Uzurakohさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

Uzurakoh

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Groovy(2017年製作の映画)

1.7

正直に正直に言います。わからない。
死と性と狂気に触れないと、我にかえれないほど、私は苦しんではいないから。
愛おしくて堪らない人生の浅瀬で生きていますから。

2/デュオ(1997年製作の映画)

3.1

2人だけで成立する世界と言葉から、たった1つの気紛れな変容予告で、簡単に崩れ去り、足場を失う。
若くて、苦くて、Tシャツに自転車が何より似合う。

ザ・ライダー(2017年製作の映画)

3.6

馬の不安さと哀しみを共に背負うことで、折り合う彼は、人と、自分との関係もやっぱりそうで。
善人でも悪人でもない、この混沌とした人生の乗りこなし方をライダーと呼ぶのなら、最大の敬意を彼等に贈ろう。

ウィッチ(2015年製作の映画)

3.5

この監督、女性の存在が怖くて怖くて堪らないんだろうな。狂おしく可憐で悩ましくて守りたいとすら思うのに、思ったが最後食って取り憑かれてしまうほどに。
それは自分の罪深さなのか、女性の魔術的な部分なのか。
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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

3.3

「右翼」を背負った三島と「左翼」を背負った全共闘の対立ではなく限りなく共闘に近い知的闘争の場。
三島を好きな人たちよりも、彼を敵として構えた人たちの方が、よっぽど彼の言わんとする事を理解し向き合ってい
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テッド・バンディ(2019年製作の映画)

2.4

誰よりも雄弁にみえて、誰よりも何も語らなかった男。空虚を解釈しても、翻って自己分析にしか行きつかない。

チャーリーズ・エンジェル(2019年製作の映画)

2.7

世の中の全女性が女性の味方であって欲しいと願う娯楽映画。

失踪(2014年製作の映画)

2.2

罪悪感と同情心を植え付けてしまえば、後は人の善意につけ込んで好き勝手するだけ。何でも自分で支配出来ると勘違いしたこの男の末路を、描き切って欲しかった。

愛がなんだ(2018年製作の映画)

2.7

仕事辞めるのも、人に非難がましさ押し付けられのも、こんなに簡単なのに。
1番怖いのが孤独になっちゃうことで、簡易的でも一時的でも、「今は私の時間」が充てがわれる事への鈍な渇望が、滲み出ては観客を上手い
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マ・レイニーのブラックボトム(2020年製作の映画)

-

正直、この映画を理解出来る人はいるのだろうか。JAZZとマイノリティの目眩く化学映画。分かるとは、まだ言えない。

ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)

3.3

リアルなファンタジー。異世界はこの世の中に無数に存在していて、人はその境界を越えて生きていることに無関心だ。
分かったフリしてた生が露わになる。

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

2.4

悶々とした陰鬱な絡め取られる青春期。少年は青年に憧れて、その小さな世界で認められることに時間を賭ける。
なんて小さな息苦しい世界。
映画としての既視感は否めない…

ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

2.8

聴こえなかった音を知って、知らなかった音を聴く。重なり合った層を知って、立ち現れる層に触れる。音を作る人たちはその時、とても静かだ。

続·ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画(2020年製作の映画)

3.1

アメリカのヤバさ垣間見る。人が意見することへの寛容さ。慣れの深さが桁違い。同調するもしないも、トンデモ(と思われる)意見も、口に出来ないことの方がアメリカでは異常。

フロッグ(2019年製作の映画)

3.0

ひっそりと陰日向に生きることとは。
テーマ云々より、この展開ありきで楽しんで撮ったんだろうなとエンディングの塩加減をみて思う。

ガーンジー島の読書会の秘密(2018年製作の映画)

2.8

自分を偽る事の象徴が小説だった。
真実の小説を語る事で自分らしさに出会える。というあくまでもラブストーリー。

火口のふたり(2019年製作の映画)

2.4

刹那が永遠に変わる時。

ラスト30分以外で必要なシーンはあるのでしょうか。

ラブ&モンスターズ(2020年製作の映画)

-

映画っていうのは、1人で観る映画と、そうじゃない映画とあるってこと。
これは、完全後者。

一人っ子の国(2019年製作の映画)

3.0

「国家戦略だったから、抗いようがなかった」私たちは過去の過ちを振り返る時、この言葉で自分(達)じゃない誰かを責めて、自分(達)を慰めている。
戦争だって、教育だって、オリンピックだって、何だって、その
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

