すみさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

アイネクライネナハトムジーク(2019年製作の映画)

3.9

小さな夜が沁みたな。
ドラマティックなところもあるのにどこか地続きで、あたたかな気持ちで最後まで鑑賞できた。
恒松祐里と萩原利久の高校生カップルが初々しくてすっごく可愛かったな〜最後くるんて回るところ
>>続きを読む

アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

3.7

ワンシチュエーションの会話劇。
アルプススタンドの真ん中にはいけない、挫折や諦めを経験したちょっと冴えない4人。

真ん中にいるような子もちゃんと努力してるし、うざいだけだと思ってた熱血先生は清々しい
>>続きを読む

天間荘の三姉妹(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

「人との別れは大体突然なんだ。だから、こうやって段取りができるだけで幸せなんだよ。」

生か死かを選択するお客が泊まりに来る天間荘。そして、その天間荘がある三ツ瀬町。
三ツ瀬町は、震災で命を失ってしま
>>続きを読む

恋は光(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

独特なセリフの言い回し、テンポ。
文学的ですごく好きな映画だった。

恋というあやふやで曖昧なものをここまで言語化できることも、個性的なキャラクターたちで作品にできることもすごいなあ。

結末も面白く
>>続きを読む

モダンかアナーキー(2023年製作の映画)

3.8

難しかった。なのに、物語が進むにつれて食い入るように観てしまった。
10代ならではの閉塞感と行き場のないやるせなさが暴力的な程に伝わってきて、痛々しくて鈍く眩しかった。
説明が多い作品ではないので、ど
>>続きを読む

帝一の國(2017年製作の映画)

4.0

政治とは血を流さない戦争である。
選挙エンターテイメント。
豪華キャスト!テンポ良い!面白い!最高!
伏線が綺麗に回収されて気持ちよく、
最後まで油断できないストーリーに釘付け。

数年前に視聴済みで
>>続きを読む

映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

シリーズの中では一番ハマらなかった。

リバーズ・エッジ(2018年製作の映画)

3.8

傷つきながら、忘れながら、思い出しながら、たまに泣いたり怒ったり笑ったりしながら、感じて生きていきたい。

日々に無関心なハルナは、山田との出会いによって衝撃的な出来事に次々出会い、そばにいた人間の知
>>続きを読む

舟を編む(2013年製作の映画)

4.0

終盤、気づいたら涙が出てた。
変わり者で不器用だけど、真面目で誠実で情熱を持っている。そんな人、みんな好きになってしまうよね。
15年という長い年月をかけて作成される辞書。その時間の重みと深み。
言葉
>>続きを読む

正しいバスの見分けかた(2015年製作の映画)

3.6

二組の淡い恋心。青春っていいな。
会話がほんとにありそうで良かった。
萩原みのりほんとに可愛いし自然体な演技上手い。

二十日鼠と人間(1992年製作の映画)

4.0

ジョージとレニーの歪だけど暖かい友情。周りからは理解されなくとも、なににも変え難い関係だったのだよね。
レニーの無垢さが愛おしくて、それ故に悲しい。

左様なら今晩は(2022年製作の映画)

3.9

映画の全体の雰囲気が柔らかくてとても好き。

萩原くんと久保ちゃんのほんわか自然体なやりとりが、いつまでも観ていられるくらい可愛らしい。

愛助の死因等の詳細がはっきりしないことで、幽霊という浮世離れ
>>続きを読む

彼女が好きなものは(2021年製作の映画)

4.0

僕が好きなものは、〇〇であって〇〇だ。
好きの形や色なんてたくさんあって、そこには優劣も相違もない。
なんでもカテゴライズしてしまえば楽だけど、そこに当てはまらないものが確かにある。
大切にしたいと思
>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

真実と事実は違う。人は見たいように自分に都合よく物事を見てしまう。誰しもが怪物になりうる可能性がある。

理解あるように見せかけて、決して本人たちに寄り添おうとはしない大人たち。
優しくて強くて未成熟
>>続きを読む

female フィーメイル(2005年製作の映画)

3.8

5つのオムニバス。
ジャンルがバラバラでどのお話も引き込まれた。
女神のかかとの大塚寧々の美しさに見惚れてしまったな。
夏のお話が多くて今くらいの季節に見るのがピッタリ。
玉虫にブレイク前の加瀬亮が出
>>続きを読む

夜、鳥たちが啼く(2022年製作の映画)

3.5

燻って落ちぶれて傷ついて、どこにもいけない男と女。
いっときの傷の舐め合いでもいい。この瞬間にほんの少し暖かな時間があればそれでいい。
栄光や幸せに一生保証があるわけじゃない。輝いて見える人だって内で
>>続きを読む

桜色の風が咲く(2022年製作の映画)

4.0

なんて聡明で強い人なんだろう。
気づいたら涙ぐんでしまっていた。

暖かい家族や友人がいるからこそ智は前向きに生きることができたのか、それとも智が周りをそうさせるのか。

「生命は、自分自身だけでは完
>>続きを読む

今夜、世界からこの恋が消えても(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ただひたすらに切なかった。
記憶がなくても事実はあって、それをからだは覚えてる。覚えてられないことは酷く悲しいことだけど、記憶はある種曖昧で。
だからこそ、思い出していくことや思い続けることがなにより
>>続きを読む

