つるばみ色の秋津凡夫さんの映画レビュー・感想・評価 - 35ページ目

つるばみ色の秋津凡夫

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海獣の子供(2018年製作の映画)

3.5

タチ鋏

ああ素晴らしい。久し振りに感動した。

ゴマダラカミキリに始まりシオマネキに終わる。
もどかしいのは、手段が無いから。
もう駄目だと立ち止まる時、空と海を感じて欲しい。

イングランド・イズ・マイン モリッシー, はじまりの物語(2017年製作の映画)

1.6

ベクトル

実に形式的で退屈な映画だ。
モリッシーの名を借りただけの偽物。

ジョニーと別れ、音楽も変化したが、彼は今も玉座でオーケストラの様な悪口を喚いている。

ハイ・ライフ(2018年製作の映画)

1.2

無神経

閉鎖空間は監督の力量が剥き出しになる。
面白いカットはあるが、恥ずかしい出来。

幸福なラザロ(2018年製作の映画)

2.2

パトラッシュ

釘付けになる様な演出も優れたメッセージも無い為、時間が長く感じだが、他には無い霊的な魅力がある。

イメージの本(2018年製作の映画)

2.2

お遍路

流石ゴダール、90を目前にしてクサい青も紅をさす赤も兼ね備えている。
映画の怨霊が追い求めた全てを何度も何度も巡る。

セインツ -約束の果て-(2013年製作の映画)

1.5

胎動

役者と風景がもたらす空気に委ねてばかりで、観察の域を超えない。

最初の人間(2011年製作の映画)

1.7

薔薇

文法の飛躍はあるが、頭の硬さが気になる。

プリズナーズ(2013年製作の映画)

2.1

背伸び

神に迫るならば、演出の為に不自然に動かすのを許容しなければいい。
単純に面白いし意義もあるが、それもあちらさん側の視点で考えた精一杯の価値観でしかない。
本作の上位互換が魔法少女まどか☆マギ
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カラフル(2010年製作の映画)

1.3

灰羽

冨澤くんは最後まで真に委ねる事が出来ず、カラフルとは名ばかりの空虚で浅はかな物語だった。

魂のゆくえ(2017年製作の映画)

3.3

山嵐

天嶮と銀河が粘度を高めて絡み合う祈り。
名残惜しくも孤独の時間はそろそろ終わる。
茨の魂は、暗闇の明日は、黄昏の炎に照らされる。

虹色ほたる 〜永遠の夏休み〜(2012年製作の映画)

1.6

死と乙女

化ける可能性を感じた。
捻りの無い浅い音響と形態模写に留まる蛍の光、武井証のナルシズムからくる照れさえなければ。

荒野にて(2017年製作の映画)

1.9

フット

素朴な話かと思いきや、毒も棘もある。
其々の心に腰掛ける収まりの良さ。

ブランカニエベス(2013年製作の映画)

1.0

皆殺し

サイレントの特性として、キャラクターがコミカルになるのは仕方がない。
同様の理由から物語が定型になるのも分かる。
だが、思いやりの精神が少しでもあればここまで酷い脚本は書けないだろう。
36
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バイス(2018年製作の映画)

1.9

酔拳

作劇は見事。
皮肉に終始しているだけでは時代を捉えられない。

胸騒ぎの恋人(2010年製作の映画)

2.0

ハロー大豆

彼の演出にはどこか懐かしさがある。
けれど、扱うテーマは世に掃いて捨てるほどある性の泥ばかり。
いい加減自分の部屋から出て行け。

トゥ・ザ・ワンダー(2012年製作の映画)

1.6

劇として

人間の垢まで儚げに映すものだから堪能出来ない。
多少の破綻で覆る世界でも無いのだから、もう一段降りてきては如何ですか。

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

1.7

町山界隈

この手のプロパガンダは既に飽和状態になっているのに、未だに同じ様な語り口ばかり。
今を生きる気が無いのなら潔く死ねばいい。

私が、生きる肌(2011年製作の映画)

1.9



野心的ながら丁寧に組み立てた割には、車の加速を境に減速していく印象を受けた。
眼に映る情熱が欲しい。

ショート・ターム(2013年製作の映画)

1.8



浅くも無く、深くも無い地点で揺れる。
物語の昇華は無いが、じんわりと温かく、清々しい風もある。

007 スカイフォール(2012年製作の映画)

1.6

氷解

毎度お馴染みの大袈裟な演出は、かえって白けさせる。
皮肉も凍てつく様に寒い。
だが、最も温かい空気だった。

トイ・ストーリー2(1999年製作の映画)

1.6

消毒

前作よりもキャラクターが生き生きしている。
着地も綺麗に収まり、欠点が無い。
しかし、映画でも無い。

山<モンテ>(2016年製作の映画)

1.4

駄々イズム

理性を捨てた美しさを感じるには、現代の弁証に耐えられる愚者では無い。

サンセット(2018年製作の映画)

2.0

see you later

逆行する帽子、投げかけるシューベルト、ギラつく眼光、固く閉ざされた唇。
面白いのは、何でもないシーンに緊迫感があり、大きな動乱にその弛緩がある事。
この空気感、未来の巨匠
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スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

1.7

大量生産

今回のカメオ出演は格別だったが、進歩しているのは3DCG画面のザラつき感程度か。
音響演出など平面過ぎて違和感がある。

構成など、ゲロが出る程語られてきた表面的なお約束を錆びた指でなぞる
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フルートベール駅で(2013年製作の映画)

1.7

李下不正冠

伝える事ばかりに気を取られ、映画としての昇華はおざなり。
殺される事は無い、だが迂闊な男達だ。

メランコリア(2011年製作の映画)

1.2

敢えてやってるの、敢えて

貴方は間違って、私は正しいの。
貴方には分からないだろうけれど、私には分かっているの。
けれど、それを世の為に役立てる気なんてさらさら無いの。
だって世の中は馬鹿ばかりなん
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ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

2.6

天災

飛行機を見下ろす泡沫は後の大波へ連なる。
大人の為の子供心、それは恋文。

リンカーン(2012年製作の映画)

2.1

丘の向こう

真の映画俳優、ダニエル・デイ=ルイス。
その並外れた存在感は本作でも健在である。
スピルバーグ監督のくどい演出は散見されるが、今回はまだ抑えている方だと思う。

憲法改正というアレルギー
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グリーンブック(2018年製作の映画)

2.8

題材に遠く及ばず

キャラクターに血の重みはないが、アリ氏とショパンが場を繋いだ。
けれど凡庸なエンタメを幾ら繰り返しても、自分にしか出せぬ音色は語れない。

ツリー・オブ・ライフ(2011年製作の映画)

2.2

アルミニウム

圧倒的な自然やクラシック音楽にそぐわぬ人。
それを囁き声が補う。

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

1.7

身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ

無声映画の様に、情報の限定は心を発達させる。
彼は真実を伝えたが、同時に嘘も含ませた。
自業自得、全て自身へ跳ね返る。
だが、それも生者の特権だろう。

きっと ここが帰る場所(2011年製作の映画)

1.6

チューニング

重い荷から若草を匂わせる。
結論ありきの単純な物語だが、憎めない。