僕にとって「ピノキオ」といえばディズニー(1952)だが、これはそれに勝るとも劣らず。新たなマスターピースの誕生を祝いたい。
ある種の「体験」といって差し支えないのではないだろうか。それほどの映像美。それひとつとってもこのスコアに値する。
「イケメンの弁護士センセ」にも名を偽りたい瞬間がある。それが殺人犯の息子や老舗旅館の次男坊ならなおのこと。
『SLAM DUNK』を観に行ったつもりが、半分『リアル』だった。悪くないけど。
カイアは母親の教えには従わなかった。たとえこの世の果てまで逃げても、ザリガニが鳴くことはない。だから自分の手で始末をつけることにした。
その晩、スローヴィクの料理人としての矜持を汲み取れるものはマーゴをおいてほかにいなかった。彼女はその行為を通じて一度は剥奪されたはずの「奉仕」者としての尊厳を取り戻した。それがあの場から生還するたった>>続きを読む
新生パンサーのこれからに期待。大変な重圧のなか、よくここまでのものを作り上げたと思う。
施錠・解錠の描写に対する印象が、たった2時間足らずでこれほどまで激変するとは。これぞ物語のちから。「村上主義者」には嬉しいオマージュがてんこ盛りで、その点も個人的には楽しめました。
この面子でスルーする手はない、そう思わずにはいられないほど豪華すぎるラインナップ。冒頭の文言(不覚にも忘れてしまった)のざっくりした感じも嫌いじゃない。あのとき、あの三人でしか、起こし得なかった化学反>>続きを読む
「マリリン」という名の依存症。ノーマをおかしていたのは実のところ、そのグロテスクともいえる虚像だったのではあるまいか。とことんまで搾取され続ける構図に、人間のおぞましさを感じた。
いちばん好きなディズニー映画。それゆえの落胆がどうにも拭えない。結末をぼかしたのも実写たるゆえんだろうか。
死んだ娘の再来だと思っていた「幸せ」は、なんてことはない、ただの遺伝によるものだった。生みの親と育ての親とをそれぞれの片割れに殺められた「アダ」は、そのうちのどちらを憎めばいいのか。全編を通して貫かれ>>続きを読む
クリスチャン・ベイルってすげえなと。しかしソーは何度でも帰ってきますね。
背景で「65歳への引き下げを検討」と報じられていて、まあそうなるだろうなあと。こういう映画はいくつあってもいいと思う。
『怒り』の李相日監督作品ということで。冒頭の今にも雨が降り出しそうな公園の雰囲気、湿っぽさまで直に伝わってくるような演出に息を呑んだ。そのほかにも亮くんの実家のお庭の木漏れ日の妙とか、夜半の池(僕には>>続きを読む
中盤以降は彼女を作家に足らしめた「3つ目の理由」が何かを推理しながら観ていたし、1日が経過した今もやはり考えてしまう。
広辞苑を広げているウルトラマンに親近感。「ウルトラマン」というコンテンツをどう解釈するかで評価は分かれるのかなと。個人的には好印象でした。あいつが兵器として登場することにも不思議と腑に落ちるものがあっ>>続きを読む
こっちが本懐というのは劇中の熱量からびしばし伝わってくる。ただ、続篇ありきの作りになっているのが(公開の目処が立っていないのが)少々不満。
何も知らずに観たから、唐突にサリンジャーが話に絡んできて(というかほぼ主要人物)びっくりした。「ハプワース」と「フラニー」は繰り返し読みたいとはさほど思えない(特に「ハプワース」)けれど、ことに「ライ>>続きを読む
視聴期限が迫っていたので。実話ベースということを最後まで忘れて観ていた。登場人物が200人を超えたということから、あの時点からいかに交流の輪が広がっていったのかが想像できる。イラストレーターとしての人>>続きを読む
個人的には好感触だった。今までのシリーズにはないテイストという意味で。「ただ怖いんだ」というストレンジのセリフにライミ監督がホラーを撮る真髄を見た気がした。
4K版ということで。みな一様に誰かに誰かの姿を重ねていて、ちょっと昔の歌にありそうな雰囲気だなと。まだ年若い鉄郎くんの今後を考えると寒心に堪えない。
ラストは肝を冷やしたけれど、現実はベルイマン=彼の作品ほど「残酷」ではないし、夫の言うほど「陳腐」でもないってことだよね。
このご時世に上映する意義を考えたら、スコア5.0でも足りませんわ。最後のテロップもよかった。どうかこれ以上、同じ過ちを繰り返さないで欲しい。
まずお母ちゃんがホラーなんよ。お父ちゃんもお父ちゃんだし、弟くんも不遜(不憫)だし。その中ではまともっぽい長女ちゃんが抜けて、より一家にふさわしい子が仲間入りしましたね。
こういう展開しかないよなあと思いつつ、そこから大きく外れることもなかったのが逆に功を奏していた。肉体の病ではなく、心の病で命を落としたルシアン(マイロ)が哀れっぽかった。マイケルとはどこで差がついたん>>続きを読む
自分で「逆位置」にしちゃうのだから始末に負えない。実際、あそこが負のターニングポイントだったですね。
今日的なテーマが盛り込まれているのは似て非なるものとはいえ『ジョーカー』と同じ。ビジュアルから何からまるっきり自分好みで、視聴の時点で「よし、ブルーレイ買おう」と意気込む始末。観終わった今もその思いに>>続きを読む
なぜか妙に刺さった。ミュージシャンの下りとか若干のトゥー・マッチ感はあったけれど、それを差し引いてもぐっとくるものがあった。「明日食べよう」といったケーキも、なんとか言い逃れはできそう。「出会った日記>>続きを読む
ここでも恋人たちのあいだに立ちふさがる「戦争」。とにかくこいつ以上のおじゃま虫はいない。この情勢からか、なおのことそう感じる。
離れがたい我が家にて夢を叶えるためのたったひとつの冴えたやりかた。