オカケンさんの映画レビュー・感想・評価

オカケン

オカケン

ぼくとパパ、約束の週末(2023年製作の映画)

5.0

自閉症を持つ本人の苦しみ、家族の苦しみを疑似体験し、一緒になってボロボロに泣いてしまった。
自閉症に対して周りが我慢しろと説教するのではなく、正しく理解すれば心が通じ合えるどころか社会を突き動かすこと
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舟を編む(2013年製作の映画)

1.0

原作読みたてほやほや。
映画尺に収める苦労は分かるが、酷すぎる編集だ。
馬締のファーストインパクトが無さすぎる。「右を説明してみろ」と言われて「方向ですか?思想のですか?」と畳み掛けるのが面白いのに、
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

4.5

結婚や妊娠を前にして別の自分になりたくなる欲望、猛烈に分かる。
我々が理性で超えられない一線をユリヤはバンバン超える。自分が決断しなかった世界線を見ているようで、面白くてたまらなかった。
浮気がこんな
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グラディエーターII 英雄を呼ぶ声(2024年製作の映画)

4.0

グラディエーターの魅力であるスペクタクルな剣闘と謀略が再現されており、満足度が高い。
剣闘は迫力があってとても良かった分、CGの動物と戦うシーンが不要に思えた。
謀略はデンゼル・ワシントンのワンマンシ
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ルート29(2024年製作の映画)

4.5

心臓の鼓動のペースが遅い者たちのロードムービー。
森井勇佑は社会に馴染めない人を拾い上げる職人だ。

今回も撮影と録音のセンスが抜群。
マジックリアリズムに着いていけないと辛いんだろうな(これが魅力な
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ルックバック(2024年製作の映画)

4.0

ルックバックは藤本タツキが漫画として表現することの意義が大きいし、最も適していると思う。
その上でのアニメ映画化は確かにアニメーションだからこそ出る高揚感、絶望感はあって面白い。
ただし、壮大な音楽と
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チャレンジャーズ(2023年製作の映画)

4.0

攻勢・劣勢の様子をスポーツに例えて表現するのは『サマーウォーズ』なんかもやってたけど、これはテニスの一対一という競技性を活かしたミーニングがより巧みだし、中心に鎮座するゼンデイヤが画になっていて見栄え>>続きを読む

オクス駅お化け(2022年製作の映画)

3.0

敬愛する白石晃士が手を貸したということで見たが、白石晃士らしさは全く感じられず。
ホラー映画で超常現象の由縁をはっきりさせすぎるのは萎える。霊なんて訳がわからなくて良いのに。
せっかくならチープさを味
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十一人の賊軍(2024年製作の映画)

3.0

クロサワっぽい遊びをしたいのは分かるが、肝心の中身が無い。
『七人の侍』は身分の核心をつく三船敏郎の独白が面白いのに、これは主張が散漫で焦点がどこにも合わない。
殺陣も最近のタイムスリッパーとか岡田准
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ナミビアの砂漠(2024年製作の映画)

4.5

めちゃくちゃ面白い。
パンフレットを買って読んだらかなり即興的に作った映画だということで驚いた。
即興的と言えば最近は濱口竜介監督の『悪は存在しない』を思い出すが、あれは流れに任せたがゆえの面白さもあ
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トラップ(2024年製作の映画)

4.0

どんな困難も乗り越えるジョシュ・ハートネットが良いね。デカい白人の威圧感を存分に発揮している。スマホとんとん怖すぎて笑った。
二つの人生を同時進行っていうのをステージの裏表で匂わせていたのか。スタッフ
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エアベンダー(2010年製作の映画)

1.5

デヴィッド・リンチのDUNEみたいに話がぶっ飛ぶ。
主人公のガキを好きになる要素が見当たらない。
カンフーみたいな動きが癪に障る。
アフター・アースとこれはシャマランらしさの欠片も感じない。

レディ・イン・ザ・ウォーター(2006年製作の映画)

2.0

「I love you.」に至る説得力あるドラマが無いのでしらける。ブライス・ダラス・ハワードの外見の魅力頼りじゃん。
ポール・ジアマッティの熱演の横で浮いちゃってるシャマランの演技力が辛い。
守護者
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ヴィレッジ(2004年製作の映画)

3.0

確かにハッとする仕掛けはあるけど、しっとりとしすぎ。エンタメなんだからちゃんと盛り上げて。

悪魔と夜ふかし(2023年製作の映画)

4.0

白石晃士に毒されたモキュメンタリーホラーオタクからしたら、こんなもんはご褒美です。悪魔がローグ・ワンのダース・ベイダーくらい強くて笑ってしまった。
昔のテープを流すという観客を巻き込みづらい設定だが、
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こちらあみ子(2022年製作の映画)

4.5

映画でなければ知りえなかったあみ子の生き様。(小説で出会っていた可能性もあるが。)
周りはあみ子に教えていたし、あみ子も助けを求めない(求めているように見えない)。だが、ふと気がつくと死が肉薄している
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キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

3.5

病人を注釈つけずに社会の害だと描ける時代ね…。
『ケープ・フィアー』といい、スコセッシはデニーロをオモチャにしすぎでしょ。笑
このアイディアをメッセージ付けてリブートしたトッド・フィリップスがただただ
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川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

3.5

復帰した荻上直子監督が『波紋』や『彼らが本気で編むときは、』みたいなバキバキの映画を撮れることを知ってると、どうしても生ぬるく感じるし、あざとい。
個のパフォーマンスは凄いけど(特に満島ひかりの遺骨の
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侍タイムスリッパー(2023年製作の映画)

