ふじPONっさんの映画レビュー・感想・評価 - 16ページ目

ザ・マスター(2012年製作の映画)

3.4

瞬きするなのセッションは緊張が高まり見応えがある
PTSD、依存症、自作の混合酒、永遠に続くプロセシングと…主演二人の演技が静かだが激しい
それが極まる二人のラスト。
結局なにも変わらなかったのか、ど
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インフィニット 無限の記憶(2021年製作の映画)

2.5

何度も何度も記憶を繋いできた人類という設定は面白い。
が、その割には歴史の重みの様なものは感じられず、ストーリーそのものもどこかで観た名作のパッチワーク
つまらなくはないが、粗が目立ちツッコまずにはい
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

4.0

誰がどう見てもウェスな感じのオープニングの社屋
絵本の様なおもちゃ箱の様な、カラフルで細々して見入ってしまう
そーゆーワケで字幕も読まずに映像を堪能
どこに向かっているのかもわからないが、ただただひた
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.3

手話、演技、歌唱と三つの事をこなしたエミリア・ジョーンズ。
聾唖の家族の中で一人だけ聴こえるという事、夢を追うことの葛藤や、期限の無い縛り等々…そんな色んな思いを込めてのラスト。手話、演技、歌唱が合わ
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そこにいた男(2020年製作の映画)

3.0

明日のニュースに出てきそうで、都会なんかの夜の世界ではありそうなストーリー
利用する者・される者だけでは収まらなく、情報が画面内にちりばめられていて短編作品だが満足度は高い

すべてが変わった日(2020年製作の映画)

3.6

60歳前後くらいの夫婦のロードムービーと復讐劇の融合

ジェフリー・ドノヴァンの貼り付いた笑みを見た瞬間から、薄々感じていた不穏な空気が確信に変わる

目的をとげた妻(ダイアン・レイン)
ラスト、朝焼
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地獄の花園(2021年製作の映画)

2.8

「見たらわかんじゃん。OLだよ」

ヤンキー漫画×OLの派閥争いをバカリズムテイストで

王道のヤンキー漫画のストーリー展開を踏襲している為、特別な事は何もない
結構バラエティ番組に出て、コントをみた
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.9

ある時はOL、ある時はボディラインのハッキリしたスーツで"お持ち帰り男"に悪夢を見せるが、普段はロングのクリクリブロンドに、パステルカラーや花柄の洋服。それが実年齢とギャップがある。昼と夜、内面と外面>>続きを読む

キャラクター(2021年製作の映画)

3.3

漫画のキャラクターの弱さに悩む漫画家の山城(菅田将暉)の前に現れた圧倒的なキャラクターの殺人鬼(Fukase)
メインキャストなだけにFukaseの演技がどうなるかも作品の出来不出来に関わるとは思うの
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鳩の撃退法(2021年製作の映画)

3.3

小説の中の出来事は、実際に起こったことを描き、隠された真相を暴いてしまっているのか…
事実と虚構が入り組み、それが終結していくラストに気持ちよさはあるが、それほどカタルシスは無かった
観る人によってラ
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ライトハウス(2019年製作の映画)

3.8

灯台から発する野太い警告音、カモメの鳴き声、孤島を囲み打ち付ける波、それらを正方形の様な画面の比率とモノクロで描き、不安、不穏、不気味…そんな気持ちを煽る。時は動いているのか、昼なのか夜なのか、そんな>>続きを読む

コロンバス(2017年製作の映画)

3.0

建築は詳しくないが、それでも美しい部分は解るような気がする
部屋の中を撮る構図、建物の俯瞰、加々美越しの男女の写し方と、印象に残るカットが多い

マコーレー・カルキンの弟が気になる存在。他の作品も観て
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アド・アストラ(2019年製作の映画)

2.7

父の死からくる空虚感で人と上手く接することが出来なくなり、常に冷静(心拍数が80を越えない)。気を失いそうになるはずの高高度からの墜落の最中も意識を保つという異常ぶりを発揮する。
が、これが作品全体に
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ランナーランナー(2013年製作の映画)

2.6

ランナーランナーはポーカー用語で、ラストの二枚で完成した役の事らしく、フラッシュが出来る確立は4%程だという。
追い詰められた状態からの逆転の一手はそれだけ成就しないということだ

悪くは無いがラスト
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アオラレ(2020年製作の映画)

3.3

思いやりの無いクラクションの代償は余りにも高くついた
劇場のCMで
「煽ってんじゃねぇ!」
"お前が言うな!"
の文句が印象に残っていた本作は、日本でも問題になっている「煽り運転」を題材にしている。
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ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

3.4

今だからこそGUCCIのお家騒動を映画として描けるのかもしれない。が、彼との馴れ初めから逮捕までの描き方が平坦でメリハリがハッキリせず、最後の「現在のGUCCIは~」の一言を言いたかっただけに見えてし>>続きを読む

クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

2.9

「老齢は治せない」

国境までの途中で立ち寄った街でマスタングを調教したり、ドクタードリトルよろしく動物の不調にアドバイスしたり…イーストウッドが動いていれさえすれば良いと思ったが…
ロデオばりの調教
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シンプル・フェイバー(2018年製作の映画)

3.5

色の違う二人の女優の雰囲気と役柄がマッチしており、それだけでも見ていられる
二転三転するサスペンスだが、後半はコメディテイストも垣間見える
ちょいちょい挟まれるネット配信者という設定にもちゃんと意味が
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ワイルド・ギャンブル(2015年製作の映画)

