stさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

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政情の不安定な80年代イタリア。カラッとした地中海の夏の日差し。時間の経過を忘れさせるほどの緑と水に囲まれた豊かな自然。

とにかく後半の引き込まれ具合がすごい。静かながらも情熱的に描かれる若き青年の
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千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

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ナウシカに引き続き小学生ぶり?に映画館で鑑賞。いやあ表現が深いですね…

「内なる風と水の名において」とあるようにこの世界では風や水の力を宿すという設定が散見される。湯婆婆やハクが形態を変えて「風」の
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風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

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小学生ぶりくらいに観たけど素晴らしすぎる… 宮崎駿が描く自然界は、人間の愚かさや傲慢さがその世界においていかに取るに足らない無駄なものであるかをありありと私たちに突き付けるほど、美しく、そして尊い。>>続きを読む

アス(2019年製作の映画)

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のっけから黒人と白人の関係性が垣間見え(遊園地で消費し続ける黒人親子と、手玉に取る白人店員)、ゲットアウトに続きやっぱりそういう文脈なのかと身構えてたけど、想像の斜め上をきた。

11章11節の意味や
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

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十字架を背負った心臓外科医としての禊がいかにしてなされるか。脚本的な完成度の高さもさることながらディテールも素晴らしくグイグイ引き込まれる…

驚くべきは極々細部にまでこだわられたアンビエンス。それと
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フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)

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前半。時計仕掛けのオレンジの刑務所シーンとシャイニングの最後の方を掛け合わせたような世界観。レナードが狙撃手として活躍するところも観てみたかったな…

後半。青年アメリカ兵の視点から見た戦争観。士気発
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運び屋(2018年製作の映画)

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イーストウッドの醸成された名演技に脱帽。
「俺には戦争経験があるんだ若造め」と強気な一面を見せつつも、花への愛情のあまり家族と疎遠になってしまうお爺ちゃんかわいい。
花に囲まれるシーンに始まり、花に囲
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CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)

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ずっと前から映画館で見たかったけど自粛期間が長引き、早稲田松竹の最終回で予定が合ってようやく鑑賞。

意識が朦朧としながらも躍り狂い続けるダンサーたち。「私にはダンスしかない」という冒頭のインタビュー
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凶悪(2013年製作の映画)

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色々と示唆的な内容だった。前半の出来事を後半で種明かし的になぞっていくのも興味深かった。

・被害者視点⇆加害者視点
・老人を殺害していく⇆老人ホームに母を送り出す
・「普通」な暮らしを求める妻と、「
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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

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断片的には見たことあったけどこうやってパッケージされ直すと改めて当時の熱量がこれでもかと言うほど伝わってくる。
今のメディアはともすると論破合戦みたいな形で視聴者受けの良い安っぽい見世物に仕立てがちだ
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何者(2016年製作の映画)

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途中からの演劇になぞらえた演出でちょっと冷めてしまった感。もっとドロドロしてほしかった。

冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

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冒頭。冷凍食品が食卓に並ぶ。タイトルからの連想で文字通り「冷めた」家族関係の描写に納得する。煙草の火を消した冬の雨は、村田の怪しげな香りをも静かに流していく。

大きな転機となる川の上での抗争シーン。
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怒り(2016年製作の映画)

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LGBTや領土問題、性犯罪などもサブテーマとしてかいつまみながら、人と人の葛藤や悩みを色濃く描いている。

友人、恋人や同僚のみならず血の繋がる家族に対しても、その人が持つ「もっと根本的な部分」という
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エスター(2009年製作の映画)

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死産。白い薔薇。ツリーハウスの床下の秘密。夫の胸の匂い。飲むことのできないワイン。スキップフロアに浮くピアノ。「完璧」な部屋の青い世界。

「年齢の割に成熟」した「少女」は異性からの愛に飢えていた。求
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

演出一つ一つにちゃんと意味があって見応えがあった。アニーお母さんはお婆ちゃんの悲しい人生を集会で吐露してカタルシスを得てたけど、アニーお母さんのもとでそんな人生がしっかり再生産されてて、血は替えられな>>続きを読む

ミッドサマー(2019年製作の映画)

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-「命」は巡る。季節が移ろい、太陽が浮き沈みするように。白夜を境に彼らのバイオリズムは乱れ、旅は大きく行方を変えた。奇しくも時を同じくした誕生日。それは何かの始まりであり、同時に何かが終わる特別な日
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万引き家族(2018年製作の映画)

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貧しく、日雇いとパートと年金と万引きで生計を立てる一家。それぞれが光と影の部分を持ち、それぞれが「違う名前」を持ちながら生きていた。

印象的だったのはリンと祥太が暗闇の中ビー玉を懐中電灯で照らし「海
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殺人の追憶(2003年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

「パラサイト」を観て衝撃を受け、ポンジュノ作品を掘るため鑑賞。パラサイト→母なる証明→本作の順に見ました。
頭の2作は対立軸というか表現したいテーマが明確で、ギミックもそれに沿うように作られていて緻密
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