kouさんの映画レビュー・感想・評価 - 18ページ目

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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

5.0

素晴らしかった。まずは今作が今後、映画を語る上の比較として語られる前に、情報が耳に届く前に、鑑賞して衝撃を受けるべき映画だと思った。テンポや描写の新しさ、純粋に面白い映画であり、それでいてとても象徴的>>続きを読む

オクジャ okja(2017年製作の映画)

3.0

スノーピアサーを見たときのような、ポン・ジュノ監督のSF的設定というか、ファンタジーのようで現実を多く象徴したような作り方は絶妙。映画の運び方のテンポの良さ、エンターテイメント性を突き詰めてここまで面>>続きを読む

シンクロナイズドモンスター(2016年製作の映画)

2.5

怪獣の動きと自分の動きがシンクロしているという面白い設定、しかも行われるのはとても小規模な個人同士の確執という処。松本人志の大日本人が好きという監督の思いにぴったりだと思う。今作でのアン・ハサウェイの>>続きを読む

ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

5.0

クーリンチェ少年殺人事件をはじめに見たときから、静かな語り口ながら、目の話すことのできない鋭さを持った素晴らしい監督だと思っていたのだが、台北ストーリー、恐怖分子とみるにしたがって、唯一無二であり、自>>続きを読む

アメイジング・スパイダーマン2(2014年製作の映画)

3.0

グリーンゴブリンとエレクトロという魅力的な適役が今作では登場し、よりアクション要素がスケールアップしている。そして、今作ではある悲劇的な結末を迎える。青春要素の強いシリーズながらも、監督自身は主人公の>>続きを読む

アメイジング・スパイダーマン(2012年製作の映画)

3.0

サム・ライミ版、ジョン・ワッツ監督作、マーク・ウェブ版とそれぞれに良さがあると思うが、今シリーズのマーク・ウェブ版は学園物としての要素が強い。ピーター・パーカーもボンクラ要素が少なく、化学オタクではあ>>続きを読む

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.5

素晴らしく面白い作品だった。途中、あまりの面白さに感動したほど。LOGANも素晴らしかったが、今作も男同士の熱い戦いが描かれていて、二時間半ほどの上映時間ながらあっという間だった。劇場全体が食い入るよ>>続きを読む

キングス・オブ・サマー(2013年製作の映画)

4.5

青春は短く、少年でいられる時間も短い。いつの日かあの当時の友人たちとは遠い場所に行ってしまうことになるのだけれど、それでもかつてのその場所は光輝いて見える。もちろんその当時は楽しく喜びに満ちているわけ>>続きを読む

インサイド・マン(2006年製作の映画)

3.5

俳優たちの顔つきがとてもよく、リアルな犯罪ものとしてとてもクオリティの高い作品だと思う。映画の展開が裏の裏をかくような、登場人物たちの心理を読みながら映画を追っていくのが面白く、単純ではないサスペンス>>続きを読む

めまい(1958年製作の映画)

5.0

ただのサスペンスではなく、ヒッチコックの変態性というところに今作の魅力がある。「幻想」というものに振り回された男女の話であり、ある意味現代にも通じる、本来の自分ではないものを演じるという仮想の話という>>続きを読む

紙の月(2014年製作の映画)

4.5

吉田大八監督、宮沢りえ主演。正直そこまで引き込まれるとは思っていなかったのだが、食い入るように見てしまった。一人の普通の主婦が巨額の銀行資金を横領する様子をスリリングに、そして人物描写を丁寧に見せてい>>続きを読む

GODZILLA ゴジラ(2014年製作の映画)

3.0

ゴジラをハリウッド的王道で描いたというそのままの作品になっていて、ゴジラというモンスターを新しく描きなおした内容になっている。モンスター同士の戦い、そしてそれに立ち向かう人間たちの姿。

特に今作で印
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狩人の夜(1955年製作の映画)

5.0

公開当時はあまりヒットしなかったというが、その後多くの作品に影響を与えたということが納得できるほどとても面白い作品だった。映画のテイストがシーンごとに変わり、序盤、中盤、終盤と雰囲気を変えていく。ラス>>続きを読む

トイ・ストーリー4(2019年製作の映画)

4.5

トイ・ストーリーシリーズが僕も他の映画ファンと同じようにもれなく好きで、シリーズの全作品のクオリティの高さと、PIXERと言ったらやはりトイ・ストーリーだろうという思いがある。今作は公開当時から賛否両>>続きを読む

リアル 完全なる首長竜の日(2013年製作の映画)

3.0

SF映画とも、ホラーとも、恋愛映画ともとれる、どこにでもテイストを変え、結局ジャンルは黒沢清監督映画としか言えない内容になっている。日常の普通の風景なのに、どこか異様というのはこの監督ならではだろう。>>続きを読む

私の男(2013年製作の映画)

3.0

二階堂ふみの体当たりの演技。少女にも大人の女性にも見えるその演技力の凄さ。愛以上の関係性というのを今作では描いていて、異質であることに間違いはないのだが、それが説得力を持っているというのはやはり主演の>>続きを読む

この世界の(さらにいくつもの)片隅に(2019年製作の映画)

4.5

2016年に公開された前作に新たなエピソードを追加した作品。特にすずと、遊郭で初めて出逢う同世代の女性・リンとのエピソードが増えている。また、枕崎台風のシーンなど30分ほどのシーンの追加がある。

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ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋(2019年製作の映画)

3.5

とても王道的な身分の違う者同士の恋愛を描き、今の時代ならではの着地をしてみせるのは現代版の恋愛コメディ映画といえるかもしれない。ところどころのジョークも決してわかりにくいものはなく、だれもが見ても面白>>続きを読む