2.7

社会という枠組みからこぼれ落ちる(落ちそう)な人達を受け止めてきた「裏」社会。その社会にまで画一的な幸福感を押しつけて、「家族」ありきの価値観も押しつけて。
言葉に置き換えられる枠組みと、人の有り様が
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ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー(2017年製作の映画)

3.1

深夜に1人冷めたコーヒー片手鑑賞が沁みる。誰にも理解されないであろう心情と信条を書き下ろす時間。裕福で仲間達との騒がしい日々で、こんなに孤独を溜め込む人知らない。最後に選べた環境は、同じ孤独でも味が違>>続きを読む

ハローグッバイ(2016年製作の映画)

2.8

学校生活で抜け出せないガンジガラメの友達地獄。側からみたら「取るに足らない」悩みで、突拍子もない足の踏み外しをみせる思春期の不自由さ。自分で何かを選ぶ自由なんて享受出来るもんだとは、想像すらできなかっ>>続きを読む

鉄道運転士の花束(2016年製作の映画)

3.0

法によって裁かれないということは、償うチャンスすら、与えられていないということ。供養のための花を、日常に咲かす悲しみは想像を絶する。

母という名の女(2017年製作の映画)

2.8

ひぇ。支配欲の濃度よ。母親という仮面をかぶる事で一見すると母性にも思える恐怖。

ハッピー・オールド・イヤー(2019年製作の映画)

3.7

物を捨てることは、過去を整理してハッピーな未来に進むこと!…みたいな生優しさは諦めて。

取捨選択がもたらす過去の引き出しの重みと煩わしさが、映像の美しい空白と不思議な希望と、混濁したまま訪れる。

スパイの妻(2020年製作の映画)

2.4

単調な陰影。全セットに作り物感。これみよがしなセリフ。

隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

3.0

メッセージ短編映画。
何度も同じ様な事が起こり、何回殺されようとも。きっとその苦しいループを抜け出す方法を見つけられるはず。
主人公は、決して銃(暴力)を手にせず、家に帰る方法を何百回でも探し続ける。

マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

3.1

改めて…グザヴィエ・ドランの恋の始まりの描き方が好き。

コテコテ男同士の会話と少し距離を保ったグザヴィエ・ドランの存在感と、それに惹き込まれていく主人公。充分すぎる拒否感と、それに抗えない感情。

フェアウェル(2019年製作の映画)

3.3

政治的なアレコレはさておき、中国をルーツに持つ人達の強さとしなやかさを目の当たりにした映画。一家族の中にこうも多様な価値観を共存させるなんて。

途中からアイコに同情して心配でヤキモキして観てたのに、
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ザ・ハント(2020年製作の映画)

3.1

意味ありげな恋の序章も、あっっさり撃ち抜かれ、狙う方も狙われる方も紙一重。振りかざされる真実の脆さと滑稽さ。痛快に笑いっぱなし。

はちどり(2018年製作の映画)

3.8

映画の音、視線や背中、色が終始、主人公に寄り添って、心を包んで離さない。

映画とは、こうして、出会えなかった誰かに会うものだったと、過去の青春期に染み入り、救われていく。

朝が来る(2020年製作の映画)

3.2

育てられなかった母と、産めなかった母。愛を与えるに、一体何が足りないというのか。

パピチャ 未来へのランウェイ(2019年製作の映画)

3.1

布1枚で、女性を殺す事も活かす事も出来る。五月蝿いものから身を護り、破れてもまた繋ぐ。「暖簾に腕押し」…あなたのもとめるところの私には、ならない。

泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)

3.6

子どもが産まれて、すぐに親にはなれない。「許されない」その線引きを知らないまま、街から逃げて。逸れ者としてしか、私は2度とあなたに会えない。

ゴーストランドの惨劇(2018年製作の映画)

2.9

ジャンルレスな摩訶不思議映画。
途中から、観てる側も精神も身体も争い、闘い出してしまう。おどろおどろしい事実にファイティングポーズとって、打ち勝ちたいと願ってしまう。

モキシー ~私たちのムーブメント~(2021年製作の映画)

3.0

顔の見えないSNS的訴えより、「あなた」と「わたし」の繋がりから生まれるメッセージのうねりの強さに、若さと青さが合わさって、パーティーみたいな気持ちで観終える幸せ。