あいうえおさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

あいうえお

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ルシア(1968年製作の映画)

2.4

退屈。この作品に全く魅力を感じない。2時間半以上の大作にする意味がどこにあったのか。工夫こそされているものの、それが全く活かされていない。特に第三話では鑑賞中に退出したくなるほどの不快感に襲われた。>>続きを読む

公園からの手紙(1988年製作の映画)

4.3

皮肉っぽくないラブロマンスを撮らせても良い作品に出来上がっている。
今回の特集上映を見る限り、アレア監督のレベルの高さがうかがえる。少なくとも国内では抜きん出た実力がある。

天国の晩餐(1978年製作の映画)

4.8

大爆笑の地獄絵図。アレア監督が120分近くを使ってふざけ倒しているだけではなく、実はセリフやプロットも非常によく練られた作品。
"フィルムセンター所蔵作品"の抜群の安定感。クオリティの高さは折り紙つき
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コンクリートナイト(2013年製作の映画)

4.6

特に驚きを与えない表現にもかかわらず、気持ちが良いくらい徹底的に詩的な映像をつくっていること、それ自体が個性とも思え、好感を持った。青年の移ろいやすい心情が比喩的かつ繊細に描かれる。
この監督は劇映画
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アンジェリカの微笑み(2010年製作の映画)

4.0

オリヴェイラ映画の水準の高さに相変わらず脱帽。『家族の灯り』を見る限り、この作品から衰えが始まったのだろうか。オリヴェイラは『アブラハム渓谷』を生んだだけでも十二分に人間離れした存在でしょうけど。

低開発の記憶-メモリアス-(1968年製作の映画)

4.9

主人公が耽溺する「芸術」と、無関心な姿勢を貫く「闘争」が、弁証法的に歩み寄って一つになる瞬間。エイゼンシュテインはもっと長生きして、この作品を観るべきだった。彼が音声映画に見出だした夢は、まさにこの作>>続きを読む

アブラハム渓谷(1993年製作の映画)

5.0

再鑑賞(2回目)
3年前に観て、人格が変わるほどの大きなショックを受けたとき以来の鑑賞。何度観ても傑作は傑作。鳥肌は立ちっぱなし。
映画の可能性を思い知らされ、よりディープな映画を鑑賞するきっかけとな
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カニバイシュ(1988年製作の映画)

4.7

全編オペラを通じて表現する奇妙な暖かさ。ひねくれた懐の深さ。

過去と現在 昔の恋、今の恋(1971年製作の映画)

4.7

オリヴェイラによる平常運転。観客を含む全人間への挑発はいつものこと。花が効果的に用いられるのも他作品に似る。しかし本作は、おまけに宗教にまで牙を向けている。受難劇をパロディ化した様にしか見えない。偶像>>続きを読む

東京物語(1953年製作の映画)

4.7

再度鑑賞(2回目)
鑑賞後に胃が痛む数少ない作品。

郵便配達は二度ベルを鳴らす(1946年製作の映画)

2.8

全体的にぎこちない。ボブ・ラフェルソン版のリメイクの価値が分かる。

世紀の光(2006年製作の映画)

4.8

ありふれた愛の存在を、極限まで回りくどく、あるいは弱々しく逆説的に表現した作品。アピチャッポンの作家性は唯一無二。

ブリスフリー・ユアーズ(2002年製作の映画)

5.0

ゼロ年代の作品の中ではおそらく最も好きな映画の一つ。曇り空が映るラストシーンが作品の全てを語っている。計算された流麗な展開と、ユニークな小道具の可笑しさが対照的。映画の上澄みを掬ったような、溜め息が出>>続きを読む

郵便配達は二度ベルを鳴らす(1981年製作の映画)

4.0

ニューシネマのエッセンスが入った『郵便配達~』のリメイク。いかにもその時代っぽいものに出来上がっていて、真新しさを感じることはなかったが、それでも作品の質は高い。焦点のぶれない一貫した演出が冴え、捨て>>続きを読む

白いドレスの女(1981年製作の映画)

2.5

ちょっと面白い脚本と退屈な映像。脚本上のアイデアが作品の質に繋がらなかった。凡庸な作品。

失われた週末(1945年製作の映画)

5.0

ストーリーのつまらなさは別として、これほど完璧な画作りがされた作品はない。ワイルダーの天才っぷりを証明する傑作。
しかしながら、話は本当につまらない。依存症を描いた作品の中ではまだマシな方か。このテー
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