よこがお(2019年製作の映画)

4.0

白黒をつけるような、善悪があるような映画ではなく見ている側に感情を委ねるような内容。ある意味文学的な、観客が考えつづけるようなそんな作品になっていた。筒井真理子演じる主人公の美しさ、そして恐ろしさ、ま>>続きを読む

プレステージ(2006年製作の映画)

3.0

二人のマジシャンがお互いを憎み合い、邪魔をしあい、その先に命までも奪っていく。ラストのオチがトリックになっていて、それが今作の一番の面白さとなるポイントだろう。勿論驚いたし、なるほどーという感じだった>>続きを読む

哀しき獣(2010年製作の映画)

4.5

過度な熱量。物語の行く末がわからず、常に緊張感が包まれ進んでいくストーリー。アクションも、カーチェイスも素晴らしく、バイオレンスでサスペンスフル。韓国映画のクオリティの高さ、ナ・ホンジンのチェイサーも>>続きを読む

さよなら歌舞伎町(2015年製作の映画)

2.5

ラブホテルでの一日を、群像劇的に描いた作品。それぞれの恋人たちの関係が一夜で変わっていくさまを見せる。その関係性の裏には誰しも秘密があり、それをある意味吐露するような形で彼らの関係性の変化を描いている>>続きを読む

ロケットマン(2019年製作の映画)

4.0

まずは音楽の素晴らしさ。ボヘミアンラプソディーの時もレビューで書いたのだが、楽曲の良さで映画の感動も、切なさも苦悩も二倍三倍に膨れ上がる。公開当時見に行って、それから数か月はエルトン・ジョンの曲を聴き>>続きを読む

2人のローマ教皇(2019年製作の映画)

4.5

あまり歴史にもローマ教皇についても詳しくないのだが、それでも今作は十分に面白く、ドラマを見せ、笑わせ、そして最後に泣かされる映画だった。面白いだけでなくシビアな部分もあり、そして宗教の持つ意味について>>続きを読む

シークレット・ヴォイス(2018年製作の映画)

3.5

なるほどこういう話なのかと理解するまでに少し時間がかかったが、前作のマジカルガールからどこに連れていかれるのかわからないという物語だった。今作も最終的にはこういう着地をするのかと驚かされた。

一見地
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言の葉の庭(2013年製作の映画)

3.0

とても美しい映像、東京の街を描かせたら新海監督以外にいないだろうなとも思わせるほどのすばらしさ。そしてなんといっても雨の描写。天気の子にも通じるように、雨は今作はとても大きな役割を果たす。雨の時だけ会>>続きを読む

クレイマー、クレイマー(1979年製作の映画)

4.5

ストーリーについては改めて書くまでもないが、マリッジストーリーと合わせて見たい一本。妻が家出をし、夫の方が子供を育てることになる。しかし親権をめぐって裁判になり、子供の親権は母親に移ってしまう。フレン>>続きを読む

アナイアレイション -全滅領域-(2017年製作の映画)

4.5

まずは映像の鮮やかさ、そしてモンスターの気持ち悪さと新しさ。監督の前作であるエクスマキナがとても好きだったのだが、今作の異様さは前作にも匹敵する面白さだった。まずはデザインや世界観がしっかり作りこまれ>>続きを読む

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012年製作の映画)

3.0

前作から14年後を描いたという今作。間違いなく旧作の要素がほとんどない新しいストーリー新しいエヴァであり、今までのどこか観客に寄せたような展開からは一転して、かつてのエヴァの難解さを煮詰めたような作品>>続きを読む

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009年製作の映画)

3.0

アニメシリーズからの改変ポイントは前作、序よりもだいぶ多く、特にラストシーンが「ここからは今までのシリーズを破壊する」というような気持が感じられた。エヴァの一番の魅力でもある、逃げ出したくなるほどの苦>>続きを読む

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007年製作の映画)

3.0

これほどまでに多くの人の心を揺さぶるアニメがあっただろうかと思う。スターウォーズの時と同じように、新作が公開されるたびに動揺してしまう自分がいる。その理由は明確で、過去の自分が影響を受けすぎた作品であ>>続きを読む

ディア・ハンター(1978年製作の映画)

5.0

4K修復版で鑑賞。改めて今作の凄さに気づかされた。長い上映時間ながらそれらがシーンすべてに無駄がなく、目を離すことができないあっという間の時間だった。間違いない傑作。デニーロ、クリストファー・ウォーケ>>続きを読む

百円の恋(2014年製作の映画)

4.0

安藤サクラのすばらしさを浴びるように見ることができる、これだけで一見の価値があると思う。前半の主人公のだめな感じ、登場人物たちの不完全さ、とにかくリアルで飾らない表現に笑えながらも閉塞感を感じる。彼女>>続きを読む

フューリー(2014年製作の映画)

3.0

デビッド・エアー監督作。ブラッド・ピット主演。第二次世界大戦中のドイツでの戦闘、戦車に乗り戦う男たちを描く。今作では、戦車での戦闘という処と、ある組織へ属し、その中で認められていく青年の物語も同時に描>>続きを読む

シュガー・ラッシュ:オンライン(2018年製作の映画)

3.5

前作シュガー・ラッシュがとても面白く、あの二人が今度はどんな展開になるのかと楽しみだった。今回の舞台はインターネットの世界となっていて、数々のネットあるあるで笑える描写が多かった。また、スターウォーズ>>続きを読む

来る(2018年製作の映画)

3.0

中島哲也監督のバキバキに決めた映像がうまく今作のホラーテイストと合致していた。シナリオと映像の融合感がとてもよかった。偽りの家族という部分をCMのような映像で表現し、その裏のどろどろとしたところを残酷>>続きを読む