりのエンディングだったけれど、そこがまたいい。
自分の死後にまで与えられる影響なんてたかが知れているし、結局は自分の人生をどれだけ
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天使にラブ・ソングを2(1993年製作の映画)

3.6

エンディングが1番楽しそう。

デロリスの人間性がよく伝わる続編。
1作目では教会という、価値観が統一された集団のなかで異彩を放つ存在ではあったけれど、2作目では不良生徒を前にかなりの常識人ぶりだった
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キスキス,バンバン(2005年製作の映画)

3.5

コメディサスペンスの真骨頂。
おバカな会話を挟みながら、奇怪な事件を軽快に解いていく。

とにかくキャラが魅力的で、「こんなトニースタークは嫌だ」をずっと見せられているような、正反対のキャラを演じるロ
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スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

3.0

子供時代は二度と来ない。
だがバカは一生続く。

大人ぶる言動。
行き当たりばったりな計劃。
思春期にはまだ入っていないであろうわんぱく盛りの男の子たちの、小さな大冒険。

自分もクソガキだった頃はあ
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イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014年製作の映画)

3.7

あなたが普通じゃないから、世界はこんなにも素晴らしい。

解読不可能と言われた暗号機エニグマに挑んだ孤独な天才の、今まで語られてこなかった功績が描かれる。
一方で映画の本質は人と人の相互理解がテーマに
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アメリカン・ギャングスター(2007年製作の映画)

3.7

私生活はグズグズだけど仕事だけはマジメな刑事。
仕事内容はクズだけど度胸と人望でのし上がる麻薬王。
立場は正反対で、生き方も全然違うのに、芯が真っ直ぐな2人の生き様が胸熱。

デンゼルワシントンが演じ
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

3.8

個人と会社の確執。
→サラリーマンが1度は経験するジレンマ。

全力でぶつかり合いながらお互いを認め合う仕事仲間。
→サラリーマンが生涯かけて求める出会い。

サラリーマンの辛くも熱い現実と夢が詰まっ
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華麗なるリベンジ(2015年製作の映画)

3.5

獄中にいて自分では直接動くことのできない元検事と、彼のリベンジを手伝わなくてはならなくなった詐欺師の一蓮托生の関係性が見事。
お互いの利益のために互いを補い合うパワーバランスは、バディムービーとしては
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ゴーストバスターズ/アフターライフ(2021年製作の映画)

4.3

マッケンナグレイスのオタク風ビジュと喋り方。間違いなくスペングラーの血を引いているのが分かるキャラの仕上げ方が素晴らしい。

ファンムービーの完成系。
やっぱり初代チームあってこそのゴーストバスターズ
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湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

5.0

同じ釜の飯を食べて、一緒の湯につかれば、それはもう家族。

ゆるい間と詰めてくる間の使い分けが抜群の脚本。それを表現しきるキャスト陣も全員がハマり役。全体的にほっこりしてるのに随所随所で胸を締めつけら
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ストーリー・オブ・ラブ(1999年製作の映画)

3.3

どちらが悪いとか、どちらに問題があるとかいってないで、2人の問題として答えを出す。
原題のstory of usがしっくりくる。

時代やシチュエーションを変えながら思い出がフラッシュバックする演出が
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処刑人II(2009年製作の映画)

3.6

ジュリーベンツの登場シーンが完全にウィレムデフォーを連想させる演出で、面白いミスリード。

パパの若かりし日のエピソードが合間に挿入されるテンポの悪さは気になるけれど、相変わらずのスタイリッシュな銃撃
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パディントン 2(2017年製作の映画)

3.8

前作もほっこり楽しめたけれど、今作はさらにガッツリ楽しめる。

ヒューグラントの七変化も楽しめるし、家族の趣味や囚人の特徴、隣人との繋がりなど、色々と繋がっていくストーリー展開が見事。
ここに来てのヨ
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ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)

3.5

人物描写が徹底された作品。
赤信号を渡っちゃいけないことはみんな知ってるけど、それでもその人にとっては渡らなくちゃいけない理由があったり、悪びれもなく赤信号を渡れるマインドが成熟した経緯がある。
1つ
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めぐり逢えたら(1993年製作の映画)

3.5

最初に出会いがあって、それからすったもんだのイベントが起こるのが一般的な恋愛作品。
それを出会うまでのすったもんだで作品を作ろうというアイデアが秀逸。

何よりも、アイデアだけで映画として成立させてし
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インソムニア(2002年製作の映画)

3.3

もともとの能力は高いけれど、ちょっとしたボタンの掛け違いで全てが崩れていく。
似たもの同士の2人が殺人犯と刑事で対立したり、協働したり、立場と状況がコロコロ変わっていくのは面白い。

どんどん目がバッ
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

3.6

冒険の果てにたどり着いたインディの決断は、個人的にはとても素敵なラストだと思う。

前半の「俺、もう歳だから」オーラぷんぷんさせてるインディには目もあてられなかった。
ただトゥクトゥクのカーチェイスか
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天使にラブ・ソングを…(1992年製作の映画)

4.0

今でこそア・カペラもボイパとか組み合わせながらポップなジャンルだけれど、昔はこういうマジメな印象だったのかと思うと、そんな堅物をここまで華やかに昇華できるアイデアと歌唱力がゴイゴイスー。

分かりやす
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ハンテッド(2003年製作の映画)

3.5

公開当時、還暦を直前にひかえているとは思えない運動量のトミーリージョーンズ。
私調べで彼のキャリアのなかで一番走り回ってる。
ナイフを使ったアクションは、いかにも殺陣といった感じだが、殺陣自体がリアル
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MASTER マスター(2016年製作の映画)

3.5

イビョンホンのオーラで成り立っている作品。
最後まで負けを認めない威圧感が、カリスマならではの存在感 。

実際に起きた巨大詐欺事件がベースにあるようだけれど、映画自体は割とエンタメに寄った仕上がり。
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ペリカン文書(1993年製作の映画)

3.4

国家を敵に回してしまった大学生の非力さと絶望感。
味方になってくれたら勝ち確のデンゼルワシントンの安心感。
テンポも悪くなく、サスペンス映画としてそれなりの緊張感で楽しめた。

ただ、全般のスーツのお
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ライオン・キング(2019年製作の映画)

3.3

ただただ、技術の高さに驚くだけ。

毛の1本1本にまで気を配って作られた動きは、CGだと分かっていてもCGとは信じられない程の完成度。
ただ、そのリアリティはディズニーの世界観とはミスマッチでしかなく
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LIFE!(2013年製作の映画)

3.7

それが人生の目的だから。

いつもはくだらないネタの度が過ぎてあまりハマれないベンスティラー作品が多いなか、本作はしっかり真面目路線からはみ出ることなく、笑いが適度に散りばめられている加減がちょうど良
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スターリングラード(2000年製作の映画)

3.6

実在したソ連のスナイパーを描いた作品。
こうやって他国の英雄を尊敬することができるんだから、もっと仲良く生きてほしい。

銃も持たないまま戦場に放り出される過酷な冒頭と、ジュードロウvsエドハリスの緊
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