演者たちの熱気に煽られて持っていかれました。結構強引な(というか「雑」な)演出も多いのですが、それでもやっぱり熱量の勝利かと。
あと20分ほど尺を伸ばして「物語」を語る方向で整理したらスコア満点です。>>続きを読む
このところ病を養う状況で比較的おとなしくしておられますが、敬愛する我が師匠がいます。他の数多の師匠連と同じく所謂団塊の世代の方で、初めて社会に出て給与生活者になった時の上司。
彼がホン・サンスのファン>>続きを読む
元になってる『1秒先の彼女』の方が圧倒的に素敵に違いない、(なんせあの水中ドライブよ!)と思いながら映画館に入ったけど、主人公二人のの性別を入れ替えることで、こんなに素晴らしい別映画になるなんて。>>続きを読む
大阪の上映館「第七藝術劇場」(ナナゲイ)は封切りのこの日が改装オープン初日。クラウドファウンディングの改装費目標額150%達成というファンに恵まれた映画館。祝いの日に相応しい番組だと勝手に高揚して見物>>続きを読む
我が愛しのスワローズ絡みでしか存じ上げない磯山さやかさんの久方ぶりの主演映画だとか。
市役所職員とか、実家が持ってる山がまるで金にならないとか地味に受けた。
相方は東京乾電池の方だけど初々しさだけだ>>続きを読む
実は主人公の役者さんのことさえよく知らず。七菜の読み方、ほんとに知らなかった。なんでも凄い苦労の幼少期を過ごした方だとか。芝居が自然で高校生然としていてとても楽しく映画を見終えることができたのはやはり>>続きを読む
ノーベル賞授賞式の記録映像から、受賞作家の遺灰を巡るロードムービーへ、という流れは自然で映画的興奮も伴いワクワクしながら見始めた。
ところが、構成が少し変わっていて。違和とまではいかないけど、はてこれ>>続きを読む
劇団「なかないで、毒きのこちゃん」の芝居を主宰の鳥皮ささみさんが映画化。
学校を中退した後引きこもり気味(両親にヨイショされて車で買い物くらいは付き合う)の30歳青年の幼馴染との「再会」物語。
その>>続きを読む
田中千世子さん、熊野三部作の続き。
スタッフ自らが修験の道を歩く姿と、修験そのものをメンテナンスする「迎える側」を等分に切り取りながら、一方で立川寸志さんの語る創作落語をフュチーチャー。三者のバラン>>続きを読む
若い監督さんの初長編だとか。というか学校の卒業制作ですね。
卒業制作って卒論みたいなもんかしら? こういう場合、指導教官はどんな風に関わるんだろう?
我が身を振り返って「卒論」てどんなだったかなあ。>>続きを読む
子ども(小学校低学年)の地頭(notジトウbutジアタマ)を「哲学」というキーワードで鍛える特異独特な学校の先生に取材した映画だという認識だけで見てみたら、まるで違った切り口の作品だった。
上映中ず>>続きを読む
昔からずうっと推理小説というのが苦手です。というよりひょっとすると「嫌い」かもしれない。
結論=最後の種明かしが、まず措定されていて、後付けでひたすら強引にそこへ持っていくための力技を並べ立てて行っ>>続きを読む
三浦透子さん好きで、二ノ宮隆太郎さんはもっと好きで。
なにより『アイヌモシリ』はすごく好きです。ですが…。
知らなかったんだけど、この映画はNHKBSのドラマだったんですね。
だから、というわけでは>>続きを読む
主人公が暗いうちから出勤して事務所の灯りを点けるシーン、『エンパイア・オブ・ライト』を思い出した。
同じように「最初に来て最後に帰る」女性二人。その違いは、人間をやってる年数の差。(どっちも胸糞悪い仕>>続きを読む
TVCMとか作ってはる方の長編デビューとのこと。七里圭さんとか(『眠る虫』の)金子由里奈さんテイスト。
執拗な固定長回しとか台詞の極端な少なさとか、役者さんたち(とりわけ当時12歳だったという山﨑七>>続きを読む
21年に『白い鳥』という同素材の50分のドキュメンタリーが既にあったということを知らなかった。
加えて、同年刊行の『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』。こちらは映画を見る前に読もうと思ってたけど>>続きを読む
姪っ子の奈緒ちゃんを30年近く撮り続けている伊勢真一さんの新作。
重度障害を持って生を受けた奈緒さんは元気に暮らしながら今年50歳を迎えるとのこと。奈緒ちゃんシリーズ第五弾『大好き』もまもなく完成で>>続きを読む
