Angiiiさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

Angiii

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蘇える金狼(1979年製作の映画)

4.2

松田優作と風吹ジュンの素晴らしさによって成り立っている映画。というかこの2人だけでいいような気もする…

一番心に残るはやはり物語の終わり方。不気味に光る蒼白い顔面は少しトラウマになるくらい恐ろしく、
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クルーレス(1995年製作の映画)

4.0

90sファッションがとにかく可愛くて素敵。

また流行ってくれ~!!!

夜は短し歩けよ乙女(2017年製作の映画)

5.0

「夜は短し歩けよ乙女」を観てから、京都に行く。「荒野を歩け」を耳に、汗を滲ませあたりをほっつき歩く。そして夜には鴨川そばで赤玉パンチの甘みにホロホロと暑くなり、そのまま木屋町先斗町に迷い込む。そこで夏>>続きを読む

ミステリー・トレイン(1989年製作の映画)

5.0

ときに映画は服を試着するのと同じで、手を通した瞬間に気に入るものがある。その直感的好感は大概外れることはなく、観れば観るほど深まるばかり。

工藤夕貴と永瀬正敏のタッグが本当に素晴らしくて、特に煙草を
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紳士協定(1947年製作の映画)

5.0

セリフがとてもダイレクトで鋭い。キャシーの立ち位置は我々の多くが無意識に位置している場所でもある。
フィルの息子がユダヤ人差別で虐められたことをフィル達に伝えてから始まる映画後半は個人的にかなり印象深
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恋する惑星(1994年製作の映画)

5.0

もう、全てが完璧。
これぞ私の愛する香港CHAOS。
全てが入り乱れた湿気の中で交差する男女。
不思議と、全く不快では無い。
金城武と梁朝偉が本っ当にカッコよすぎて、恋をしてしまった。

フェイの行動
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グラン・トリノ(2008年製作の映画)

4.7

観たのは結構前だが、思い出すのがイヤなくらいのショックを未だ憶えている。それほどまでに心が根幹から揺さぶられた。

再度見返せるようになるのは、まだまだ遠い道のり。

亜麻色の性(2001年製作の映画)

1.5

パッケージに惹かれて観始めたものの、初めて挫折した映画…

大学の卒業祝いかなんかで別荘にてバカンスをカップル3人組。そのうちの一人が不審な交通事故にあい、刑事が彼らの元へやってきて事情聴取することか
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ホーリー・マウンテン(1973年製作の映画)

5.0

宗教、社会、性、終いには己すらも皮肉とする暴力的なアンチテーゼ。
色彩と対称性にひたすら2時間殴打される。

さようならCP(1972年製作の映画)

5.0

「車椅子のイメージっていうのは 白衣の天使に付き添われてさ 保護されるっていう スタイルなんだな」

私は今までの自分を酷く恥じた。

例えば電車に乗ってきたときに向けてしまう視線、学生の頃道徳
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エル・トポ(1970年製作の映画)

4.5

ホドロフスキーは幾度噂には聞けどアップリンク渋谷にてやっと鑑賞することが出来た。

そして自分の持つ論理をこれほど大きく逸脱する表現手法に気圧された。凄い。

このような映画は「考えるな、感じろ」とい
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仁義なき戦い 広島死闘篇(1973年製作の映画)

4.6

1人の青年が翻弄され堕ちゆく末の、彼らの表情は何だ。目を閉じても未だあのギラついた眼光が脳裡を射る。

(秘)色情めす市場(1974年製作の映画)

4.0

とにかくトメの強かさに胸打たれる。

荒れてやさぐれても、弟を撫でる手つきのとてつもない優しさから彼女の奥底にある愛情深さを垣間見ることができる。

スカートを掴んで笑いながらくるくると回る彼女もまた
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ゲド戦記(2006年製作の映画)

5.0

ことばは沈黙に

光は闇に

生は死の中にこそあるものなれ

飛翔せるタカの虚空にこそ輝ける如くに


             -『エアの創造』-

物語が始まる前に示されるこの言葉こそが、映画「ゲ
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地下幻燈劇画 少女椿(1992年製作の映画)

3.8

かなり昔に見た。
詳細はあまり覚えていないが、私の心が薄暗く妖しくゆらいだときに、ちらりと顔を覗かせるくらいには記憶の根幹にじっとり残り続ける作品。

悪い奴ほどよく眠る(1960年製作の映画)

5.0

巨大な組織の中で罷り通る悪は、我々一般国民は知る由もなく、知ったとしても為す術もない。

この映画はそんな悪が存在するこの社会に一石を投じる、問題提起としての作品である。

作中では汚い人間の徹底的な
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ジャズ大名(1986年製作の映画)

3.5

全体の4/5位は何を見せられているんだ…という感じだったが、ジャムセッションがこの上なく楽しそうで幸せそうだから、まあいっか。


(尚、開始5分で本能がストーリーを追っては行けないと告げた。)

