orangejuiceさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

orangejuice

orangejuice

映画(208)
ドラマ(8)
アニメ(0)

こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話(2018年製作の映画)

3.7

鹿野さんにボランティア達が奴隷のようにこき使われ振り回されるシーンから始まり、こちらの一般的な想像を大きく裏切る。

強烈なキャラクターも、大泉洋の憎めなさのおかげで、コミカルになる。
実際、鹿野さん
>>続きを読む

嘘八百(2017年製作の映画)

3.9

飽きずに最後までドキドキして見れて面白かった。
ただ騙すだけではなく、そこに筋が通っていて心が純真。
クスリと笑えて、何かに本気で打ち込むことは美しいと感じさせてくれ、元気が出る映画。

blank13(2017年製作の映画)

3.9

愛情の真逆の感情は、無関心でも忘却でもなく、憎しみなんだな。

奔放な父親に振り回され捨てられた母と息子2人。
残された人間は、精一杯お互いのために頑張るんだけど、あまりにもしんどくて、一緒に生きるこ
>>続きを読む

イエスタデイ(2019年製作の映画)

4.2

主人公ジャックが終始困り顔。

大ウソついてこの人これからどうなるの、という心配が常につきまとうけど、それよりも、ビートルズの曲の偉大さよ。
ジャックの歌声がビートルズを再現するのに邪魔にならないだけ
>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.5

一言で言うなら余韻が凄い。

元々精神が不安定だったアーサーが、社会からのこれでもかという仕打ちに、何もかも剥がされて行く。

人々の悪意と無理解のみの世界で、暴力だけが自身を解放する。

そこを踏み
>>続きを読む

パティ・ケイク$(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

アメリカの貧困層、典型的な毒親家系、地方都市の閉塞感というしんどさの詰め合わせみたいな生活を生き延びている主人公パティ。

ラップの詞は下品で攻撃的だけど、心優しい純粋な子で、自分に自信が持てずにいる
>>続きを読む

食べる女(2018年製作の映画)

3.5

気負わずにサラッと観れる。
もう少し心情的な深掘りがある方が好みだけれど、これはこれで豪華な顔ぶれでよかった。

こういう日常感のある映画が好きだし、人生あれやこれやあるけど、手を抜かずに美味しいもの
>>続きを読む

人間失格 太宰治と3人の女たち(2019年製作の映画)

3.7

昔、卒論のゼミで太宰治が1番人気で抽選に漏れて以来、太宰治と聞けばやっぱり見逃せない。

そして、蜷川実花の写真の暴力的なまでのビビットさに衝撃を受け大好きだった自分。
オープニングの空の人工的な青に
>>続きを読む

ライオン・キング(2019年製作の映画)

4.0

CGってこんなことまでできちゃうのかと最初なかなかストーリーに入り込めないほどの衝撃。

シンバがひたすら可愛く、モフモフ感もリアル過ぎる。体温まで伝わるかのよう。
そして、父ムファサの雄全開のカッコ
>>続きを読む

億男(2018年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

落語の「芝浜」ってどういう話なんだろうか、と観終わってから調べる。
怠け者の魚屋が大金入りの財布を拾い、それを女房が役所に届け、夢だったんじゃないのという。その後夫は改心し働き者になる、というストーリ
>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

4.1

松岡茉優の力量をまざまざと改めて知ることになったこの作品。
前半のひとりごとに周囲がいい感じで答えてくれてるのが、モヤッとしつつもハッピーで。かわいい。ずっと見ていられる。
イチとの再会、その一言一句
>>続きを読む

輝ける人生(2017年製作の映画)

4.0

イメルダ・スタウントンがどんどん生き生きしていく様子が清々しいし、キュート。
街頭でのダンスシーンはみんなかわいくて涙が出た。

死が身近にある年代は、心を落ち込ませることは簡単だろうし、年々守りに入
>>続きを読む

コーヒーが冷めないうちに(2018年製作の映画)