3.5

あまりにもスムーズに仲良くなるライアン・レイノルズの役柄から、コンゲームで結末は相手のおっさんの破滅といったところかとあたりをつけて観始めたが本作はおっさん二人のロードムービー

大勝負の結末はギャン
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千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

4.1

見返す度に新しい発見というか、気になる所があり公開から20年以上も経つのにまだまだ楽しませてくれる
八百万の神様達が疲れを癒す風呂屋という日本らしい設定を数多くの魅力的なキャラクター達が彩り、印象に残
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僕を育ててくれたテンダー・バー(2021年製作の映画)

3.5

「人生には悪役も必要だろ」

甲斐性がない父親に変わって伯父さんやバーの常連客が"男とは"を教えてくれる

母一人子一人、実家に帰ってきて周りの大人が気にかけてくれて、大学行って小説家になりましたって
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リトル・シングス(2021年製作の映画)

3.8

90年代が舞台という事もあり、当時のサスペンススリラー物を彷彿させる雰囲気がある
俳優陣も大物、くせ者、旬な所と実力も人気もある三人。

回りくどかったり、過去に何かあったことを匂わせる作風なので序盤
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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

3.6

最近だとオリンピック予算やコロナの感染者数等、組織が数字をごまかして都合の良い方へ操作するのは常套手段だ
フィクションとはいえ戦艦大和の秘話の様なストーリーが面白い
わりと序盤に、これ、実話なのか?と
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ファイナル・プラン(2020年製作の映画)

3.2

リーアム・ニーソン(69)
走る姿は少しだけ
移動は基本車
銃撃戦もただ撃つだけ
流石に激しいアクションはキツくなってきたのか、過去作の同じようなアクション映画にしては大人しめ
金に汚い悪徳FBIに粋
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ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)

3.0

映画のタイトルと序盤の展開から、作中の作家と同じように先入観で決めつけた"観る側の正義の立ち位置"が、視点を変えることでタイトルを含めて反転するのは面白い

ワイドショーとか炎上商法とか楽しめないたち
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スティーラーズ(2013年製作の映画)

3.8

豪華な俳優にチープなクライムコメディの群像劇で、どうしても『パルプフィクション』と比べられてしまうのだろうが、安臭さは本作の方が好き
中でもエルビス似の安っぽいモノマネ芸人がお気に入り
リカーショップ
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ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

2.7

「WAVE」の袋を目印に最初の待ち合わせ、計画の無い旅行、会社を辞めた元同僚からの誘い等々、自分と重なる部分もあり懐かしい気持ちになる。
また、ストーリーの構成が現在から過去に遡っていき、同じ年代を同
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さよならくちびる(2019年製作の映画)

3.4

「ハルです。レオです。ハルレオです」
なんて、今時の漫才師もやらないような自己紹介だけど、そんな素朴な感じの雰囲気が良い女性デュオ
最悪の状態からスタートして、三人の関係が徐々にわかってくるロードムー
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あさひなぐ(2017年製作の映画)

2.5

薙刀とか弓道とか、女性が道着を着けているだけでいいなぁ~と思ってしまう
美形ならなおさら
が、面越しの表情が見られないのはアイドル映画としてコンセプト的にはどーなのか
ファンでもなんでもないが、真剣な
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ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

3.5

ワンカット(なのかな?)で撮った様なカメラワークが印象的で、一つの建物の上下移動だけなのに臨場感があり、日常の延長にあるかの様な感じが好き

未来が見えると未来に縛られた感じになっちゃうのがなんか哲学
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キャッシュトラック(2021年製作の映画)

3.8

キャッシュトラックは現金輸送車
オープニングから突如武装強盗に襲われ、そのバックボーンが徐々に明らかになっていく
また、"H"というあだ名の警備会社の新入りを演じるジェイソン・ステイサムは、採用試験を
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リバース(2016年製作の映画)

1.5

セミナーやMLMを皮肉ったアメリカらしい一本
ラストの仕掛けは好きな作風ではあるが、結果ありきで退屈
20年前なら笑えたし、スリルを感じた

ミックステープ 伝えられずにいたこと(2021年製作の映画)

3.8

「ロックを聴き始めるとセーターを嫌う」

亡き両親が創ったミックステープ
冴えないティーンのビバリーだが、そのカセットテープをきっかけに世界が広がっていく様子がキュート
設定が1999年でゴリゴリのパ
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銀の匙 Silver Spoon(2013年製作の映画)

2.8

豚の屠畜シーンは俳優のリアクションベースでお茶を濁す感じかと思ったが、結構頑張っていたと思う
ラストの駒場の決断は良かった
原作通りなのかわからないが、安っぽくならなくてしんみりできたと同時に彼の今後
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コンティニュー(2021年製作の映画)

3.9

「私は観音」

配給会社のオープニングムービーがピコピコ音にドット絵
タイムループを何度死んで何度も何度も挑戦する往年のレトロゲームになぞらえての演出かと思いきや、息子との進行形の思い出に繋がっていて
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クワイエット・プレイス 破られた沈黙(2021年製作の映画)

3.3

本作は、「あれ」が来た一日目と、前作の続き
音をたてたら死が待ち受けるこの作品ならではの面白さは前作で出尽くしてしまったのか、終末物でよく見るありきたりな描写が多い
そんな中、耳が聴こえないことでハン
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