そば茶さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

そば茶

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ドリーム・ホース(2020年製作の映画)

4.1

ワクワクする映画だった。日常は単調で変わらず進んでいくかもしれないけど、明るさの少ない日常に一瞬のきらめきをもたらせてくれる存在がひとつあるだけで、日常に色彩が戻ってくることを体験できるような映画だっ>>続きを読む

あのこと(2021年製作の映画)

4.3

前情報はそれほど確認せず観に行った。

中絶は違法で刑務所送りになる60年代フランスで、望まない妊娠してしまった大学生アンヌ。

途中で観るのをやめようかと思うくらい、想像しただけでも耐えられないくら
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かそけきサンカヨウ(2021年製作の映画)

4.2

俳優さんたちがみんな優しい声をしている。優しさ、静けさ、温度感がとても好き。どこかほっとする。

登場人物がいい人ばかりっていう感想をよく見る。いい人ばかりでも、家族になっていく過程は悩んだり苦しんだ
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素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

4.5

これはクリスマスに観ればよかった。

思ったよりコメディぽくて、終始笑いながら観ていた。セリフもストーリーもリアリティはそれほど強くないけど、おもしろい映画になるように作り上げられている印象だけど、そ
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気狂いピエロ(1965年製作の映画)

-

ゴダール作品は難解だと聞いていたから、ぼーっと観ていたけど、ストーリーはわかりやすい。

雰囲気は嫌いじゃない。でも、絶賛されているほどには自分にはささらなかった。ただ、60年代の作品ということを考え
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子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

3.8

原作も好きだけど映画も好き。

原作のギャグ多めなところをそのまま残して映画になっていて、クスクス笑いながらみれる青春映画。高校生なのに「かたじけない」とか、たまに時代劇みたいな言葉遣いしてて笑った。
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夜明けの詩(2021年製作の映画)

4.2

たぶん韓国映画ははじめて。

美しい映画だな思った。最初に出てくる何気ない駅のカフェがとても素敵に見えた。その後いろいろ出てくる場所も美しかった。

その裏側にある登場人物たちの陰と光。

映画の紹介
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

4.0

泣きました。

俳優さんたちがみなさんすごい。

収容所で終わりの見えない地獄のような日々をおくる中での、自分との、他人との、「希望」との向き合い方。

気になるところはあったし、冷めてしまう、という
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窓辺にて(2022年製作の映画)

4.7

今泉監督の最新作ということで観た。
今までの作品とは少し毛色が違う気もするけど、とてもいい映画だった。

今泉監督の映画は、本人たちは一生懸命だけど、外から見るとどこか滑稽に見える若者たちの恋愛を描い
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よだかの片想い(2022年製作の映画)

4.4

画面に入り込む光がとてもよかった。
夜の人工的な灯りも、まぶしい太陽の光もきれいだった。

左頬に大きなアザがあるアイコの視点で進む恋愛映画。

おそらくほとんどの人が大なり小なりコンプレックスを抱え
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バーフバリ 伝説誕生(2015年製作の映画)

3.8

大自然も、王国の都市も、とにかくスケールがおっきい。

リアリティを結構重視する自分だけど、この映画はリアリティなんていう軸で作られてなさそう。おかげでなんだかずっと笑ってました。徹底的なエンターテイ
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土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)

3.7

自然の中で四季を感じられる映画がとても好きなので、きっと自分に合うだろうな…と思って観にいった。田舎の風景や野菜を中心にした料理の映像はとても魅力的だった。

それだけではなくて、食という視点を交えな
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LOVE LIFE(2022年製作の映画)

4.4

人間は業の深い生き物なんだなと改めて気づかされた。

本音を裏に隠した全く悪意のない優しさに傷つくこともあれば、優しさのかけらもないむき出しの本音に救われることもあるんだと思う。人はそれぞれみんな違っ
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ダウントン・アビー/新たなる時代へ(2022年製作の映画)

3.8

品格と家計とのバランスがとれなくなってきていたり、世代交代に直面しているという、時代の転換期にいるダウントンの人たち。同じように無声映画から有声映画への移り変わりの時期に直面している無声映画の俳優・監>>続きを読む

アフター・ヤン(2021年製作の映画)

4.2

想像以上によかった。
未来の雰囲気が出ている映像はすごくきれい。

AIロボットの登場する近未来のSFということで、無意識のうちに科学とか社会とかがテーマになるのかと思っていたみたいだけど、ヒューマン
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愛する人に伝える言葉(2021年製作の映画)

3.7

自分がまもなく死ぬと断定されてしまってから、心の中や他者との関係を、どのように整理していくか。本当に苦しい作業なんだと思う。反対に、愛する人が確実にいなくなるとわかった上で、どのような関係を築いていく>>続きを読む

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.0

とても静かで、聴こえる物音が心地いい。
赤や黄色が映える森の中がきれい。
そして2人の女の子がかわいらしい。

言葉も少ない映画だけど、やわらかくあたたかい。

ぼーっと観ていてよくわからないところも
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ダウントン・アビー(2019年製作の映画)

3.8

新作が上映されるということで、予習がてらこちらを鑑賞。さらにその前のドラマがあることは後から知った。

イギリスの貴族階級の話。画面がとってもきれい。自然の中に現れる城のような屋敷。現実離れした上流階
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レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

