Napponさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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イディオッツ(1998年製作の映画)

3.9

デンマークから始まった映画運動「ドグマ95」の10ルールに則り製作された本作。ようやく観られて幸せ。

知的や精神に障害がある人のフリをしているグループの日々を、インタビューも織り交ぜながら、なぞらえ
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アナベル 死霊館の人形(2014年製作の映画)

3.4

順番がよくわからなくなっており、もうどこから鑑賞すればよいのか迷子気味のアナベル、死霊館シリーズ。

ラストの次につながるシーンがよかった!

全体的に怖さはあるが、やや演出過多のような気もした。(や
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ロング・グッドバイ(1973年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

テーマ曲が耳に残る。
1970年代の騒めきが、砂埃が、よい雰囲気。

友人の死を調べるうちに、関係のないことにまで巻き込まれていく、マーロウ。
マッチの擦り方がカッコ良き!

ストーリーは何となく読め
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街のあかり(2006年製作の映画)

3.8

アキ・カウリスマキ、敗者三部作の第三作目。
(浮き雲、過去のない男、ときて本作。)
ドラマティックな音楽がよき!

主人公は、友人も家族もいない孤独なコイスティネン。警備員の仕事をし、ホットドッグスタ
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しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 〜とべとべ手巻き寿司〜(2023年製作の映画)

3.6

人生で初めてクレヨンしんちゃんの映画を観た。
(昔TVで観たことはあるが、あの感じが受け付けられず…)

予想以上によかった!
自分が大人になり、親目線で見られるようになったからなのかもしれない。もし
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ノクターン(1980年製作の映画)

3.8

ダンサーインザダークしか観ていないため、ほぼ初ラース・フォン・トリアー。
洗礼を受けた気分、かなり好み。

不安に押し潰されそうになりながらも、必死な様子の主人公に心を打たれた。
ディテールへのこだわ
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エレメント・オブ・クライム(1984年製作の映画)

3.9

ラース・フォン・トリアー初の長編作品。

有能な刑事であるフィッシャーは、ある事件の捜査でカイロからヨーロッパに呼び戻された。

恩師であり尊敬するオズボーンの著書「犯罪の原理(エレメント・オブ・クラ
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夢みるように眠りたい(1986年製作の映画)

3.8

粋な作り!
センスのよさに脱帽。
サイレントだが音楽と物音はあり、会話が字幕。

舞台は昭和のはじめ、東京で探偵をする魚塚のところに、誘拐された女性の捜索依頼が入る。
謎解きをするうちに、次第に現と夢
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

4.0

Welcome to Wes Anderson’ world!
理由なんてなく、ただただ好きな世界観。

アステロイドシティのストーリーを支える、劇作家や俳優達のストーリーという、入れ子構造。
(しか
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カモン カモン(2021年製作の映画)

3.7

ジェニーとジェシー、二人のストーリーの上にある、子ども達のインタビューがよかった。
二人の関係を示唆するような、ストーリーとのリンク具合も好み。

スローなカメラワークも滑らかで、全体的なテンポがよか
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カールじいさんのデート(2023年製作の映画)

3.7

空飛ぶ家は未鑑賞だが、十分楽しめた。

ダグとの掛け合いがおもしろい。
また、カールじいさんが、亡くなった奥さんを気にしながらも、デートに心踊らせている姿が微笑ましかった。

2023-170

マイ・エレメント(2023年製作の映画)

3.7

映像が美しく、エレメント・シティには子どものようにワクワクした。
音楽も好み。

人種や貧富の差、移民などに通じる描き方がよかった。
親からの自立と、自分らしく生きるという点も。

子ども達にはよいレ
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アル中女の肖像(1979年製作の映画)

4.1

憧れの、ウルリケ・オッティンガー作品。
「ベルリン三部作」の一作目。

色褪せた印象の西ベルリンに映える、女やファッションの美しさにうっとり。
ガラスやハイヒール、水など音響の具合が心地よい。

女が
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立ち去った女(2016年製作の映画)

4.2

初ラヴ・ディアス。
228分を感じさせない、ゆっくりと、じわりじわりと進む物語。
台詞は少ないが、一つ一つのシーンが丁寧に繋がり、あっという間に中に引き込まれる。

映像の美しさ!光と影のバランスやモ
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デモンズ2(1986年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

今回の舞台は高級マンション(前作の映画館エリアの跡地のよう)。

ストーリーのやっつけ感は否めないが、予想よりもおもしろかった!デモンズになるシーンのこだわり感は健在。やたら視線が合うが、怖いどころか
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ホーンテッドマンション(2003年製作の映画)

3.6

新作が出たこともあり、鑑賞。
(昔観たような、観ていないような)

ストーリーはわかりやすく、コンパクト。
欲を言えば、999人のゴーストがもっと観たかった。

私の20世紀(1989年製作の映画)

3.8

スパイスが効いた御伽話のような作品。

エジソンが電球を発明した時代に生まれた、双子のストーリー。
女性であることを逆手にとる魅力的なドーラに、女性の地位向上や社会進出を願う気弱なリリ。
全く違うキャ
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アナベル 死霊人形の誕生(2017年製作の映画)