線は、僕を描く(2022年製作の映画)

4.0

美しくて誠実で澄んだ映画。
原作も読みたくなった。
タイトルの意味がスッと心に入り込んでくる。

なるのではなく変わっていく。刺さったな。

異動辞令は音楽隊!(2022年製作の映画)

3.8

うるっときてスカッとして穏やかな気持ちになれる映画。

様々なバックボーンを持った魅力的なキャラクターが多いのだけど、尺の都合なのかやや物語は駆け足気味で、人物の掘り下げが浅いのが少しだけ残念に感じた
>>続きを読む

JUNK HEAD(2017年製作の映画)

3.6

アングラディストピア。
世界観が確立されていて、食い入るように見てしまった。
ダークでグロテスクな映像の中ででつぶらな瞳と素直な心が可愛らしかったな。
シュールな笑いが至る所に散りばめられていて、ふふ
>>続きを読む

Bittersand(2021年製作の映画)

3.5

新鮮な萩原くんが見れて嬉しい。
明るいけど一軍ではないちょっと冴えない感じが本当にうまかった。
ほどよくスカッとして青春。気楽に見れてよかった。
みんなナチュラルでスッとお話に入り込めたな。

エンド
>>続きを読む

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい(2023年製作の映画)

3.7

優しくて繊細な誰かも、強くあり続けようとする誰かも、みんなありのままでいていいのだと肯定してもらえているような映画だった。

自分の発する言葉や行動が誰かにとっては加害性を持つ可能性がある、ということ
>>続きを読む

ヴィレッジ(2023年製作の映画)

3.8

腐った土壌に家を建てても、いつかは脆く崩れてしまう。

閉鎖的で汚れ切った村。
たった1人の意思や行動なんて、結局周りの環境には敵わない。翻弄されて足元を掬われるしかない。

手に入れたほんのいっとき
>>続きを読む

わたしの幸せな結婚(2023年製作の映画)

3.8

コミカライズ途中まで既読。
映像が綺麗で序盤からグッと引き込まれた。
能力系のファンタジー要素と恋愛が融合されたお話で、とてもバランスが良かった。
反面、詰め込まれすぎた感があるのと、どうしても専門用
>>続きを読む

美しい彼〜eternal〜(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

作品が好きすぎるが故冷静な点数がつけられない。

ドラマから追ってきたファンにはたまらない映画だと思った。たくさんのオマージュ、美しい映像に緩急素晴らしい脚本、まるでそこに生きてるみたいな自然体な演技
>>続きを読む

男の優しさは全部下心なんですって(2019年製作の映画)

3.2

ちっとも共感できなくて心底ホッとした。 

蔑ろにされることへの慣れと諦め。
ま、私ってこんなもんかあっていう悟り。トータルで結構悲惨なのにあまりどん底に見えないのは、おしゃれな絵面と色使い、クセ強キ
>>続きを読む

成れの果て(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

登場人物全員クズ。
プライド、劣等感、嫉妬、憎悪、侮蔑。良い面も悪い面もある人間たちの、悪い面だけが静かに激しく炙り出されていく。

穏やかで理解のある人間にみせかけて、自分より劣ってる人間に優しくす
>>続きを読む

美しい彼 special edit version(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

圧倒的美の前で、オタクはただ涙を流すしかなかった。
ドラマと9割一緒なのにしっかり感動した。
追加シーンもあれば、繋ぎと尺の都合で抜いてるシーンも結構あったので、ドラマもこっちもどちらも見るのが世界観
>>続きを読む

少女は卒業しない(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

「卒業」そして「廃校」と、四人の女子高生。

四人それぞれが高校生活で育んだ宝物。
できることなら、ずっと大切に持っていたい。卒業なんてしたくない。
だけど、前に進むために、思い出にするために、なによ
>>続きを読む

薬指の標本(2004年製作の映画)

3.8

原作の流れと基本的に一緒。
静謐でミステリアスで官能的な雰囲気もそのまま。映画を見たことで、よりこのお話を理解できた気がする。

自由になるための標本に不自由を望む。
不自由であることが彼女の自由なの
>>続きを読む

逆光(2021年製作の映画)

3.7

「傷つけられたい」
曖昧ではっきりとしいなかに夏の眩しさが光る。
この時代に生きてみたかった。
70年代くらいのお洋服って本当に可愛い。

メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

4.0

暖かくて優しくて瑞々しい映画。
じんわりと心に寄り添ってくれるような。
見終わった後に前向きになれるような。
雪さんみたいな、チャーミングで可愛くて上品なおばあちゃんになりたいな。

「最高の1日だっ
>>続きを読む

愛うつつ(2018年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

細川岳すきだ〜!!
本当に大切にしたい相手に性を持ち込みたくないのは男性特有の感情なのかもと思う。
二人で擦り合わせしていければいいけれど、隠されてたという最初の時点でもうダメだった気もする。難しいね
>>続きを読む