ritsukoさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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Winter boy(2022年製作の映画)

3.3

オンライン試写にて鑑賞。
主人公、リュカ役の男の子がかなり魅力的で、これからもっと飛躍しそう。絶対に!印象に残るし、兎に角絵になる。

父の死の前に、一度リュカが助手席に座っており父が自殺未遂を試みよ
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レースを編む女(1977年製作の映画)

4.4

フェルメールの絵に由来し、フェルメールの「レースを編む女」より。

前半はロメールのような何か起こるようで何にも起こらないバカンス映画風。そう思わせておきながら、少しずつポムの表情や行動に変化があり、
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秋刀魚の味(1962年製作の映画)

3.5

小津安二郎の遺作。

原節子が出ている小津作品のほうがすきだなぁと改めて思う。笠智衆のお父さん役はいつもかわいくて和む。

秋刀魚はどこにも出てこないけれど、秋の薫りがするこの作品につけたタイトルはし
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月は上りぬ(1955年製作の映画)

3.7

ラジオのように会話劇を主に耳で楽しんだ。田中絹代の「乳房よ永遠なれ」は涙したので脚本に小津安二郎とのセッションはどんな感じなのだろうと鑑賞。ほぼ小津のリズムを入れながらも内容は初めての方でも観やすいス>>続きを読む

あしたの少女(2022年製作の映画)

3.6

「私の少女」に似ているなと思ったら同じ監督だった。個人的には「私の少女」の方がすき。(迫力と、子役の演技が凄まじい)
_
実際に韓国であったニュースを元に描いているようで、高校生が自殺に追い込んでしま
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彼女が好きなものは(2021年製作の映画)

4.1

この映画は、最後まで是非みて欲しいです。同性愛者の男の子と、BL好きな女の子がひょんなことから仲良くなり秘密を共有していくが…
_
最近ジェンダーの邦画も増えてきて、ただ作中やんわり触れるだけで納得で
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エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

4.1

まだ観終わった直後なので感想はまとまらず後ほど書き足します。今はメモ

・ポスターのふたりが男女なのだと勝手に思っていたこと。ベッドシーンでも男性二人が愛し合っているのかと思ってしまったこと。でもそこ
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ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえり お母さん~(2022年製作の映画)

4.2

前回の続きの物語。前半は同じような映像が続く。病院で寝たきりになって、一緒に居られなくなってしまった。でも毎日毎日面会に父は訪れた。母の手を毎日握って、本当に大好きなんだと伝わる。認知症になり、「わか>>続きを読む

ぼけますから、よろしくお願いします。(2018年製作の映画)

4.1

監督は娘さんで、リアルな両親の老いていく姿を映すドキュメンタリー。終始涙が止まらず、途中苦しくて観るのを中断する。亡くなった祖父母のことを考えながら観てしまった。このふたりは、60年共に過ごしてきた。>>続きを読む

ほつれる(2023年製作の映画)

4.3

試写会にお呼ばれして鑑賞。石橋英子さんの静寂でシリアスな音楽は、監督の描く丁寧な画とストーリーをさらにうつくしくなるよう映画全体を包み込んでいた。
「不倫、浮気」は悪いとこの世は言うけれど、わたしは濱
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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

4.3

偏見を持っていて三島由紀夫のことは知らなくていいと思っていたけれど、最近YouTubeに三島由紀夫の動画が流れてきて、話し方が特にすきだった。彼の瞳の潤いや輝きが美しくて、勇ましい。堂々としていて、小>>続きを読む

天使の影(1976年製作の映画)

3.5

ダニエル・シュミット監督が大好きなので観たところテーマ的に好みではなかったが、シュミットならではの演出も多くあったように思う。『書かれた顔』で男性が紅を差す所作を今回も時間をかけて映しているシーン。丁>>続きを読む

マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)

4.0

予告で触発された赤のタイトルと爆破から始まり爆破で終わるのとても気持ちよかった…ラストのサッカー中継と2人の関係性が並行しているのが気持ち良すぎてもう一度観るならばしっかり合わせて観たいかも…個人的に>>続きを読む

不安は魂を食いつくす/不安と魂(1974年製作の映画)

3.6

初ファスビンダー&初移転後Bunkamura
最近映画館でよく眠たくなってしまい今回も所々寝てしまった。ただストーリーは分かりやすかったので観れた箇所だけで感想を。食事のシーン(+ポスターのビジュアル
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エル・スール(1982年製作の映画)

4.1

ビクトル・エリセはエドワード・ヤンと同じく光と影の魔術師と思う
幼少期、わたしも親の側から離れ隠れんぼして心配させることが好きだった。
絶対見つからない犬小屋やクローゼットの中に隠れた。また詳しくはコ
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CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

一緒に居たいと思う素直な気持ちはこんなにも美しいのに。相手が何歳でもどんな性別であっても良い。理解してくれない人も多いけれどそんなことは関係ない。特にこんな幼い時の学校は敵。やるせ無さで涙は溢れ、骨折>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

冒頭の階段を勢い良く駆け上がるシーン、風や炎が勢いよく降りかかってくるシーンなどから改めてアニメの良さを痛感する。そして言うまでもないけれど作画がほんとうに最高…。
ジブリって語らなくても雑草が風に靡
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母性(2022年製作の映画)

-

湊かなえは小説で読むからこそって感じがするな。元々子どもを産みたいと思ったこともないけどさらに吐き気がして最後迄みれませんでした。(1時間ほど鑑賞、頑張れば観れるけどこのまま変わらないであろう)ルミ子>>続きを読む

