深獣九さんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

3.5

どこまでも無垢で、純粋な彼らだけが紡げる絆。友情に理由なんかない。ただただ、お前のことが好きだから一緒にいたいんだ。

アメリカの田舎町。娯楽など限られた町で生きる若者たちが、鬱屈した青春を過ごす中で
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エスター(2009年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

MKS(胸糞)46のセンター確定ムービー。サイコパス? いやこれは悪魔か魔女のやり口だ。

主人公のエスターは、養子になった家族の父親を狙う。父親の気を引くためには手段を選ばない。誰もが想像できないや
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デス・ウィッシュ(2017年製作の映画)

3.5

髭とマンダムでおなじみチャールズ・ブロンソン主演の『狼よさらば』。私がまだ毛も生えていないガキだった頃、男の生き様ってやつを叩き込んでくれたのがこの映画だった。知らんけど。

そのリメイクが『デス・ウ
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プラン9・フロム・アウター・スペース(1959年製作の映画)

3.5


いわゆる「死ぬまでに」系の映画の筆頭。
噂にたがわぬ内容で、78分の短さにも関わらず、何度か落ちてしまった。不甲斐なし。自宅鑑賞でよかった。
ただ、決して面白くないわけではなく、B級としてきちんと向
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死霊館(2013年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

冒頭のアナベル事件紹介後はゆったりと展開し、刺激的な映像は差し込まれるものの、よくある幽霊屋敷譚と感じていた。実話な作品は期待はずれも多いよね、と思っていたところラストの悪魔祓いに圧倒された。慣れてな>>続きを読む

怪談(1965年製作の映画)

3.5

熱量がすごい。私の生まれる前に製作された映画なので、CGもワイヤーアクション技術もない。だが、それだけにセットの豪華さや、きらびやかな衣装に圧倒される。役者は名優ばかりで、さらに力の入り方が半端ない。>>続きを読む

エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

3.5

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コ・サンギ班長率いる麻薬捜査チームの5人は、やらかしてばかりで解体の危機に陥っていた。コは、後輩エリートのチェからマフィアの情報を横長ししてもらい、チーム存続のために意を決する。絶対にホシを挙げるぞ。>>続きを読む

サプライズ(2011年製作の映画)

2.0

ストーリーはない、ひねりもない、動機はありきたり、ヒロインの強さが意味不明、その上サバイバルキャンプ仕込の殺し方は地味、死体も工夫がない、ただ血をぶちまければいいってもんではないでしょ、オチも読める上>>続きを読む

ゼイリブ(1988年製作の映画)

3.5

そう、私たちの世界は、目に見えない何者かに支配されている。支配者は私たちに感づかれないよう消費を促し、結婚し子を産めと指示し、考えるな、眠れ、権力者に逆らうなと、従属を強いるメッセージをテレビから流し>>続きを読む

トランス・ワールド(2011年製作の映画)

3.0



不思議な物語。ジャンルはSFミステリーか。『世にも奇妙な物語』にありそう。

人里離れた山小屋にたどり着いた3人。経緯は様々で、なぜか直前にいた場所も大きく異る。脱出を試みるも、不思議と元の場所へ
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ミスミソウ(2017年製作の映画)

3.5

しばらくは、白と赤のコントラストを楽しむ映画と思った。

主人公春花の衣装は赤、他の衣装は白が多くちょっとあざといと感じていた。
血が流れるシーンや傷口の造形、死体の様子などは悪くない。特に、血の流れ
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セブンデイズ(2007年製作の映画)

4.0

『殺人者の記憶法』のウォン・シニョン監督作品。思ったとおり、想像を超える展開と際立つキャラクターたちに、最後まで釘付け。125分があっという間だった。

勝率100%の凄腕弁護士ユ・ジヨン。娘のウニョ
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吸血怪獣ヒルゴンの猛襲(1959年製作の映画)

2.5

アメリカ版『ウルトラQ』

幸せな結婚とは、不倫、放射能による環境汚染、研究と自然保護のせめぎあいなど多くのテーマをはらんだ社会派ドラマ、ではない笑。
当時の子どもたちも、これには指を立てたのでは?
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MAMA(2013年製作の映画)

3.5

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ホラー? 違う。
これは、わが子をなくした悲しい母の物語。

ギレルモ・デル・トロ氏が製作総指揮を執っていることもあり、日本の怪談にありそうな、陰鬱な話である。
映像にも、トロ味が濃く染みている。月明
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高慢と偏見とゾンビ(2016年製作の映画)

4.0

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なんという優雅で情熱的で震える愛!

舞台は1800年代のイギリス。突然の疫病により、ゾンビが大量発生。王室はロンドンを高い壁で囲み、ゾンビを閉じ込めた。だが、完全な隔離は不可能。壁をすり抜けたゾンビ
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ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

3.0

確かにキアヌはかっこいいし、ジョン・ウィックは強いし、人がどんどん死んでいくし、アクションシーンも良かったんだけど、なんか刺さらなかった。新規性が見当たらなかった。この手の脚本は掃いて捨てるほどあると>>続きを読む

ムーンライト(2016年製作の映画)

3.5

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黒人社会とLGBT

非常にデリケートで重たいテーマだということは、日本でのほほんと暮らしている私にも感じることはできる。
実際、この映画には有色人種しか出てこない。黒人しかいない学校があるなんて驚い
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ゲド戦記(2006年製作の映画)

2.5

ジブリ作品にしては、めずらしく刺さらなかった。何を訴えたいのかわからず。感動ポイントも見つからず。ごめんなさい。

ファーゴ(1996年製作の映画)

