芳一
物語は主人公であるジョージが主演を務めるスパイ映画の1シーンから始まる。
敵に捉えられた彼が、拷問されながらも「絶対に喋るものか!」と拒否する事で、サイレントであるから主人公が喋らないのではな>>続きを読む
シックス・センス
焦燥の赤と悲しみの青。
現実をユーモラスに折り返す。
空気を漕いでも時間は戻らない。
ただ、何処にも行きはしない。
からのバードマン
モノクロの世界にピンクの粒。
悲劇に殉じたのではない。
湖はその翼の為にあった。
オケアヌス
荒波の中虎に縋る。
何もかもが呑み込まれる。
死の内に天も地もある。
笑え、神は笑わない。
「灼熱の魂」
原題「Incendies」
製作国 カナダ/フランス
監督/脚本 ドゥニ・ヴィルヌーブ
○原点
原作はワジディ・ムアワッド氏の戯曲「約束の血」の第2部である。
ムアワッド氏は196>>続きを読む
個
ワイオミング州を表すモチーフを絶景に弾ませ、派手な音響演出と絡ませる。
初監督作品とは思えない程、脚本以外の部分も良く出来ているが、この問題は日本には馴染まない。
次作に期待する。
無力
音楽があざとく物語のリズムと合っていない感じがした。
寛容さが功を奏したのは、その眼差しによるもの。
ライフル協会推奨作
西部劇の演出はどうして発展しないのか。
ヘイリー・スタインフェルドの下手糞な演技が、リアリティのない脚本と見事に絡み、転がり落ちている。
その古びた銃で、何時迄も仲良く撃ち殺し>>続きを読む
お尻を出した子
ダニー・ボイルの画面や音楽の使い方は昔から変わらないが、いかんせん好みが合うのでいつも騙された心地になる。
飛び越えてきた心も自慢の翼も捥がれ、立ち現れる罪。
再び大自然に飛び込む>>続きを読む
ピッツァ
お茶目な画面に久し振りに会えた。
しかし音響まで安っぽく、役者達の演技は中盤以降どんどん馬鹿になり、クリストフ・ワルツの輝きを打ち消した。
脚本のディテールもドラマも詰めが甘いと言わざる>>続きを読む
BOOK
嘘を知らせる画面と音にミルクティーが映える。
彼氏はこれから大変だろう。
未熟を尊べ。
焼きそばパンの買い方
刑務所という無機質で限定的な場所にも関わらず、色とりどりに移りゆく人間模様を見事に画面と音楽で表している。
屑に対して甘過ぎる脚本だが見事。
オギャー
世界の終わりを描くだけあって、鬱屈とした画面にぬるりと侵食される気持ち悪さから解放されない。
ヒトラー誕生のその時、あなたは何を観ていたのだ?
似非
クリスチャン・ベールの憎めない阿保の演技は見事だが、マーク・ウォールバーグは肉体ばかりで動きは素人丸出しで、迫力が無い。
シャーリーンに謝らせるなよ。
お前の家族の問題じゃない。
お前の問題>>続きを読む
赤
画面も音楽も役者も上質で清潔な演出。
しかし突き抜けたものは無い。
余りに美しく、このまま眠りにつきたい気持ちになる。
The Narcotic Farm
爆発までのリズムは気持ち良く、役者の表情もその場の雰囲気を漂わせていた。
しかし、画面がドキュメンタリータッチならば、音響演出でリアリズムから脱して欲しいところだ>>続きを読む
ペンローズ
迫力ある画面演出は流石。
しかし、音響や役者のリズムは古い。
また、夢とはいえ多勢に無勢のアクションは嘘臭く、心にずけずけと入り込むアリアドネにペラペラとトラウマを打ち明けるだけの信頼>>続きを読む
祈っているのか
喜劇的に話は進むが、素材の面白さに頼るばかりで画面や演技は退屈。
教訓でも何でも無い。
彼の人生はこれからだ。
天窓
演出はありきたりだが、それが映画を観る者に安心感を与えている面もある。
だからこそ、時代も国も立場もまるで違う彼に寄り添う事が出来る。
人は喜び。
窓を開け放とう。
戦勝国、止まれず
演出の細工は控えられており、キャラクターとの距離も一定を保っている。
確かに物語の狂気を増幅させてはいるが、鑑賞時に日本人という人種の差異がもどかしく感じ、とてもストレスだった。>>続きを読む
放射
エディ・レッドメインの表情筋は見事だが、見た目が然程変わらぬままに夫婦に家族が増えていくのはホラーである。
報われているからこそ、物悲しい。
ご冥福をお祈りします。
怪人
現実と超現実を全てフィクションに包んだ画面に、制約の音楽と役者のエゴが映える。
自己愛と自己否定の嵐の中、オペラ座の怪人が見つめる。
夢か現か、真実か挑戦かなど、どうでも良い。
愛について語>>続きを読む
然
演出面ではさっぱりだが感動した。
それは、純度の高い結晶体に対してなのか、触れ合う人の温かさに対してか。
いずれにせよ、憧れによるものか。
薔薇色
音響や役者による演出面では退屈な場面が多いが、画面は冴えている。
この、アメリカという国のどうしようもないボタンのかけ違いの馬鹿馬鹿しさと美しさに誰もが救われる。
全ては新たなる悦びなのだ>>続きを読む
だっちゃ
演出全てが稚拙で、監督の観たい世界が分からない。
しかし、ラストだけは爽快。
ようやくアニメキャラクターは次元を超える事が出来る様になったのだな。
ぎゃらくしー
センス、ナンセンス、変幻自在ではあるが、所詮は小手先の技。
全力疾走で空回りしているギャグに引く。
乙
短い尺の中で画面に力を注いでいる事は伝わるが、だからこそ惜しい。
四肢をもがれたハートアンダーブレードとリンクさせているつもりか知らないが、何一つ満足感が無い。
決別
豊かな音楽がスクリーンを彩っていたが、キャラクターのテンションが一定で鬱陶しい。
何故そこに至るか。
構成が虫食いの分、演出に意地悪なミスリードは無い為、画面と音響で明確に示されているが、単>>続きを読む
囁き
バラエティ豊かな画面の裏地に忍ばせたメッセージ。
緩やかに流れる音楽とダニエル・デイ=ルイスの鮮やかな表現力が心地良い空間を形成している。
ドレスに込められた純粋な祈り。
己を捨て、全てを得>>続きを読む
ドロップアウト
呪いの光は美しく、衰弱していく節子の痛ましさをこれでもかと安全圏にいる我々に観せつける描写により、鑑賞後頭痛が酷くなった。
母になれず、父になれず、獣にさえなれぬ清太は、全体主義か>>続きを読む
一死、大罪を謝す
アニメーションの動きや画面の色は、まだまだ宮崎駿の持つイメージから遠く及ばず、心象を丁寧に表す曲は幾つかあっても、時折聞こえる安い打ち込みのサウンドがノイズとなる箇所もあった。>>続きを読む
監督不行き届き
目線は私の好きなピーナッツの高さで、子供達の飾らない仕草がとても生き生きと映っていた。
だが、社会問題を手掛けた映画にありがちな音響の詰めの甘さも見受けられ、役者の演技は良くてもキャ>>続きを読む