このレビューはネタバレを含みます
圧倒的な毒親感。
そして役者たちの本人へと近づける執念にも似た強い魂を感じる。
特に、トリプルアクセルって練習すればこういう風にできるようになるものなのか、まだ疑問が残るほどの圧巻。
スケートは天才的なのに自己肯定感は一向に上がらず、結婚相手にもDVするような男を選んでしまうトーニャ。
とんでもないヒールの話だと思い見始めるも、ヒリヒリ感が続き、一体彼女のどこが悪いのかと感じてくる。
母からの、夫からの愛が欲しかっただけ、認めてもらいたかっただけ、そんな少女のような無防備さをそこかしこに残す。
ラストシーンの彼女の強さとカッコ良さに惚れる。
暗くて重いストーリーを想像していたが、意外な爽快感のある「元気が出る映画」である。