のむやん67さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

のむやん67

のむやん67

映画(274)
ドラマ(0)
アニメ(0)

猫は逃げた(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

離婚寸前の夫婦に、それぞれの恋人。猫が姿を消してからが会話劇の真骨頂。「泥棒猫が猫泥棒」っセリフが最高。猫はかすがい、最期まで二人で看取れて良かった。今泉監督×城定監督の企画、楽しかった!ワタシはこち>>続きを読む

愛なのに(2021年製作の映画)

3.7

相手を思う気持ちを利用されて傷付いても、自分も女子高生から向けられる一途な思い(もはやファンタジー笑)をキープしちゃうズルさ。愛なのに、とは言ってみても、なんとも滑稽で。もう笑うしかない。

オペレーション・ミンスミート ーナチを欺いた死体-(2021年製作の映画)

3.7

史実に基づいて…ときたら、地味な仕上がりとなるのは常だが、カッター内蔵の腕時計の登場や、中盤以降、二重、三重スパイとか言い始めるとワクワク。「スーツや制服をビシッと着こなしたコリン・ファースを拝みに行>>続きを読む

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

4.1

主演二人が自然体すぎて。水族館や「ナイトオンザプラネット」がらみのエピソードがお気に入り。脇も贅沢で固い。鈴木慶一サン見つけて喜ぶ。自分の大切な記憶のカケラも、ちょっと思い出してみる。後からじわじわと>>続きを読む

ゴーストバスターズ/アフターライフ(2021年製作の映画)

4.1

1,2のみ鑑賞からの本作で正解だったかも。オンボロのECTO-1が走る走る!可愛いゴーストに身悶え。描かれる家族愛に、まさかの落涙。懐かしいテーマが流れると思わず叫ぶ「ゴーストバスターズ!」。やりよる>>続きを読む

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.8

雑誌を読むように、というよりは、動くアートブックの印象。錚々たる俳優陣を、おおいに無駄遣う。素晴らしい美術の仕事も、必要とあらばモノクロ。こだわりがいっぱい詰まってて、ニヤニヤしながら観る。

さがす(2022年製作の映画)

4.0

個人的なものから社会的なものまで、様々な問題が幾つもの層になって、さらに重みを増す。辛過ぎるラスト、その決断をしたアンタなら越えていけるで!と楓にエールを送る。思ってたのと違ったけど、見ごたえアリ。

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.2

エミリア・ジョーンズの伸びやかな歌声が素敵。合唱の選曲もたまらん。発表会のシーンに震える。「エール」のリメイク、と聞いてちょっと観るのを躊躇していたが、素直に笑って泣いて楽しめた。いやそれ以上の優良リ>>続きを読む

偶然と想像(2021年製作の映画)

3.8

上映前のVTRで監督ご自身から「肩の力を抜いてどうぞ」みたいなことを言われたが、しかし。苦手なオンナにイラついても、クスッと笑っても、チリッと胸の痛む味わい深いセリフに心掴まれても、妙な緊張感は続く。>>続きを読む

キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.9

悪趣味でポップな殺戮はおこなわれず、拍子抜けするほど家族愛に満ちた作品(誉めてる)。ハリー(コリン・ファース)の出てこないキングスマンなんて、と思いつつ観たけど、なかなか楽しめた。ラスプーチンとヤギ最>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.9

ホラー苦手なんで時々ビクつきながら音楽やファッションを楽しむ。ただ#me tooな感じが昔を思い出して(サンディとドンピシャの世代でなくても嫌な思い出の一つや二つは…)ほろ苦い後味。ホラーとかそんな恐>>続きを読む

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

4.1

久々のジェーン・カンピオン監督作品は、静かな衝撃作。ピーターにとっての「障害物」とは。フィルが捉われる「犬のチカラ」とは。B.カンバーバッチがマッチョだけど繊細なカウボーイを圧巻の演技で。脇も皆堅く素>>続きを読む

燃えよ剣(2021年製作の映画)

3.7

多摩のバラガキ時代から新撰組を経て五稜郭の戦いまで。超コンパクトにしても大変。殺陣は全く記憶に残ってないが、山田涼介の沖田がなんか良い。ウーマンラッシュアワーの村本、悪目立ちしつつ山崎の小物感が最高。>>続きを読む

劇場版 きのう何食べた?(2021年製作の映画)

3.8

原作既読。劇場でクスクス笑いに包まれて観るのも良き。身近な人を大切に、日々丁寧に暮らそうと、優しい気持ちになれる。多幸感溢れる映画。

皮膚を売った男(2020年製作の映画)

3.9

シリア難民、人権問題、現代アートを取り巻く状況にラブストーリーと、まあてんこ盛り。それぞれが薄味になりつつも、時折魅せる画が素敵で、ラストの落としどころはちゃんとエンタメ。まんまとやられた。

かそけきサンカヨウ(2021年製作の映画)

3.8

優しい、優しい映画。会話ではなく対話で、丁寧に描写。お互いを大事に思う気持ちが溢れ出してて、見守るこちらも温かで穏やかな気持ちになる。エンドロールに流れる崎山蒼志くんの「幽(かそ)けき」がハマりすぎて>>続きを読む

サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

3.9

彼の聞こえ具合を擬似体験。インプラント付けた後、頭おかしくなるかと思った。教会の鐘の音の暴力的なこと!別れのシーンが辛く、切ない。関係ないが、あの音楽をメタルと言っていいのか案件。

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.2

リドリー・スコット監督の御歳80過ぎて映画撮るパワーが凄い。第三章の脚本を手掛けた、ニコール・ホロフセナーがナイス。セカンドレイプやメンツが一番大事な男は現代にも。何より主演の3人、特にジョディ・カマ>>続きを読む