3.8

個人的には、薬師丸ひろ子と松重豊夫妻のエピソードに1番泣けた。
泣き笑いする2人の表情が可愛くて哀しくて思い出しても泣けてしまう。

過去に戻っても起きたことは変えられない、けれど未来は自分の力で変え
>>続きを読む

アラジン(2019年製作の映画)

4.2

ジャスミンの美しさと力強さに最初から最後まで惹きつけられてやまない。
圧倒的な映像美と、純真な2人が成長し困難を乗り超えていく姿。
ジャスミンのスピーチレスがもう目が離せない。ダンスシーンも素晴らしか
>>続きを読む

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

圧倒的な毒親感。
そして役者たちの本人へと近づける執念にも似た強い魂を感じる。
特に、トリプルアクセルって練習すればこういう風にできるようになるものなのか、まだ疑問が残るほどの圧巻。

スケートは天才
>>続きを読む

オー・ルーシー!(2017年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

寺島しのぶの少女みたいなこういう表情に心魅かれる。

毒親の元で育った人間にありがちな、自分を守る術を持っていない無防備さで、いらん傷を受けまくる。
受けた傷を持て余して、時々牙をむくととたんに悪人の
>>続きを読む

パラレルワールド・ラブストーリー(2019年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

すごく面白いかと言うと、狐につままれた感覚が最後まで解けない感じで、つまらないと決めつけるにはすぐに感想が浮かばない映画だった。

顔色が黒紫を帯びていたのだけど、これは主人公たちの苦しみや哀しみを表
>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.8

北イタリアの片田舎の夏。
そこに夏への憧れの全てが詰まっていて。
深緑、川、風、フルーツ、美しい人々、怠惰、自由、自転車、窓、陽射し。

報われない、けれど一瞬のきらめきを、その夏にしか、自分にしかで
>>続きを読む

ナラタージュ(2017年製作の映画)

3.6

葉山先生にそこまで惹かれるほど魅力があるのかよくわからない。
原作を読んだ時もそう感じて。

ただ、それが故に主人公の気持ちのもどかしさがリアルに迫ってくる。

どうしようもなく好きで。
好きだから憎
>>続きを読む

ストロベリーショートケイクス(2006年製作の映画)

3.2

「南瓜とマヨネーズ」がよかったので、続けて鑑賞。
現在と当時の空気感とのギャップをすごく感じる。
前者の方が切れ味鋭い切なさがあったけれど、こちらは長くうすーく、けれどダークネスの深さは感じた。

南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

自己肯定感の低いツチダ、愛されたいがために気を遣って我慢して尽くして。

こんなに頑張ってるのに感が空回りして、ため込んだものが報われなさに気づく度に爆発してしまうし、相手にも軽んじられる出口のなさ。
>>続きを読む

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(2018年製作の映画)

3.9

前作のようなポップさ、入りやすさはなく、前作を観た上でというのは必須に思えたし、さらにハリポタシリーズを観ていた人により楽しめる内容に作られていたようだ。

登場人物多すぎ、ダークさに戸惑うけれど、魔
>>続きを読む

ルーム(2015年製作の映画)

4.4


母と子が監禁されサバイブしていく、そこまでは想定た内だったが、「部屋」を出てから待ち受けていたものの重さが描かれていて。
ジャックが始めて「本物の」空を見上げた表情。それが中盤で、そこから何度も何度
>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

4.6

愛情とはシンプルなものだ。
一緒に住んで生活し、日に日に愛着が湧き、言葉にしなくてもいつしか特別な存在になっている。

世の中のモラルと照らし合わせると、なにもかも間違いだらけで。
教育を受けていない
>>続きを読む

シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

4.5

アイルランドの鬱屈とした情景、「ここから抜け出さないとみんな鬱になる」当時町から抜け出すには、バンドで成功するぐらいしか方法はない。

そんな閉塞感がたちこめる環境で、主人公が「バンドやろうぜ!」と。
>>続きを読む