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

3.8

ジム・ジャームッシュのオムニバス作品は中々クセがある。ウィノナ・ライダーとジーナ・ローランズ目当てで鑑賞した。

私は実生活における一期一会、互いの人生が接点を持つ瞬間が大好きであるから、その独特な温
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愛すべき女・女(め・め)たち(1967年製作の映画)

3.8

愛については悩める仔羊、未だ性愛の奥妙計り知れず。
この映画は男女間に生じる愛のゆらぎを娼婦という視点で覗いたものである。

「先史時代」で制度の鎧に縛られぬ愛の姿を垣間見、「ローマの夜」、「マドモワ
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MEMORIES(1995年製作の映画)

4.5

深夜三時、

恐ろしく美しい。

目は閉じなくても良い、どうせ暗闇。

彼女の想いでこうなったのか、

彼女の思い出の中なのか、

考える必要も無い、これは死のようなもの。

サンキュー・スモーキング(2006年製作の映画)

4.0

「重要なのは自分で考えること」

最初は煙草目当てで本作を鑑賞したが非常に良い意味で裏切られた。

煙草と世間の紛糾はサブストーリーであり、この映画の見所は弁論社会における華麗な(?)レトリック、本質
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.5

己に虚像を被せて生きていかなければいけない人間、あるいは自己を偶像に過度に引き寄せてしまう人間。

オリジナルとしての「自己」はどこにあるのか?そして自他の境界は?

一旦それらが手綱から離れてしまっ
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あのころ僕らは(2000年製作の映画)

5.0

全ての作品には出逢うべきタイミングがある。

まさに完璧なタイミングだった。
たわいもない猥雑な話で必死に隠し通そうとする各々の不安と焦燥。荒く、凶暴ながら、仲間と共に見出す漠然とした希望。

全てが
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イノセンス(2004年製作の映画)

5.0

冷たく、無機的でありながら究極に有機的、グロテスクでありながら優美。
テクノロジーと生命が極限まで融合した時、我々のパラダイムは如何様に変化するか。

独裁者(1940年製作の映画)

4.7

最後の演説は時代を超えて人々の胸を打つ。

もはやそれ以外の部分は全てこの演説のため布石だったのではないか、と思う程である

ダリ 科学を追い求めた生涯(2004年製作の映画)

5.0

ダリは、芸術界の科学者か、科学界の芸術家か。ずっとそれを考えていた。

しかし、それを思いあぐねるのは不毛だろう。

科学者、芸術家、両者は共に真の理を追求する。そこにあるのは得たものを具現化する方法
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Jazz seen/カメラが聴いたジャズ(2001年製作の映画)

5.0

何気なく手に取ってみたが、中盤のチェット・ベイカー大出血サービスショットはチェット・ベイカー好きな私にとっては本当に最高だった。
また、エラ・フィッツジェラルド等のライブシーンなども沢山あって眼福だし
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アンダルシアの犬(1928年製作の映画)

4.0

「シュールレアリスムの頂点。」

という様な評をよく聞くし、私自身もそう思うのだが、私はこの作品に対して能動的にこのような評価をしたのではなく、混乱により感想そのものが出てこなかった為に、その混乱を「
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コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

5.0

めちゃくちゃ好きなので何回も鑑賞している。


コーヒーとシガレッツが全編に共通して出てくるので、こちら側もコーヒーと煙草を共にして見ると、彼らの会話がすぐ目の前で繰り広げられているような錯覚を感じる
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カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)

4.4

この映画は、非常に多角的に鑑賞することができる。観る回数それぞれで違った印象を抱くであろう。しかし、ラストは誰しもが必ず考え込むと思う。

ラスト20分、本当に心抉られる。
我々は何を持って「精神異常
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キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

4.8

ロバート・デ・ニーロとマーティン・スコセッシのタッグの作品を見る時、私はかなり心の準備をする。
何故ならば、彼らは私たちに、一人ひとりの心の底に蠢く醜い感情を否応なしに突きつけてくるからだ。
「タクシ
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モダン・タイムス(1936年製作の映画)

5.0

チャップリンの演技力に脱帽。
ユーモアと人情をこれほどまで見事に融合させ、昇華させた俳優は彼ひとりだけだろう。

セリフにはなっていないのだが、ラストシーンの、"Smile?"でめちゃくちゃ泣いた。
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街の灯(1931年製作の映画)

5.0

この映画について多くは語らない。
是非心の落ち着いているとき、ゆっくり鑑賞してほしい。

しかし、伝説のラストシーンについては少しだけ言及したい。

“You?”

にこれほどの重さが込めることが出来
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トレインスポッティング(1996年製作の映画)

5.0

久々に映画をみた。


これは、90年代の、言葉を選ばずに言えば、底辺の人間達におけるカルチャーの金字塔である。

ファッション、スタイル、ミュージック、彼らの思想や行動、全てが素晴らしいバランスで組
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セント・オブ・ウーマン/夢の香り(1992年製作の映画)

5.0

チャーリーが心から訴えかけた時、彼は誰よりも「見」えていた。

互いに互いを魂の底から支え合い、人生を謳歌する…チャーリーとフランクの繋がりはなんて純粋で尊いのだろう。

両者の魂の叫びが心に染み渡る
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