kou

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序のkouのレビュー・感想・評価

3.0
これほどまでに多くの人の心を揺さぶるアニメがあっただろうかと思う。スターウォーズの時と同じように、新作が公開されるたびに動揺してしまう自分がいる。その理由は明確で、過去の自分が影響を受けすぎた作品であるということだ。そしてそれは当時見ていた人たちにとっても同じであると思う。それほど衝撃的なアニメだった。

今作は物語冒頭からヤシマ作戦までを描く。ほとんどアニメの総集編を見ているような感覚だった。ただ展開と音楽の緩急が早すぎてテレビシリーズの余韻のようなものが失われているのが残念でもあった。僕自身としてはあの夏の描写や風景の丁寧さ、余白のような部分にこそエヴァの悲しさや切なさが詰まっていると思っていたので。

ある意味でエヴァの苦悩がまだ本格的でない時期というか、アニメーションとしての王道的な楽しさがある部分だと思う。大体アニメと同じということもあり、まだこれからが劇場版の評価の分かれるところか。
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