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.7

007は金曜ロードショー(遠い昭和…)で十分、と思ってきたが、たまたまドキュメンタリーを観て映画館へ。大画面で観るアクションは最高。話が破綻気味なのも、もはやお約束のうち。最弱?サフィンが残念すぎる。>>続きを読む

ジェームズ・ボンドとして(2021年製作の映画)

4.0

実はダニエル・クレイグ版の007は1本も観てない。(それまでのシリーズで、もうええかな、と。)メイキング中心の過去作振り返りが、単純に楽しい。身体を張って作品に真摯に向き合い、それまでの007作品から>>続きを読む

DIVOC-12(2021年製作の映画)

-

12人の監督による、短編オムニバス。中元監督の爆笑ゾンビもの(清野菜名さん最高!)、映画愛溢れる上田監督(松本穂香さんが可愛い!)、藤井組の美しい映像、三島監督のラストが印象に残る。ちょっと疲れたけど>>続きを読む

空白(2021年製作の映画)

3.9

メインキャストは勿論、脇の役者さんも皆良い。藤原くんは画面に登場すると和んだ。父親の頑なな態度が変わり始めるキッカケとなるシーンが凄い(片岡さんがすべて持ってった感アリ)。空白の意味を考え、人間の複雑>>続きを読む

先生、私の隣に座っていただけませんか?(2021年製作の映画)

3.6

自分のことは棚に上げ、人に取られそうになると惜しくなるのはガキの証。思いっきり持ち上げてからの落とし方がエグい。編集担当の彼女の神経を疑う。映画館で観て良かったのは、キモとなる漫画の絵が十分活かされる>>続きを読む

モロッコ、彼女たちの朝(2019年製作の映画)

4.0

ほの暗く静かで美しい画は、フェルメールを思わせる。食べ物をきっかけに少しずつ緊張が解れてゆく過程や、影響しあい変わってゆくのが素敵。出産後、子が泣くと母体が反応してお乳が張って痛かったのを思い出す。オ>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

3.7

やたら流れてた映画館の予告編も、多めのTVCMも、オープニングも、全て周到な前振り。監督ご自身が、撮るのもカメオ出演もこんなに楽しんでるんだもの、もうイイじゃん。「シックスセンス」を超える作品を期待す>>続きを読む

子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

4.1

原作既読。門司兄パートがサクッと削られてたが、筋立てはよりシンプルに。脚本のふじきみつ彦氏をチェック。萌歌ちゃん、細田くんはもちろんだが、トヨエツの父も良い。高校生、夏、プール、屋上、もう十二分に爽や>>続きを読む

Summer of 85(2020年製作の映画)

3.9

斜に構えたり、穿った見方もせず、どストレートに描く青春にちょっと怯み、胸がキュッとなる。(オゾン監督だし、と構えていたのはこちらか)主演の二人、ずっと眺めてられる。ザラっとした手触りの画面も好き。「サ>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.2

原作既読…と記録はするが(骨組み+α)紛れもなく監督の作品。ベタでも、残されたものは悲しみと折り合いをつけて生きてゆくだけ。大好きな、瀬戸内の潮騒とSAABのエンジン音、谷口氏設計の環境局中工場。台湾>>続きを読む

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

3.8

ラップとミュージカルの相性の良さを再確認。ラテンのリズムは好きだけど、印象に残る曲は少なかったかも?移民2世たちの、先代とはまた異なる境遇の厳しさを描くも、底抜けの明るさで深刻さも半減(苦笑)問題解決>>続きを読む

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.7

『サマーウォーズ』を超える作品をずっと期待して、結構観てしまった細田作品。単独脚本はもうなしか。中村佳穂の歌で成り立つ。大きなスクリーンで歌と映像を楽しむのならアリ。

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.1

自分の大切な人に置き換えたら、正しく考える事はとても簡単、なのに。恋するキャシーが可愛い分、凄みも増す復讐譚。しかし奴ら並みの胸糞レビューを見かけ唖然。そっとフォローを外す…。

スーパーノヴァ(2020年製作の映画)

4.0

主演の2人が素晴らしい。いくつになっても「恋人」なのが羨ましい。大切な人を失う恐怖と不安。相手を思えばこその葛藤。静かに闘う様子に胸が詰まる。ラスト、サムの哀しみを湛えたピアノには、耐えられず落涙。あ>>続きを読む

1秒先の彼女(2020年製作の映画)

4.1

想像していたのとは違う方向へ、物語が大きく動き出し始める中盤からは、笑ったり泣いたりに加えて、伏線回収の楽しさも。もう映画全体が可愛くって愛おしい。夕日の中、海辺を走るバスの風景が旅情を誘う。また台湾>>続きを読む

クルエラ(2021年製作の映画)

3.9

101匹わんちゃんってば懐かし、とちょっとナメてたらやられた。UKロックにパンクなファッション。この時代のカッコ良さを十分楽しむ。劇伴至福。ワンコたち芸達者すぎ。ただもうちょい欲しい物語の厚み。

ファーザー(2020年製作の映画)

4.0

認知症患者の当事者目線を擬似体験。かつて認知症の義母に対して、戸惑いこそすれ、その不安に寄り添う発想など全く持てなかった事を思い返す。「信用できない語り手」どころじゃない脚本も、アンソニー・ホプキンス>>続きを読む

街の上で(2019年製作の映画)

4.0

クスクス時折イタタ、ニヤニヤが止まらない。噛もうが、自転車乗りそこねようが、自然体の役者さん。若葉くん、中田さんが良かった。このじわじわ優しく温かい雰囲気を、映画館で共有しながら観ることのできる、シア>>続きを読む