4.0

『サマーフィルムにのって』は時代劇へ宛てた未来からのラブレターだったが、これは過去からのラブレターだ。
真剣(ダブルミーニング)な殺陣は時代劇の魅力・価値を余すことなく伝えている。現代劇なのに場面転換
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シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

4.5

これまでのアレックス・ガーランドってセンセーショナルな映像を作るけど、何を伝えたいのかほぼ読み取れなくて辛かった。今作は紛争に対する普遍的な批判なのでばっちり分かったし、映像作りのセンスだけが際立って>>続きを読む

彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)

4.5

ダメ。めっちゃ泣ける。
かなり近しい設定の『ミッドナイトスワン』はトランスジェンダーの生きづらさをハードコアに描いていたけど、これは荻上直子さんらしい柔らかさで実直に表現している。
Wiiとか消費税8
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ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ(2024年製作の映画)

4.0

アイコンとして利用されるジョーカーの姿からピエロの本来の意味が浮き彫りになっていた。
『ジョーカー』はセンセーショナルで危険な解釈と隣り合わせの映画だった。もちろん弱者を想うメッセージが込められた良い
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犯罪都市 PUNISHMENT(2024年製作の映画)

4.5

監督変わったのに全部一緒じゃん。笑
私の大好きな2の路線。極悪非道な敵、楽しい捜査、重いパンチ、いつも通り。
同じことやってるだけなのにいつまでも味がする。飽きる気配がない。
チャン・イスの使い方が過
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パーフェクト・ケア(2020年製作の映画)

4.0

後見人制度を悪用した高齢者搾取を描く社会派映画…ではない。
あの『ゴーン・ガール』のときの目をしたロザムンド・パイクが暴れ回るスリラー映画だ。
ロシアンマフィアの影が見えたときに引き下がらない姿勢に初
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高速道路家族(2022年製作の映画)

3.5

良い映画だけど誇大広告。普通にドラマじゃん。ラストの仕掛けもマンネリ。
イ・サンムン監督は初長編映画でこれは凄い。いろんな韓国のサービスエリアが見られて画的には良かった。
家具屋側の視点は分かるんだけ
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ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ(2024年製作の映画)

5.0

アクションがとてつもなく面白いだけではなく、意味を持たせていることが秀逸。人間は孤独を愛するし、繋がりたい欲望もあり、チグハグだ。もともと深川まひろはそういうキャラクターであったので、池松壮亮という究>>続きを読む

Cloud クラウド(2024年製作の映画)

4.5

アンジャッシュ渡部が「週刊誌の記者は目に光がない。記者の仕事は薬の売人や運び屋と同じ」と(冗談で)言っていたことを思い出す。
転売屋という清くない仕事をしていると集まってくる怨念を雲=クラウドとして表
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エクス・マキナ(2015年製作の映画)

2.5

やっぱり合わないアレックス・ガーランド。
冗長。眠たい。
包丁がさっくり刺さるのは笑った。あの滑らかさこそが知らぬ間に進んで取り返しのつかなくなるシンギュラリティを表現するメタファーなのかも。

僕たちは希望という名の列車に乗った(2018年製作の映画)

4.0

サッカーファンお馴染みのプスカシュが重要なファクターになっていた。
敗戦国を分断し、異なるイデオロギーで統治することによる住民の苦しみが分かる。体制に反抗することの諦めの表情がくっきりと映し出され、現
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憐れみの3章(2024年製作の映画)

4.0

『哀れなるものたち』で寄り添ってくれたヨルゴスランティモスが間髪入れずに突き放してきた。
“憐れみの”と言われると腑に落ちないんだけど、原題の“kindness”で捉えるとちょっと理解しやすい。
支配
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クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

4.0

久しぶりに見た。面白い。
謎の薬の存在が明確にされない点が昔見た時にモヤモヤが残ったし、キャッチーな内容と裏腹に低評価食らってる理由だと思われる。
逆にそこの定義を仮定で考えていくと西島秀俊の存在が恐
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トウキョウソナタ(2008年製作の映画)

4.5

めちゃくちゃ面白い。
黒沢清映画の中で最も登場人物に感情移入できた。
高度経済成長後の社会構造の限界に加え、権威主義的な家庭の限界が描かれている。
津田寛治をはじめユーモラスな要素が多くて笑って見れた
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回路(2000年製作の映画)

2.5

ヘレディタリーのような暗闇を凝視する恐怖体験。貞子を超える気持ちの悪い動きは確かに良かった。
だけど、とにかく地味で盛り上がらない。凪。
見えちゃう。触れちゃう。喋ってくる。という大胆な幽霊観。ある意
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カリスマ(1999年製作の映画)

3.5

特別な木をカリスマに見立てて、それに擦り寄る者、目の敵にする者、金儲けに使う者などを中立の役所広司の視点から見つめる。そうやって世界の法則を森の中で表現したものと思われる、が、難解。
難解でもここまで
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

5.0

面白すぎる。儚くて美しい青春に心が掴まれた。
とにかく笑えてとにかく泣ける。
映画ファンの端くれとして未来に残すための絶え間ない努力をしていきます。

隣の影(2017年製作の映画)

2.5

地域コミュニティが廃れ、行きすぎた利己主義の蔓延する社会への警鐘なのは分かる。
しかし巻き起こる現象に現実味がなく、かと言って独創的な刺激もない。このスカスカ感はなんだ。