くまやまさんの映画レビュー・感想・評価 - 57ページ目

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マンハント(2018年製作の映画)

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子どもの頃からジョン・ウーの映画とともに育ったのにいつからか新作が公開されても気にも留めず過ごすようになっていた。彼は今でも鳩を飛ばし、銃を交差させて乱射していたのに、なぜボクは君を忘れてしまったんだ>>続きを読む

それから(2017年製作の映画)

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どうしようもない痴話喧嘩、ほとんど動かない(たまに思い出したようにズームする)謎のカメラワーク、時制を雑にぶったぎる編集、自分のスキャンダルに対する都合のいい言い訳みたいな内容…でもこれが超好きなやつ>>続きを読む

早春(1970年製作の映画)

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Canが音楽をやってると聞いてどんな難解な映画かと思ったらマジの青春映画だった。雪の中に落とした宝石を探すためにヤカンで延々雪を溶かし続ける感じがなんかジャーマンプログレッシブっぽくていい(適当な感想>>続きを読む

プーと大人になった僕(2018年製作の映画)

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プーも仲間たちも100エーカーの森も画面の全てが物悲しい空気に包まれていてハッピーに終わった後も妙にしんみりとした気持ちになる。あとプーのハチミツの舐め方が完全に"獣"で、こんなの毎晩プーさんのぬいぐ>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

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途中まで「統合失調症の話なのかな…」と不安になりながら観てたけど、ギリギリ大丈夫だった。おもしろかった。一歩間違えばすぐに無理になることうけあいの妄想早口一人語りをとにかく楽しく見せてくれる松岡茉優は>>続きを読む

gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)

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「いい映画なんだろうな」とは思っていたし、実際観てもいい映画だった。最後の一捻り以外はなんら難しいことはやってないんだけど、登場人物とちょっとしたエピソードの良さをコツコツ積み重ねてしっかりと狙った結>>続きを読む

トラスト・ミー(1990年製作の映画)

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「アンビリーバブル〜」からやってることはそんなに変わらないんだけど、グッとカラフルになってて家の何気ない家具とか内装がまたいいんだ。手榴弾、壊れたテレビ、赤ちゃん誘拐事件…たくさんの挿話が若者たちのう>>続きを読む

マグダラのマリア(2018年製作の映画)

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ルーニー・マーラが十字架の横でタバコを吸ってる最高のオフショットを見た時からずっと公開を待ってたけど、いつのまにかビデオスルーで配信されてた。Me Too的要素を前面に出しつつ、イエスの旅のあれこれが>>続きを読む

アンビリーバブル・トゥルース(1989年製作の映画)

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オフビート気味なお話がそれなりのわちゃわちゃを経て最後は収まるところにしっかり収まってよかった。出てくる人たちがみんな過不足なく印象に残るんだけど、なかでもジュリア・マクニールが美しすぎてエイドリアン>>続きを読む

ウインド・リバー(2017年製作の映画)

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社会問題を(西部劇への偏愛を通して)エンタメに昇華する男ことシェリダン節炸裂の傑作。もちろんハードな内容ではあるけど、口を開けば沁みる言葉が湧き出てくる名台詞製造機としてのジェレミー・レナーに救われる>>続きを読む

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

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モノクロなのに異様に情報量の多い映像、地味ながら示唆に富んだ饒舌な語り口、そしてそれを家でぼんやりながら観して十分に味わい損ねる俺…。せっかくキュアロンがいろいろ仕込んでくれたのにすまねぇ。月並みだけ>>続きを読む

おとなの恋は、まわり道(2018年製作の映画)

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「「ビフォア〜」シリーズみたいな会話劇やりたい!」という心意気は感じるものの、同時にそれがいかに難しいかも痛烈に分かってしまう一本。ウィノナ様とキアヌはわりと本人そのままの役でがんばってるけど、いかん>>続きを読む

アバウト・レイ 16歳の決断(2015年製作の映画)

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原題「3 Generations」のとおり三世代のすごい女優さんが集まってるけど、実はその3人を見守るリンダ・エモンドが一番よかった。内容はさておきエル・ファニングちゃんが男に殴られた挙句、冷凍のチキ>>続きを読む

イット・カムズ・アット・ナイト(2017年製作の映画)

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公開時期が強敵「ヘレディタリー」と被ってるせいかイマイチ話題になってない気がするけど、一大勢力になりつつある「思わせぶりホラー」界の急先鋒としてがんばってほしい。大丈夫、ピエロは出てきません。あと終末>>続きを読む

ビリー・リンの永遠の一日(2016年製作の映画)

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「イラクで戦った英雄たちvs彼らを消費するアメリカ国民ども」という構図があからさまで一本調子なところはあるけど、見た目に反してハキハキと自分の意見が言えるしっかり者のビリーをはじめ、固い絆で結ばれたブ>>続きを読む

オンリー・ザ・ブレイブ(2017年製作の映画)

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匂い立つようなタフガイの熱い仕事っぷりと並行して、男臭い日常がかなり丁寧に、そしてバランス無視のたっぷりサイズで描かれるんだけど、それだけに最後に襲いかかる大火災の絶望感が際立ってて容赦ない。恐ろしく>>続きを読む

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

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「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」終わり。劇中で記者に「バカしか登場しない騒動」と言われてたけど、確かにひどいやつしか出てこなくて笑っちゃう。もちろん誇張されてるとしてもおもしろければいいんだ>>続きを読む

