Uzurakohさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

Uzurakoh

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禁じられた歌声(2014年製作の映画)

2.9

生活が少しずつ原理主義に侵蝕されていく様子。人々は簡単に屈する訳でも無く、嫋やかに生き方を守っているけれど。
その際たる仕打ちを向けられて悲しみを被るのは先住民や女性等、社会的弱者である。

誰よりも狙われた男(2014年製作の映画)

2.8

いらない描写や謎伏線もなく明快。
何をもって世界平和と呼ぶのか。各国の諜報機関の「世界平和」の多面性。最小の遺恨で、最大で持続可能な平穏を彼は実現したかったはずなのに…

コロンバス(2017年製作の映画)

3.2

終始、建築物を中心に構成される画面。登場人物は建物に配置された駒のよう。
ケイシーにとっては建築=地元、母の象徴で、ジンにとっては建築=韓国、父の象徴。

2人が出会い、建築について素直な気持ちを語り
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ルース・エドガー(2019年製作の映画)

3.5

「アイデンティティ」についてのテキスト映画ですか!?自己/他者、遺伝/環境、人種/文化、青年期/成熟期、意識/無意識、言語/身体…「自己同一性」とは誰によって語られ、決定されるものなのか。「過激派か否>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

2.9

お金持ちノーラン節炸裂の画面上に散らばったキーを、かき集めながら時空を行き来する旅2時間。
縦横無尽に解を探す、数独みたいな映画。

この世に私の居場所なんてない(2017年製作の映画)

2.5

真面目さで小さな日々の不快を噛み殺す前半戦と、その不快に一つずつ真面目に立ち向かう後半戦。
真面目さとは、なんとこの世で命取りなことよ…

500ページの夢の束(2017年製作の映画)

2.9

スタートレックって、つまり伝達手法だったのね。
煮え切らない感情や他人にはピンとこないこだわりを分かち合う為の非言語・言語だったのね。

デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

2.9

今のジム・ジャームッシュには、世界中の誰も彼もが、執着心だけ強い、死にきれないゾンビに見えてるのね。
街歩きながら、見えない刀でそいつらの首を片っ端から落としてるんだろうな。真顔で。
今の世の中、B級
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未成年(2018年製作の映画)

2.6

未成年…だからと「守られてきた」無意味な殻を、嘘を、血だらけになって蹴り破って。立ち上がる。共鳴というより共振を伴って。

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

2.6

入り組んだ対立軸。大人と同じ轍を踏み、暴力でしか主張できない社会は悲劇でしかない。

私というパズル(2020年製作の映画)

3.5

突然の空白を何で埋めよう。言葉で、身体で、不養生で、時間で、そこにあったはずの存在を手繰り寄せる。手繰り寄せたはずが、気付けばこんなにも遠くに来てしまって。

私はあなたの母で、あなたの娘。遠回りして
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その手に触れるまで(2019年製作の映画)

3.7

誠実であろうとすれば、信心に舞い戻ってしまう危うさ。確かなものがないから、何かにすがりたくなる脆さ。

分かりやすい「答え」と「行動」を示してくれるものに寄りかかりたくなる痛み。

ザ・コール(2020年製作の映画)

3.2

恩恵を受けて、叩き落とされる。生きてきた人生を変えていい事なんて、なーんにもない。ひとときでも、あなたに会えて良かったと唱える以外、生きていく術はない。

エノーラ・ホームズの事件簿(2020年製作の映画)

2.6

賢い女は王子を選ばない。強い女は人を守ることを厭わない。美しい女は隠すことも構わない。賢く、強く、美しくある女とは、ただの女だ。そうでないのも、ただの女だ。

岬の兄妹(2018年製作の映画)

3.0

目を背けたいのは、見たくない現実だから。知らないふりしてたい事実だから。他人事だと割り切りたいのに、付き纏ってくる生々しい傷み。

イモータル・ライフ・オブ・ヘンリエッタ・ラックス/不死細胞ヒーラ ヘンリエッタ・ラックスの永遠なる人生(2017年製作の映画)

3.5

実在するヒーラー細胞。私が死んだ後も培養され、知らない世界で何度も”私”が立ち上げられ、”私”が殺される。摩訶不思議な研究という名を盾に、隠され続けた人々がいる。

ミケランジェロの暗号(2010年製作の映画)

3.2

昨日のあいつは、明日のわたし。
愛情や友情を抱き止めていたはずなのに、気付けば衣装に惑わされている。
何度も展開する中に守りたかったものは、絵画か自尊心か。

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

3.0

出てくる皆が個性の塊。ぶつかってもぶつかってもコアがあるからヘタらない。
こんな10代達が今後大人になり社会を背負う国は、やっぱり羨ましい。
そして、そんな10代を育てる大人になりたい。

タイラー・レイク -命の奪還-(2020年製作の映画)

2.5

登場人物、設定、展開、結末が普通のアクション映画。アクション映画のクオリティがゲームに追いついている過渡期。

グリーン・インフェルノ(2013年製作の映画)

3.2

適当な正義感振りかざして踏み入れて、治外法権で返り討ち。鮮やかな緑と赤で、クリスマス。(キリスト教の人に怒られる)

ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!(2018年製作の映画)

3.2

デスメタルと真逆の人達が、ついた嘘をきっかけにデスメタル街道ど真ん中突き抜けてフェスへ。あらゆるイベントが彼等をデスメタルバンドへと変貌させていく。
期待せずして観て!その期待は超えてくるから!

