rさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

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渇き(2009年製作の映画)

3.6


ヴァンパイアだから愚かに見えるのではなく、結局はそもそもの人間が愚かだってことが伝わって面白かった。
血吸ってる画の強さ。

バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

3.9


変人と遠ざけられるような人が実はとても繊細で傷付きやすい世界に生きていること、その困難さをすくい取り、「それでも誰かと結びついていたい」という願いを大らかに肯定する。好き。
創造に生きるユニークな母
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残穢 住んではいけない部屋(2016年製作の映画)

3.6

思ったより設定の作り込みがちゃんとしてたので好感(ホラーだとまずそこのハードル低い)
エンディングの映像良。

ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して(2013年製作の映画)

3.6


マチュー・アマルリックって二枚目俳優として知られてるけど、彼って絶妙に面白い顔していると思う。真剣なこと言ってても顔の面白さで高度なお笑いやってるように見えることがある笑。

作品としては、すごく丁
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イノセント(2022年製作の映画)

3.7


ルイ・ガレル監督作。謎にご機嫌でヘンテコな映画だった。悪くない。美味しいところ掻っ攫っていくノエミ・メルランがおもろすぎるし、ウーパールーパーについて語る水族館職員のルイ・ガレルが萌える。

演じる
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ほつれる(2023年製作の映画)

3.8


わたし達はおとなの加藤拓也監督の新作、今作も恋人間の嫌な会話の生々しさが卓越している。映画沼初期に今泉監督作品を観てたときの楽しさを思い出した。この捻くれた感じを是非続けてほしい。そして私は門脇麦さ
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ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

4.6


ちゃんと観ようちゃんと観ようと思いつつ後回しにしてしまっていた作品の一つ。ようやくスクリーンで観れる機会が巡ってきた、サンキュー新文芸坐。

若くして父を失い、セルフネグレクトの母と知的障害を持つ弟
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私の大嫌いな弟へ ブラザー&シスター(2022年製作の映画)

3.5


家族という距離でしか味わえない幾多の感情が凝縮されている。その中でも嫉妬という感情に突き動かされる姉弟を精巧に描く。特に、血は分け合えても才能や感性は分け合えない切実さにフォーカスすることで分断が際
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ポエトリー アグネスの詩 4K レストア(2010年製作の映画)

4.5


自分の美しい世界を携えて生きることがもたらす豊かさと共に、その世界に入り込むことを阻むままならない現実を容赦なく描く。音を立て崩れ落ちていく自分の人生を目の前に、償いに身を投じるミジャが放つ清らかな
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福田村事件(2023年製作の映画)

4.2

民衆をおちょくった報道関係者全員に見せてやりたい。

100年前の出来事ながら現代の縮図を見ているようだった。
「日本人だから殺してはいけない」ではなく「朝鮮人なら殺して良いのか」という問いが、人間が
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シークレット・サンシャイン 4K レストア(2007年製作の映画)

4.5


わかりやすい顔したスーパーヒーローではなく、ジョンチャンのような、ただ日常に漂ってそこにいる人、そういう何気ない人こそが一筋の光になる。けれどその光は苦しみの渦中にいる本人には見えない。その解釈が美
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MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)

3.7


大きなスクリーンでモンスターを堪能したい欲を正しく満たしてくれる。サメ映画はこれで良い。

お前も出てくんのかいって奴も出てくる。サービス精神素晴らしくて笑ってしまった。

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

4.2


OPから最後まで正面からWesを食らい何とも快活な心地。彼の私的リファレンスが画面上で手を取り合い、ちぐはぐに踊り不思議な秩序を成す。"目覚めたければ眠れ"。物語という夢が現実で生きるためのヒントを
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ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

3.4


自分の世界の外側にも美しいものは確かに存在している。思いがけぬ出来事により自分がそこへ運ばれていくことでもたらされる幸福。ギフトを持つ恵まれた側にいた人がそうでない側へ回り、それでも悲劇を悲劇で終わ
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フリーク・オルランド(1981年製作の映画)

3.6


冒頭のデパートの信仰フェア?の機械的な動きを上から捉えたカットが好き。

オルランドをガラス越しに捉えて、そこにピンク色のペンキ?が投げつけられるシーンも痺れた。

けど総じて全く分かりませんでした
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アル中女の肖像(1979年製作の映画)

4.1


冒頭、飲酒計画に心躍らせベルリンに降り立った彼女はスーツケースなど持っていない。それだけでこの映画がいかに現実から浮遊したものかを物語っている。タクシーのシーン等、光の当て方がとんでもなく格好良く、
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ぼくの小さな恋人たち(1974年製作の映画)

4.0


須藤健太郎さんの解説が面白かった。メモ↓

ダニエルは傍観→真似をする少年。真似のアウトプットは女の子とのやり取りな訳だけど、いざキスしてみても離れたところからその自分を客観視している別の彼がいる(
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サンタクロースの眼は青い 4Kデジタルリマスター版(1966年製作の映画)

3.8


サンタコスのジャン=ピエール・レオが狡いくらい可愛い。ダッフルコート。

エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

4.0


真よりも"フリ"が真実味を増す90年代、世界有数の巨大都市となった台北の空虚さ、彩色された街と夜のブルー。単調で甘ったるい恋愛映画へのアンチテーゼを奏でながらも創作そのものを1番の上滑りな存在として
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ママと娼婦(1973年製作の映画)

3.8


小賢しくて弁が立つ倦怠主義者をアレクサンドルをジャン=ピエール・レオが好演。彼の憎めなさがドワネルとどうしても重なる。

ジャン=ピエール・レオって特別ハンサムという訳でもないけど不思議な魅力のある
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ザ・セル(2000年製作の映画)

3.7


美術がとても良かった。アナログの良さ。
インセプションじゃん!と思ったけどこちらが先だった。

バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>(1987年製作の映画)

4.0


トリックありきの魔法によってもたらされた本物の魔法。その先で取り戻す現実。

魔法の先にちゃんと現実を見据えているのが素敵だな。ちょっとしたきっかけによって、日常はちゃんと良い方へと更新されていくこ
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アデュー・フィリピーヌ 2Kレストア(1962年製作の映画)

3.8


ポスタービジュアルにもなっている、リリアーヌとジュリエットがパリの街をお喋りしながら練り歩くシーンが印象に残った。横移動のカットを何ともお洒落に継ぎはぎした感じ。

最初2人が並んでいるのを目にした
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パパラッツィ(1963年製作の映画)

3.4


「奇妙な人種の誕生である (その名も…) パパラッチ」みたいなところ面白かった

パパラッチがバルドーおかかえのカメラマンを羨ましがって「彼のポジションならどんな彼女も撮れる。上品に撮れるから羨まし
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ソナチネ(1993年製作の映画)

4.1


堅気の人々の奇妙な人間らしさと非情かつ冷静沈着な仕事ぶりを目撃し、その支離滅裂具合に、あぁ人間とは誰もが本来そういうおかしな存在だったなと思い起こす。抑えられたアクションが流れる血をさも必然かのよう
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