4.1

おしゃれだなぁ。
街も家の中もあらゆるものがおしゃれ。

欲望むき出しな人が多くてストーリーにはイライラする。

ギャッツビーがカッコいいと思うんだけどな…
アシュレーが陽なのに対してギャッツビーが陰
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さかなのこ(2022年製作の映画)

3.9

さかなくんをモデルにしたミー坊の物語。

ミー坊のお魚さんへの偏愛が、周りの人達を動かしていく。

主演ののんさんの演じるミー坊の無邪気さや真っ直ぐさぴったりでとてもよかった。「お魚さんが好き」という
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マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

3.6

離婚の過程を描いた作品。

お互いに惹かれあって結婚したはず。おそらくまだ好きな部分もあるはず。それでも親権の絡んだ離婚への道のりでは、こんなにも傷つけ合わなければならないのかと悲しくなる。

第三者
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わたし達はおとな(2022年製作の映画)

4.0

セリフぽくない言い回しや話し方だったり、とてもリアリティがある。

どんなに言葉をかわしていても、コミュニケーションをとれるとは限らないのかな。中身のない会話で満ち足りることもあれば、逆に思いをしっか
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君を想い、バスに乗る(2021年製作の映画)

4.0

かなり年老いたおじいさんの、路線バスを使った長距離のひとり旅。

バスから見える風景がとてもきれいで、自分はそれだけで満足した。

道中はいいことも悪いこともたくさん事件が起こる。過去の記憶と重ね合わ
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親愛なる同志たちへ(2020年製作の映画)

3.9

スターリン亡き後のソ連で起こった政府による民衆虐殺事件についての映画。主人公は政府側で熱心な共産党員。その娘とは立場が違う中で起きる事件…

母としての愛情と、自分を支えてきた政治信条を天秤にかけた葛
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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

4.2

大人数でひとつのものを作り上げたり、ひとつの目標に向かっていく時の高揚感ってありますよね。

プロとしての技術や熱量がぶつかり合いながらも、作品を一から産み出す苦しみがあり、どんな仕事にもつきまとうよ
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

4.1

どこに話が行き着くのか想像できなくってあっという間に終わったように思えた2時間だった。

映画内で説明されない部分が多くて、そこに奥行を感じる。

朝子に不快感をもつ人が多いのはわかる。共感はできなか
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.8

人生は選択の連続なんだろうけど、自分にとってなにがよりよい選択なのかは、選ぶ時も、選んだ後も、わからない。ユリヤはどちらかといえば積極的な選択肢を選ぶ女性。主人公のユリヤと自分を重ね合わせることができ>>続きを読む

いとみち(2020年製作の映画)

4.0

津軽弁訛りの強い女子高生のいと。三味線が得意で、言葉にするのが苦手で、卑屈で友人もいないいとは、メイド喫茶でアルバイトを始める。

日常を描いた映画のように思えるけど、三味線や方言・風景、地方と都市の
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トップガン(1986年製作の映画)

3.5

マーベリックを観に行く予習でこちらも観た。

普段自分が好んで観ているような映画と違うからか、ドラマの要素が詰め込まれすぎていて展開が早く感じた。父の謎にしろ、恋愛にしろ、もうちょっと深く詳しく見せて
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.0

普段なら選ばない種類の映画だなと思いつつ、話題なので観ようと思った。面白いってより、楽しかった。映像と音の迫力がすごい。トム・クルーズがカッコいい。細かいことは気にせず、かっこよくってハラハラドキドキ>>続きを読む

インフル病みのペトロフ家(2021年製作の映画)

3.9

まず、暗い画面に映る色の異なる光と、雰囲気のある音楽に、少し不気味だけどなんだか引き込まれていった。

話の内容は全くわからず、ストーリーもよくわからない。過去と未来を行き来するし、現実なのか妄想なの
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

3.8

「メタモルフォーゼ」という硬い外国語の響きと、「縁側」という言葉のアンバランスな組み合わせが面白くって、原作を読んでいた。今思うと、10代の少女と70代のおばあちゃんも、アンバランスな組み合わせだなぁ>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

3.8

主演の松岡茉優がすごかった。脳内をそのまま表したかのようなむき出しの喜怒哀楽と、陰のある姿がすごく印象的だった。

コメディだと序盤は笑いながら見ていたけど、だんだんと…

ヨシカに理解も共感もできな
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.0

第二次大戦の敗戦間近のドイツで、ナチスに心酔している、純粋で臆病な10歳の少年ジョジョ。

当時の社会情勢や人(特にユダヤ人少女)との関わりの中で、いろんなことを見て、感じ、考えながら変わっていくジョ
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永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

-

「天使の顔した殺人犯」の歪んだ青春。退廃的で美しい主人公カルリートス。

自分はハマれなかった。カルリートスの美しさとか、音楽とか、暴力的なところとか、少しずつ自分の趣味とズレていたからだと思う。あと
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人生はビギナーズ(2010年製作の映画)

4.1

「カモン・カモン」がよかったのでマイク・ミルズ監督の別作品も。

こちらの作品も、ままならない現実を見せながら作品全体に流れる優しさがあるところがとても好き。

両親同士、親と子、恋人それぞれの関係性
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