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

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劇中ではフレディと同時になんとなく加入してたジョン・ディーコンだけど、いかにもいい人そうな雰囲気が伝わってきてよかった。メンバー全員が作曲するバンドが好きなのでそういうところ(「地獄へ道づれ」のくだり>>続きを読む

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(2018年製作の映画)

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「死の秘宝 part1」を彷彿とさせる驚きの暗さ。全然活躍しないニュートくんと相変わらずかわいいビーストたち以外は人死に、闇堕ち、裏切りのオンパレードですごくいい。それでも魔法のワクワク感は失われてな>>続きを読む

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

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ゴーストくんの一見地味な見守り活動が思ったよりはるかに大きいスケールで展開されるところに心をグッと掴まれて、観終わってからずーっと余韻が残ってる。眠いか眠くないかで言ったら確実に眠いかもしれないけど、>>続きを読む

ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ(2018年製作の映画)

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前作には最後のデルトロ無双のせいで「沈黙」シリーズみたいな印象を持ってるので世間の評価とギャップを感じたんだけど、今回も張り詰めた緊張感やおなじみの重低音は変わらず、しかし最後はやっぱりデルトロが持っ>>続きを読む

ゲーム・ナイト(2018年製作の映画)

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レイチェル・マクアダムスのコメディというだけである程度勝利が見えているけど、内容もちゃんとおもしろかった。「ブルックリン〜」のジーナがわずかな時間で持ち味を発揮しまくってるし、さらには「New Gir>>続きを読む

ヴェノム(2018年製作の映画)

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同じマーベルのコミカル路線でも、随所に細かいネタが仕込まれてる「デッドプール」やお話の骨格がしっかりしてる「GotG」に比べてかなりテキトーな映画だったけど、余計なしがらみもないし、トム・ハーディー×>>続きを読む

ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

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各分野の天才を集めて作られた映画だけあって、おじさんがデート中に突然「お母さんの髪の毛を服の裏地に縫い込んでるんだ」とか言い出してもなんとなく有無を言わせない凄みがある。そんな高度に統制された世界を普>>続きを読む

The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ(2017年製作の映画)

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Beguildeなんて単語は学校で習わなかったので観る前はどんな話かさっぱり分からなかったけど、なるほどこういう内容だったのか。好みはさておきこんなもろにソフィア・コッポラ!な世界でホワイトウォッシン>>続きを読む

ホールド・ザ・ダーク そこにある闇(2018年製作の映画)

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重い・暗い・よくわからないの三重苦で「いくらライリー・キーオちゃんが出ててもこれは…」と思ったけど、途中から予想もしない展開をぶち込んでくるので驚いて最後まで観てしまった。アラスカの闇から容赦ない暴力>>続きを読む

孤狼の血(2018年製作の映画)

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「これぞ白石和彌!」な最高の出来。「サニー/32」はなんだったんだぜ。まさに仁義なき組織暴力って感じの内容だけど、さすが原作ものだけあってエンタメとしてもバッチリ成立してたし、血と汗と豚の糞まみれの2>>続きを読む

13回の新月のある年に(1978年製作の映画)

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劇中大音量で流れるSuicide「Frankie Teardrop」と同じく、どうしようもなく社会からはみ出してしまう人々が容赦なく叩きのめされる様を延々見せつけられる。どうあがいても救われなかった彼>>続きを読む

search/サーチ(2018年製作の映画)

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「全編PC画面で展開!」とか言われると「無理してそんなことしなくていいよ…」と思っちゃうけど、これは無理なく自然に画面内で完結させててえらい。なんか気になるところもあった気がするけど、おもしろかったの>>続きを読む

ギミー・デンジャー(2016年製作の映画)

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エピソード自体のおもしろさもさることながら、The Stoogesの歴史を自慢も自虐もなく楽しそうに振り返るイギー・ポップの語り口がまたいい。生大麻を乾燥機で処理してた初期の微笑ましい話もいいけど、涙>>続きを読む

ピーターラビット(2018年製作の映画)

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「かわいい、おもしろい、死人が出る」の三拍子がバッチリ揃っててほぼ完璧な出来だった。動物たちの楽しい暮らしと血で血を洗う縄張り争い、その合間にローズ・バーン様が出てくるのだからこれ以上なにを求めること>>続きを読む

2001年宇宙の旅 新世紀特別版(1968年製作の映画)

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IMAX版を観に行ってよかった…観に行ってよかった〜!映画の大きさにようやく技術が追いついてさらには近所のショッピングモールの映画館で上映される喜びよ。10年以上ぶりに観たけど、映画自体が400万年経>>続きを読む

パパVS新しいパパ 2(2017年製作の映画)

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新キャラにメル・ギブソンとジョン・リスゴーを投入したうえにパパ枠でフィーバー中の例の名優と最後には…おっとこれは言えないけど、とにかくえらい隠し球をぶつけてきやがる。内容はさておき一年に一本はこういう>>続きを読む

犯罪都市(2017年製作の映画)

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冒頭から荒事をあっという間に収めて頼もしさを爆発させるマ・ドンソク兄貴をはじめ、愛すべき強力課の野郎どもからそこらのチンピラまでキャスティングが完璧。救いようのない凶悪さで暴れまくるユン・ゲサンの緊張>>続きを読む

アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

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素晴らしい!一見めちゃくちゃやってるようで「アメリカン〜」の実績があるデヴィロバミッチは最後はちゃんと〆てくれると信じてたんだ。悪夢版「ラ・ラ・ランド」とかネオノワールとか言われてるけど、本当はすっご>>続きを読む