故エリザベス2世は、過去英国が犯した侵略の罪に対して一度も詫びることなく他界したという。世界史に詳しいプーチンなら、オーストラリアのタスマニア島で、過去英国駐留軍によって何が行われていたのかおそらくよ>>続きを読む
ご存知ジェイン・オースティン作『分別と多感』の映画化作品。2時間ごえの本大作は、主人公エリノアを演じているエマ・トンプソンが脚本を担当、オスカー脚色賞にも輝いています。原作では19歳のエリノアを当時3>>続きを読む
文革で捕らわれの身となった元大学教授が脱走、娘丹丹と妻フォン(コン・リー)が待つ我が家へ。ようやくたどり着いた自宅の前には共産党の警官が張っている。父の帰宅に鉢合わせした丹丹は警官にそれを密告、自身が>>続きを読む
小津安二郎生誕100周年記念に台湾の巨匠ホウ・シャオシェン&リー・ピンピンコンビが撮った、小津の代表作『東京物語』にオマージュが捧げられた作品らしい。絵だけを見ると、街中や電車の中の一般人をなんの指示>>続きを読む
日本の小津安二郎監督にオマージュが捧げられている作品らしい。“コゴナダ”という一風変わった名前も、小津作品の常連脚本家として知られている“野田高梧”からとったペンネームだという、根っからの小津フリーク>>続きを読む
原作小説のホラー性を指摘する人は多いけれど、シャーロット・ブロンテがカラー・ベルという男性ペンネームで執筆した小説は、彼女自身の人生が色濃く反映されている。元々身体が弱かった母親が早逝(38)した後伯>>続きを読む
1984年に公開されたオリジナルをリアルタイムで劇場に見に行った事のある世代にとっては、この映画大変懐かしい作品に仕上がっている。そういえば86年公開の『トップガン』も今年大ヒットを飛ばしたが、40年>>続きを読む
ショットの美しさを重視するシネフィルの皆さんにはやたらと受けがいいケリー・ライカート。有名ハリウッド女優をキャスティングした本作で、いよいよインディペンデントからメジャー監督への仲間入りかに思われたの>>続きを読む
多くの皆さんのご指摘どおり、本作はバディムービーの傑作といわれているマイケル・ベイ監督『ザ・ロック』(96)の896作品であることは疑いようのない事実であろう。韓国オリジナル→ハリウッド・リメイクとい>>続きを読む
『ウィンターズ・ボーン』を監督したデブラ・グラニックが放つ、この世に巣くう物質文明をあくまでも拒否する父ウィル(ベン・フォスター)と娘トム(トーマサイン・マッケンジー)のサバイバル、といってもアドベン>>続きを読む
正直者は馬鹿をみるってことを、まわりくどく身体で覚えた因果応報のお二人。「産む時は自分で決めるわ」と啖呵をきってたデカ尻オバハンだけど、なくした腕時計だって返し時を誤ると.....あーあ、俺知らねっと>>続きを読む
ブロック・バスターからミニ・シアター系まで、ありとあらゆるジャンル作品に引っ張りダコのロバート・パディンソン。そして、フランス映画界ではすでに確固たる地位を築いている女流監督クレール・ドゥニとのコラボ>>続きを読む
女教師+レッスンと聞いてすぐ♥️の方を想像してしまうのは、AV男子の悪い癖。こちらはブルガリアの若き女流監督さんによる、“お金”にまつわる真面目な“レッスン”のお話です。なんだ、やっぱそっち系なんでし>>続きを読む
いやー壮絶などんでん返し、ご馳走さまでしたという感じです。冒頭のマジックメモがまさかラストシーンの伏線になるとはね、まったく思いもよりませんでした。2+2=4っていったいなんのこっちゃねん、『ノスタル>>続きを読む
とんがった映画ばかりが映画じゃない。年をとるにつれ本作のような“老い”をテーマにした保守的な作品にやられることが多い私なのだが、それはやはり“夜がおとずれると安堵する”年齢に、自分自身が近づいている証>>続きを読む
後のハリウッド青春映画に決定的な影響を与えたと伝えられるレジェンドムービー。日本のバブル全盛期をおもわせるシャカついたアメリカン・ポップスが鳴り響く中、罰として土曜日の早朝に補習授業を受けることになっ>>続きを読む
前作『キャビン・イン・ザ・ウッズ(原題THE RESOLUTION)』から5年、舞台は同じくジャンキーの巣窟と化しつつあった元ネイティブ居留地。その一画で生活しているコミュニティを脱出し、10年後ノコ>>続きを読む
1910年、ロンドン。没落貴族のケイト(ヘレン・ボナム=カーター)は、支配的な叔母(シャーロット・ランプリング)邸に引き取られ、財産目的の結婚を押し付けられようとしていた。ケイトはジャーナリストのマー>>続きを読む