カジノに入って行きながら『ハスラー』の話題になって「あれはカードじゃない、ビリヤードの話だ」「なに言ってるの、別の映画よ」(意訳)のやり取り。
なぜか61年の「若きポール・ニューマン」を思い出した私は>>続きを読む
慈恵医大病院をホームにアジア各国で耳鼻科手術に八面六臂の大活躍を見せるお医者さんを追いかけたドキュメンタリー。
当の医師、監督、プロデューサーによるオンライントーク、そしてなんとミャンマーコーヒーの>>続きを読む
主人公の女性の名前、イルカといいます。なので最初のうち頭の中を占拠するオーバーオールにおかっぱ頭を駆逐するのに結構手間取りました。
その駆逐に大いに役立ったのが撮影の美しさかも。俯瞰だとか移動だとか>>続きを読む
良いなあと思ったのは「髪」のところ。主人公が唾を塗りたくってお髪(ぐし)を整えるのとボスの妻のヘアマスクへの執着の対比。ヘアマスクが残った髪に触れて「ベタベタだ」って鬱陶しがる主人公にもなるほどなと感>>続きを読む
三島有紀子さんは大阪北新地のお生まれだとか。お母様の豊子さんは映画の舞台の洋食屋「インペリアル」のハンバーグがとてもお気に入りで。
そしてインペリアルの二代目と有紀子さんは同級生で、店じまいしたインペ>>続きを読む
今月も半分過ぎて見物した映画は13本。
たまたまだけど皆んな新作。
その中では『異端の純愛』『アフターサン』とともにこの映画が印象強く、ひょっとすると3本とも「今年のお気に入り10本」に入るのかも。>>続きを読む
とかく「客を選ぶ」とか言われつつ、好意的なレビューが目立つ映画。ま、選ばれなかった(選ばなかった)お客さん達はそもそもレビューなんか書かないだろうしね。
監督の井口さんはSNSで、自身の「真面目な」>>続きを読む
『アイスと雨音』のファンなので、『君は永遠にそいつらより若い』『ミューズは溺れない』『わたし達はおとな』なんかの二番手三番手感に少しばかり欲求不満が溜まっていたものですから。
自分自身を取り間違えて>>続きを読む
藤原書店の映画でした。それ以下でも、ましてそれ以上でもなく。
なんの工夫もなく書影を大写しにしたカットが出てきたのには鼻白みました。
宇梶さんの経歴をスチール写真をペタペタと貼り付けながら平板な見>>続きを読む
冒頭、馬場さんが自宅で朝日歌壇の選歌をするシーン。山と積まれた応募ハガキを流れるように一瞥していくところ。ハガキを繰る時の「シャッシャッシャッ」っていう音。手練れのギャンブラーのカード捌きのようで、見>>続きを読む
ボリビアといえばブッチとサンダンスですが、残念ながら今回はあの『明日に向かって撃て』ほどにはは入り込めませんでした。
あと、映画を見ながら『夜明けの祈り』のことを思い出しておりました。今回の映画は、よ>>続きを読む
どうしても『枝葉のこと』を思い出してしまう二ノ宮隆太郎さんの新作ホームドラマ。
二ノ宮さんはお父さん大好きな人なのかしら? 今回は光石研さんのお父さん登場!(『枝葉』の哲夫さんみたいな台詞回しは無くっ>>続きを読む
実はこの日、二ノ宮隆太郎さんの新作『逃げきれた夢』も見て。
一日に2本光石研さんの映画を見たのは初めてかもしれない。しかもどっちも病の光石さん。
筒井真理子さん、なんとなく『よこがお』風かなと思って>>続きを読む
「長距離バスに乗った人たちが生死の境を彷徨ってて、でも死んだ人の数より彷徨ってる人の数が1人多くて」っていうフライヤーに書かれたプロットが面白そうで見てみたんですが…。
おそらくは演劇が元ネタなんで>>続きを読む
「ペトラ」が「ピーター」に変わることで、物語の骨格は借りていながら見事に再構築された室内劇。ワクワクしながら堪能。
二つの映画は合わせ鏡みたいに一つの話の両面を私たちに見せてくれたのかしら?
その>>続きを読む
とりわけ序盤の安藤サクラさんの台詞回しが素晴らしかった。おそらくは脚本に忠実なことば選びではあるのだろうけど、呟きや独り言も含めて、とてもとてもお母さんらしかった。
それに比べると後半の学校での激昂>>続きを読む
この日は『TAR/ター』『怪物』『老ナルキソス』と併せて4本見たのですが、期せずしてテーマに繋がりのある「極私的企画上映会」の一日になりました。
スコットランドの父娘が夏の休暇にトルコの海岸観光地に>>続きを読む
この日は『怪物』『aftersun/アフターサン』『老ナルキソス』と4本見たのですが期せずしてテーマに繋がりのある極私的企画上映会の一日となりました。
ストーリーとしてはスキャンダル後のベトナム譚(>>続きを読む