3.0

白い世界だった。自分はどこにいるのか、なにを見ているのか。終幕を迎えてなお、私は雪原にぽつんと一人きりだった。

雪に閉ざされたなにもない町で起きた、偽装誘拐事件。計画はすぐに頓挫し、予定外の殺人が次
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ファイナル・デッドサーキット 3D(2009年製作の映画)

3.0

冒頭から容赦なくブッ飛んでる。
開始早々大惨事が起こり、そりゃもう大騒ぎ。
なかなかの爽快感。ロックだ。
クレジットタイトルの映像も洗練されてるし、ちゃんと“お楽しみ”になっている。ひたすら人が死んで
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ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

4.0

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ふサイコパスが、死体で家を建てるために殺人を重ねる

そんな話と思っていたが、とんでもなかった。
間違ってはいないが、物語のテーマは“狂気”ではあるが“猟奇”ではない。
それは“芸術”や“哲学”だ。
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ボルテックス 巨大生物総進撃(2012年製作の映画)

2.5

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いやあのね、ゴジラとかキングコングみたいなのがいっぱい出てくると思ったんすよ。あるいはスターシップ・トゥルーパーズみたいなね。ワクワクするじゃない。巨大生物の壮絶バトル!

でもね、軍隊の副隊長がデカ
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

命を奪った罪を償うため、愛する者の命を捧げなければならない。
それは正しいことなのか。
ヨルゴス・ランティモス監督が、私たちに問いかけたいことはそれなのだろうか……。

心臓外科医のスティーブンは、医
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インシディアス(2010年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

キリスト教の国は、よほど悪魔が怖いのだな。あんなコスプレみたいな奴でも、恐怖で逃げ惑うものな。日本で言えばなまはげかな。そんなに怖くないな。

特殊な能力を持つ息子は、ひょんなことから“彼方”へ迷い込
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血のお茶と紅い鎖(2006年製作の映画)

3.0

カラスのような種族と
ねずみのような種族が
ひとりの人形を取り合う話。

人面ひまわり
髑髏鳥
姑獲鳥
蜘蛛女
蛙僧侶
食虫植物寝具

血のようにドロッとして赤いお茶
赤い糸
人形

縫い付け、はしご
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アリス・スウィート・アリス(1977年製作の映画)

3.0

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教会が舞台ということと、年端もいかない少女が次々と人を襲うということで、当時はかなりインパクトのある映画だったのではなかろうか。また設定もプラスチックのお面と黄色いレインコート、シングルマザー、かわい>>続きを読む

飼育(1961年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

日本の闇を浮き彫りにした問題作とみた。

第二次大戦末期、山奥の村に不時着した黒人米兵を巡る物語。この米兵を中心に村人たちが揺れ動き、大きな事件に発展する。そのような展開を想像していたのだが、大島渚監
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箪笥<たんす>(2003年製作の映画)

3.0

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韓国のホラーやサスペンスはとても好き。観たのはまだ数本だが、親和性が高いというかすうっと肌に馴染む。安心して観られる。ホラーに安心というのも変だが。
この作品も、世界観というか雰囲気は本当にいい。コリ
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

疲労困憊。鑑賞中、時々息をするのを忘れていた。それほどまでに、この映画の圧が凄まじかった。絶えず鳴り響く不穏な重低音に、心臓が締め付けられた。

物語は祖母の死から始まり、娘の死、崩壊する母の精神、そ
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昭和極道怪異聞ジンガイラ/仁我狗螺(2014年製作の映画)

3.0

特撮時代の恐怖映画というか、なんとも言えないノスタルジックな気分を味わえる、昭和世代にはたまらない作品。
モノクロでもない、彩度を落とした映像が味わい深い。
ロン毛のイケメン、キョンシー風の呪術師、グ
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紀子の食卓(2005年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

※意味不明文につきスルー推奨笑


示唆がてんこ盛りすぎてお腹いっぱい。吐きそう笑

物語の舞台は、インターネットの交流が盛んになり始めた時代。みなハンドルネームを持ち、ある者は年齢も性別も変えた。み
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自殺サークル(2002年製作の映画)

3.5

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なんだろう、このもやもやした感覚は。ひとつ言えるとしたら、今日オレの胸糞映画ベスト5がひとつ塗り替えられたということ。
とにかく自殺で人が死んでゆく。こんなに、題名通りの映画も珍しいんじゃないか?
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ザ・ファブル(2019年製作の映画)

3.5

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見どころは役者。それぞれバッチリはまって、違和感がない。だから、物語に没頭できる。監督のキャスティング力の勝利。

ファブル役の岡田准一。
素晴らしい演技力。格闘シーンは当たり前に最高レベル。クールな
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ゲット・デュークト !(2019年製作の映画)

4.0

スカした陰キャ系バカ、直情型天然バカ、ヒップホップスターに憧れるおこちゃまバカ、それに加わった真面目なぼくちゃん。最初はいがみ合ってた4人が、危機を乗り越えて最高の仲間になるという話。

ただのコメデ
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サイレントヒル(2006年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

とてもクオリティの高い作品だったと思う。
原作のゲームは知らないのだがかなりの再現度と感じたし、実際評価も高いようだ。
ホラーのジャンルとしたら、クリーチャーを楽しむ系に属するのであろう。マグマチャイ
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ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー(2008年製作の映画)

4.0

この人は、なぜこれほどまでに偏愛的な美しさを追い求めるのだろう。
ギレルモ・デル・トロ。ここにも、彼の本気が満ち溢れている。ぎゅうぎゅうに詰まっている。しかも、一切手を抜くことがない。
時計、テレビ、
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