誰かもふれていたが、見始めると2時間があっという間に過ぎていく不思議な作品である。没入感が半端ないのだ。大した見せ場があるわけでもなく、女優萩原みのりが同名のキレかわギャルを超自然体で演じている。ほぼ>>続きを読む
実は、ヨルゴス・ランティモスによる本作が、2009年から10年続いたギリシャ危機と間違いなく関係していることには確信があるのですが、それが本作のタイトル『聖なる鹿殺し』とどうも結びつかずずっとモヤモヤ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
最近のフランス映画は“対物性愛”花盛りである。おそらくジュリア・デュクルノーの『TITANE』がカンヌ映画祭でパルムドールをかっさらった影響だろう。『TITANE』の対象が“車”であったのに対し、本作>>続きを読む
次作『地下室のヘンな穴』がフランス国内で大ヒットの鬼才カンタン・デピューによるホラー・コメディだ。フランス期待の映画監督として現在大注目のうちの一人らしい。デッドパンな表情の登場人物たちが乾いた笑いを>>続きを読む
上映時間わずか16分の短編映画、前回ご紹介した『プラットフォーム』なるスペイン産SF映画の元ネタだそうだ。やんごとなき上流階級の紳士淑女の皆さまが、給仕される豪華料理を取り憑かれたかのようにひたすら食>>続きを読む
ある日、ゴレンは目が覚めると「48」階層にいた。部屋の真ん中に穴があいた階層が遥か下の方にまで伸びる塔のような建物の中、上の階層から順に食事が"プラットフォーム"と呼ばれる巨大な台座に乗って運ばれてく>>続きを読む
アリーチェ・ロルバケルの半自伝的作品といわれる映画。1968年政治の季節を終えた世代が、北イタリアのど田舎でコミュニティを形成しながら自然農法による養蜂業を営むある家族のお話しである。アリーチェのドイ>>続きを読む
亡命作家アゴタ・クリストフの原作小説は、読みはじめてから数ページで挫折した記憶があるのだが、こちらの映画化作品の方は開始10分で早くもその世界観に引きこまれた。母方のばあちゃん宅に疎開させられた双子く>>続きを読む
本作監督のユン・ダンビ、『はちどり』のキム・ボラ、『チャンシルさんは福が多いね』のユン・ヨジョン等々、いまや若手期待の女流監督か韓国では目白押しだ。フェミニズムを武器に掲げる監督が多い中で、小津安二郎>>続きを読む
バイデンよりもプーチン、名探偵コナンよりもダーティ・ハリーにシンパシーを覚える方にお勧めなのが、韓国財閥に巣くう闇をテーマにしたこの『ベテラン』だ。財閥系商社会長の息子がしでかしたある事件の真相を探る>>続きを読む
「『オールウェイスさんちょうめのゆうひ』を見た時と同じ感動に浸っていただければ幸いです」これは本作を監督したユン・ジュギュンのコメントである。つまり、前述の邦画の896であることを監督自ら素直に認めて>>続きを読む
加速ではなく過速。韓国語でスピードの出しすぎのことをこう呼ぶらしい。“過疎”と勘違いした私は人口減少が止まらない田舎のお話なのかと思ったりしたのだが、リッチな生活を送る独身貴族男の部屋に、突然居座りは>>続きを読む
韓国コメディ映画の大体ベスト20位内には必ず入っている人気ムービー。日本やハリウッドでもリメイクされ、韓国内で700万人以上が映画館に見に行ったという大ヒット作でもある。今や、出世した夫の妻となり、オ>>続きを読む
借金苦で橋から身投げした中年男とイジメが原因で高2の時からずっと自室に引きこもりっぱなしの女。都会の街中だったら決して出会うはずのない2人のプラトニック・ラブストーリーである。賞レースからは全く無視さ>>続きを読む
オゾンによれば、彼の作品は大なり小なりすべて〔自画像〕であるらしい。つまり、自分のことしか映画にしていないホン・サンスのような映画監督なのである。オゾン自身ゲイであることをすでにカミングアウトしている>>続きを読む
オークション会場で偶然見つけた一枚の地味な肖像画。その絵をロシア近代画家の巨匠イリヤ・レーピン作であることを見抜いた老画商オラヴィは見事落札に成功する。しかし、1週間後に迫った落札額1万ユーロ支払いの>>続きを読む
章立ての構成は一見『スティング』を思わせるが、ヴィトンのボストンバッグに入った500億ウォンの騙しとり合戦は、一粒の大粒ダイヤをめぐる大騒動を描いた、ガイ・リッチー監督の『スナッチ』によく似ている。計>>続きを読む
人権派から企業向けの大手事務所にリクルートした弁護士が主人公の法廷ドラマ。チョン・ウソンがそれを演じているのだが、身長190cm近い大男、髪型はきっちり73分けで、真面目を絵に描いたような風貌は、昭和>>続きを読む