透明人間(2019年製作の映画)

3.7

監視カメラのような舐めるようなカメラワーク。こんなにみられているのに、社会的に見えなくされた人たち。
意味を考えれば考えるほど、楽しみの深みにハマる。

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

3.1

他の誰にも生きた方を決めさせない。自身の手で決めたそれならば、誇れるはず。
あとはそれを理解してくれる、共にゲラゲラと笑える愛おしい誰が居て欲しい。

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

2.5

ファミリービジネスの存続の為、政権に忖度するのか、正義を信じ政治の裏側を公開するのか。メディアは、いつも葛藤すべきなんだ。

しかし演者といい、1990年代の映画かと思った。

密偵(2016年製作の映画)

2.7

日韓のスパイ合戦。今も昔も情報が全ての鍵となるご時世。アクションあり、バイオレンスあり、ブラザーフッドあり。
わりと勧善懲悪ストーリーなので、スパイものならシュリのが好き。

監視資本主義 デジタル社会がもたらす光と影(2020年製作の映画)

3.0

作り手の元を離れて走り出したSNSに、危機感を覚えて作り手本人達が、声を上げ始めた。ネットで興味本位に一度みた社会の、人の暗部が、数珠つなぎに手元に簡単に永遠に訪れる。
「いいね」では足りない、話さな
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プライベート・ライフ(2018年製作の映画)

2.8

子どもを持てない、持たない。外からみたらそんな単純な事かもだけれど。

毎日の1つ1つの誰かの言葉や誰かの行為が、自分の望みと自分との距離を照らしてしまう苦しみ。
一喜一憂がこの先もずっと、足元に待ち
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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

2.8

千の風になって会いに行きたい想いや、八百万の神を容易に想定出来る文化的背景をお待ちならば、わりと自然と受け入れられる(むしろ描き切られたモチーフ?)シーツオバケ。

それにしたって想像してたより大きめ
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かごの中の瞳(2016年製作の映画)

2.8

或るふうふ。
目が見えない事を中心に2人は支え合っていて、それを失った時にバランスがいとも簡単に崩れ去る。次は子どもでバランス保ちましょうってか。
あれ、一風変わった夫婦だわと客観視してたのが、よくあ
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タイニー・ファニチャー(2010年製作の映画)

3.4

人生にドラマは皆無。普通で退屈で、モラトリアムに流されて、突然自己主張してみる謎さ。これぞ、普通の人ですよ。
ところで、普通の何が悪い?

ローズの秘密の頁(ページ)(2016年製作の映画)

3.0

私が選んだ真実によって閉じ込められ、私が選んだものに救われる。書き連ねてきた言葉だけが自分の証だったけれど、再会できた時に、全方位的に自分が承認される。

草原に黄色い花を見つける(2015年製作の映画)

2.4

そうそう。兄弟は常に愛に溢れている訳でなく。大人がひくくらい生々しく暴力的。

リザとキツネと恋する死者たち(2014年製作の映画)

3.3

色んな偏見あって長らく観ていなかった作品…だが、良い。
恋1つするのに、こんなキツネにつままれた様な瞬間山ほどあるよね。上手くいかないことばかりの日々を、ファンタジーと妄想で納得することあるよね。

ブラ! ブラ! ブラ! 胸いっぱいの愛を/ブラ物語(2018年製作の映画)

2.9

持ち主を探し彷徨うブラ、引退後のパートナーを求める車掌。1人と1つの旅は始まって、出会うのは、こちらも迷える女性達(これがまた、一人一人個性的!)。
新しく出会わずとも、側に居た人の大切さに気付くスト
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希望の灯り(2018年製作の映画)

4.1

名作。
誰かにとっての希望の居場所は、誰かにとっての絶望の居場所。海の見えない倉庫で波の音を聞いて、見えない天を仰いで。
フォークリフトが繋ぐ、孤独と孤独。

ドッグマン(2018年製作の映画)

2.7

映画始まってから、どれがあらすじに書かれている「心優しい主人公」なの?!と探したほど。目がヤバめ。
痛ぶられる時も、犬の面倒みてる時も、目がヤバめ。何度でも書こう。終始、目がヤバめ。目がやばすぎて、そ
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