3.6

順番誤り、鑑賞は2作目なのに通算4作目を鑑賞してしまった。

人の悲しみにつけ込む悪魔は恐ろしい。
人形なのに角度や陰影で表情が変化するのには、ゾクゾクした。

最後が余計だな…と思ったが、あれは必要
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パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

3.8

労働者三部作の第一作目。順不同だがコンプリート。
(真夜中の虹、マッチ工事の少女と続く)

アキ・カウリスマキ監督らしい、労働者の日々が淡々と描かれている。ただ誰かの毎日を写しているだけなのに、なぜこ
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サムライ(1967年製作の映画)

3.8

原題「Le Samouraï 」サムライ

"サムライの孤独ほど深いものはないー"
孤高の殺し屋ジェフを描いた、フレンチ・フィルム・ノワール。
(侍は出ない)

トレンチコートとハット姿のアラン・ドロ
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箱の向こう側(2018年製作の映画)

3.5

心拍上がりっぱなし、15分でよかった。

怖さもあるが、画があまりにもシュールで途中おもわず笑ってしまった。

2023-160

Transfer(原題)(1966年製作の映画)

3.4

クローネンバーグの初期作。
たった6分30秒のショートだが、監督の興味関心が垣間見ることができ、おもしろかった。
(ストーリーがおもしろかったは謎)

精神科医を訪ねてきた、元患者とのやりとり。
題の
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SAND LAND(2023年製作の映画)

3.8

原作未読だが、楽しめた!
生き生きとしたキャラクター達が可愛らしかった。

スパイダーマン3(2007年製作の映画)

3.7

初代シリーズ、完走!
幾つもの並行したストーリーを絡めながら進むため、メインキャラクターだらけでやや拡散気味な印象だったが、何とかまとまってよかった。

途中、再びの三角関係には少々げんなり。
一方で
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スパイダーマン2(2004年製作の映画)

3.7

スパイダーマン、成長のストーリー。
映像は前作よりもさらに滑らかで美しい。ただ、素顔はもう少し引っ張ってもよかったような…

グリーン・ゴブリンとはまた一味違う、ドクター・オクトパスが好き。
(元々も
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スパイダーマン(2002年製作の映画)

3.8

実はしっかり観たことがなかった初代。
スピード感あるアクションに魅せられた。

ヒーローとして生きる決意が見えるラストが粋!

ノスタルジア(1983年製作の映画)

4.0

冒頭からゆったりとしたテンポで進む。
光と影のコントラストが素晴らしい。陰影の濃さや深さが秀逸で、美しさにため息が出る。どのシーンも完璧で、いつまでも見ていたくなる。

タルコフスキー監督らしい水のシ
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袋小路(1965年製作の映画)

3.7

モノクロの映像美。
夢から覚めたラストが、何とも哀れ。

泳げないのに島の古城で理想の暮らしを夢見たジョージ。若くて美しい妻テレサは自由奔放で、新婚だが既に島生活に飽きた様子。
冷蔵庫にあるのは、飼っ
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X エックス(2022年製作の映画)

3.2

一言、ラストがよかった。

夫婦の問題は、夫婦で解決してほしい笑。
大事なことなのだが、同時にくだらなさすぎて、非常に力が抜けた。

シーンのリンク具合、俯瞰するようなカット、音響、スラッシャー描写は
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アンタッチャブル(1987年製作の映画)

3.8

舞台は、禁酒法時代のシカゴ。
裏で街の権力者達を買収し、酒を密輸し、実質的に支配するのは、アル・カポネ。そんな彼を逮捕すべく財務省から派遣された、ネス。

ネスを中心に構成された、チーム「アンタッチャ
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クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

3.9

全体的に優雅。

クローネンバーグなのに美しく、それなりに追えるストーリーがあった。
(どちらかと言うと普段は初期作を観ることが多いため、もっと訳がわからない設定で、チープ感漂う印象を受けることが多い
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ビヨンド 4K レストア版(1981年製作の映画)

3.7

疲れた時はゾンビ、ということで初ルチオ・フルチ。
タランチュラに、目玉に、酸に…こだわりのスプラッタシーンは攻めに攻めていた。

ストーリーはほぼないため、過激なのだが多少眠くなる。

ゾンビシーンで
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フィフィ・マルタンガル デジタル・レストア(2001年製作の映画)

3.8

ジャック・ロジエ、最後の作品。
バカンスはないが、バカンスのような緩さ。

リハーサルのゴタゴタはもちろん、本番のアドリブ感が好み。
思わず笑ってしまった。

童謡の替え歌もおもしろかった!
CMの出
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

期待値が高すぎた感が否めず。
美しいストーリーだとは思うが、何かが引っかかる。多分、文字で読んだ方がストンと落ちる気がする。

結局のところ、あのホタルのストーリーが全てなのだろう。一匹は愛のために、
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カード・カウンター(2021年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

これぞ、ポール・シュレイダー作品。

米兵時代の体験によるトラウマを抱え、ひっそりとギャンブルをしながら、モーテルを転々としているウィリアム・テル。

ルーティンであるギャンブルをひたすらこなす日々だ
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