658km、陽子の旅(2023年製作の映画)

3.9

深い深い、黒に限りなく近い濃紺色と無垢な白の絵の具をぐちゃぐちゃに混ぜながら少しずつ水で薄めパレットの上で丁寧に伸ばしてゆく。海辺に打ち上げられた頼りない鯨が横たわっているようだ。一発本番だったという>>続きを読む

さかなのこ(2022年製作の映画)

4.0

むきゃ〜!この映画は映画館で観たかった。。心がほくほくになったよう。。
他人と何か違うことがあっても、自分の好きなこと・ものを否定せずに信じる力。そして進む力。何が普通で、大人になったからこうじゃなく
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Summer of 85(2020年製作の映画)

3.9

「君の名前で僕を呼んで」を彷彿とさせる本作。途中まで同じような作品を…と思わせつつ、後半からこの作品ならではの言葉が贈られます。メインビジュアルにもなっている、二人乗りのバイクシーン。必然的に彼の身体>>続きを読む

アシスタント(2019年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

申し訳ないほどに途中途中寝てしまったのできちんとした感想が書けない…というある意味でヒーリング効果高めの映画です。ラストの方にあるBGM以外は音楽がなく、キーボードの音や会話のみ。暗めで整いすぎている>>続きを読む

ア・ストーリー・オン・ザ・ショア(2019年製作の映画)

2.3

是枝監督を追ったショートドキュメンタリー。
短すぎて断片的にしか知ることができなかったけれど、カンヌでの映像や小津安二郎の愛した宿で波の音を聞きながら構想を練っていく時間をほんの少しでも知ることができ
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本気のしるし 劇場版(2020年製作の映画)

4.6

ハラハラしつつもナチュラルに観入ってしまう作品だった。劇場版ではなくドラマ版を。この作品の登場人物は殆ど皆、陰と陽をみせてくれた。陰は悪い状態、陽は良い状態。ストーリーの始まりに状態がよくこのまま進む>>続きを読む

The Taste of Nature 世界で一番おいしいチョコレートの作り方(2021年製作の映画)

3.5

中目黒にあるチョコレート屋さんと、高品質なカカオを巡るドキュメンタリー。
中目黒のお店には一度だけ足を運んだことがありますが、ここまで拘りがあったりチョコレートの大会で認められているとは知りませんでし
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ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

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ちょっと元気ないときに元気出したくてモテキの森山未来観ていた。その後鑑賞。
わたしはずっと大人になれないです。
原宿、渋谷が輝いていた少し前、あの頃はもう無いんだな。
ラストだけ好きだったかも

怪物(2023年製作の映画)

3.1

監督・脚本・音楽と名前だけ観て期待しすぎてしまった…個人的に期待は全然超えてこなかった。
是枝監督は子ども(若い人)を映す時、本当に輝いている。二人だけの特別な場所、バスの中での時間。ひかりを浴びて走
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.9

アフター・サン、日焼け止めの香り
浮き輪のビニールの独特な匂いと、夏の日差し、きらめき

離れて暮らす父と娘の、20年前の記録のホームビデオ。楽しく幸せな時間。なんだかこの時間の切り取り方は、大々的に
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アメリカン・ストーリーズ/食事・家族・哲学(1988年製作の映画)

4.0

アケルマン、めちゃめちゃ躁鬱状態のときにこれ書いたんだろうなというのが今の私の心の状態で観て頷くほどわかる。最初の人のエピソードを聞いて私のことかなと思った。死んだとしても一緒に食事することはできない>>続きを読む

まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

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この映画のポスターが可愛くていつか観てみようと思っていました。言いたいことはわかるけど、私は好みではなかったです。期待しすぎていたけれど、セトウツミのように映画として別ジャンルの見せ方でも良かったよう>>続きを読む

ちひろさん(2023年製作の映画)

-

こんなに笑顔でにこにこで、他人のどの年齢のひとにも優しくできるひとなんているのでしょうか。人にご飯を食べさせたり、お風呂に入らせて身体を綺麗にしたり。
自分のことでみんな、いっぱいな筈なのに。ちひろさ
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一晩中(1982年製作の映画)

3.3

眠さと闘いながら鑑賞。ロベールブレッソンの「白夜」やエリックロメールの「満月の夜」を彷彿とさせる温度。黒はペンで塗りつぶしたほど黒く、目を凝らしてもあまり見えない。白夜も全く同じ気持ちになった。
複数
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ムーンライト(2016年製作の映画)

3.3

人の肌の色や性別は与えられた器であって、魂と魂が会話できたらそれは相手がどんなひとであっても良いし、すきになったことが悪ということは無いなと常々思う。映画を観た後のポスターは巧妙だ…
沢山賞をいただい
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東から(1993年製作の映画)

3.6

1993年公開、私の生まれた年。「家からの手紙」同様、街を映しながらのドキュメンタリー。パンフレットを読み、〝音と映像をコラージュしたような〟という一説にとてもしっくりくる場面の繋がり。アケルマンは室>>続きを読む

オルメイヤーの阿房宮(2011年製作の映画)

3.3

執拗に人を溺愛しすぎるのは、自分を狂わせることになる。肌の色が異なることでの差別、居場所。親と子の関係で人を縛ることはできない。「お父さんの愛は言葉だけ、行動しない」という言葉。最後の長回しに、余白が>>続きを読む